女性のお肌はとてもデリケートです。疲れやストレス、外の気温や湿度によっても敏感な部分は反応を起こします。特に皮膚の薄い部分は乾燥やかゆみが出やすく、乳首もそのひとつ。
どうやってケアしているのかなかなか聞きにくい箇所ですが、実はとても気にしている人が多いのが実情です。ここでは乳首の乾燥を解消するためのお手入れ法や、乾燥予防の対策について詳しく調べてみました。
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乳首が乾燥するとどういう見た目?
乳首がムズムズしたり、カサカサしてしまう理由のほとんどは乾燥が原因です。普段は特別な保湿をする機会も少なく、ボディシャンプーで洗ったままではという方がほとんでしょう。しかしそれでは膝やかかとと同じように、乳首も乾燥してしまいます。乳首が乾燥しているかどうかは、以下のような見た目で判断できます。
- カサカサと角質がめくれている
- 黒ずんでシワっぽい
- 乳首の周りの肌がザラついている
- 乳首の皮膚にツヤがない
- 乳首がくすんで硬くなっている
普段自分ではあまり着目することはないかもしれませんが、乳首の乾燥が進んでしまうと、ハリのないくすんだ状態になっていることが多くあります。乳首もお肌の一部です。お顔のようにターンオーバーがあり、新陳代謝が行われ、新しい細胞に生まれ変わっています。
しかし何らかの理由で、ターンオーバーが乱れたり、トラブルが起こることで色素が黒ずんだり、カサカサしてかゆみが出てしまうのです。
乳首が乾燥する原因は
乳首が乾燥する原因をもう少し詳しく探ってみましょう。
季節の乾燥
外気と湿度が低くなる冬場は、顔だけでなく体中の皮膚や髪まで乾燥にされされます。11月あたりから湿度が下がると空気が一気に乾燥し、皮膚のバリア機能がどんどん落ちて行きます。乳首も皮膚の一部ですので、当然乾燥しやすい状況下になるのです。
女性ホルモンが乱れているかも
生理前の女性は、乳首や胸に何らかの違和感を感じることが増えます。月経前症候群の症状のひとつに、乳首が敏感になって、かゆみや痛みを感じることがあげられます。これには女性ホルモンが大きく関係しています。生理前にはエストロゲンの分泌量が減り、プロゲステロンが増えていきます。プロゲステロンには乳腺の機能を発達させる働きがあるため、生理が近づくと胸のハリや乳首の違和感を感じやすくなるのです。
またエストロゲンにはコラーゲンを作り出し、肌のツヤや潤いを出す役割もします。そのため、エストロゲンの分泌が減少する生理前には、肌がカサついたり、肌荒れを起こしやすい体質に変化してしまうのです。
入浴の時の摩擦・こすれすぎ
一年中を通して乾燥から守るには、体を洗うタオルやスポンジ、ボディシャンプーにも気を配りましょう。ボディシャンプーはとても洗浄力が強く、お肌に必要な皮脂までごっそりと落としてしまいまうものが多い傾向にあります。乾燥肌におすすめなのは、お肌にやさしい固形石けんです。
オリーブオイルなどの保湿効果が高い成分が入った石けんは、汚れと余分な皮脂だけを落とすので、敏感肌や乾燥肌にはとても合っています。またタオルやスポンジなどの肌に直接触れるものは、硬い素材は避け、ふわふわとした泡でお肌を洗うことで、乾燥を防ぐことができます。
下着のサイズがあっていない
乳首の皮膚はとても薄くてデリケートです。下着のサイズや生地の素材によって、かぶれてしまうことも考えられます。下着のサイズは頻繁に測らず、いつも同じサイズのブラジャーを買っていませんか?体は体調によってむくんだり、生理前には胸の大きさも変わってきます。
今の体にジャストフィットするサイズを知っておくために、こまめにサイズを測っておくとよいでしょう。
授乳の摩擦
母乳で赤ちゃんを育てているママは、授乳時の乳首ケアが大切です。授乳時の乳首は切れやすく、皮がむけたり、亀裂が入ってしまうことも多くあるケースです。赤ちゃんの唾液がそのままついた状態で放置してしまうと、乳首が乾燥し、肌荒れを起こしてしまう可能性が高まります。ひどくなると出血を伴うこともあるので、授乳後は唾液や母乳をきちんと拭き取ることが大切です。
乳首の乾燥をなくす保湿対策
ここからは具体的に、乳首の乾燥を改善する方法を詳しくみてみましょう。乳首の保湿方法や、乾燥しないための保護の仕方など、今日から早速実践できるものを集めてみました。
保湿ケアが大切
乳首の乾燥に一番大切なのは、保湿成分の入ったクリームなどです。メンソール入りのリップクリームで代用したら、ヒリヒリして痛かったという意見もあるので、やはり専用の保湿剤が安心です。
