人の身体は食べたもので作られていますから、偏った食事ばかりしていると身体が悲鳴をあげて色々な不調が表れます。その中でも女性に多いのが辛い便秘に悩まされている方です。今回はそんな辛い便秘を解消できる最強レシピを15個ご紹介します。食べたいものを選んで楽しみながら作ってみて下さい。
CONTENTS
便秘の効く食材を知ろう!
便秘を解消するには、腸を刺激したり、腸内環境を改善する食材を取り入れることが効果を上げるポイントとなります。どんな食材が良いのか知っておくことが必要です。便秘に効く食材を一挙にご紹介します!
水溶性食物繊維
食物繊維には水溶性と不溶性があります。水溶性には、ネバネバするものとさらさらするものがあります。名前の通り水に溶けやすい性質があります。
水に溶けるとゲル状になって膨らみ、周りの老廃物を絡め取って出してくれるデトックス作用があります。また、最近では腸内細菌の餌になり、腸内環境を整える働きもあることがわかってきました。
水溶性食物繊維は不溶性と比べて、普段の食事から不足しがちです。1日1つのフルーツを食べるようにすると、食物繊維のバランスを整え、量も補えるのでおすすめですよ。
<おすすめの便秘のタイプ>
便が硬くて出しにくい方、便がコロコロになりやすい方
<多く含む食材>
- キウイフルーツ・りんご・みかんなどの果物
- たまねぎ・かぼちゃ・ほうれん草・トマトなど柔らかめの野菜
- じゃがいも・里芋・とろろ芋・こんにゃくなどの芋類
- こんぶ・わかめ・めかぶなどの海藻類
- 大麦・押し麦・オーツ麦・はと麦などの穀類
- ごぼう(不溶性も水溶性も豊富!)
健康食品などに含まれる水溶性食物繊維として、難消化性デキストリンなどもあります。食べ物から十分に補えない時に活用してみましょう。
不溶性食物繊維
グラノーラやごぼうなどザラザラとした素材に含まれているのが不溶性食物繊維です。糸状のもの、多孔状のものなどがあり、ボソボソ・ザラザラとした感触があります。
不溶性食物繊維は、大腸粘膜を刺激して蠕動運動を高める働きがあります。また、よく噛んで食べる必要があるため、食べ過ぎを防いで満足感を与えます。
また胃や腸で水を含んで大きくふくらみ、便のかさを増やして出しやすくします。大腸内で分解・発酵されると、ビフィズス菌などの腸内細菌を増やすはたらきもありますが、水溶性よりは発酵性は少なめです。
<おすすめの便秘のタイプ>
ダイエット中の便秘、食事が少ない方、便が少なめの方、腸の動きが鈍い方
※ただし、重度の便秘のときには過剰摂取は便秘の悪化を引き起こすことがあります。
<多く含む食材>
- 玄米、雑穀米、分づき米などの穀類
- 硬い野菜(ごぼう、セロリ、せり、ナス、とうもろこしなど)
- あずき、枝豆、そら豆、レンズ豆、大豆、グリンピースなどの豆類
- しいたけ、まいたけなどのキノコ類
- おから、みそ
- くり
乳酸菌
乳酸菌は腸内で糖類を分解して乳酸を発生させます。この乳酸のはたらきにより、腸内が酸性に傾くことで、悪玉菌の発生を防ぐ役目があります。
また、このような乳酸や酢酸という有機酸は腸を刺激して蠕動運動を高めるはたらきもあります。乳酸菌を摂取することで、便秘を予防し、便秘を解消することができます。便秘に悩む方には強い味方です。
<おすすめの便秘のタイプ>
全ての便秘のタイプ、便やおならが臭う方、便秘と下痢を交互に繰り返す方
<多く含む食材>
- ヨーグルト
- キムチ
- すぐき漬けなどの漬物
- 味噌
- ザワークラウト
- 塩麹
オリゴ糖
糖類にはブドウ糖のような単糖から、糖が2つ結びついた二糖類、たくさん結びついた多糖類がありますが、オリゴ糖は2から10個程度の糖のことを呼ぶ総称です。ただし明確な定義はありません。
オリゴ糖にはさまざまな人体に良い働きがありますが、腸内細菌を増やして整腸作用を持っていることに注目です。ビフィズス菌などの腸内細菌の餌となり、酪酸や酢酸などを発生させることで整腸作用をもたらします。
オリゴ糖には、「フラクトオリゴ糖」「キシロオリゴ糖」「ガラクトオリゴ糖」などの種類があり、それぞれ含まれる野菜も働きも少し異なります。
<おすすめの便秘のタイプ>
腸内環境を改善させたい方 ※ただし過敏性腸症候群、ガスが多い方、お腹がゆるくなりやすい方はとりすぎに注意してください。
<多く含まれる食材>
