げっぷはおならと同じように女性がしてしまうと決して良い印象ではありません。げっぷが出そうな時、うまくわからないように出せたら良いですが出せなくて我慢した時はお腹が張ったり気持ち悪くなってしまったり辛いですね。
もしかしたら何か原因があるかもしれません。中には便秘症や吞気症といった病気の兆候かもしれませんのでしっかりと原因を知り対処して苦しいげっぷの症状を改善しましょう。
げっぷの正体
「げっぷ」は思わぬ時にしてしまったり、急にこみ上げてくるけどうまく抑えられなかったりと、特に女性には困った症状ですよね。
げっぷとはいったいどういうメカニズムで起きるのか?何から作られているのか?ここではげっぷの正体、メカニズム、病気との関係について紹介していきます。
げっぷの正体とは
ズバリ、げっぷの正体は空気です。空気は呼吸だけでなく、食事中や会話中など、いろいろなタイミングで体の中に入ってきています。
通常は、気道をとおって肺に入る空気なのですが、飲み込むような形で胃に入ってしまう場合もあり、空気が胃に入ることを防ぐことはできません。
以下のような人は空気が溜まりやすいと認識してください。
- 生唾を飲み込みやすい人
- 早食いしがちな人
- つねに口をあけている癖がある人
- 歯をくいしばる癖がある人
- 飲み物と一緒に空気を飲み込んでしまう人
げっぷが出るメカニズム
げっぷは、胃の中に溜まった空気が食道から出てくることで起こる現象です。通常、食道と胃とのつなぎ目には、「下食道括約筋」という筋肉があり、食道への空気の逆流を防いでくれています。
しかし、胃の中の空気が増えて内圧が高まってしまうと、「下食道括約筋」がゆるんでしまい、食道の方に空気が逆流する形で漏れてしまい、結果として、げっぷが出てしまいます。
通常は、胃の中に入った空気は、体内にだんだんと吸収されていくのですが、量が多くなったり、体調が悪くなったりすることで上手く吸収でき無いと、胃から食道に逆流して、げっぷとなってしまうのです。
げっぷは病気?
げっぷがよく出る人は、病気かな!?と心配する人もいますが、必ずしもげっぷが出たからといって病気というわけではありません。
しかし、中には病気などの体の不調が原因でげっぷが出る場合もあるので注意が必要です。
げっぷが出る原因については、胃腸の不調や姿勢の悪さなどの体に原因があるものから、ストレスや生活習慣などの生活から生み出されるものまで幅広く原因がひそんでいます。
げっぷが出る原因
げっぷが出る原因は、分かりやすいところだと胃や腸の不調があげられますが、その他にもいろいろな原因があります。どの原因が当てはまるのか、1つずつチェックしていきましょう。
げっぷが出る原因~ストレス~
ストレスが原因でいろいろな病気が引き起こされることは有名な話ですが、実はげっぷもストレスと関係があるのです。
胃は自律神経の交感神経優位の状態では動きが鈍くなり、リラックスしている時に働く副交感神経優位の状態で動きが活発になるといわれています。
強いストレスに晒されている状態では自律神経が乱れてしまい、胃の機能は低下し、空気の吸収や食べ物の消化をうまくできなくなってしまうのです。
それ以外にも緊張したり、不安な事で頭がいっぱいになると、無意識のうちに唾をたくさん飲みこんでしまいがち。一緒に空気を飲み込むことで、後述する呑気症になる可能性が高まってしまうのもげっぷの要因になってしまいます。
げっぷが出る原因~胃や腸の不調~
最も分かりやすい、げっぷの原因としてあげられるのが胃や腸の不調です。
食生活において、脂っこいものなどを食べすぎたり、夜中寝る前に食べ物を食べたりすると胸やけを起こしますよね。この状態がつづくと胃腸が弱って、げっぷが出る原因を作ってしまうのです。
胃が弱ると単純に消化の過程で胃にガスが溜まりやすくなりますので、胃が張って苦しくなります。
げっぷをしてしまえば楽になってしまうので忘れてしまいがちな症状なのですが、あまり放っておくのは望ましくありません。
げっぷの原因が胃や腸であった場合には、逆流性食道炎、胃炎、胃十二指腸潰瘍などの病気が隠されているかもしれないからです。
げっぷがあまりにも頻繁に出たり、酸っぱい胃液が一緒に上がるような逆流の感覚がある場合には、医師に相談するようにしましょう。
げっぷが出る原因~生活習慣~
