寒い季節になると、足の乾燥が気になりませんか?乾燥がひどくなると、皮膚が粉状にはがれて靴下やタイツに白い粉のようなものが付着してしまうこともあります。
しつこい足の乾燥はどうケアすればいいのか、どんな保湿剤を使えばいいのかを徹底解説していきましょう!本気で足の乾燥をケアしたい方だけ続きを読んでください。
足が乾燥する原因【すね編】
すねは皮脂腺が少ない
人の肌は、外部からの刺激から守るために常に皮脂を分泌しています。油の膜が肌表面にあることで、チリ・ホコリなどの刺激をブロックしたり乾燥を防ぐことができるのです。
皮脂腺は体中にありますが、すねは特に皮脂腺の数が少なく乾燥しやすい傾向にあります。分泌される皮脂が少ないため、ボディローションやジェルなどの軽い保湿剤だけだと十分に保湿できません。皮脂腺が少ないパーツは皮膚表面が乾燥してはがれ落ちやすく、白い粉状になって靴下やタイツに付着してしまいます。
季節による乾燥
日本では冬になると大気が乾燥し、肌の水分量が低下してしまいます。空気の湿度が下がっても肌のバリア機能が働いていればそれほど乾燥しませんが、皮脂量が少ないすねはバリア機能が低下しやすく湿度の変化をダイレクトに受けるパーツです。
肌を守るバリアが弱いすねは、湿度が下がると水分が蒸発してしまいます。
歳を重ねると乾燥しやい
人は年齢を重ねると肌内部の水分を保つセラミドやヒアルロン酸が減少していきます。20歳をピークに減り始め、40歳になると20歳と比べてセラミドは約50%減少してしまうのです。
生活習慣や体質によって加齢による肌の乾燥を感じる時期は異なり、早い方だと30歳頃から変化を感じ始めます。「前と比べて乾燥しやすくなった…」と心当たりがあるなら、加齢に伴って減少する成分を補給してみましょう。
熱すぎるお風呂がよくない
毎日入るお風呂の温度、どのくらいに設定していますか?ぬるめがいい、熱いお湯が好き…など個人によって違いますが、熱いお湯は肌の乾燥を招く原因となります。
温度が高いお湯に浸かってしまうと、肌表面を保護している皮脂が流出してしまい乾燥を招くのです。皮脂が流出するだけでなく、皮膚表面の温度が上がるのも乾燥を促進させます。皮膚表面の温度が上がると肌内部の水分が蒸発しやすくなり、乾燥がどんどん進んでしまうのです。
生活習慣が乱れている
睡眠時間が確保できていない、食事のバランスが崩れている…このような生活習慣の乱れは足の乾燥を引き起こします。睡眠や栄養が十分に取れていないと、新しい肌組織を生み出して生まれ変わらせる能力(ターンオーバー)が鈍ってしまうのです。
ターンオーバーが乱れてしまうと肌が十分に再生されず、未熟な細胞ができあがってしまいます。肌の細胞が未熟だと水分・油分が十分に行き渡らず、乾燥しやすい肌環境になってしまうのです。
足の乾燥を改善する方法【すね編】
乾燥を改善するなら保湿ケア
しつこく繰り替えす足の乾燥をケアしたいなら、毎日の保湿ケアを見直してみましょう。体の中でも皮脂腺が少ないすねは、デコルテや太ももなど汗をかきやすいパーツとは違う保湿剤で整えるのが理想的です。
すねのケアにはどのような保湿剤が適しているのか、どうケアしていけばいいのかを解説します!
