友達がホワイトニングしたと聞くことも最近多くなりましたよね!私もやってみようと思いふと鏡を見ると前歯に差し歯があることを思い出して差し歯も白くなるの?どうしたらいいの?と思った時にぜひこちらの記事を参考にしてみて下さい!
CONTENTS
差し歯はホワイトニングできない
差し歯も月日が経つと、黄ばみなどの着色汚れが蓄積し、毎日のブラッシングでは中々思うようにキレイにすることができません。手軽に歯を白くできるホワイトニングを調べてみると、専門のホームページなどには、必ず天然の歯であることが条件としてて記載されています。
結論としては、差し歯は天然の歯と同じ方法では、ホワイトニングをすることが出来ません。今、差し歯の変色が気になっているなら、おそらくそれは保険適応ないで入れた差し歯でしょう。保険適応内での差し歯は、天然の歯よりも更に汚れが付きやすいという性質を持っています。
保険の差し歯
差し歯には、保険が適用されるもの、適応外のものがあります。
当然、保険適応内の差し歯の方が費用が安く、さらに自己負担は約3割程度なので、とても手軽です。この場合、治療に使用する材質は、レジンと言うプラスチック製の差し歯になります。
レジンの差し歯は治療後は白く、安価なのでとても人気ですが、数年もすると普段の汚れが蓄積し、黄ばんでくるため、気になりだしてしまいます。
保険適応内のレジンの差し歯は、全てプラスチックで作られた「硬質レジンジャケット冠」と、金属の周辺にプラスチックを加工した「硬質レジン前装冠」という2種類がありますが、これらの差し歯はもともと素材自体が数年で変色してしまうため、そこに汚れがついてさらに見た目が悪化していきます。残念ながらこのどちらの素材も、ホワイトニングによる効果は得られません。
保険の詰め物
詰め物を入れて治療をする場合も、保険が適応されるものと、適応外のものがあります。保険適応内でできる詰め物は銀製の金属や白いプラスチック素材のものです。この場合のプラスチックも、年数が経つと変色が始まります。
金属の場合は、時間の経過につれて金属が錆びて溶け出し、歯茎や、歯そのものが変色してしまったり圧により変形し中で虫歯が進行してしまうものが多いです。どちらにせよ、これらの詰め物は人工物のため、ホワイトニングの薬剤をしても、効果は得られません。
差し歯を白くするには?
せっかくのホワイトニングで他の歯が白くなっても、差し歯だけが黄色いままでは、返ってそれが目立ってしまうという残念な結果になってしまいます。特に前歯を差し歯にしている方はとても多いため、鏡を見るたび気になって仕方がないことでしょう。そのことで、自分の歯に自信が持てず、口を開けるのに抵抗がある、うまく笑えないといった悩みを抱えてしまう事になるのです。
では、実際にホワイトニングが効かない差し歯を白くする方法はあるのでしょうか。プラスチック製の差し歯の着色汚れの対策を、3つの項目に分けて見ていきましょう。
差し歯を入れ替える
差し歯の寿命自体は、20年前後と言われるほど、強度があるものです。しかし、着色汚れの多くは5年以内には現れ始めるので、まだ使える差し歯を入れ替えることになります。
保険治療が適応するプラスチック製の差し歯に入れ替えた場合、数年で着色汚れが発生し、いずれまた同じ現象に悩むことになります。また、プラスチックは色を出せない事から、周りの歯と色を合わせる事が出来ないため、目立ってしまうことも大いにあり得ます。
さらにプラスチックの強度を保つために、厚めの作りになるので、周囲の歯に比べて大きめに仕上がってしまうこともよくあるケースです。
また差し替えも歯根や歯茎に負担がかかるため、回数が増えるほど、強度も弱くなる可能性もあるため、頻繁な差し歯の入れ替えは、絶対に避けた方がよい行為です。このリスクに関しては4つ目の項目で、再び詳しくご説明していきたいと思います。
セラミックがおすすめ
金属による黒ずみや、着色汚れをさけるには、先々の事を考えると、セラミックの差し歯が最適です。セラミックの場合、金属を使用しないので、歯茎の黒ずみがおこることも無く、セラミックの表面をコーティングして傷が付きにくいように加工が施されている事で、今後時間が経った後でも変色や黄ばみによる着色汚れの心配もいりません。
