脚が疲れるとマッサージが恋しくなりますよね。最近では脚をマッサージするだけで痩せるとも言われていて、実際、ちまたで「脚痩せマッサージ」なる言葉をよく目にします。果たしてマッサージだけで脚痩せすることはできるのでしょうか? マッサージの効果と方法についてご紹介します。
美脚専門サロン「サロン・ド・コンソラーレ」代表
美脚講師・美脚の専門家
美脚専門サロン「サロン・ド・コンソラーレ」代表
美脚講師・美脚の専門家 《経歴》
フジテレビ系列「ノンストップ」内「いいものセレクション」で自身のプロデュース商品「ピアノウォーク」を紹介
日本テレビ系列「ズームインサタデー」で「膝上のお肉をとるマッサージ法」を紹介 他 多数出演
美容の世界に20歳から入り、22年ほど女性の美と向き合っていきました。
業界3位のエステサロンで、美顔、脱毛、痩身の3つのコースをさせていただき、下半身やせの需要が多いことを現場で気付く。ミス・ユニバースのファイナリストを美容責任者として担当。
恵比寿の総本店と青山、赤坂、自由が丘の4店舗の責任者を務め、個人の売上は全国100店舗中1位をキープし、結婚を機に退社・出産。出産後20キロ太り美脚になる歩き方を考案現在に至る。
美脚マエストラとして、講演会・美脚ジャーナリスト・コラム執筆・商品開発・美脚コンテンツの監修など幅広く活動。
朝日新聞デジタル運営協力「マイベストプロ」東京版 上野由理プロ
AFA公認ウォーキングアナリスト
AFA青山フットアカデミー認定・自然療法フットケア入門講習会認定校・認定講師
《専門分野》
足・靴・歩行での脚痩せ。
《メッセージ》
足・靴・歩行から魅せる脚へ。 理想的なあなたの美脚作りをお手伝いします。
これまで5万人以上の女性に、「触りたくなるほど綺麗になる脚」を手に入れる歩き方、「ピアノウォーク」を伝えてきました。
きれいなラインの脚、「わたしには縁がないわ」と思っている女性はいませんか。
諦めることはありません。
誰でもその人が持つ、最高に美しい脚線美を手に入れることができます。
CONTENTS
脚のマッサージで得られる効果
仕事から帰ってくると、脚がパンパンに張って足の裏が痛くなっていること、よくありますよね。そんなとき、疲れを取るためにマッサージしたくなりますが、実はほかにも、たくさんの効果が得られるんですよ。
たとえば血行がよくなります。その結果、脚のむくみがよくなり、気持ちがリラックスしてきます。ではなぜマッサージをするだけで、こうした効果が得られるのでしょうか。
血行促進
血液の働きは、細胞にとって重要な栄養素や酸素を全身に届け、不要になった老廃物を回収します。ただ血液は、自力で流れる力がありませんのでポンプ的な役割が必要になります。この運搬の手助けをしているのが、ポンプの役割を果たしている「心臓」です。つまり、心臓から送られた血液は、全身をめぐって再び心臓へと戻ってくるわけです。
ところが、脚はポンプの役割をする心臓から遠く、重力の関係で血液が滞ってしまいやすく、そのため、血流が悪くなります。そこで、脚にマッサージを施すと、血液の流れが促され、血行が促進されるのです。
疲労回復
脚をマッサージすると、身体が温かくなっていくことで血行がよくなります。その結果、身体の冷えが解消されていき、身体が温かくなっていくことで、血行不良による頭痛、肩こり、腰痛、むくみが解消されていきます。
こうしてさまざまな症状が改善されていくと、ガチガチに凝り固まっていた身体が柔らかくなり、気持ちが落ち着き、身体が軽くなってきますよね。
リラックス
マッサージによって脚が軽くなると、気持ちも軽くなってきますよね。さらに、血行がよくなって身体が温かくなると、心もリラックスされていきます。
特にふくらはぎは筋肉の緊張によって張りやすいのでマッサージすることによって張りがとれて緊張が取れてリラックス効果も期待できます。
実際、マッサージによるリラックス効果はさまざまな研究がなされていますし、マッサージをだれかにやってもらうと、とてもいい気分になることを実感されていらっしゃる方も多いかと思います。
むくみの改善
心臓から遠い部分にある脚は、血液の流れが悪くなり、むくみやすい部位ですよね。また、年齢を重ね、ふくらはぎの筋力が衰えてくると、血液や体液が心臓の方へ戻るためのポンプの力が弱くなるため、脚に血液や脚に滞ってしまいます。
そんなとき、マッサージをすることで、血液やリンパ液などの体液の流れが促され、むくみが解消されます。長時間、同じ姿勢で働いているデスクワークの方や立ち仕事に従事されてらっしゃる方、海外旅行などで長時間飛行機に乗る方なども、ときどき脚にマッサージをするようにしましょう。
