便秘で何日も出ない!肛門を塞ぐ硬い便の排泄方法3つと治療法

LIL 編集部

便秘にはいくつか種類がありますが、便意があるのに出ない便秘はとくに女性に多いそうです。せっかくの便意を逃さないためにも正しい排便方法を身に着けて排泄することが重要になってきます。放っておくことがないよう今すぐ改善へ向けて実践してみて下さい。

出そうなのに出ない厄介な直腸性便秘

なんとなく出そうな感じがしてトイレに行ったものの、頑張ってみても全然出てこない・・という方はいませんか?もしかしたらそれは直腸性便秘かもしれません。どんな便秘なのか紹介していきます。

がんこな便秘は弛緩性便秘が一番多い

女性を悩ませている便秘のうち、多くの場合は弛緩性便秘と呼ばれるタイプです。だいたい7割ほどが、筋力不足による弛緩性便秘だと言われています。弛緩性便秘は、腸が簡単に言えば緩んでしまっているような状態です。

内容物を先に送る蠕動運動が鈍っているため便が滞留して便秘になるのです。便が直腸に届くと、そこにあるセンサーが反応して脳に届き、便意がはじめて起こります。弛緩性便秘では直腸までなかなか便が届かないため便意が起こりにくいのです。

便秘薬に頼りがちで、飲まないと3、4日は排便がないけれど、飲めばスッキリするという方は弛緩性便秘の可能性があります。また逆に下剤を飲んでも効かないならば直腸性便秘という可能性も考えられます。どちらか一方か、両方とも併発しているということもあり、対処法も変わってくるので判別をつけておくと役立ちます。

次に多い直腸性便秘とは

実はその次に多いのが、直腸性便秘で最近にわかに注目を集めています。直腸性便秘は腸の最後の部分にあたる直腸に便が溜まっているのに、便意が起こらない、または排便できない便秘です。

特に女性しかならない、直腸瘤(りゅう)というポケットができてしまい、そこに便が溜まっていることも。がんこな便秘のほとんどが、弛緩性または直腸性ということになります。

原因として多いのは、骨盤内の臓器を下から支えている骨盤底筋の緊張、腹筋の衰え、老化現象によるものです。スムーズな排便には、骨盤底筋が緩んで肛門も緩む必要があります。しかし、骨盤底筋が緊張していると、息んだ時に肛門が緩まないため排便しにくくなってしまいます。

また、息む時にはお腹の腹圧が必要です。しかし腹筋が弱めの女性や筋肉が衰えてくる高齢者では、うまく息むことができず、次第に強く息むようになってきてしまいます。その結果、直腸性便秘になることも少なくないそうです。

直腸性便秘の症状

直腸性便秘の場合、毎日一応便意があったトイレにいくにも関わらず、いくら息んでも便が出てこないタイプです。便は直腸まで届いているにも関わらずうまく排便できないので、残便感を強く感じます。

直腸性便秘では便意があって便を出そうとしても、背筋がまっすぐな状態では出しにくいという症状もあります。

頑張っていきむことで直腸瘤に

直腸性便秘の中でも、直腸瘤は女性特有の便秘の原因になります。これは息んだときに、直腸の壁が膣の方にポケットのように膨らんでしまい、そこに便が溜まってしまうのです。

女性の膣と直腸は隣り合っていて背中合わせの状態です。本来膣の壁はしっかりとしているものですが、加齢や出産によって膣壁がだんだんと弱くなってしまいます。

それによって、息んだときに直腸が膣壁も押してしまい、前に突き出してしまうのです。通常まっすぐ立っているはずの直腸が曲がったような形になるため、いくら息んでも便を出せなくなってしまいます。

直腸瘤になると、長くいきむことが増えて、何度もトイレに行くことになります。その結果、ますます直腸瘤を悪化させたり、痔を引き起こすこともあるのです。

少しずつしか出ない直腸性便秘の正しい排便方法

直腸性便秘の場合は、正しい排便方法を身につけることで便を出しやすくすることができます。次のような方法で排便するように心がけてみましょう。

直腸性便秘の正しい排便の方法

直腸性便秘で直腸瘤があるような場合には、どんなに長く息んでも便が出るわけではありません。もし5分まで頑張ってみても出ないようならば、一旦中止して切り上げましょう。あまり無駄に息んでいると痔になってしまうことがあります。また便意がやってきたらトイレにいきましょう。

