「ボトックス注射で脚が細くなる」と聞いた事はありませんか?筋肉太りで太くなっているふくらはぎに効果的な方法ですが、「安全なものなの?」「なんで注射で脚が細くなるの?」と不安がある方も多くいらっしゃるかと思います。
今回はそんな方に向けて、ふくらはぎのボトックス注射について詳しくご紹介していきます。
ボトックスってそもそも何?
厚生労働省の認可をうけた安全な薬剤
ボトックス剤は様々な国で作られていますが、アメリカにある「アラガン社」という大手製薬会社のボトックスは厚生労働省の認可を受けています。美容目的の薬剤として正式に厚生労働省から認可されているのは、このアラガン社製のボトックスだけとなっています。
アラガン社のボトックスは世界中で人気があり、症例も豊富であるため安全性が高く多くのクリニックで使われています。ブランド力が高いため、お値段もその分高くなります。
韓国やドイツ、イギリスなど様々な国でボトックスは作られていますので、アラガン社以外のボトックスを使うことで若干費用を抑えることはできます。品質を優先するか、価格を優先するかは医師と相談して決めたほうがいいでしょう。
「ボトックス」という名前自体、実はアラガン社が商標を取っています。そのためほかのボトックス剤では使用できず、本来なら「ボツリヌストキシン」などと呼びます。ですが、あまりにも「ボトックス」の呼び名が一般的になっているため、ほかの会社の製品も「ボトックス」と呼ばれることが多いです。
ボトックス剤は、簡単に言うと「筋肉の働きを弱める」効果があります。発達した筋肉を細くすることで「ふくらはぎ痩せ」を実現するのです。
元々は医療目的で使用されている
ボトックス剤は、美容目的で開発された薬剤ではありません。例えば、脳卒中や頭部・脊椎の損傷が原因で起こる「運動障害」では、手をぐっと握ったまま開くことができない、異常な姿勢を元に戻せないなど、筋肉が緊張しすぎてしまう「痙縮(けいしゅく)」という症状がおこります。
この痙縮が長く続くと、普段の生活に悪影響があります。このような時に、ボトックス剤を用いて緊張しすぎた筋肉をほどいていくのです。これは「ボツリヌス療法」と呼ばれ、世界80か国以上で行われている治療法です。
ボツリヌス療法によって、痙縮の軽減のほかにも介護負担の軽減や、リハビリテーションを行いやすくなったりする効果もあります。
日本では、手足の痙縮や、まぶたが下がってしまう「眼瞼(がんけん)けいれん」、顔の片方の筋肉が収縮してしまう「片側顔面けいれん」、本人の意思と関係なく首が曲がってしまう「痙性斜頸」、小児脳性まひによる脚の痙縮治療には保険が適用されます。
この、「筋肉の働きを弱める」という効果をふくらはぎにも応用しているのです。
ボトックスの効果
ボトックスの主成分は「たんぱく質」です。ただのたんぱく質ではなく、「ボツリヌス菌」という菌が生み出した「A型ボツリヌス毒素」を精製して作られています。「毒素」と聞くと体によくないイメージがありますが、人体に使うボトックス剤ですのでもちろん毒はありません。
ボトックス剤を詳しくご紹介すると、神経伝達物質である「アセチルコリン」の伝達を弱めることで筋肉の働きを弱めて、筋肉を細くしていきます。
ふくらはぎに注射すると、筋肉の働きを弱めて縮めることで脚が細くなります。顔のエラ部分に打てば顔周りが細くなり、口元やまぶたのしわを伸ばす効果もあります。
細くするだけではなく、「多汗症」にも効果を発揮します。「アセチルコリン」の働きを抑制すると、「アポクリン汗腺」や「エクリン汗腺」といった汗腺の活動を抑えることもできるため汗が出にくくなるのです。
また、日常生活を送ることが困難なほど脇汗が出て「原発性腋窩多汗症(げんぱつせいえきかたかんしょう)」という診断がついた場合は、保険適用で治療してもらうことができます。
ふくらはぎのどこにボトックス注射するの?
ふくらはぎが筋肉太りする主な原因は、「腓腹筋」と「ヒラメ筋」です。この筋肉が発達することで、盛り上がった脚のラインになってしまうのです。ちょうど、ハイヒールを履くと盛り上がる部分です。
これらの筋肉に、直接注射針を刺してボトックス薬剤を注射していきます。
ふくらはぎをボトックス注射するメリット
筋肉太りの「ししゃも脚」さんに向いている!