色々なマッサージの種類
脚にマッサージを施すことで、いろいろな効果が見られることがわかりました。では、いったい何種類ぐらいのマッサージが存在するのでしょうか。その答えは、「数えきれないほど」です。
それぞれの国には伝統的なマッサージが存在します。日本には按摩が、中国には鍼灸が、タイ国ではタイ古式マッサージが、インドではアユールヴェーダを基礎としたマッサージが、ハワイのロミロミがあります。
このほかにも、その手法によって、たとえば骨や筋肉、内臓や循環器系にさまざまな刺激を与えて施術するオステオパシー、吸引による刺激を使って血行を促すカッピングなど、数え上げたらキリがありません。そこで、ここでは、名前が知られた王道のマッサージをご紹介したいと思います。
リンパマッサージ
リンパの流れに沿って、「手のひらや指でさする」のがリンパマッサージ。リンパとは、毛細血管から染み出した血しょう成分からなる液体のことで、リンパ管を流れています。リンパ管は、全身に張りめぐらされている静脈にからみつく形で全身に分布しています。
細菌やウイルスと戦い、血液や細胞の中の老廃物を回収し、これらをろ過する働きのあるリンパ節を通って心臓へ戻っていくことからもわかるように、リンパは、身体を守ってくれる重要な働きをしています。このリンパの流れを促すことで、身体の免疫力を高め、冷えやむくみなどを改善に役立ちます。
オイルマッサージ
オイルマッサージとは、その名の通り、オイルを使ったマッサージですよね。リンパマッサージと同じように手を使いますが、血液やリンパの流れを促すだけではなく、身体のコリをほぐし、使用するアロマオイルによって嗅覚から心のリラックスも誘います。
アロマオイルの種類は好みによって、リラックス効果のあるラベンダーやカモミール、興奮を鎮めるイランイランやサンダルウッド、身体を温め、冷えを取るローズマリー、マジョラムなどがオススメです。
ツボ押しマッサージ
全身に張りめぐらされた神経が交差するポイントであるツボを刺激することで、症状を改善することができるツボ押しマッサージ。神経を通して、全身のあらゆる部位とつながっているため、マッサージを施すことで、痛みを取り除くだけではなく、体調を改善し、健康体を得ることもできます。
ツボの場所をしっかりとわかっていれば、いつでもどこでもかんたんにできるので、ご自身で手軽にできるマッサージ法のひとつです。
指圧
指圧は、手指や手のひらで体表に圧を加える技法で、日本独特の技法です。おもに筋肉に働き、筋肉を正常化させ、体の均衡を保つため、さまざまな圧を加えていきます。施術の際のスピード調整も重要で、体の状態に応じて変化させます。
主に、ふくらはぎがツライ時には、全体的に圧をかけて上げることで筋肉の緊張が取れてラクになります。
マッサージをする部位別の方法
マッサージを施す場所によっても、方法がいろいろありますよね。ここでは、各部位ごとに、どんなマッサージがあるのかをご紹介します。
ただし、マッサージは、体調がよくないときや、睡眠不足、身体が疲れ切っているときなどは避けた方がベター。症状が悪化することもあります。また、皮膚の状態が悪いときは、オイルを使用したマッサージは避けるべき。食後すぐ、アルコールを飲んだ後なども控えましょう。
足の裏
足の裏にはいくつものツボがあることはよく知られていますよね。足の裏のツボは、親指を頭として、親指の付け根が首、中心に向かっておなか、かかとは生殖器と、人の体の地図に似ています。このことからもわかるように、足の裏のツボを刺激することで、各部位の症状の改善を図ります。
このように、足の裏のマッサージで有名なのはツボ押しマッサージ。ご自宅で気軽にできるので、気になる症状がある所は「ズーン」と響きやすいので時間を見つけて部位を刺激してみてはいかがでしょうか。
足の甲
足の甲のマッサージには、リンパやオイルマッサージやツボがあります。リンパマッサージでは、足の指と指の間を下から上にしごきだすことで、リンパの流れを促します。
身体の最先端であるつま先は血液の流れが滞りやすい部位です。長時間座り続けるお仕事、フライトなどの移動では、ときどきマッサージをすることでむくみや冷えを解消することができます。ご自宅では、足指をつかんでぐるぐる回しましょう。
なお、むくみや痛みが続く場合、何らかの病気の可能性もありますので注意しましょう。
足首
足首には、親指側のくるぶしの縁に、下半身のリンパ節があります。足が疲れたり、むくみを感じたりしたら、軽く足を回すだけでも疲れが取れることがあります。