- 玉ねぎ
- にんにく
- はちみつ
- ごぼう
- アスパラガス
- オリゴ糖シロップなど
ビタミンE
ビタミンEは人間にとって必須な脂溶性ビタミンです。自律神経を整えて、腸の動きを整える働きがあります。また、血液をサラサラにして血行をよくする作用もあるため、腸の細胞を元気にしてくれます。
<おすすめの便秘のタイプ>
すべての便秘
<多く含む食材>
- アボカド
- アーモンド
- ほうれん草
- 植物油(大豆油・コーン油など)
- たらこ
- 卵など
今すぐできる手軽な便秘解消レシピ
いざ便秘になった時に、あれこれ揃えるのは大変です。そこでスーパーで売っている食材でも簡単にできる便秘解消のレシピをご紹介します。ぜひ今日からさっそく試してみてくださいね!
①アボカド納豆キムチ丼
<材料>一人分
- キムチ50g
- 納豆1パック
- ご飯1膳
- 卵1個
- アボカド 半分
- 醤油・海苔各適量
作り方
- アボカドは皮をむいて角切りにします。
- 納豆をたれ(または醤油)と混ぜておきます。
- ご飯を器によそり、真ん中に穴をあけて卵を落とし入れます。
- 納豆とキムチ、アボカド、のりを乗せて完成です。
②もち麦わかめスープ
<材料>一人分
- ごま油 大さじ1〜2
- 生わかめ かるくひと摑み
- 鶏ガラスープの素大さじ2〜3
- お好きな野菜
- 醤油 大さじ1
- 塩コショウ適宜
作り方
- わかめは戻しておき、もち麦はお湯に浸しておきます。
- 人参など加える野菜を切っておきます。
- 鍋にごま油を熱して、先にワカメを軽く炒めます。
- もち麦をお湯と一緒に鍋に入れます。野菜も入れて、沸騰したら調味料を加えます。
- 最後に味を調整して完成です。
③オリゴ糖たっぷりの玉ねぎとワカメのサラダ
<材料>4人分
- 新玉ねぎ 大1個
- 塩蔵わかめ 好きな量(乾燥わかめでも良い)
- ささみ 3から5本
- ポン酢 大さじ1杯強
- ごま油 適量
作り方
- 新玉ねぎはスライスして水にさらしておきます。
- ワカメを水洗いして熱湯をかけて塩抜きしておく。
- ささみはレンジでラップして蒸しておき、ほぐす
- ワカメを好みの大きさに切る。
- ボールに玉ねぎとワカメとささみを入れて、ポン酢、ごま油で味をつけたら完成です。
④切り干し大根とツナのパリパリサラダ
<材料>2人分
- 切干大根20g
- 水50ml
- 昆布1×10㎝のもの1枚
- ツナ缶 1缶
- 醤油小さじ1
- りんご1/8個分
- 胡椒適量
- レモン汁
作り方
- 切り干し大根と昆布をさっと水で洗う。キッチンバサミで食べやすいサイズに切る。
- ツナ缶と醤油を混ぜ合わせて、中に細切りにしたリンゴをいれる。
- 2を和える。食べる直前にあらびきコショウやレモンをかけて頂きましょう。
⑤ストックOKのきのこのマリネ
<材料>4人分
- しめじ1―2パック
- エリンギ1パック
- えのき1パック
- レモン汁 小さじ2
- 顆粒コンソメ 小さじ1
- ブラックペッパー適量
- オリーブオイル 適量
作り方
- しめじとえのきは石づきの部分をとって食べやすいサイズに切る。えのきは斜めに薄切りにして、その半分に切る。
- すべてシリコンスチーマーなどを使って蒸す。その後、ざるにあげて水分を切る。
- きのこの粗熱がとれたら、レモン汁、コンソメ、ブラックペッパー、オリーブオイルを加えて和える。
- 冷蔵庫で1時間置いてできあがり。
おやつに最適便秘解消スイーツレシピ
せっかく腸に良い生活習慣を取り入れるなら、おやつも腸にいいものを食べたいところです。また、おやつは3食で不足している栄養素を補うために有効に活用するのがおすすめ。便秘解消にいいスイーツをご紹介します。
①腸を元気にするおからクッキー
<材料>小さめ16個分
- 生おから50g
- 薄力粉 または 米粉 50g
- きび砂糖 15g
- ココナッツオイル 10g
- 豆乳 大さじ1弱
作り方
- ビニール袋に、米粉・おから・砂糖をいれて、シャカシャカと振りまぜる。
- ココナッツオイルを加えて、全体を揉んで混ぜる。少しボソボソするくらいで大丈夫です。
- 豆乳を調整しながら少しずつ入れて、生地を1つにまとめていく。
- 袋の角を斜めに切り、天板に絞り出していく。
- 180度のオーブンで15分焼いて完成!