ボトックス剤は「筋肉を細くする」効果がありますので、筋肉で太くなった「ししゃも脚」に効果を発揮します。そのため、むくみや脂肪で太くなった脚にはあまり大きな効果は期待できません。
学生時代に部活動やスポーツで鍛えて戻らなくなってしまったふくらはぎや、間違った歩き方で大きな筋肉がついてしまったふくらはぎでお悩みの方におすすめです。
入院不要!短時間で施術できる
ボトックス注射の施術は、ふくらはぎに注射を打つだけなのでとても手軽です。施術自体の時間は10分~20分ほどが一般的で、入院や手術のような大掛かりな手間はかかりません。
ふくらはぎに力を入れた状態で、担当医師が筋肉の部分に注射を打ちます。筋肉の部分まで注射針を刺して薬剤を注入していきますので、針で刺す痛みはあります。
クリニックによっては、痛さを紛らわせてくれるクリーム状の表面麻酔をしてくれるところもあります。痛みが苦手な方は一度相談してみるといいでしょう。
スケジュール調整不要!ダウンタイムなく過ごせる
例えばまぶたを切って二重にしたり、顔を切ってエラを削ったりすると、その傷や出血・腫れが落ち着くまで安静にしなければなりません。これを「ダウンタイム」と言いますが、ボトックスは注射のみで終わるためこの「ダウンタイム」もほとんど必要ありません。
注射針を刺しますので腫れや内出血が起こることもありますが、腫れ自体は翌日には落ち着いている程度の軽いものになります。仕事や家庭のスケジュール調整を気にしなくてできるのです。
人によっては筋肉痛のような疲労感を感じる方もいらっしゃいますが、2日~3日で元に戻ります。注射の翌日は、なるべく外出の予定を入れないほうが安全でしょう。
また副作用として階段の上り下りがしにくくなる場合があります。効果や副作用には個人差がありますのでそれを理解して、信頼できる医療機関で治療を受けましょう。
憧れの華奢な脚に!部分痩せが可能
お腹やふとももは、効果的な筋トレやストレッチを行うことである程度部分痩せを行うことができますが、筋肉太りしたふくらはぎはそう簡単に細くなりません。
その理由は、ふくらはぎが「脂肪がついて」太くなったわけではないからです。お腹や太ももが太くなり理由は、ほとんどが「脂肪」と「むくみ」です。筋トレは脂肪やむくみ改善に効果はありますが、「肥大した筋肉」には逆効果です。
ふくらはぎの筋肉を一切使わなければいいですが、日常生活を送るうえでそれは不可能です。ボトックス注射は筋肉そのものの働きを抑えてくれますので、今までと変わらない生活をしていてもふくらはぎが細くなっていくのです。
ふくらはぎをボトックス注射するデメリット
即効性はない!気長に効果を待つ
ボトックス注射による部分痩せには即効性がありません。今まで使い続けた筋肉の動きを抑え、徐々に筋肉が細くなることで効果が現れています。
ボトックスの効果が現れる早さは個人差が大きいですが、早い人で2日~3日ほどで効果を実感し始めることが多いです。ふくらはぎの場合平均的には2か月~3か月ほどしてから、ふくらはぎが細くなってきたことを実感する人が多いです。
筋肉の量が多いほど効果が現れる期間は長くなります。筋肉の量が多いほど効果が現れる期間は長くなり、長い方で5か月ほど経過してやっと効果が出てきたという方もいらっしゃいますので、気長に行うほうが気持ちも楽です。1回で効果が感じられない場合は2回目の治療をお勧めします。
数か月で元に戻る!継続して行う必要がある
ボトックス注射は1度打っただけでは半永久的な効果はありません。1度のボトックス注射による持続期間は、3か月~6か月ほどとなっています。多くの方は、日ごろの生活や運動の影響で、半年過ぎると元の太さに戻ってきます。
そのため、「太さが戻ってきたな」と思ったらこまめにボトックス注射をすることで、持続期間を長くします。継続してボトックス注射することで、持続期間が長くなることもあります。
クリニックによっては独自の薬剤を短期集中的に注射することで、半永久的に効果を継続させる施術をしてくれるところもあります。ただ、通常のボトックス剤を短期間で大量に注射すると、筋肉が細くなりすぎて日常生活に支障をきたすリスクもあります。
