便秘が治らない!便秘の治し方と予防法を紹介します!

「便秘が治らない!」「便秘の治し方を教えて!」…長いあいだ便秘に悩まされている人にとって、切実な願いだと思います。ただ、便秘のタイプは人によってさまざまなので、自分に合った便秘の治し方を知ることが重要です。

便秘に悩まされている日本人は、成人の10人に1人ともいわれています。中には、1週間も便通がないような方もいらっしゃいます。

そのような人にとって、便秘が治らないというのは悲痛な叫びだと言えます。では、便秘はどのようにして治せばよいのでしょう。今回は便秘の原因や治し方、予防法について紹介します。

便秘が治らない原因

頭を押さえている女性

便秘の治し方について解説する前に、まずは、そもそもなぜ便秘になってしまうのか、その原因について見ていきたいと思います。便秘のタイプによって治し方も異なってくるので、自分の便秘のタイプをしっておいてくださいね。

便秘が治らない原因①ストレス

便秘が治らない原因としては、ストレスの存在があげられます。「ストレスは万病のもと」などといわれることがありますが、便秘とも密接な関係があります。

ストレスがなぜ便秘や病気を招いてしまうかというと、ストレス状態が継続することによって、自律神経のバランスが乱れてしまうからです。

自律神経は、私たちの生命活動が円滑におこなわれるために日夜、休むことなく働いてくれています。風邪をひくとすぐに薬に頼るような方は、これからお話しする自律神経の働きについてよく知っておいてくださいね。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、その2つがバランスをとることによって、活発に動いたり身体を休めたりすることができるようになっています。

日中、活動的になる時間帯は交感神経が優位になって、夜間、身体を休めるときには副交感神経が優位になるのです。交感神経と副交感神経との関係は、車のアクセルとブレーキとの関係にたとえられることもあります。

交感神経が優位になると、血管が収縮して血圧があがります。逆に、副交感神経が優位になると、血管が拡張して、血圧が下がります。朝起きたときの血圧が1日の間でもっとも低いのは、寝ている間に副交感神経が優位になって、血管が拡張しているからなのです。

ところが、ストレス状態が継続してしまうと、夜になっても交感神経優位の状態が続き、睡眠の質が低下することとなります。

私たちの身体の中では、寝ている間に成長ホルモンが分泌され、細胞分裂がおこったり、食べたものの消化や吸収が起こったりしています。

ストレスによって睡眠の質が低下すると、食べたものの消化や吸収が滞ることとなるため、結果として便秘になる確率が高くなってしまうのです。

また、ストレス状態が継続すると、脳内の神経伝達物質にも異常がみられるようになります。脳内には、ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニンという三大神経伝達物質があります。

ごく簡単に言うと、ノルアドレナリンとドーパミンには神経を興奮させる働きがあり、セロトニンには、神経を鎮静化させる働きがあります。

ストレス状態が継続した場合、セロトニンの分泌量の減少することが分かっています。つまり、神経を鎮静化することができなくなり、常に興奮状態になってしまうのです。

これでは身体を休めることができなくなるため、徐々に身体だけでなく精神もむしばまれていくこととなるのです。その結果が、自律神経失調症やうつ病という訳です。

セロトニンの分泌量が低下すると、神経を鎮静化させることができなくなるばかりでなく、視床下部にある満腹中枢が刺激されにくくなることも分かっています。

ストレスがたまるとやけ食いやドカ食いをしてしまうという人もいらっしゃると思いますが、脳神経学的にもちゃんと根拠があるということなのですね。

ストレスによってやけ食いやドカ食いをしてしまうと、胃腸に負担をかけることとなるため、やはり便秘になる可能性が高くなってしまいます。

ストレス状態が継続することによって起こる便秘は、「けいれん性の便秘」といわれるもので、緊張状態が続くことで腸にも緊張が起こり、腸管が狭くなって便が通りにくくなってしまいます。

