水泳でダイエットは可能?痩せるために必要な3つのこと!

水泳をした後って、身体が重く感じますよね。それだけ身体の筋肉をよく使っているということなのですが、はたして水泳でダイエットをおこなうことは可能なのでしょうか。また、水泳にはデメリットはないのでしょうか。さらに、ダイエットに必要なたった3つのことについてもお話しします。

ダイエットをするときに、水泳という手段を選択されている方もいらっしゃることと思います。消費カロリーが陸上とくらべて増大する水泳は、まさにダイエットにおすすめの運動法といえそうです。

ただ、ネット上の記事には水泳のよいところばかりが書かれていて、デメリットや水泳以外に必要なことが書かれていないことも多々あります。そこで今回は、水泳の効果やデメリットに迫り、痩せるために必要な3つのことを紹介したいと思います。

水泳でダイエットの意味

水泳をしている女性

ダイエットには本来、規定食という意味があります。規定食とは、病気を治したり体重を減らしたりする目的で、食事の量をコントロールしたり、食事内容を見直したりすることを意味します。

つまり、ダイエットとは食事に関することを指すのであり、本来であれば水泳をはじめとした運動をすることでダイエットするというのは、表現的にはおかしいのです。

ただ、日本ではダイエット=痩せるという意味で用いられるケースがほとんどなので、本稿でもダイエットを痩せるという意味でとらえ、水泳によるダイエット効果を検証していきたいと思います。

水泳で得られる効果

泳ぎをやめてプールサイドに上がる女性

それでは最初に、水泳をすることによって、どのような効果を得られるのかについて見ていきたいと思います。水泳には主に、以下の4つの効果があるとされています。

脂肪燃焼効果

水泳をすることで得られる効果としては、脂肪燃焼の効果があげられます。水泳も有酸素運動の一種であることから、長い距離を、時間をかけて泳ぐことによって、脂肪の燃焼がおこります。

有酸素運動とは、筋肉に軽度から中等度の負荷をかけて、長時間にわたっておこなう運動のことを言います。分かりやすくいうなら「ゼエゼエハアハアしない程度の運動」ということが可能です。

陸上であれば、ジョギングやウォーキング、軽いランニングなどが有酸素運動に当たりますし、水の中を泳ぐだけでなく、歩くことも有酸素運動となります。

有酸素運動を開始すると、はじめに血液中の糖分が運動エネルギーへと変換されます。その後、血液中の糖分を使い果たすと、いよいよ体脂肪が燃焼され、エネルギーへと変換されるわけです。

そのため、有酸素運動は一般的に、20分程度は最低限おこなう必要があるとされています。そうしないと、脂肪の燃焼が起こる前に運動を終えてしまうことともなりかねないからです。

筋力アップ効果

水泳には筋力アップ効果も期待されています。水泳はランニングと同様、運動強度の調整が可能なので、全力を出して泳ぐことで筋肉を疲労させ、結果として筋力アップをおこなうことが可能となります。

水泳選手の身体を見れば明らかだと思いますが、明らかに一般人よりも筋肉量が多いです。なぜなら、水中を進む場合、水の抵抗を受けることとなるため、強い筋力が必要となるからです。

血行の改善効果

水泳をおこなうことで得られる効果としては、血液の循環がよくなるということもあげられます。水泳をおこなうときには、全身の各部にある筋肉を収縮させることとなります。それによって筋ポンプの作用が強く働くこととなるのです。

血液循環というと心臓をイメージされる方も多いと思いますが、実は、心臓には血液を身体の各部に送り出す働きしかないのです。そして、全身の各部に送られた血液を心臓へと送り返すのが筋肉の働きなのです。

水泳をおこなう際には全身の筋肉を効率よく収縮させることが可能となります。また、泳ぐときには身体が地球の面に対して平行になるため、さらに血行が促進されやすくなるのです。

血液には全身に酸素と栄養を供給するという働きがあります。そのため、水泳をおこなうことで血行が改善されれば、全身の栄養状態を改善することにもつながるのです。

心肺機能の強化

水泳をおこなうことで得られる効果としては、心肺機能の強化もあげられます。あたり前といえばあたり前ですが、人間は水中で呼吸をすることができません。そのため、水に顔をつけている間は、息を止めていることとなります。

そのような状態を継続することで、徐々に息を止めていられる時間が長くなります。それは、心肺機能の向上によって得られた効果という訳なのです。

心肺機能が強化されれば、持久力が付くのはもちろんのこと、血液を送り出す力が強くなるため、血圧を下げることが可能となります。そのため、生活習慣病などの予防にも、水泳は効果を発揮するわけです。

水泳のメリット

水面に浮かぶ赤いハート

水泳をおこなうことによって、実にさまざまな効果の得られることが分かって頂けたことと思います。それでは、いろいろな運動の中から水泳を選択することのメリットとしては、どのようなことがあげられるのでしょうか。

