ふくらはぎはむくみやすく、ひどい時は足首との境目がわからなくなる時もあります。流行りのミモレ丈スカートも、太いふくらはぎではなかなか決まりません。むくんだ太い脚を鏡で見ると体も心も重たくなってしまいます。
むくんで太くなる原因は「脂肪」ではないため、脂肪を減らすダイエットでは効果がありません。今回はふくらはぎがむくんで太くなってしまう方に向けて、しつこいむくみを解消する方法をご紹介します。
CONTENTS
むくみ太りの原因は食べすぎではない
女性のふくらはぎには老廃物が溜まりやすい
むくみとは、血液中の水分が皮膚の下に溜まり、滞ってしまうことです。
脚と顔がむくみやすく、溜まってしまった余分な水分によって体温が下がり、さらに代謝が悪くなる悪循環を招いてしまいます。特に脚は心臓から最も遠いため、代謝が滞りがちなのです。
むくみを左右するのは「筋肉」
男性の方で、あまりむくみを気にしている人は見かけたことがありませんよね?なぜ女性のほうがむくみやすいかというと、「筋肉の量が違う」からです。
ふくらはぎは、「第二の心臓」と呼ばれるくらい大事な部分です。ふくらはぎの筋肉によって、脚の方にたまった水分や老廃物をポンプのように押し出して循環させる役割を持っています。
ですが、筋肉量が少ないと押し出す力が弱く、脚に溜まってしまいます。男性のほうが筋肉が多くついていますので、しっかり水分や老廃物を押し出すためむくみにくいのです。
デスクワーカーは要注意!長時間同じ姿勢はさらにむくみやすい
女性に筋肉が付きにくい理由は「女性ホルモン」があるためですが、もう1つ大きな理由があります。デスクワークなどで長時間同じ姿勢で仕事をしていると、さらに脚に老廃物が溜まってしまうのです。
年々仕事のIT化は進み、ほとんどの人がパソコンで仕事をするようになりました。1日にずっと座りっぱなしという方も多いでしょう。1日中体を動かさないでいると、重力に従って体の水分は脚に溜まってしまいます。
立ち仕事の人も同様にむくみやすいです。つまり「ずっと同じ姿勢を取り続ける」ということがむくみにつながってしまうのです。
同じ姿勢を取り続けると、どうしても血液や老廃物の循環が悪くなってしまいます。また、筋力が低下することでポンプ機能も弱まっているため、余計にむくみやすいのです。この座りっぱなし・立ちっぱなしによる脚のむくみは、かなり多くの女性が抱えているのです。
あなたのむくみは大丈夫?病気の影響でむくむ場合もある
「脚がむくんでいるのはデスクワークのせいだけ」と油断してはいけません。実はふくらはぎがむくむのは、病気が原因することもあります。
「下肢静脈瘤」
静脈には血液の逆流を防ぐための弁がついていますが、その弁が壊れて血液が脚に溜まってしまう状態です。ひどくなると肌が黒ずむことがあります。
「腎臓・肝臓が弱っている」
腎臓が弱ると尿の排出がうまくいかなくなり、体の余分な水分が溜まることでもむくみは起きます。
また、肝臓が弱ると、血管内の水分を維持する「アルブミン」という成分が、うまく肝臓で作られなくなることでもむくみます。
むくみ以外に気になる症状が出た場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
あなたの脚はむくんでる?セルフチェックでむくみをチェック!
同じ姿勢はむくむ原因
1日の流れを振り返ってみてください。勉強や仕事で1日中同じ姿勢を取っていませんか?