おすすめの保湿クリーム
皮脂が少なくバリア機能が低下しやすいすねをケアするなら、ただ保湿するだけでなくバリア機能を修復させることが大切です。ボディローションやクリームをいくら塗っても乾燥してしまう……と感じる方には、次の2つのボディクリームが適しています。
ケアセラ APフェイス&ボディクリーム
ケアセラはロート製薬が手がけるスキンケア・ボディケアブランドで、セラミドを配合している製品が豊富です。年齢を重ねて乾燥が気になってきたなら、減少したセラミドをクリームで補給しましょう。
このボディクリームは保湿力に優れた「ヒト型セラミド」を5種類配合していて、しつこい乾燥をケアできると口コミで評価されています。弱酸性・低刺激で、乾燥による赤みや炎症を抱えている方にぴったりです。
ロコベース リペアミルク
皮脂不足による粉ふき肌で困っているなら、第一三共ヘルスケアが発売しているロコベースのリペアミルクがおすすめです。ミルクベースのクリームのため少量でもよく伸び、硬いクリームだと肌になじみにくいという超乾燥肌でも使いやすいと評価されています。
足りない皮脂を補いたい、乳液状のボディクリームが好みという方におすすめです。
おすすめの保湿オイル
ソンバーユ 液状特製
ベタつかないオイルを探しているなら、馬油コスメを発売している薬師堂のソンバーユがおすすめです。馬油と言えばクリーム状のものを思い浮かべますが、こちらの液状特製は馬油の中でも比重が軽いオイルを使用しています。
クリーム状の馬油よりもサラサラしていて、肌になじませるとベタつかないのが特徴です。馬油が持つ炎症を抑える効果を実感できると口コミで評価されています。すねが乾燥すると赤み・炎症を伴うなら、ソンバーユの液状特製でお手入れしてみてください。
無印良品 ホホバオイル
皮脂不足をカバーしたいなら、無印良品のホホバオイルがおすすめです。ホホバオイルは人の皮脂構造に近く、足りない皮脂を補うのに適しています。無印良品のホホバオイルは不純物を取り除いた精製済みタイプで、不純物による刺激やアレルギーを起こしにくいのが特徴です。
サラっとしていてベタつきにくく、保湿した後に洋服を着てもまとわりつく感じがしないと評価されています。
お風呂の正しい入り方
お風呂の温度と入る時間
しっかり保湿ケアをしているのに乾燥してしまう場合、間違ったお風呂の入り方をしているかもしれません。お風呂のお湯の温度は高ければ高いほど皮脂が流れてしまい、42度以上だと皮膚の乾燥を起こす傾向にあります。肌のことを考えるなら40度程度のお湯に10分間入るのがベストです。
長時間の入浴をする習慣がある方は、肌のことを考えて時間を短縮しましょう。半身浴を日課にしている方は、10分程度の入浴をしている方に比べると肌が乾燥しやすい傾向があります。ぬるま湯であっても、体温より高いお湯だと皮脂の流出を招くため注意してください。
「どうしても半身浴したい…」という場合は、日数を減らす・浴室内での保湿ケアをするなど工夫しましょう。半身浴をする前に、清潔にしたすねにボディオイルを塗ってから浴槽に浸かると肌の乾燥を防げます。
おすすめのボディクソープと入浴剤
肌の乾燥を予防するには、お風呂上りの保湿ケアだけでなく入浴中のケアをする必要もあります。体の汚れを落とすボディソープは、洗浄力が強すぎると肌に必要な皮脂を洗い流してしまうこともあるため乾燥肌向けのボディソープを選んでください。
ミノン 全身シャンプー
第一三共ヘルスケアのブランドであるミノンは、乾燥した肌でもヒリヒリしにくい低刺激処方です。洗浄力が強い石油系界面活性剤を含まず、植物由来のアミノ酸系洗浄剤を使用しています。
バリア機能を破壊せずに汚れを確実に落とし、肌の水分バランスを整えるアミノ酸(グリシン、アルギニン)が肌の潤いをキープ。洗い上がりの肌のつっぱり感に悩む方におすすめです。
浴槽に浸かっている時間を使って保湿ケアをしたいなら、すね付近のバリア機能をサポートしてくれる入浴剤をチョイスしましょう。
ノブ モイスチュアバス
常盤薬品工業のブランドであるノブは、皮膚科でも採用されている敏感肌向け化粧品を発売しています。乾燥がひどくなり粉をふいているような肌状態でもヒリヒリしにくく、低下したバリア機能をサポートする保湿成分オリゴマリン(R)が肌をしっとり整えるのが特徴です。
部屋の空気を保湿しよう
空気が乾燥する季節は、化粧品で肌の潤いを守るだけでなく湿度を調節することも大切です。部屋の湿度が40%を下回ると肌が乾燥しやすくなるため、室内に湿度計を置いて毎日チェックしましょう。
肌の潤いをキープするのなら、50~60%程度の湿度に調節する必要があります。60%以上になるとカビの発生やジメジメ感につながってしまうため、加湿のしすぎも注意してください。