また、直腸性に限らずトイレにこもるために、スマホを持って行く人がいますが、これはおすすめできません。排便中に他のことに集中してしまうと便意がなくなってしまうことも。衛生的にも良くないのでスマホは持ち込まず、トイレの中ではツボ押し、ストレッチやマッサージなどを取り入れるのがおすすめです。

腰の背骨の両側にある「大腸兪(だいちょうゆ)」というツボを刺激するため、腰のあたりを手のひらで上下にこすると、腸が動き出して排便しやすくなることも。ぜひトイレで試してみてください。

前かがみだとするっと出る

通常便は、直腸を通って肛門まで降りてきます。直腸と肛門の角度はほぼ直角な状態になっています。いきむことでその角度が広がって、便が出しやすくなるのです。しかし直腸瘤があると角度が開きにくくなり、息んでも便が膣側へ入り込んでいってしまうため、下に押し出せません。

ここで姿勢を変えてみることをおすすめします。前かがみになり、まるでロダンの「考える人」ようなポーズになります。こうすることで直腸と肛門の角度が広がって、便が下に出しやすくなります。

かかとは少しあげて、お腹に手をあてて息むと息みやすくなります。かかとをあげるのが辛い方は、少し低めの台などをトイレに持ち込んで足を上げるようにすると良いでしょう。

息みすぎに注意

あまり強く息みすぎるとかえって肛門が閉じてしまい出しにくくなってしまいます。息を止めるのではなく、排便するときは深呼吸で息を長く吐きながら座って待ちましょう。リラックスしたほうが、肛門が緩んで出しやすくなります。

息みすぎるとますます直腸瘤を悪化させることにもなりかねません。5分ほど息んでみてもダメならば一旦引き上げましょう。

直腸性便秘の治療法

直腸性便秘の治療は、一般的な弛緩性便秘とは違った特徴があります。独特な治療法も行われているので紹介したいと思います。ただし、治療に関しては基本的には医師の判断が必要です。直腸性便秘なのかどうかの判断も含めて相談することをおすすめします。

バイオフィードバック療法

骨 盤に原因する便秘のなかでアニスムスとか協調障害と呼ばれるいきんだ時に骨盤底に力が入りすぎて便が出せない人に対しては,バイオフィードバック訓練という排便リハビリのような理学療法を行うことがあります

引用元:http://www.coloproctology.gr.jp/aboutsickness/archives/6

肛門が緩む感覚を取り戻すことを目的として行う理学的療法です。専門医がいる病院でないと受けられません。また、適応となるかどうかは医師の判断によります。

バルーン訓練

バルーン訓練は名前通り風船を使った治療法です。直腸に風船を入れて膨らませることで、便があるような架空の状態を作ります。風船にはセンサーがついていて、肛門の緊張状態をモニターして観察します。

トレーナーから肛門を緩めるように言われたときに、どれだけ肛門の筋肉が緩んだかを波形として記録します。肛門を緩めるということを波形で確認しながら訓練することで、次第に排便時に緩められるようになっていきます。ただしこれは一部の専門施設でないと受けられない特殊な治療法です。

直腸性便秘の治療薬

治療薬について、通常は便秘というと大腸を刺激する「刺激性下剤」を使うことが多くなります。例えば、センナやダイオウなどの刺激性成分を含むタイプです。

これらは、大腸の動きが弱っている方には効果があるため、弛緩性便秘には効きます。しかし直腸性便秘の場合は、大腸は正常に動いていることが多く、直腸の問題であるため刺激性下剤を使ってもあまり意味がありません。