生活習慣も大きく、げっぷに関係しています。特に食生活において、普段から刺激の強い食べものやタンパク質などを過剰に摂取していると、単純に食べたものが胃にいる時間が長くなります。胃酸が通常よりたくさん分泌されてしまい、胃に負担がかかり、げっぷにつながってしまいます。
食べものだけでなく、アルコールや濃すぎるコーヒーなどの飲料も胃液をたくさん出してしまい、げっぷにつながってしまうので気をつけましょう。
げっぷが出る原因~歯の噛みしめ~
歯の噛み合わせや歯ぎしりが体調に与える影響についての研究が進んでいます。その中で、奥歯の噛みしめ具合が胃腸に影響があるということがわかってきています。
集中したり、緊張したりすると無意識に奥歯を噛みしめていませんか?ところがこの噛みしめが問題なのです。
奥歯を噛みしめると、多くの唾液が分泌されると言われており、この結果、げっぷにつながる可能性があるのです。
というのも、この唾液を飲み込む際に無意識のうちに唾液と一緒に空気を飲みこんでしまっているからです。
噛みしめはこれ以外にも、偏頭痛や肩こりなど、いろいろな問題を引き起こしますので注意が必要です。
げっぷに加えて肩こりなどもあるなら、歯科医師に相談して、自分のマウスピースなどを作ったりすることもオススメします。
げっぷが出る原因~姿勢が悪い~
上記で奥歯の噛みしめがげっぷに良くないことを紹介しましたが、奥歯を噛みしめるときは、どんな姿勢のときが多いか知っていますか?
実は意外に奥歯を噛みしめてしまうのが、仕事などのデスクワークでパソコンなどを見ている状態の「うつむいている」時なのです。同様に、スマホなどを見ている時もうつむいてしまっているので奥歯を噛みしめていることが多いと言われています。
うつむいている状態は、それだけでなく、目も使ったり、筋肉が緊張しやすいので、頭痛なども併発しやすくなります。あらゆる体の健康のためにも、常に姿勢には意識して改善していきましょう。
げっぷが出る原因~吞気症~
ストレスの項目でも紹介した呑気症ですが、別名、空気嚥下症とも呼び、空気を飲み込んでしまうことがその要因となってきます。
主な原因は、ストレスによる無意識に飲み込む唾液と、空気の飲み込みになります。
また、それ以外にも歯の噛みしめによっても引き起こされる可能性がありますので、日頃から姿勢なども正していくようにしましょう。
無意識のうちにツバを飲み込んだりすれば、一緒に空気を飲み込んでしまうことになります。次の要因に気をつけましょう。
- ストレス
- 早食い
- 噛み合わせ
- 猫背などの姿勢の悪さ
げっぷが出る原因~便秘~
げっぷの原因には、実は排出の最終段階で便が出ない症状である、便秘も原因となっています。口から肛門まではチューブのように管でつながっているので、便秘はげっぷにも関係してしまうのです。
まさに人間の体は全部が一緒につながっていることを証明しています。
腸の中に便が溜まってしまうと、老廃物、悪玉菌、毒素などを原因としてガスが充満してきます。腸が張ることで、本来胃から送られてくる空気が渋滞を起こしてしまい、その結果、食道の方に戻ってしまい、げっぷとなってしまうのです。
一方で、正常に胃から腸へ送られた場合には、体内に吸収されない分の空気は「おなら」となって体外へ排出されることになります。
便秘解消でげっぷを予防する方法
便秘を解消することで、げっぷを予防することはできます。また、便秘もげっぷもその原因が同じものもいくつかあるので、1つずつ生活を改善していけるようにしましょう。
乳酸菌の摂取
便秘になる大きな原因として、ストレスが考えられる場合があります。体にさまざまな悪影響を与えるストレスは、腸内の悪玉菌を増やすことにつながってしまいます。悪玉菌が生み出すガスは腸の動きも悪くしてしまいます。
悪玉菌が増えると腸内環境が乱れてガスが発生しやすくなってしまい、便秘になってしまう人が多くいるのです。逆にいえば、このガスを発生している原因でもある悪玉菌を退治すればいいということでもあります。
悪玉菌を増やさないためにオススメなのが乳酸菌などの善玉菌です。腸内環境において、この善玉菌を増やすことができれば、悪玉菌は相対的に減ってきます。腸内環境は改善され、ガスが発生しにくくなるのです。
<オススメの善玉菌>
- 乳酸菌:ヨーグルト、チーズ、漬物、味噌、キムチなど
- ビフィズス菌:ヨーグルト、ゴボウ、たまねぎ、アスパラガスなど
- 納豆菌:納豆