②レンジで簡単ヨーグルトおから蒸しパン
<材料>
- 生おから80〜100g
- ヨーグルト150g
- 卵2個
- ラカント 大2
- レーズン(ナッツでもOK!)好きなだけ
作り方
- レーズン以外を全てボールで混ぜ合わせます。最後にレーズンをかるく混ぜ入れる。
- パウンド型に流し入れて、トントンと落とす。
- 上に少しだけレーズンをトッピング。
- 500Wで8-9分レンジでチンして完成!
③便秘改善グリーンスムージー
<材料>
- 小松菜 1-2束
- バナナ 1本
- リンゴ 半分
- ヨーグルト 大さじ3杯
- 牛乳または豆乳 200cc
作り方
- ミキサーに下からバナナ、リンゴ、小松菜、ヨーグルト、牛乳の順で入れる。
- ミキサーにかけてなめらかになるまで攪拌して完成!
④ホットケーキミックス使用!オールブラン入り豆腐のスコーン
<材料>約10個分
- ホットケーキミックス 200g
- オールブラン1カップ
- 木綿豆腐半丁
- ココナッツオイル 大さじ1
作り方
- 豆腐の水分は切っておく。
- 大き目のボウルにホットケーキミックスとオールブランを入れて、ヘラでさっくり混ぜる。
- 豆腐を加えて、潰すように混ぜていく。ブランがふやけないよう、手早く行うことが大事。
- ココナッツオイルを少しだけレンジにかけて溶かしておく。
- オイルを生地に加えて、ひとまとまりになるまで混ぜる。
- クッキングシートを乗せた天板に、5センチ程度の丸い形になるように生地を並べていく。
- 180度で20分焼いて出来上がり!
⑤チアシード入り甘酒ヨーグルト
<材料>
- チアシード 10g(同量または少なめの水に浸しておく)
- プレーンヨーグルト 75g
- 甘酒 20g
作り方
- チアシードは水にひたしてプルプルな状態にしておきます。
- プレーンヨーグルトにチアシードを乗せ、最後に甘酒をかけて完成。
- お好みでグラノーラ、フルーツ、ナッツをトッピングしても良いです。
しっかり便秘を解消したい時におすすめのレシピ
最後に紹介するのは、便秘で辛い時にしっかり解消するためのお役立ちレシピです。体質によって自分にあったレシピを見つけるようにしましょう。また、食べすぎにより便秘を起こしている場合には、このレシピを参考にプチ断食するのも効果的ですよ。
①きのこたっぷり味噌汁
<材料>
- しめじ 袋の半分
- エリンギ 1本
- まいたけ 1パック
- 人参 半分から1本
- 万能ネギ 適量
- だし汁 400cc
- 天然醸造の味噌 大さじ1.5杯
作り方
- キノコ類は一口大に切りそろえておく。
- にんじんは皮ごと乱切りに、ネギは小口切りにしておく。
- 鍋にだし汁と人参、キノコ類をいれて、弱火で加熱。
- 人参に火がとおったら、一旦火を止めて味噌を溶かす。
- 最後にねぎを散らして完成。
※大事なのは天然醸造で作られた本物の味噌を使うことです。また、火を入れすぎると大事な菌が死んでしまうので、煮立たない程度に温めてください。
②あったかごぼう雑炊
<材料>3−4人分
- ゴボウ1/3本~半分
- 豚肉の小間切れ100g
- ネギ 1/2本
- コンニャク1/2枚
- だしの素 1パック
- 万能つゆ 大さじ2~3杯
- 塩 適宜
- すりごま 少々
作り方
- ごぼうの薄皮を軽くそいで、細切りにして水に晒しておく。
- ネギは小口切りに、豚肉は一口サイズに切っておく。