乳首専用の保湿クリームは、ドラッグストアや通販で見かけることができます。その他、家にある化粧品の保湿剤ではどのようなものが合っているのでしょうか。
乳頭用クリーム
乳首専用の製品には、授乳中のママも使えるほど低刺激で肌にやさしいものが揃っています。保湿成分が乳首を包み込んで皮膜を作り、摩擦や刺激から守ります。Vラインなど他のデリケートゾーンとの併用できるものもあり、万が一の時に持っておくと安心です。
また、乳首専用クリームには、プラセンタやダイズエキス、ヒアルロン酸などの美容成分で黒ずみ、ザラつきが解消できるものもあります。気になるバストトップのくすみも、一緒に解決できるのは理想的ですね。お風呂上がりの肌が柔らかくなっているタイミングで、使用しましょう。
ワセリンも効果的
保湿の万能ケアとして便利なワセリンは、乳首の乾燥対策にも役立ちます。乳首の表面に油膜を作るので、刺激や摩擦から守り、カサカサの状態をやわらげます。
しかしワセリンには、傷を修復する作用や、ターンオーバーを促進する作用、美白効果などはないので、あくまで緊急時の応急処置と考え方がよさそうです。乳首の乾燥とともに、見た目の状態を改善するには、美肌効果もある乳首専用クリームを常備しておくとよいでしょう。
下着を買い換える
乳首が直接触れる下着の素材や形状もとても重要です。暑い日が続くと通気性の悪いものは蒸れてしまい、不快なチクチク感を感じます。痒くなってかいてしまうと、乳首周辺を傷つけてしまいかねません。
お肌にやさしい素材や正しい下着の選び方など、もう一度再確認することで、案外簡単にバストアップ効果も期待できるのです。
バストのサイズの測り方
女性のバストは生理周期でも変わったり、体がむくんでいる時でも大きさが微妙に変化します。バストトップは乳首の一番高い位置で、アンダーバストは胸の膨らみのすぐに下です。自分ではなかなか測りにくいので、下着専門店に行くと、アドバイザーの方が正しく計測してくれるので、正しい数値を知っておきましょう。
ブラジャーのサイズの選び方
長い間バストサイズを測っていない方は、年齢と共に位置や大きさが変わるので、サイズがあっていないものをつけ続けているかもしれません。
また、ブラジャーのデザインや形状によって、胸のシルエットは変わってきます。着け心地が楽なもの、自分の体型に合っているかなど、いくつか試着をすると良くわかります。またアドバイザーの方に、正しいブラジャーの付け方を習うのもおすすめです。バストを潰してしまったり、肉がワキに漏れてしまっては、将来的にバストの形が崩れてしまうことにもつながります。
摩擦の少ないブラジャーの選び方
お肌にやさしいブラジャーのおすすめ素材はシルクです。通気性が良いので、汗をかいても蒸れにくく、アトピー肌にも大丈夫です。絹シルク素材の下着は多少お値段もはりますが、洗濯など丁寧にお手入れすれば長持ちし、乳首のトラブルからも解消されます。
水分補給も忘れずに
私たちの体の約60%は水分でできています。水分補給は多すぎても水毒を起こし、むくみの原因になります。反対に少なすぎても乾燥の原因になるので、適度な水分を正しく補給することがとても大切になってきます。
1日に必要な水分摂取量は1~1.5リットルです。一気に飲むのではなく、コップ一杯を一回の量の目安として、何回かに分けて飲むようにしましょう。
カフェインのあるコーヒーやお茶よりも、吸収率が高く、尿として出るまでの時間がスムーズなのは水です。スポーツドリンクはカロリーが高いので、日常の動きの中での水分補給には向いていません。
かゆみが長く続くようであれば婦人科・皮膚科へ
乳首のかゆみや違和感のほとんどの原因が乾燥にありますが、その他の病気の可能性も無視するのは禁物です。初めは乾燥によるかゆみやムズムズも、放置しておくと搔き壊して皮膚に傷がついたり、色素沈着を起こしてしまうこともあります。
乾燥だけが原因でなく、アレルギーによる反応や湿疹が出ている場合もあるので、その時は適切な薬を処方してもらうのがベストです。また乳首のかゆみは、乳がんの初期症状としても感じることが多いと言われています。思わぬ病気が潜んでいる可能性もありますので、かゆみや違和感が続く時は婦人科や皮膚科の専門医に相談しましょう。
まとめ
他人にはもちろんですが、身近な人にもなかなか聞きにくい乳首の乾燥やお手入れ方法でしたが、専用の保湿クリームを一つ用意しておくと、生理前の時期や暑い夏の下着の蒸れ、冬の乾燥など一年を通してお手入れできることがわかりました。その他、乳首を乾燥させないような下着の付け方など、今一度確認しておくことなどに気を付けて生活してみましょう。