セルライトは下半身に付くことが多いものですがその中でもお尻からふとももの裏側にかけては
セルライトがもっともつきやすい部分です。しかも後ろ側って中々みる機会がないので知らない間にセルライトが沢山ついてしまっていることが多いです。今回はお尻のセルライトを解消する方法をご紹介します。
セルライトの正体とは!?
セルライトってよく耳にしますが、正しく理解できているでしょうか?適切に対処するためにも、まずは、知っておきたいセルライトの正体について確認しておきましょう。
ちまたで言われているセルライトとは
よく美容系の雑誌やサイトなどで、話題になっているセルライト。一般的には「お腹、お尻や太ももにできる、ボコボコした脂肪のかたまり」のように捉えられています。老廃物と脂肪が部分的に固まってできていると思っている方も多いかもしれません。
セルライト自体は1973年にニューヨークのエステ経営者が書いた書籍から一般に広くひろまった知識だと伝えられています。
しかし、いまでは美容医療業界やエステ業界などから、色々な伝わりかたをしたために間違った認識が広がってしまっているようです。
「セルライトを除去するクリーム!」といったような怪しい商品もあり、セルライト解消をうたうことで高額な商品を売りつけようとしていることもあるため注意が必要です。
セルライトの正体は皮下脂肪
セルライトの正体は、「皮下脂肪が肥大化したもの」です。肥大化というのは、細胞が大きく発達した状態を意味します。
さらに細かく説明すると、皮下脂肪がたまって、その一部の細胞から分化(違う細胞に変化すること)したものが、「線維芽細胞(せんいがさいぼう)」という細胞になります。その線維芽細胞が皮膚のほうに引っぱられてできるものという説が有力です。
一部のエステサロンや美容業界では、セルライトは「脂肪が老廃物を溜め込んだもの」「リンパ液が溜まったむくみが原因」などのように言われていることがあります。しかし、実際には普通の皮下脂肪と組織的に大きな違いはありません。老廃物やむくみが脂肪と合わさることはありません。
女性の方が男性よりもできやすい
セルライトに悩む女性は多いですが、あまり男性では話題にならないと思いませんか?これは女性の方が太りやすいことが理由ではないようです。
男性と女性では皮膚の構造に違いがあります。男性の場合、皮下にあるコラーゲンは網目のように交わっています。しかし、女性の場合はコラーゲン繊維が上下に垂直に構成されている皮下組織が下半身に多くなります。
この垂直なかたちでは、脂肪細胞が大きくなると窮屈になって皮膚表面にでてきます。これがボコボコしてみえるセルライトの正体です。
また、皮膚の薄さも関係があります。女性の方が皮膚が薄いので、皮下脂肪の凸凹が目立ちやすくなります。
遺伝ではない?
セルライトが出来やすいかどうかには、遺伝は関係あるのでしょうか?一部の説によると、ある遺伝子と受容体を持っているかどうかにより、セルライトの出来やすさに違いがあるというのです。
健康でセルライトがない女性200人と、健康でセルライトがある女性200人を分けたところ、ACE (Angiotensin I-Converting Enzyme)という遺伝子と、H1F1A (Hypoxia-inducible factor-1 Alpha)という遺伝子が主に関係していることがわかり、健康的でセルライトが多い人にはACEが多く、H1F1Aが少ない傾向があることが判明した。
*運動している健康でアクティブな女性(BMIは同じ)400人が対象
出典元:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20059631
参考資料:http://www.cosmopolitan-jp.com/beauty-fashion/beauty/research/a250/cellulite2/
ただし、遺伝子を持っているからといって、必ずしもセルライトが出来るわけではありません。遺伝のような変えられない問題に悩むよりも、食生活に気をつけて、皮下脂肪をコントロールすることが大切です。
エステでセルライトは落とせる?
憎きセルライトをなんとかして落としたい!と願っている女性は少なくないでしょう。セルライトを落とす方法として知られているものには、正しい情報と間違った情報があります。間違った方法で失敗してしまわないように、しっかり知識を身につけましょう。
エステでは落ちない
よくエステで「セルライト除去」といったコースが宣伝されていますが、本当に効果はあるのでしょうか?