また、強度もアップするので、長期に渡って美しい歯をキープできるのが最大のメリットでしょう。またセラミックは陶器製のため差し歯に色を出すことができます。周りの歯との色調を合わせることがより可能になり、自然な存在感の差し歯に仕上がります。
保険適応ではないため、費用の問題がありますが、保険適応の差し歯は土台に金属を使用するのに対して、セラミックの土台はファイバー繊維という素材を使用します。ファイバー繊維の土台は、金属よりも強度がある上に、しなやかさもあるので歯が折れてしまうリスクが大幅に低くなるのが特徴です。この様な点から考えてみても、セラミックの差し歯は、費用がアップする分、優位な点はとても多くなるので、十分その価値はあると言えるでしょう。
セラミックの費用のことをもっと詳しく知りたい場合はこちらの記事もぜひご参考にしてみて下さい。よりセラミックでの治療のことがわかり差し替える場合に役立ちます。
少しの着色であればクリーニングを
ここまでの内容をお読みいただき、保険内での入れ替えをお考えだった場合、セラミックの差し歯が良いけれど費用面でもう少し先送りにしたい、と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時は、今の状態の差し歯をまずは歯医者さんでクリーニングしてもらうことがおすすめです。表面についている程度の浅い汚れなら、比較的クリーニングでも取れる場合もあるのです。
クリーニングにも保険が適用されるものと、適応以外のものがあります。保険内のクリーニングはスケーリングによる歯石の除去がメインです。スケーラーという専門器具で、歯石を丁寧に取り除いてくれます。歯についた汚れは歯垢(プラーク)よ呼ばれますが、あっという間に歯石になってしまい、なんと48時間で歯石化されると言われています。スケーリングを定期的にすることで、歯周病の予防にも役立ちます。費用は2〜3000円程度で済みますので、一番手頃と言えるでしょう。
保険適応外のクリーニングですが、「エアフロークリーニング」といって、水だけでなく超微粒子のパウダーをかけて歯の汚れを落としていきます。着色汚れがひどい場合には、このやり方がおすすめです。
その後「PCMT( プロフェッショナル テクニカル ティース クリーニング)と呼ばれる専門器具で歯磨きをすることで、再び着色汚れが付着しにくい状態に仕上げます。これはバイオフィルムという毎日の歯磨きでは除去しきれない汚れにアプローチすることができるので、歯周病予防の効果もあり、ある程度の黄ばみや変色を消すことができます。
保険適応ではないので、費用の面では5000円から場合によっては数万円かかる場合もありますので、事前によく相談してから試してみてください。
差し歯を白くする(やり替える)タイミングは?
この際だから、どうせ差し歯を入れ替えるならせセラミックを入れてみようと思った方も、あとあと後悔しないよう、しっかりと段階を踏み、順序を間違えてしまわないよう、計画的に進めて行くことが大切です。
全ての歯をホワイトニングで希望の白さにしてから
まず正しい順番として、差し歯を入れ替える前に、全ての歯をホワイトニングする事が先決です。周囲の歯を含め、ホワイトニングでどの程度綺麗になったかを判断してから、差し歯の色を調整するのがベストです。
反対に差し歯の色に合わせて、ホワイトニングの色を調整することは、とても困難になりますので、この順序を間違えてしまうと、ベストな結果にならない場合があるのでしっかりと注意しましょう。
この場合、気になるのがホワイトニング期間中の元の差し歯です。
周囲の歯がホワイトニングされて白く綺麗になっていくのに、元の黄ばんだ差し歯だけが汚く残ってしまうのでは、と心配になるかもしれません。その場合、歯医者さんでは、ホワイトニングの前に古い差し歯を外して、白っぽい差し歯を仮歯として入れるという処置をします。これで古い差し歯を気にする心配は無くなりますね。
差し歯を白くする(やり替える)の注意点
差し歯を入れ替える場合、今までと同じ保険内のプラスチックで良いか、思い切って費用のかかるセラミックにするかの決断が一番のポイントになりますね。正しい選択をするためには色々な知識を十分に知っておくことがとても大切です。大事な決断ですので、さらに深く掘り下げて、注意点を探ってみましょう。