加湿器を選ぶ際は、部屋の大きさに見合った加湿量があるかどうかチェックしましょう。6畳クラスの部屋なら一時間当たり100mL加湿できるものでも十分ですが、10畳を超える広さのリビングなどでは不十分です。
広い部屋を確実に加湿するなら、一時間あたり500mL程度水蒸気を放出する加湿器を使いましょう。
生活習慣を正す
すねの乾燥をしっかりケアしたいなら、生活習慣を見直すことも必要です。化粧品でしっかり保湿して湿度の管理もできていたとしても、生活習慣が乱れていては肌状態が改善されません。生活習慣の乱れで肌細胞の生まれ変わりがうまく行かないと、乾燥した部分があれたりヒリヒリしてしまいます。
肌の調子を整えるなら、まずは質のよい睡眠を取りましょう。睡眠時間を確保するのが難しい時は、無理に寝ようとせず睡眠の質を高める対策をするだけでOKです。寝る前1時間は蛍光灯を消して間接照明にする、スマートフォンやパソコンをなるべく使わないなど対策してください。目に入る光の量を減らすと脳の興奮を抑えられ、深い睡眠に導くことができます。
睡眠の質を高めるだけでなく、食事内容も見直してみましょう。インスタント食品や菓子類を習慣的に食べている方は量や回数を減らし、主食・主菜・副菜のバランスが取れた食事をしましょう。肌の再生を促すビタミン・ミネラル類は積極的に摂取してください。食事だけで補えない分はサプリメントで補給してもOKです。
足が乾燥する原因【かかと編】
かかとは皮脂腺がない
体重を支えるかかとは、顔や腕などの皮膚組織と違って皮脂腺がないのが大きな特徴です。皮脂が分泌されないため肌の潤いや柔軟性が失われやすく、ひび割れるように乾燥してしまいます。
かかとの負担が大きい
かかとは立つ・歩く時に体重がかかる部位です。歩行などの際にかかとに負担がかかると、足の裏の皮膚が刺激されてしまいます。刺激を受けた皮膚組織は負荷から守るために角質を厚くし、バリア機能を確保しようとするのです。
かかとは足の裏の中でも特に体重がかかる部位であるため、角質が厚くなりやすい特性があります。
心臓から遠いので血行が悪くなりやすい
かかとは心臓から離れている部位で、血液が行き渡りにくいのが特徴です。健康的な体質なら問題ありませんが、冷えや低血圧体質だとかかとに血液が十分に行き渡りません。血行が悪くなるとかかと付近の皮膚組織に必要な栄養や酸素が届かず、皮膚の再生能力が落ちてしまいます。再生能力が落ちると新しい皮膚ができあがらず、潤いや柔軟性が失われてしまうのです。
かかと水虫が乾燥の原因
かかとが粉を吹いたように乾燥して、冬が終わってもカサカサが続いている…そんな方は水虫が原因かもしれません。かかとだけでなく足指に水虫がある方や、同居している家族が水虫持ちの場合はかかと水虫を疑ってみてください。
かかとの角質にに水虫菌が感染してしまうと、なかなか自己流ケアでは完治しないのが現状です。カサカサが長く続く場合は水虫治療薬を使ったケアを検討してみてください。
足の乾燥を改善する方法【かかと編】
保湿ケアは欠かせない
かかとのカサカサをケアするなら、正しい保湿ケアをしましょう。かかとは汗腺がないため、特殊な肌環境に合わせたケアが必要です。顔や体用のクリームは、角質が薄い肌に塗ることを想定しています。角質が厚いかかとには浸透しにくいため、なるべくかかと専用のクリームを選ぶといいでしょう。
かかとの特徴にあった保湿クリーム
かかとは角質が非常に厚く、水分や油分を与えてもはじいてしまうのが特徴です。そんなかかとを保湿するには、硬い角質にも浸透する成分を配合したクリームが適しています。硬い皮膚をやわらかくする効果がある尿素配合タイプのクリームがおすすめです。尿素配合タイプは炎症を起こしているかかとに塗るとヒリヒリすることがあるため、あかぎれやひび割れがない方に適しています。
もしかかとの乾燥がひどく、割れた部分が炎症を起こしているならビタミン配合のクリームを選んでください。炎症を抑える効果があるビタミン配合クリームでケアをし、炎症が落ち着いたら尿素配合クリームでのケアに切り替えるといいでしょう。
植物由来の天然成分で保湿をしたい自然派志向の方は、肌になじみやすいシアバターでケアするのがおすすめです。シアバターには硬くなった皮膚をやわらげる効果があります。尿素配合クリームが肌に合わない場合はシアバターを使ってみてください。
おすすめ保湿クリーム
かかと表面が硬く、ストッキングや靴下に引っかかる…そんな方におすすめの尿素配合クリームはこちらです。
資生堂 尿素10%クリーム
尿素配合クリームの中でも資生堂の製品はお手ごろ価格で試しやすく、しっとりした質感ですがベタつきが残らない使用感が高く評価されています。無香料のため化粧品の香りが苦手な方でも使いやすく、他のボディクリームとの併用もしやすいのが人気のポイントです。