注射する量は必ず担当の医師に相談して決めるようにしていきましょう。
脂肪太りに気を付ける
ボトックス注射をして筋肉の働きを抑えると、脂肪がつきやすくなります。筋肉は量が多いほど基礎代謝が上がり脂肪を燃焼してくれますが、量が減るということはその「脂肪燃焼作用」も減少してしまうことを忘れてはいけません。
脚の筋肉が減ると、むくみや冷えが起こることもあります。せっかくボトックス注射をして細くした脚ですから、脂肪がつかないように栄養のある食事や適度な運動、マッサージなどを心がけるようにしましょう。
妊活中はNG!ボトックス注射をした後3か月は避妊する
妊活中や妊娠中は、ボトックス注射は禁忌とされています。その理由は、「ボトックスが体に悪いから」ではなく、ボトックスの歴史自体がまだ浅いため胎児や母乳への安全性が完全に保証されていないからです。
「妊娠中にボトックスを行っても、安全に出産できた」というケースはたくさんありますが、ホルモンのバランスが崩れやすい時期でもあるため「全ての人の妊娠・出産に何の影響もない」と言い切れない状態なのです。
男性がボトックス注射を行った場合も同様です。お腹の中の胎児や授乳中の赤ちゃんに何の影響があるかわかりませんし、妊娠・出産は女性のホルモンバランスに大きく影響します。安全を最優先するために、妊娠中や妊活中の美容手術は断られることがほとんどです。
ふくらはぎにボトックスをした人の口コミ
①「みっともない足にボトックス注射」(40歳 主婦の方)
健康のためにランニングを始める決意をしました。まずは形からとランニングウェアを買い揃えたところ、自分の足が想像以上にみっともないことにようやく気づきました。
ランニングウェア、ぴったりラインがでるゴム素材だったのです。ランニングする前にまずはこの足をどうにかしなくちゃと、ボトックスを注射してもらってラインをも綺麗に揃えました。
②「効果は本物です!何をしても細くならなかった足が細くなりました!」(40代 会社員の方)
施術後、数ヶ月は足に違和感を感じますが、段々違和感も薄れてきます。生活に支障がでることもありません。もともとヒールをよく履く方であれば、全然気にならない足のつっぱり感です。
効果のほうは、本物です。施術後に「細くなってる!」と叫んだのを覚えているくらい(笑)色々な器具やエステに頼っても細くならなかった足が細くなりました!
③「ガミースマイルの治療で効果があったので、足にも挑戦しました。」(30代 会社員の方)
昔からガミースマイルがコンプレックスだった私。ボトックスでメスを使わずにがミースマイルの治療ができると聞いて実践。その効果には感動を覚えました。そこから私は、ボトックス注射の虜です。
先生から足も細くできると聞いて、実践しました。すこし張った感じはありますが、見た目的には大変満足な足になりました。まぁ、いくらボトックスの虜だとはいえ、カウンセリングは慎重に行うようにします。理想的な仕上がりにするためには、カウンセリングは本当に大事です。
④「体質によっては、つっぱった感じがあるようです。私は平気でした。」(30代 主婦の方)
治療直後は、家事をしているときに足が疲れやすかったです。でも、段々細くなっていくように感じており、効果には満足しています。突っ張った感じも、日が経過するごとにマシです。
事前にカウンセリングをしっかり受けていたこともあって、理想的な足の形になりました。ただ足が細くなるだけではなく、ボトックス注射を打つ箇所によって足の形を変えることもできるみたいです。
引用元:http://www.datahverdag.com/kuchikomi/yase/
一度カウンセリングへ
いかがでしたでしょうか。筋肉がついて太くなった脚は、運動や食事制限によるダイエットではなかなか細くすることができません。
ボトックスは「ボツリヌス菌」の成分からできているということで、「体に悪影響があるもの」と思われがちですが、治療目的でも使用する国が認めた安全な薬剤です。
注射のみの施術で大きなダウンタイムもないので、ししゃも脚で悩まれている方は一度検討されてみてはいかがでしょうか?この記事が参考になれば幸いです。