保険の差し歯だと2~3年後にはまた変色する
プラスチック製のものは食器にもよく使われる素材です。とくに小さい子供の食器は、プラスチック製のものが多いのですが、長く使っているものは、傷が目立ち、最初の色とは比較にならないほど黄ばんでしまいます。とくにコップでお茶をよく飲む場合、ステインと呼ばれる着色汚れがこびりつき、洗っても元のような白さには戻せません。
プラスチックという素材自体の変色のしやすさに加えて、傷がつきやすく、着色汚れが付着することから、差し歯においてもいずれこの状態が待っていることは、目に見えている事実でしょう。
1つの歯で治療を繰り返せるのは4~5回まで
セラミックが良いのは分かっているが、とにかく安い費用で今すぐ差し歯を白くしたいからと、安易に考えては危険です。数年後、差し歯の黄ばみや汚れが気になったら、また取り替えればよい、という簡単な発想は禁物です。
その理由として1つの歯で、治療を繰り返すことができる回数は、4、5回が限度です。短期間での入れ替えは歯の周辺にも大きな負担を与え、歯の寿命も短くなります。前歯は奥歯に比べて形状がとても薄いので、さらに高リスクと考えられます。
保険適応の差し歯の場合、その土台は金属製です。しっかりと固定されている固い金属を、無理に剥がす行為は、歯の根元に大きくダメージを与え、先々弱く、脆くなる原因です。
それに対して、先ほども触れましたが、セラミックの場合の土台はファイバーコアというグラスファイバーを軸にした強化プラスチックで作られたものを使用します。歯との一体化が増し、強度としなやかさで割れにくい状態になります。
金属を用いないので、歯茎の変色や黒ずむ心配もなく、長年使用していてもしっかりと寿命まで白く美しい差し歯の状態をキープできるので、治療回数も最小限を保つことができるのです。
差し歯の場合は使い捨て感覚ではなく、良いものを大切に長く使うという考え方がベストなのです。
研磨剤の少ない歯磨き粉でケア
歯磨き粉に多く含まれている研磨剤ですが、黄ばみ汚れに効果的とされていますが、実はリスクも高いことを知っておきましょう。実際に歯医者さんに質問すると、研磨剤が入っていない歯磨きをす使用するようアドバイスをされることが多いのが事実です。着色汚れをとる効果はありますが、同時にゴシゴシとこする事で歯の表面を削ってしまうという作用があります。
特に保険治療の差し歯の材質であるプラスチックの一種、レジンはとても表面が柔らかいため、細かな傷が付いてしまい、その傷に汚れが入り込みさらに取れにくい黄ばみとなってしまいます。
研磨剤は極力少なく配合されているものを選び、ステイン除去に有効な薬用成分を配合している歯磨き粉を選びましょう。コーヒーや紅茶、ワインなどの食べ物による着色汚れに効果的な薬用成分は、ハイドロキシアパタイトです。ハイドロキシアパタイトは市販の歯磨き粉でも配合されることの多い成分ですので、CMなどで聞いたことがあるかもしれません。
歯と同じ成分でできているため、歯に付いた小さな傷を修復して、汚れのつきにくい歯にする効果もあります。また歯垢を取り除きながら、歯の再石灰化をサポートする効果もあるので、虫歯予防としても効果的です。
またタバコのヤニによる着色汚れには、ポリエチレングリコールが配合された歯磨き粉が、ヤニの汚れを分解、除去できるのでおすすめです。
差し歯をやり替える前に一度考えましょう
いかがでしたでしょうか。ホワイトニングは天然の歯のみ効果が出るので、差し歯のある方なら一度は立ち止まって迷ってしまう問題点でした。解決策としては、一生ものだと思い、セラミックの差し歯に差し替えることが一番良い方法と言えるでしょう。差し歯を外したら、治療が必要な状態だったという場合もありますので、信頼できる歯科医院で、じっくりと相談することが大切です。
そして、日頃の着色汚れを蓄積させないよう、丁寧で正しいブラッシングを毎日心がけることも重要です。ホワイトニングは近頃とても身近な存在になってきましたので、思い立ったこの機会にまずは今の歯をキレイにし、その状態に合わせてセラミックの差し歯を入れ替えるというのが、一番失敗のないやり方ということがわかりました。一度キレイにしてしまえば、セラミックの差し歯は、耐久性もよいので、もう着色汚れで悩まずにすみますね。