脚がむくむのは「血行不良」が原因です。体は動かさなければ血液の流れが滞ってしまうため、むくみにつながります。勉強や仕事の間に、意識的に歩いたりストレッチを取り入れて対策していきましょう。
睡眠不足もむくむ原因になる
最近しっかり睡眠をとっていますか?睡眠不足の翌朝、むくみを感じる方もいらっしゃると思います。実は、睡眠はむくみにも非常に影響を与えます。
人の体は寝ている間、体を休ませる以外にも「新陳代謝を行い、老廃物を排出する」という重要な仕事をしています。睡眠不足に陥るとこの新陳代謝もうまくできなくなってしまい、体に老廃物が溜まってむくんでしまうのです。
とはいっても、睡眠時間が十分に確保できないこともあります。そのような場合は、半身浴をして体をしっかり温めたり、入浴後にマッサージを行ったりして体をケアしてあげましょう。
ふくらはぎを指で押さえてみる
ふくらはぎを指で数十秒押してみてください。手を離したときに指の形が残るなら、あなたの脚はむくんでいます。靴下や下着の跡がなかなか消えない場合も、むくみが原因です。
マッサージや筋トレなどでむくみを改善していくことが大事です。
寝ても脚のだるさがとれない
むくんでいるということは、血流が悪くなっている状態です。そのため、「だるさ」の原因である疲労物質もうまく流れていかず脚にずっと溜まってしまうのです。
疲労物質の正体は「乳酸」という物質ですが、筋肉が疲れるとこの「乳酸」が発生します。乳酸が発生しても老廃物として循環されてしまえば問題なのですが、むくんでいるせいで筋肉に溜まってしまうことがよくないのです。
筋肉に溜まったままだと「脚がパンパンに張っている」「脚が固くなる」という状態になってしまうのです。
これは、体が「もう休みたいです。これ以上動きたくないです。」と防御のサインを発していることになります。きちんとケアして、脚をいたわってあげましょう。
目をつぶって片足で立ってみる
両手を頭の上で合わせ、片足で立ってみましょう。30秒維持できれば問題ありませんが、軸がぶれてしまったりして維持できなかった人はふくらはぎが疲れて機能が低下しています。
日々の習慣でむくみにくい身体を作る!
湯舟につかって代謝アップ
毎日忙しいからと言って、入浴をシャワーだけで済ませていませんか?シャワーでは汚れは落ちても疲労を落とすことはできません。
湯船にゆったりつかることで、血行が促進されて老廃物も流れやすくなります。ですが、湯船につかる効果はこれだけではありません。
湯船でたっぷり沸かしたお湯につかると、脚には水圧がかかります。その水圧がふくらはぎの代わりにポンプ機能の役割を果たし、脚に溜まっていた血液や老廃物を押し上げてくれるのです。
飲まないのは逆効果!水分補給はしっかり行う
「水分を取るとむくむから我慢しよう。」なんて思っていませんか?実は逆効果です。水分補給をしなければ、脚はさらにむくんでしまいます。
人の体は大部分が水分でできており、成人で1日に1リットル以上の水分が必要です。「むくみの原因になるから飲まない。」と水分摂取を我慢していると、体が危機を感じて水分をため込もうとします。
その結果、老廃物を含む古い水分が体に溜まったまま循環しなくなってしまいます。水分補給はしっかり行い、適度な運動やマッサージで余分な水分を排出するようにケアしていきましょう。
身体を冷やすとむくみが加速する
慢性的な冷え性で悩んでいる人は、かなり高い割合でむくみにも悩んでいます。体が冷えると基礎代謝が下がり、そのせいで血液や水分が正常に循環されずむくみにつながります。
基礎代謝が低下するということは、消費カロリーも低下します。その結果、むくみだけではなく脂肪太りにもつながってしまうのです。
冷えは万病のもとです。防寒や入浴、ストレッチなどで冷えを予防しましょう。
栄養のある食事で体質改善
「カリウム」で塩分も排出する!
カリウムには利尿作用があるため、摂取することで体の水分を排出しやすくしなります。また塩分の排出をサポートするので、食事で濃い味が好きな方は積極的に摂取しましょう。バナナやナッツ類、とろろ昆布などに多く含まれています。
「たんぱく質」で老廃物を排出する!
たんぱく質もむくみ改善に効果があります。たんぱく質には「アルブミン」という物質があり、栄養を運んだり老廃物を回収する役割を果たしています。
つまりアルブミンが不足すると、老廃物や水分の回収がうまくいかなくなりむくみにつながります。たんぱく質は、大豆やささみ、生ハムなどに多く含まれています。
「ビタミンE」で血行促進!