けいれん性の便秘の場合、便がウサギのフンのようにコロコロと固くなるという特徴があります。そのような場合、神経を興奮させるような飲み物などは控える必要があります。

以上のように、ストレス状態が継続するとけいれん性便秘のような身体的な症状だけでなく、自律神経失調症やうつ病など、精神的な症状も出やすくなってしまいます。

身体的な症状も精神的な症状も薬を飲むことによって改善することは可能ですが、自律神経のバランスを整えなければ、根本的に解決したことになりません。

ご縁があってこの記事を読んで頂いている方には、ぜひ、自律神経の重要性を知っていただいた上で、薬や痛みどめなどによる対症療法ではなく、根本治療に取り組んで頂きたいと思います

便秘が治らない習慣②食習慣

便秘の原因としては食習慣もあげられます。便は私たちが食べたものの「残りカス」のようなものですから、当然、食べたものによって便の状態も左右されることとなるのです。

便秘になる食習慣の最たるものはズバリ「野菜不足」です。野菜には豊富な食物繊維が含まれており、便の状態を良好にしたり、腸内環境を正常に保ったりする働きがあります。

食物繊維には不溶性の食物繊維と水溶性の食物繊維があります。不溶性の食物繊維はその名の通り、体内の消化酵素でも溶かすことができないという性質があります。

また、不溶性の食物繊維は保湿性が高いため、消化管内の水分を吸収しながら、胃から腸へとゆっくりと移動していきます。不溶性の食物繊維が腸内で膨張すると、便の嵩が増すことで腸管が刺激され、それによって便意が起こることとなります。

水溶性の食物繊維には、腸内の善玉菌のエサになるという特徴があります。そのため、腸内環境を改善して、便秘を予防するときに強い味方となってくれます。

あと、水溶性の食物繊維には、腸管内で糖質を包み込む働きもあります。それによって糖質が腸管に吸収されにくくなることから、ダイエットをしたい人が積極的に摂取するとよいとされています。

便秘が治らない原因③運動不足

便秘の原因としては、運動不足もあげられています。特に、出産後の女性や高齢者など、筋力の低下によって腹圧も低下しているような場合、「弛緩性の便秘」と呼ばれるタイプの便秘になりやすくなります。

弛緩性の便秘は、腸の蠕動(ぜんどう)といって、便を肛門の直前にある直腸へと送る機能が弱くなることで起こります。弛緩性の便秘の場合、まとまりのない便が少量ずつ排出されることとなります。

また、運動不足になると、全身の血行が悪くなってしまいます。血液は全身に酸素と栄養を運んでいるため、血行不良になった場所には、栄養状態の低下がみられることとなります。

胃や腸への血液循環が滞った場合、胃の消化機能が低下したり、胃もたれを起こしたり、腸の働きが低下したりして、結果として便秘や下痢といった排便障害を招くこととなります。

便秘が治らない原因④便秘薬の多用

便秘を改善するために便秘薬を服用する方もいらっしゃると思いますが、便秘薬の中には習慣性に移行してしまうタイプのものもあります(後ほど詳しく紹介します)。

便秘薬を多用した場合、身体に便秘薬に対する耐性ができてしまいます。それによって便秘薬が効きにくくなり、また、自然な便意が起こりにくくなってしまいます。

このようなときにみられる便秘のことを「直腸性の便秘」と呼んでいます。弛緩性の便秘やけいれん性の便秘とは異なり、直腸性の便秘の場合、便はちゃんと腸まで送られています。

ただ、便意を脳にうまく伝えることができないため、肛門の手前にある直腸内で便が滞ってしまい、水分を含まないカチカチの便になってしまうのです。

便秘の治し方

患者の診察をしている医師

便秘になる原因は実にさまざまですが、では、なかなか治らない頑固な便秘はどのようにして治せばよいのでしょうか。基本的に、長期にわたって便秘が続いているときには、病院で診てもらうこととなります。

便秘外来を受診する

なかなか便秘が治らないときには、便秘外来を受診するとよいでしょう。便秘外来では、便秘に関するプロフェッショナルが、その人の便秘のタイプを見極めて、適切な治療法を提案してくれます。

便秘には、けいれん性の便秘や弛緩性の便秘、直腸性の便秘といった「機能性便秘」のほか、病気にともなっておこる「器質性便秘」もあります。便秘外来では、いろいろな検査によって病気をともなうものか、そうではないのかを確認してくれます。