容器はジャータイプとチューブタイプの2種類あり、使うシーンや好みに合わせて選び分けられるのも魅力のひとつ。尿素配合クリームを試すならこの製品からチャレンジしてみてください。
ユースキンA
かかとの乾燥が進んでひび割れ・あかぎれを起こしてしまったら、ビタミンEを配合しているユースキンAで保湿してみましょう。ビタミンEは血流改善効果がある成分で、血行不良による乾燥をケアしてくれます。
炎症を抑える薬用成分であるグリチルレチン酸と、カンフルを配合しているのもこのクリームの特徴です。ただ乾燥をケアするだけでなく、炎症ケアをしたい方に向いています。テクスチャーはこってり重めで、浸透がやや遅めです。時間をかけてじっくりなじませればベタつきは気になりません。
余分な角質を取り除く
かかとの乾燥ケアをするなら、余計な角質を除去しましょう!不要な角質がたまると乾燥やひび割れのリスクが高まってしまうため、定期的にケアすることをおすすめします。角質ケアはどう行えばいいのか、どんなアイテムでケアすればいいのかをチェックしていきましょう。
角質ケアの仕方
かかとに角質がたまってしまったら、フットファイル(かかと用のやすり)や軽石などで不要な角質を削り取りましょう。ひび割れやあかぎれがあるかかとに使ってしまうと炎症を悪化させてしまうため、赤みや腫れがある場合は角質ケアは避けてください。
角質を取るタイミングは、入浴中がおすすめです。かかとの角質がお湯でふやけている入浴中なら、力を入れずに角質をオフできます。やすりや軽石でかかと表面のごわつきがなくなるまで、やさしく削りましょう。やり過ぎると皮膚を傷つけてしまうため、ヒリヒリ・痛みを感じない範囲で行ってください。
お風呂での角質ケアが終わったら、ひび割れや乾燥を防ぐためにお風呂上りに保湿をしましょう。皮脂腺がないかかとは保湿しないと乾燥が進行してしまうため、保湿を忘れないでください。
おすすめアイテム
かかとの角質ケアをしたいけれど、テクニックが必要なアイテムは使いこなせない…そんな方でも簡単にスピーディーにケアできる、おすすめアイテムを紹介します!
ピーシャイン ビューティーフット
フットファイルを使ったことがあるけれど、イマイチ角質が取れなかった…という経験がある方にこそ使ってもらいたいのが、ピーシャインのビューティーフットです。硬くなった角質をしっかりキャッチして削れる特殊なヤスリ面でお手入れすれば、力を入れずにスピーディーにケアできます。
ただ角質を取るだけでなく、仕上がりがつるつるになるのが人気の秘密です。角質を削った後のかかと表面にデコボコが残らないため、ストッキングが引っかからなくなると口コミで評価されています。
ドクターショール ベルベットスムーズ 電動角質リムーバー
かかとをケアしたいけれど、お風呂でゆっくりできない…そんな方は電動タイプの角質リムーバーがおすすめです。ドクターショールの電動角質リムーバーは、回転するローラーをかかとに当てて角質を除去します。
ふやかしていない状態の硬い角質でも簡単に削れるため、ゆっくりお風呂に入れなかった日でもケアできるのが人気の秘密です。かかとだけでなく、足指の角質ケアにも使えます。
冷えを避け、血行を良くする
かかとの乾燥を根本からケアするなら、冷え対策をすることも大切です。足が冷えないように靴下やひざかけを使い、床が冷たいなら暖房機器を使いましょう。体の外から温めるだけでなく、内側から温めるケアも行ってください。
食事の際には体を温めるスープを必ず飲む、ショウガや甘酒などを寝る前に飲むなど内臓を温めるケアを意識してみましょう。お酒が飲めるなら、ホットワインや日本酒など体を温めるお酒を少量飲むのもおすすめです(1日100mL程度)。
コーヒー・紅茶・緑茶など、カフェインを多く含む飲み物は体を冷やすためなるべく避けるようにしましょう。1日2~3杯程度なら問題ありませんが、過剰に飲みすぎると体を冷やしてしまいます。カフェインのないお茶に切り替える、カフェインレスコーヒーを飲むなど工夫してみてください。
足の乾燥のケアをしっかりしよう
すねやかかとは体の中でも特に乾燥しやすく、ケアせず放置しているとひび割れ・あかぎれなどを起こしてしまいます。一度炎症を起こすと治りにくいため、毎日しっかりケアをしましょう。
油分不足に陥りやすいすねやかかとは、肌状態に合ったクリームでケアすることが大切です。特にかかとは入念なケアが必要なため、諦めずにコツコツケアを続けましょう。乾燥による炎症を起こしているなら消炎効果がある薬用成分を含む製品でケアし、角質が厚くなって困っているなら定期的に角質を除去してください。
乾燥を寄せつけないつるんとした美脚を目指して、保湿や角質ケアを行いましょう!