また、足首には、むくみや疲労に効果が期待できるツボがあります。太谿(たいけい)は、親指側のくるぶしのすぐ後ろにあります。体内の水分バランスを整える働きがあるため、足のむくみ、冷え、生理痛などの改善などにも効果が期待できます。
また照海(しょうかい)は、親指側のくるぶしの骨の下から親指一本分下がったあたりにあるツボで、泌尿器系や婦人科系に有効とされています。冷え、生理痛、生理不順などの改善に働きます。
ふくらはぎ
二足歩行の人間にとって、血液などの体液は、下半身に滞ってしまいがち。そのため、つま先が冷えたり、脚がむくんだりと、足のトラブルは尽きませんよね。そこで大切なのがふくらはぎ。
ふくらはぎのマッサージは、オイルを使って下から上へが基本。1日の疲れを流すように半身浴中にふくらはぎを下から上に握って上がることで筋肉の緊張もほぐれます。毎日のケアに是非取り入れてほしいマッサージです。リンパの流れも同じように流してあげます。なお、ふくらはぎ近くのリンパ節はひざの裏あたりにあります。
また、ふくらはぎには婦人科をはじめむくみなどに効果がある三陰交(さんいんこう:句内側のくるぶしの上から指4本上がったところ)、ひざ裏からくるぶしまでのちょうど中間地点にあって、脚のむくみや疲労に効果的な承山(しょうざん)、ひざ裏の中央より少し上側にあるツボで、体内の水分バランスを調整する委中(いちゅう)というツボも有効です。
太もも
太ももは、ひざの裏にあるリンパ節から太ももの付け根にある鼠経部リンパ節までを下から上へとマッサージしていきます。リンパマッサージでは、力を入れずにさするように。脂肪がつきやすい部分でもあることから、つい力を入れ過ぎてしまいがち。その結果、あざができたという人が多いです。継続しやすいことが一番大事だと思いますので、プルプルと振るわせるマッサージもオススメです。
また、太ももの内側の中央部分には、無名穴(むめいけつ)というツボがあります。代謝や血行を促進し、老廃物や余分な水分を排出する効果が期待できるとしてよく知られています。
太ももの付け根
太ももの付け根には、ちょうどパンティのあたるラインにそけい部リンパ節があります。下から上へ力を入れずにさすり、リンパの流れを促しましょう。
また、股関節が硬いと、血行が悪くなるほか、むくみやすくなったり、疲れやすくなったりします。とくに女性は骨盤が硬いと、生理痛や生理不順などにもつながっていきますので、股関節が柔らかくなるように、マッサージやストレッチを施すといいですね。
なお、おしりの付け根の中心に、おしりのむくみや坐骨神経痛などに効果が期待できる承扶(しょうふ)というツボがあります。長時間座っているデスクワークやドライバーなどの方は、ときどき直立になって、肩幅ほど足を開き、おしりを抱え込むようにして承扶のツボをマッサージするようにしましょう。
結局マッサージで痩せるのか?
答えは「はい」でもあり「いいえ」でもあります。なるべく継続し続けてほしいからです。実際には有酸素運動のように脂肪を燃焼し、無酸素運動のように筋肉で引き締めるような効果は絶対にありません。
ただ、マッサージをすることで身体のむくみが改善され、冷えが取れ、血行改善して身体の機能が高まることで運動した時に痩せやすくなったり、便秘が解消されるなどの効果も期待できます。
脂肪燃焼はしない
では、マッサージでなぜ脂肪が燃焼しないのでしょうか。それは、体脂肪は、運動をしたり、食事制限をしたりすることで、体のエネルギーとして燃焼されるからです。
つまり、「脂肪を分解してエネルギーを作り出せ」と、脳が指令を出すことで、体が脂肪分解のためにさまざまな機能を行います。ですから、マッサージを施しただけでは、脂肪は燃焼されません。
むくみが改善されて細くなる
とくにむくみがひどい方は、マッサージによって体の冷えが取れ、むくみが改善されることで、身体が引き締まってきます。脚が張ってきたと思ったら、可能な限りマッサージを施すようにしましょう。
また、冷えによって血行が悪くなるためにむくむこともあります。夏場であっても下半身は冷やさないようにしましょう。
血行が良くなり運動した時の効果があがる
マッサージによって血行がよくなり、リンパの流れがスムーズになることで、体の機能が高まります。その結果、運動をしたときの脂肪燃焼に効果が期待できます。
ですから、マッサージは、ダイエットや健康のためにとても大切です。ぜひ日常生活に脚のマッサージを取り入れて、健康で美しくを実現させましょう。
様々な自分好みのマッサージを試してみては?
脚のマッサージによって、血行促進、疲労回復などの効果が見られます。リンパマッサージ、オイルマッサージ、ツボ押しなど、さまざまな種類のマッサージを気になる部位に施して、むくみを改善し、冷えを取り、健康で美しくなりましょう。