毎日しっかりとヘアケアを取り入れているのに、髪が乾燥してしまい、何だかパサついてツヤが出ないと悩んでらっしゃる方、けっこういらっしゃるようです。あれこれ調べて保湿を取り入れているけれど、もっといろいろな方法が知りたいという方へ、今回は、あのサラッとした美しいCMのような憧れの美髪を実現させるための秘伝をご紹介します。
CONTENTS
髪が乾燥する原因とは
まずは髪が乾燥する原因について探っていきましょう。髪が乾燥する原因には、外的な要因と内的な要因があります。
外的な要因
- エアコンや扇風機などの風が直接髪の毛に当たっている
- 空気が乾燥している
- 髪を洗うとき、十分に泡立てていない
- シャンプーが合っていない
- ヘアオイルやトリートメントなどを使っていない
- シャンプーの後、こすりながら髪の水分を取っている
- ドライヤーやヘアアイロンを使い過ぎている
- 濡れた髪を自然乾燥させている
- パーマやカラーで傷んでいる
内的な要因
- 生活習慣が乱れている
- 食生活が乱れている
- 髪に栄養が行き届いていない
- 加齢によって髪が傷んでいる
髪を傷めない日常のお手入れ方法
正しいシャンプーの仕方
- しっかりブラッシングする
正しいシャンプーを行うためには、まず事前にブラッシングで大きな汚れを落とすことが大切です。ブラッシングによって、ホコリや汚れのほか、頭皮の古い角質などを取り除くことが可能だからです。頭皮を傷つけないように、しっかりとブラッシングしましょう。 - シャンプー前にすすぎ洗いする
さっそくすすぎ洗いをします。シャンプーをつけず、ぬるま湯で指の腹を使いながら、髪の汚れを落としていきます。ここでしっかりと汚れを落とすと、シャンプー剤を必要以上に使う必要もなく、洗浄剤によって髪を傷めることもありません。 - シャンプー剤で洗う
すすぎ洗いが終わったら、シャンプー剤を使って洗います。まず、手のひらでシャンプーをなじませて十分に泡立てます。この泡立てはとても重要で、このおかげで髪をゴシゴシこする負担がなくなります。また、髪を洗う際は、爪を立てて頭皮を傷つけないように注意しましょう。頭皮は指の腹でマッサージしながら洗っていきましょう。
ドライヤーの仕方
- タオルドライをしっかりとする
ドライヤーで髪を乾かす前に、まずしっかりとタオルドライをします。タオルで髪を摩擦しないように注意しながら、髪の水分をタオルに吸収させていきます。タオルドライでしっかりと水分を取ると、ドライヤーで乾かす時間が短縮され、髪への負担が軽減されます。 - ドライヤーで乾かす
しっかりとタオルドライしたら、ドライヤーの熱から髪を保護するためにトリートメントやオイルを軽くつけます。
ドライヤーで髪を乾かす際、根元から乾かすと時間の短縮になります。前髪の根元からはじめ、頭全体の根元を乾かしてから、乾いていない毛先へと進めていくと、効率よく髪を乾かすことができます。
なお、ドライヤーからの熱風で頭皮を傷つけることがあります。少なくても20cmぐらいは離してドライヤーを使うようにしましょう。
ブラッシングの仕方
ブラッシングは毛先からはじめましょう。まずは絡まりやすい毛先を丁寧にブラシします。ブラシに絡まってしまっても、髪を引っ張らないように注意しましょう。
毛先がキレイに整ったら、徐々に根元の方からから毛先にかけてブラシしていきます。そして頭皮へ。頭皮は力を入れると傷つけてしまうので、やさしくていねいにブラシするように心がけましょう。前頭部、側頭部、後頭部、そして頭頂部をゆっくりとブラシしていきます。
乾燥髪を保湿する方法
保湿シャンプー・トリートメントで髪を保湿する