エステサロンでは、「セルライトは皮下脂肪が水分や老廃物を吸着したもの。」と説明されることがあります。その結果、高いマッサージコースの契約をされられてしまった!なんてケースもあるでしょう。
しかし、セルライトは別に老廃物やむくみが関係してできているものではありません。いくらマッサージで血行やリンパの流れを良くしても、直接的にセルライトを除去するような効果は期待できないでしょう。
血行改善になる
では、エステは全く無意味なのかというと、そうではありません。実際に、セルライト除去のためにエステに通った方でも、セルライトが改善したという声はきかれます。
その理由として、マッサージにより血行が良くなり、身体の代謝がアップしたことが考えられます。代謝が上がれば皮下脂肪も燃えやすくなり、結果としてセルライトのできにくい身体をつくることにつながります。
むくみ改善できる
エステのマッサージによる2つめの効果としては、むくみの改善ができることが挙げられます。むくみがちになると、身体に老廃物を溜め込みやすくなります。老廃物とは身体で使われきれなかった糖分や脂肪、アンモニアなどの老廃物のこと。老廃物が溜まると、血行も悪くなり、代謝が悪くなってしまいます。
むくみが改善されると、同時に血行も良くなり、身体は脂肪を溜めにくいモードに切り替わっていきます。エステやマッサージで血行やリンパを促すことは、セルライト予防に一役かってくれそうです。
お尻のセルライトを根本的に落とす方法
よくセルライトが目立って気になる部分といえば、お尻です。凸凹が目立つと恥ずかしいですよね。お尻のセルライトを落とすには、どんな方法が有効なのでしょうか?お尻のセルライトを落とす方法をご紹介します。
通常のダイエットと一緒
セルライト除去とはいっても、基本的には普通のダイエットとは大きく変わりません。脂肪細胞がセルライトとして出てくるので、脂肪細胞を燃焼し、脂肪のつきにくい生活習慣を意識していきましょう。
脂肪を付きにくくして、筋肉を増やしていくためには、バランスの良い食事が基本です。3食食べて、腹八分目が大事。でも、そうは言っても食欲をコントロールするのは難しいものです。食べても太りにくい食事のポイントを押さえておきましょう。
- 高タンパクの食事を意識する
- 悪い油を含む食べ物(スナック菓子、古い油、揚げ物など)は控える
- 根菜類を食べて身体をあたためる
- 主食はパンよりごはん。
- 良質な油(オリーブオイル、えごま油、亜麻仁油など)を摂る
- カリウムを多く含む食べ物をたべる(バナナ、納豆、切り干し大根、アボカドなど)
- 夜は控えめに食べる
冷えは大敵
セルライト対策として、冷えは大敵になります。冷えると身体のめぐりが悪くなって、代謝が悪く なりがちです。また逆に基礎代謝が悪い人は、身体で熱をつくりにくく、冷え性にもなりやすいです。
冬になると冷えを感じる方が多いかもしれませんが、実は夏の方が基礎代謝は低下します。冬の方が寒いので熱を作ろうとして、代謝は上がりやすいのです。とはいえ、冬は寒さにより運動量が低下して、身体を動かすことが減るため代謝が落ちる傾向にあるので要注意。
また、筋肉が少ないことや自律神経の乱れ、ストレスなども冷えの原因となります。
特に女性は冷えやすい体質の方が多いので、日頃から冷やさない工夫が必要です。毎日の入浴を心がけ、お水はなるべく常温で飲むなど、小さなことからはじめてみましょう。
血行改善
血液は身体にとって、栄養分や酸素を運ぶだけでなく、熱も運んでいます。血行が悪いからだは、全身の栄養状態が悪くなるばかりでなく、冷えや代謝の低下をまねくことにも。
血行を改善するには、毎日なるべく歩くように心がけて、足をよく使うことが大切。また、シャワーですませないで、しっかり湯船につかるようにしましょう。
また、血行をよくする食べ物を取り入れるのもおすすめです。栄養素としては、鉄分とタンパク質は必須です。葉野菜や肉類、魚類、卵を食べるように意識しましょう。特に、とり肉は昔から薬膳でも血をつくる食材として重宝されていておすすめです。