ビタミンEは、血行促進の働きがあります。積極的に取ることで、血行がよくなりむくみ改善につながります。いくらやすじこ、ナッツ類に多く含まれています。
むくんでしまったふくらはぎを改善する方法
マッサージでリラックスしながらむくみケア
①手で足首から膝までをやさしくなであげます。下から上へと押し上げるイメージで行います。
②すねの骨の脇部分を両方から親指でぐっと押します。足首から少しずつ上へと順番に押していきます。
③ふくらはぎの脂肪をつまみ、左右にぞうきん絞りのようにねじります。脂肪がほぐれたら、足首から膝の裏へ向かってなであげます。
マッサージは血行がいい状態で行うとさらに効果が出やすくなりますので、お風呂上りに行うといいでしょう。お風呂に入ることが難しい場合は、コップ一杯のお湯を飲んでから行うと効果的です。
お肌が乾いた状態で行うと摩擦が大きくて痛みが出ますので、マッサージ用のジェルやボディークリームを塗布して滑りをよくして行いましょう。
寝ながらストレッチでふくらはぎのポンプ機能を高める!
①両脚をそろえて、仰向けで寝る。深呼吸をゆっくり5回ほど行う。
②脚を浮かさないようにして、つま先を上にあげる。その状態で1回深呼吸を行う
③深呼吸したら、足首をしっかり伸ばす。その状態で1回深呼吸を行う
④5回~10回ほど繰り返す。
ストレッチは呼吸も大事です。寝る前に、呼吸を意識しながらゆっくり行ってみましょう。
筋力不足なんて言わせない!筋トレでしっかり筋肉をつける
①脚を肩幅程度に開いて立つ
②息を吐きながらつま先立ちになり、背伸びをする
③息を吸いながら、ゆっくりと着地する
④10回1セットで、3セット程度行う
「カーフレイズ」という筋トレ方法です。滞った血流や老廃物に直接アプローチできる方法です。また、慣れてきたらリズムよく行ってみましょう。続けることで、脚のむくみを感じにくくなります。
むくみ解消グッズで手軽にむくみケア!
着圧ソックスやタイツは履くだけで対策できる
履くだけで脚に圧力をかけられるので、手軽にむくみ対策ができて女性に人気があります。着圧ソックスやタイツは、筋力と共に低下したポンプ機能を直接サポートすることができます。機能性も高く、脚の位置によって段階的に圧力を掛けられるように工夫しているものが一般的です。
圧力は「hPa(ヘクトパスカル)」などの単位で表現され、足首は20hPa~30hPa、ふくらはぎが10hPa~20hPa、太ももは5hPa~15hPa程度でしっかり効果を期待できます。
製品のパッケージには必ず圧力が表記されていますので、購入前に確認してみましょう。
セルローラー(コロコロローラー)で老廃物を押し出す!
「脚痩せグッズ」としてセルローラーも根強い人気を誇っています。セルローラーは「血行を促進して、血液や老廃物の流れを改善する」効果を持っていますので、むくみでお悩みの方にはまさにうってつけです。
単独のローラーで持ち手が短いタイプや、持ち手が長く2股に分かれたローラーが脂肪を挟み込むようにマッサージするタイプなど様々な種類が販売されています。
ふくらはぎに使うなら、持ち手が長いタイプのほうが行いやすいでしょう。マッサージ同様、下から上へとなで上げるようにコロコロすることで血液や老廃物が押し上げられ、むくみ改善につながります。
さらに効果を出したいなら、マッサージと同じく入浴後の血行が良い状態で行うと効果が出やすくなります。
入浴後にお水を一杯飲み、セルローラーでコロコロした後にマッサージを行うという流れが最も理想的です。毎日の習慣にすることで老廃物が流れやすくなり、すっきりした脚を手に入れることができるでしょう。
むくみ改善で美容と健康の維持
いかがでしたでしょうか。ふくらはぎが太くなる原因は、ほとんどの場合が「むくみ」によるものです。現代人はIT化の影響で座ったまま仕事をすることが非常に多くなり、それに比例して運動不足による筋力低下も目立つようになりました。
筋肉は私たちの健康だけでなく、ダイエットやむくみ対策にも欠かせない存在です。食事に関しても、しっかりと栄養がある食品を摂取することで体の働きをサポートすることができます。
美容と健康は密接に関係しています。マッサージや食事、筋トレを意識して行い「健康で美しい」体を手に入れたいものですね!この記事が参考になれば幸いです。