我慢せずガスを排出する
食べ物を食べているとき、正常な身体においては腸の中でガスは発生します。例えば糖質や繊維質などは、体に良くてもガスが発生しやすかったりもするのです。イメージしやすいのが、イモ類や豆類です。これらを食べるとよくオナラやげっぷが出るものです。
そんな場合には、おならとしてガスを排出することは体にとっては悪いことではなく、むしろ自然な流れですので、我慢せずにおならとしてガスを排出しましょう。
むしろ、おならを我慢してガスを排出しないと、どんどん胃の中にガスは溜まってしまい、げっぷにつながってしまいます。
トイレへ行く時間を整える
便秘になってしまっている人の中には、便意がきたタイミングにトイレに行けないことが原因になっていることも多いのです。
特に朝はもっとも便意がきやすく、かつ便を排出するタイミングとしてもっとも理想的なタイミングだといわれています。
しかし、朝は誰でも忙しく過ごしてしまいがち。学校や出勤の準備、ましてや移動中に便意をもよおしてもどうすることもできないですよね。
そして、やっと落ち着いた時にはもう便意がないということはよくあることです。
便秘になる人にかぎってそのような忙しい生活をしてしまうようですが、そうならないように自分の理想的なトイレに行く時間というのをうまくコントロールして作るようにしましょう。
お腹を温める
お腹を温めることでも便秘解消とともにげっぷを改善することが可能です。胃腸の調子を整えるツボというものが、お腹にはあります。お腹を温めることで、腸の動きもよくなって便秘解消にも役立ちます。
おへそから両側に指3本分の位置の3ヶ所にあるので、その部分をカイロやドライヤーなどを使って温めましょう。
ストレス発散
先ほども紹介したように、げっぷの大きな原因となっているストレスを発散することもとても大事な方法です。
現代社会においては、ある程度はストレスを溜めてしまうことは避けられないので、そのストレスを発散する方法を自分の中にもっておきましょう。
簡単にできるストレス発散には以下のようなものがあります。
- 湯船につかる(シャワーではなく)
- ストレッチをして、凝りをほぐす
- 好きな音楽をゆったりと聴く
- 運動をする
- 美味しいものを食べる
身体を動かす
身体を動かすことも効果的な便秘解消法になります。リラックスにもつながりますし、積極的にウォーキングなどの有酸素運動などをとりいれて身体を動かしていきましょう。
また、お腹にたまっているガスを抜くのにも運動は効果的です。軽いジョギング程度を取り入れたり、毎日よく歩くようにすると良いでしょう。
げっぷが出やすい時控えたほうがいいこと
げっぷが出やすい時には、控えた方がいいことがいくつかあります。ここではその控えた方が良い習慣について説明します。
繊維質の食事を控える
腸内環境を整えて、便秘を解消するのには役立つといわれている食物繊維。げっぷには若干のマイナス面があります。
豆類やいも類などの繊維質の多い食品は、腸内にガスを発生しやすい性質があります。食べすぎれば、げっぷやおならにつながってしまいます。
もちろん、この場合のげっぷやおならは健康上、何の問題もありませんがマナーとして気になる場合には控えめにしておきましょう。
早食いや食べ過ぎを控える
食生活においては、食べるスピードや量も大いにガスの発生に関係してきます。特にげっぷの出る呑気症の原因のとして、以下の3つがあげられているので気をつけるようにしましょう。
- 早食い
- 大食い
- 噛まないで飲み込む
- ながら食べ
自分で治そうとしない
げっぷの症状はそもそも便秘だけでなくいろいろなことが絡んで起きていることです。自分で判断して間違った対処方法をすると、胃腸の病気を見逃して放っておくことになるので、くれぐれも事故判断はしないようにしてください。早めに医師に相談して、原因や対処方法を見つけていきましょう。
げっぷの原因の1つが便秘
げっぷは食べ過ぎや飲みすぎでも起きる症状ですが、その原因は意外にも便秘によって引き起こされている場合があるのです。
それ以外にも呑気症などのような病気が原因の場合もあり、それぞれにあった対処方法が必要です。あまりにもげっぷが出たりする場合には医師に相談するようにしましょう。
日頃の生活の改善やストレス発散は、げっぷにも便秘にもどちらにも効果があります。まずは身近なことから始めていきましょう。