むしろ、刺激するタイプの下剤よりも、便を柔らかくして出しやすくする酸化マグネシウム製剤の方が効果的です。酸化マグネシウムの効果は穏やかで継続することで効果が出てきます。市販でも買えますが、体質によって合わないこともあるためお医者さんから処方してもらうと安心です。

また、直腸性便秘では弛緩性便秘も合併しているケースも少なくありません。お薬は組み合わせて使うことも可能ですが、刺激性下剤の飲み過ぎは効果の低下を招くため注意しなければいけません。

手術

直腸瘤がひどい場合には、手術が必要なこともあります。膣の壁を縫う手術のため、術後に性交痛が出ることもあります。手術を受けるかどうかは慎重に検討することが必要です。

少しずつしか出ない直腸性便秘の対処法

便が少しずつしかでない直腸性便秘をもっと身近な方法で改善していくにはどうしたら良いのでしょうか?日頃の生活で取り入れたい対処法を紹介します。

不溶性はNG!水溶性の食物繊維を摂る

便秘に一般的に良いといわれている不溶性の食物繊維。例えばごぼうや芋類、玄米などをたくさん食べているのに、効果が出ないばかりかますます便が出なくなってしまっている方はいませんか?

直腸性便秘の場合、あまり不溶性食物繊維を摂りすぎると逆効果です。出口を塞いでしまって、ますます便が直腸で出しにくくなってしまうからです。豆類、玄米などの硬い穀類、硬い野菜の食べ過ぎに注意しましょう。

直腸性便秘の場合は、不溶性よりも水溶性食物繊維を多めに摂る方がおすすめです。海藻類やキノコ類、フルーツ(キウイ・りんごなど)、大根・うり・モロヘイヤなどの野菜を食べるようにしましょう。オートミールや押し麦などもおすすめです。

そして一旦便が出るようになってきたら、不溶性食物繊維もバランスよく食べていくようにしましょう。理想は不溶性:水溶性=2:1だと言われています。

お腹のガスを出すうつぶせ寝

直腸性便秘になると、腸の出口で便が詰まってしまうためガスの逃げ場が少なくなって、お腹の中にガスが充満しやすくなってしまいます。苦しい、気持ち悪いなどの不快な症状に悩まされることも少なくありません。腸はお腹の中で曲がりくねっているので、その曲がり角にガスが溜まりやすいのです。

そこでお腹のガスを効果的に簡単に出す方法をご紹介します。お腹を下にして寝るだけの「うつぶせ寝」です。お腹を下から圧迫して刺激することでガスの排出を促します。ガスが排出されると、腸の動きもよくなり排便しやすくなってきます。

このうつぶせ寝を行うタイミングは寝る前がおすすめです。もっとも1日の中で胃腸の動きが活発になる時間に行うことで、効果的にガスの排出を促していきましょう。

また、横になった状態から左右にゴロゴロ転がる運動もおすすめ。ガスが逃げやすくなって、お腹の張りを効果的に改善してくれます。朝起きてから行うと便意も起こりやすくなりますよ。

食べる順番にも気をつける

最近、血糖値をあげにくい太らない食べ方の「食べる順番ダイエット」なるものがあります。

野菜から食べ始めて最後にお米など主食を食べることで血糖値をゆっくり上げて行くため太りにくいという方法です。確かにこれは血糖値の観点からは良いのですが、便秘の方には逆効果のこともあるのです。

というのも、食物繊維を多く含む生野菜から食べ始めると消化に負担がかかり、その後の食事の消化も緩やかになってしまい便秘を悪化させる可能性があるのです。便秘の時にはむしろ、主食の炭水化物から食べた方が胃腸の負担は減ります。

直腸性便秘はいきまない

便が溜まっている感じがあるのに息んでも便が出ないととても気持ちが悪いですよね。便秘にはいくつかの種類がありますが、直腸性便秘の場合は息むとさらに便秘を悪化させることもあるので要注意です。

あまりに息むと血圧が上がって血管にも負担がかかるので、息んでも出ない方は一度お医者さんに相談しておいた方が安心です。もし直腸性便秘ならば今回紹介したような方法をぜひ試してみてくださいね。

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