部分痩せは難しい
お尻のセルライトを取りたくて、なんとかお尻だけ部分痩せしようとしても難しいのが現実です。おしりはそもそも肉が付きやすく取れにくい部分。女性の場合は、大事な子宮を守る意味もあるため、ある程度のお肉は必要です。
お尻のセルライトを防ぐには、全身の体重をコントロールすることと、お尻の筋肉や下半身の筋力強化を意識しましょう。そのためには運動を心がけることが大切です。
実際にセルライトを落とす方法
では、どんな運動を取り入れたらセルライトを効果的に落とすことができるのでしょうか?おすすめの運動法をご紹介します。
有酸素運動
セルライトのもとは脂肪細胞です。そこで脂肪細胞を減らすべく、燃焼させる運動を取り入れていきましょう。脂肪を燃焼させるには、有酸素運動は欠かせません。
手軽にできる、有酸素運動としてはウォーキングやランニングが良いでしょう。いきなりハードな運動を始めると、続かなくなってしまうので1日あたり20分〜30分程度あるくだけでも十分です。
また、自分だけではどうしても続かない・・という方は、トレーニングジムに通って、エアロビクスやダンスのクラスに入ってみてはどうでしょうか?自分だけでは難しい運動も、先生や仲間がいることで、モチベーションが上がりやすくなりますよ。
お尻の筋力アップ筋トレ
お尻の余計な脂肪を取り、筋肉をつけていくにはお尻に集中した筋力トレーニングも効果的です。
普段の生活で座りっぱなしの方は、ほとんど筋肉を使っていないので、積極的に筋トレを行なっていきましょう。
<方法>
- 四つんばいになり、背中が平らになるように姿勢を作ります。
- 右足を上げて後ろへまっすぐ伸ばします。
- 足を上に蹴り上げるようにして10回×3セットを繰り返します。
- 足を後ろに再びまっすぐにし、右肩の方へ曲げて引き寄せます。
- 足を引き寄せて伸ばしてを10回×3セット繰り返します。
- 足を上げたまま直角な状態でキープして、上下に揺らします。10回×3セット繰り返します。
お尻の筋肉がプルプルするくらい、効いている感じがあれば筋肉を使えている証です。続けることで、引き締まったセルライトのないお尻も夢ではありません。
ヨガなども効果的
ヨガというとストレッチやリラックス効果は知られていますが、セルライト予防にも効果が期待できます。
ヨガは呼吸と合わせてポーズを連動させて行うことで、気や血のめぐりをよくする作用があります。冷えを解消して、適度な筋肉もつけてくれるので、女性にはおすすめの運動法です。
しかも、ストレスを解消する効果もあるので、ストレスによる過食を防ぐことにもつながります。特にセルライトが気になる方におすすめのポーズをご紹介します。
バッダ・コナ・アーサナ(合せきのポーズ)
股関節を柔らかくすることで、太ももなど関節まわりのリンパや血液の流れを促してくれます。
- あぐらをかくように座り、足の裏同士はくっつけます。
- 姿勢をまっすぐ天井に伸ばします。この時息を吸いながら行いましょう。
- 上半身を前にたおしていきます。前に手を伸ばして、倒れるところまで上半身を床にちかづけます。
力任せに足を開いて前にたおれるのではなく、身体の声を感じながらずっとキープしていられるくらいの姿勢で行いましょう。呼吸とともにポーズを深めていきます。
脂肪の付きにくい身体を目指しましょう
お尻につきやすいセルライトのとり方をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?セルライトは強いマッサージや、特別なクリームなどを使って簡単に消えるものではありません。日頃の生活習慣を見直しながら、脂肪のつきにくい身体を目指していくことが大切です。すぐに効果がでなくても、コツコツと努力を続け、だんだんとセルライトを減らして、美しいお尻を目指していきましょう。