さまざまな原因で乾燥する髪。せめてシャンプーの後は、髪へのダメージを最低限に押さえ、保湿を確保したいもの。保湿成分が配合された保湿シャンプーや、シャンプーの後に保湿を与えるトリートメントを使って髪の乾燥を抑えることは、髪の保湿を確保する上で重要なポイントとなります。
そもそもシャンプーの洗浄剤は髪にダメージを与えるため、シャンプーの選択は髪のトラブル防止に重要となります。髪を傷める成分が含まれたシャンプーを使いつづけていたら、髪や頭皮は乾燥し、トラブルが生じます。反対に、一見、髪にいい成分が多く配合されていても、泡立ちがあまりよくないため、洗浄中に摩擦が起こり、髪にダメージを与えてしまうということもあります。
では、保湿シャンプーやトリートメントにはどのようなタイプのものがあるのでしょうか。
保湿シャンプー
保湿シャンプーとは、保湿成分が配合されたシャンプーのこと。質の良い保湿成分として、保水力が非常に高いセラミド、もともと人の体内に存在する成分で、保水力にすぐれたヒアルロン酸、人体を構成する主成分であり皮膚の真皮の主成分、髪が生まれる層の主成分であるコラーゲン、髪と同じタンパク質で、髪との親和性を発揮し、髪の補修に役立つケラチンなど、さまざまな成分があげられます。こうした成分が配合されたシャンプーを使うことで、髪の保湿を確保することができます。
また、最近、人気の高いアミノ酸系シャンプーは、タンパク質を構成するアミノ酸と同じ成分で作られたシャンプーで、肌と同じ弱酸性で髪にやさしく、しっかりとした洗浄力もあります。おすすめの保湿シャンプーについてはこちらをご参照ください。
トリートメント
トリートメントとは、髪の表面を整えて、髪に栄養や油分を与え、健康な髪へと導くために働きます。髪の保湿に働く成分が配合された製品を選んで、髪へのダメージとなる乾燥を防止したいです。ただ、トリートメントは髪をコーティングするため、シャンプーの洗い残しなどがある場合、髪に悪い成分を残留させ、閉じ込めてしまうことになります。こうなると、せっかく髪の保湿のためにトリートメントを使ったのに、髪へのダメージを促進することになってしまいます。このため、トリートメントを使用する前に、しっかりとすすぎ洗いするように注意しましょう。
保湿剤でさらにつやつや髪に
ヘアオイルの活用
まずは、ヘアオイルを使った保湿についてご紹介します。ヘアオイルは、保湿から洗浄だけではなく、室内の芳香までさまざまな使い方があります。気に入った香り成分が見つかったら、いろいろな楽しみ方ができるため、使い勝手のいい逸品となります。
- シャンプー前に使って、髪のオイルパックに
- シャンプーとして、髪の洗浄にも使える
- シャンプー後に使って、トリートメントとして
- シャンプー後に、ドライヤーの熱から髪を守り、乾燥から髪を保護する
- ブラッシングの前に数滴伸ばし、ブラシによる摩擦から髪を保護
- 皮膚の乾燥予防のほか、マッサージなどにも
- 配合された成分によって、髪への働きや効果が異なる
- 髪はもちろん、頭皮や肌にもマルチで使える
- 香り成分を楽しめるため、室内の芳香などにも使える
- シャンプー前に使う場合、髪の長さによって、ティースプーン3杯(ショートヘア)、4杯(セミロング)、4〜6杯(ロングヘア)のオイルを手に取る
- 乾いた髪に1の分量のオイルをしっかりと伸ばす
- 根元から毛先に向かって両手にはさんで伸ばすと満遍なくオイルが浸透する
- ぬるま湯ですすいでからいつものようにシャンプーで洗い流す
保湿クリーム
続いて、保湿クリームを使った保湿についてご紹介します。保湿クリームには、水分の多いテクスチャーのミスともあり、髪質によって幅広く選ぶことができます。いろいろと試してみて、髪に合ったものを見つけたいですね。