- 鍋にごま油をいれて、肉、ごぼう、ねぎの順で炒める。少し塩を振っておくと良い。
- お水と手で一口大に切ったこんにゃくを入れて沸騰させる。アクをとる。
- だしの素とつゆの素をいれて、火が通るまで15分くらい煮込む。
- 炊いたお米を加えて、お米が水分を吸い取って柔らかくなるまで煮込んで完成。
③デトックススープ
- キャベツ1/4
- 切り干し大根 1掴み
- にんじん1本
- たまねぎ1個
- カボチャ1/4
- 塩小さじ1/2
- 水2リットル
- しょうが 1かけら
作り方
- 鍋に水を入れて火にかける。
- 野菜を全て細かく切る。千切りでも良い。
- 野菜を鍋に入れて、切り干し大根もそのまま入れて、煮込む。
- 塩で調味して完成!
④ごはんでつくるごぼうのポタージュ
- ごぼう 1/2本
- たまねぎ 半分
- ご飯 50g
- 牛乳または豆乳 1 1/2カップ
- 塩コショウ 適宜
作り方
- ごぼうは洗って、小さめに切っていく。水に5分程度さらしてアクを抜く。
- たまねぎは縦に薄切りにしておく。
- ミキサーに材料を全ていれて攪拌する。
- 鍋に移して、5分ほど火にかける。塩コショウで調味して完成!
⑤ごま豆乳キムチ鍋
<材料>2人分
- 豚バラ肉 60g
- キムチ 80g
- ねぎ 1/2本
- しめじ 袋半分
- えのき、まいたけなど好みで追加
- 木綿豆腐 半丁
- ニラ 3束程度
- <スープ>水 1カップ弱、無調整豆乳 120cc、鶏がらスープ顆粒小さじ1/2杯、酒大さじ1杯、みりん1/2杯、しろごま適宜
作り方
- 鍋にごま油を熱して、豚肉とキムチを入れて炒める
- 鍋にネギ、きのこを入れて軽く炒める。
- スープの材料を加えて煮込む。最後に豆腐とニラを加えて完成。
併せて行いたい便秘解消方法
食事以外にも次に紹介する方法も合わせて取り入れていくと、便秘解消に役立ちます。いろいろな方法を組み合わせることが便秘の根本的な解消につながるので、頑張って取り入れてみてくださいね。
適度な運動
便秘解消には食事と運動が欠かせません。運動としてはジョギングやウォーキングのような足を使う運動がおすすめです。腸腰筋を鍛えて、排便できる力を身につけましょう。また、腸に刺激を与えるにはヨガやピラティスなども効果的です。継続できる運動を取り入れていくようにしましょう。
水分補給
便秘の原因の1つに水分不足があります。水分が足りないと便がカチカチに硬くなって、出しにくくなったり痔の原因にもなりかねません。1日に1.5L-2L程度のお水は必ず飲むようにしましょう。水が苦手な方はノンカフェインのお茶を飲むのも良いでしょう。
ストレス発散
便秘に大きな影響を与えるのが精神的なストレスです。疲れている方や、イライラが溜まりやすい方、睡眠不足の方は、ストレスが便秘の原因になっているかもしれません。ストレス発散としては運動や趣味に没頭したり、アロマテラピーやハーブティーなどの力を借りるのも効果的ですよ。
便秘解消に食事の改善は欠かせない
便秘解消に効果的な食材とレシピについて紹介してきましたが、参考になったでしょうか?便秘解消において食事の改善は欠かすことができません。
特に難しいことをする必要はありませんが、食物繊維の摂り方や食事のタイミングや量など、便秘を改善するためのポイントをしっかり押さえておくようにしましょう。食事を改善することで、少しでも便秘が解消できることを願っています。