器質性便秘であれば、まず便秘の原因となっている疾患の治療が優先されることとなります。機能性便秘であれば、まずは生活習慣の改善をおこない、それでも治療効果が上がらない場合、便秘薬が処方されることとなります。

便秘薬を処方してもらう

なかなか治らない頑固な便秘の場合、多くのケースで便秘薬が処方されます。腸内環境を改善するにはまず、現在たまってしまっている便を排出することが絶対条件となるからです。

・浸透圧性下剤

浸透圧性下剤は、簡単に言うと便を軟らかくすることで、排出しやすい状態にする目的で用いられる便秘薬です。腸管から吸収されにくいので、習慣性に移行せず、長期にわたって服用できるというメリットがあります。

ただし、副作用として吐き気やおう吐、胸やけや腹痛の起こる可能性があるほか、浸透圧性下剤の種類によっては、妊婦さんや授乳中の女性が使用することを禁じているものもあります。

・刺激性下剤

刺激性下剤には、小腸刺激剤や大腸刺激材、直腸刺激剤などがあります。腸の蠕動を活発にしたり、便意を促したりすることを目的として用いられます。

刺激性下剤は浸透圧性下剤に比べて習慣性に移行する確率が高いため、頻繁に用いることは禁止されています。また、妊娠中の女性や授乳中の女性、痔を持っている方の服用が禁じられているものもあります。

自宅でできる便秘の治し方

ボウルに盛られているヨーグルト

頑固な便秘が長期間続くような場合は病院で診てもらった方がよいですが、それほど深刻でない便秘は、自宅で改善することも可能です。

まずは便を出す

自宅で便秘を改善する場合、まずは便を出すということが重要になります。「お通じがなくて困っているのだから、そんなの当たり前でしょ」と思われるかもしれませんが、便秘を治すというのは、便が出ればそれで終わりというものではありません。

なぜなら、便秘になるような腸内環境を改善しない限り、お通じがあったとしてもまた便秘になってしまう可能性が高いからです。そして、腸内環境を改善するためには、まず腸の中を空っぽにする必要があります。

それほど深刻でない便秘であれば、市販の便秘薬を服用して排便を促すとよいでしょう。ただし、便秘薬を多用すると身体に耐性ができてしまうので、習慣的に服用するのは避けましょう。自然な便にも起こりにくくなってしまいますからね。

次に腸内環境を改善する

便秘薬を用いて無事に排便できたら、次に腸内環境の改善に取り組みましょう。腸内には善玉菌と悪玉菌、日和見菌が住んでいますが、腸内環境を改善するのであれば、善玉菌を増やすことが重要です。

そのためには、ビフィズス菌などの乳酸菌を摂取するとよいでしょう。また、水溶性の食物繊維やオリゴ糖なども腸内環境を改善するのに効果的です。

治らない便秘にならないための予防法

楽しそうにランチをする女性たち

なかなか治らない頑固な便秘にならないためには、普段から便秘予防をおこなうことが重要です。便秘を予防するためには、以下のようなことをおこないましょう。

ストレスをためない

冒頭でも述べたように、ストレスは便秘だけでなくさまざまなトラブルの元となります。そのため、適度にストレスを発散するように心がけましょう。

好きなことに没頭するものよいでしょうし、気の置けない友人とおしゃべりをするのもよいでしょう。もちろん、ゆっくりと睡眠をとることも重要ですよ。

食習慣を見直す

暴飲暴食や栄養バランスの偏った食事をしている場合には、一度、食習慣を見直してみましょう。また、果物や野菜など、ビタミンやミネラル、食物繊維を積極的に摂取するようにしましょう。

適度に身体を動かす

便秘にならないためには、適度に身体を動かすことも重要です。身体を動かすことによって腸の蠕動が活発になり、快適なお通じがみられるようになりますよ。

便秘にもストレスは大敵

なかなか治らない頑固な便秘の治し方や、便秘の予防法について見てきましたが、いかがだったでしょうか。現代はストレス社会などといわれますが、快適なお通じとってもストレスは大敵です。

日頃からストレスをため込まないようにして、適度に身体を動かしたり、食習慣を見直したりすることで、そもそも便秘にならないようにしたいものですね。

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LIL 編集部

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