- シャンプー前のヘアパックとしても効果あり
- 髪を洗った後の髪の保護
- ドライヤーや紫外線などの熱から髪を守る効果も
- 髪の傷んだパーツに潤いを与える
- 髪の保湿のほか、切れ毛や枝毛の修復に働く
- 髪の表面をカバーすることによって、外からの刺激から髪を守る
- 毛先などパサつきやすいパーツのケアに最適
- 髪の保湿クリームにはミストタイプもあり
- 乾燥の激しいパーツには髪にも使えるボディクリームもおすすめ
- 髪にも使えるボディクリームは毛先から試して様子をみること
- 髪にも使えるボディクリームはつけすぎに注意しないとベタベタに
- あまりがちなボディクリームの無駄を予防することにもつながる
- いつものようにシャンプーした後、軽く手折るドライする
- 少量を手に鳥、毛先になじませる
- 髪の内側から手櫛で全体になじませる
保湿スプレー
次に、保湿スプレーを使った保湿についてご紹介します。保湿スプレーは、寝癖直しから髪の保湿まで、使い方に幅があります。うまく取り入れて、毎日のヘアケアに役立てたいです。
- 洗髪後、シュッと吹きかけて、かんたんに保湿ケアを行うことが可能
- 手を汚すことなく使用できるため、忙しい女性に打ってつけ
- 寝ぐせ直しなどにも応用可能
- 保湿スプレーとは保湿成分が配合されたスプレーのこと
- トリートメントの成分が配合されたミストスプレーも
- 均等に水分を与えることができるため使い勝手がいい
- 配合されている潤い成分によって効果もいろいろ
- 脂性肌タイプの方にはべたつきを抑えた保湿剤として重宝
- 敏感肌の方はアルコールフリーの製品を選ぶこと
- 寝起きの髪または洗髪後の髪にシュッと吹きかける
- 気になるパーツを手櫛で軽く解かす
- ドライヤーで乾かす
ヘアパックは保湿効果が抜群
最後に、ヘアパックを使った保湿についてご紹介します。ヘアパックは、髪のダメージを補修し、美髪へと導いてくれます。痛んだ髪で悩んでらっしゃる方にはすぐにでも取り入れていただきたいヘアケア法です。
- ヘアパックは、シャンプーの後、傷んだパーツを中心にパックし、洗い流すのが基本
- ヘアパックとは、傷んだ髪を補修し、ツヤや潤いを与えるヘアケア製品
- トリートメントやヘアマスクと使う目的は同じ
- ただし、メーカーによって使い方や効果が異なるので注意が必要。
- 髪の悩みをコントロールするためにも効果的
- 髪質やダメージの具合に合ったヘアパックを選ぶように
- まずシャンプーで髪をしっかりと洗う
- タオルドライをして水分を吸収する
- 傷んだパーツにヘアパックをつけ、髪の内側に浸透させる
- さらに浸透させるために、蒸しタオルを使うのも効果的
- しばらくそのままにしてから洗い流す
- ヘアパックの洗い残しはにおいやかゆみの原因になるためしっかりとすすぎをすること
- ヘアパックの自然成分として、オリーブオイル、アルガンオイル、ホホバオイル、椿油、ココナッツオイルなどのオイル配合のタイプを使うと保湿力が上がる
- 卵やはちみつなどを使った手作りヘアパックも最近の流行
- 手作りヘアパックは、髪質によって合わないことなどもあるため、少量から試すこと。
ヘアカラーやパーマの回数を減らす
髪をサラサラツヤツヤにする方法には、さまざまなヘアケア製品を使って髪に保湿を与える方法のほかに、ヘアカラーやパーマの回数を減らし、髪への負担をオフさせるという方法もあります。
実際、ヘアカラーやパーマは、使用される薬剤などによって髪にダメージが与えられてしまいます。とはいえ、ヘアカラーやパーマは髪のおしゃれを楽しむものでもあるため、使用を一切やめるということではなく、回数を減らして髪への負担を軽減させてあげることで、髪をいたわってあげることが大切ではないでしょうか。
また、ヘアカラーやパーマ用のヘアケア製品のラインナップもありますので、こうした製品をうまく使って髪を傷つけないようにしたいです。
頭皮マッサージで髪を中や内側からから健康に
では、髪の保湿に働く頭皮マッサージについてご紹介します。
- 朝と夜、一日2回が理想的。時間のない方は夜に取り入れる
- 頭皮マッサージを行うと、頭皮の環境がよくなり、健康な髪が生まれやすい環境になる
- 頭皮マッサージによるリラクゼーション効果も
- マッサージによって血行がよくなり、髪へ栄養が届きやすくなる
- 頭皮を柔らかくすることで、健康な髪が生えやすくなる
- 皮脂や毛穴の汚れなどを同時に摂ることで、髪の毛を作る細胞の活動が活発に
- 頭部には多くのツボがあることから、マッサージによって目の疲れを取るなどのさまざまな効果が期待できる
- 頭皮マッサージは、髪に直接働きかけるものではないが、髪が育つ環境を整えることに役立つ
- 頭皮環境が改善されることで健康な髪へと移行し、乾燥などのダメージにも強くなる
- 長時間マッサージを施すと、頭皮にダメージを与えることもある
- 力を入れ過ぎると、あとで痛くなることもあるため、力加減はほどほどに
- 爪を立ててマッサージを行うと、頭皮を傷つけるのでNG
- マッサージを行う際は手をキレイに洗って清潔な状態で
- 髪の生際に手を置き、指の腹を使って上下に動かしながらマッサージ
- 側頭部は耳を覆うように指を添え、指の腹を上下に動かしながらマッサージ
- 後頭部は襟足に指を添え、指の腹を上下に動かしながらマッサージ
- 頭頂部は、指の腹で円を描くようにマッサージ
栄養バランスの良い食事をとる
人間の体は食べ物からできています。バランスの良いしっかりとした食事を摂ることで、身体に栄養が届き、健康な髪や頭皮を育むことができます。
なかでも、髪のもとになっているのがタンパク質です。タンパク質は、人間の体を構成する主成分です。また、皮膚の真皮の主成分でもあるコラーゲンはタンパク質の一種であることからもわかるように、タンパク質は髪や頭皮の栄養に働く重要な栄養素です。
また、ビタミンやミネラルは、タンパク質の代謝に働くため、バランスよく摂取することで、効率よく栄養素を代謝することができます。
糖質オフダイエットなどが流行している昨今、知らずに栄養バランスが崩れている可能性が非常に高く、こうした食生活がひいては髪への栄養を妨げていることも考えられます。タンパク質は、糖質の摂取量が足りない場合、分解されてエネルギーとして消費されるため、糖質が不足すると、タンパク質は本来の機能を発揮できなくなることになります。
このため、偏った食生活ではなく、バランスの取れた食生活を目指し、トータルバランスのよい健康体を作っていくことが、髪や頭皮の健康も実現されていくということになります。
髪の毛の健康は頭皮から
髪は頭皮の奥にある真皮層で生まれます。このため、頭皮の健康こそ髪の健康へつながります。頭皮がしっかりと保湿されていなければ、健康な髪に成長していきません。つまり、髪の健康は頭皮によって育まれていると言っても過言ではないのです。
髪の毛の寿命は男性で2~6年、女性で4~6年と言われていますが、これほど長い年月をかけて成長していきます。つまり、短期間でどうにかしようと思っても、その場かぎりの対応はできても、真の美髪の実現にはなりません。毎日コツコツとヘアケアを続けていくことが髪にとって重要であることがこのことからもわかりますよね。髪の保湿を毎日続けていくことで、頭皮環境がよくなり、髪が元気になります。毎日、継続的に行っていきたいです。