ケガのリスクが少ない

水泳の最大のメリットとして、ケガのリスクが少ないということがあげられます。同じ有酸素運動でも、ジョギングやランニングの場合、膝を痛めたり足底筋膜を痛めたりというリスクがあります。

ところが、水中には浮力があるため、筋肉には負荷をかけつつも、関節には負荷をかけないというメリットがあります。そのため、運動が苦手な方でも、水中を歩くだけで怪我のリスクを下げながら運動することが可能となっています。

負荷の調整がしやすい

水泳のメリットとしては、運動負荷の調節がしやすいということもあげられます。たいていのプールは1往復で50m、もしくは100mとなっているので、自分がどれだけの距離を泳いだのかが明確に分かります。

また、距離を最初に設定して泳ぐのであれば、どれくらいの時間をかけて泳ぐのかによって、筋肉に対する負荷を増減することも可能です。

リフレッシュできる

水泳のメリットとしては、リフレッシュできるということもあげられます。進化の歴史は海から始まったとされていますが、人間にとっても水の中というのは心地がよいものです。

また、水泳をおこなったあとに水から上がると、心地よい疲労を感じることがあります。それによって睡眠の質が向上し、リフレッシュした気分で翌日を迎えることが可能となります。

水泳のデメリット

静まり返ったプール

水泳にはさまざまな効果と、いろいろなメリットとがありますが、メリットがあれば必ずデメリットもあるものです。それでは、水泳のデメリットとしてはどのようなことが考えられるのでしょう。

継続が困難

水泳のデメリットは、継続するのがなかなか難しいということです。物理的に困難なこともありますし、精神的に困難なこともあります。もちろん、身体的に困難なこともあるでしょう。

水泳を続けるのが物理的に困難だという例としては、時間がないというのがもっとも分かりやすいケースでしょう。水泳は、スポーツジムなどに行けばすぐにできる運動ではありません。

着替えて消毒や準備運動をして、その後、実際に泳ぐこととなります。また、泳いだあとはシャワーを浴びたり入浴をしたうえで、髪の毛を乾かしたり着替えをしたりということになります。

普通にお勤めをしているような場合、そのような時間を確保するのがまず大変ですし、週に2回から3回水泳をするとなると、そのための時間もたくさん必要となります。

そのようなことを考えていると、水泳をする前から精神的な困難さを感じることとなります。また、水泳が得意でない人の場合、泳ぐことを考えただけで億劫になるケースもあるでしょう。

身体的に困難な例としては、筋肉痛があげられます。水泳は思ったよりも筋力を要求されるので、慣れないうちは筋肉痛に悩まされる可能性もあります。これも、水泳を継続するのが困難な理由となっています。

身体が冷える

水泳をおこなうデメリットとしては、身体が冷えるということもあげられます。確かに温水プールもありますが、体温よりも低いので、長い目で見た場合やはり身体が冷えることとなります。

ただし、こので、メリットに関しては、身体を動かすことによって解消することも可能です。とは言うものの、水泳をおこなったあとはやはり身体を温めるようにした方がよいでしょう。

髪の毛にダメージを与える

水泳をおこなうことのデメリットとしては、髪の毛にダメージを与えるということもあげられます。プールはたくさんの人が泳ぐ場所なので、消毒するための塩素が含まれています。

競泳選手の髪の毛を見てみると、明らかに髪の毛の傷んでいることが分かります。男性はともかく、女性にとってはやっかいな問題だと言えますね。

ダイエットに必要な3つのこと

ピースをしている女性

水泳に限った話ではありませんが、ダイエットを成功させるためには3つのことが必要となります。逆にいえば、たった3つのことを実践するだけで、必ずダイエットを成功させることが可能となるのです。では、その3つのこととは何なのでしょう。

脂肪燃焼

ダイエットを成功させるためには、脂肪を燃焼させることが必要となります。「なにをあたり前のことを」と思われるかもしれませんが、実は世の中には脂肪燃焼をともなわない、意味のないダイエット法が氾濫しています。

たとえば、エステティックサロンの痩身エステでは、施術による脂肪燃焼効果によって、シェイプアップが可能などと説明されています。ただ、マッサージによって脂肪の燃焼が起こるようなことはありません。

また、美容整体でおこなわれる骨盤矯正の効果で、代謝が向上して、脂肪が燃焼しやすくなるなどと説明されることもあります。これも全くのウソ、もしくは勘違いです。

骨盤矯正によって新陳代謝が活発になることは考えられますが、ダイエット=痩せることとは無関係です。スタイルアップの効果があったとしても、体重が減るようなことはありません。

なぜ水泳がダイエットをするのに効果的かというと、その他の運動と比べた場合、消費カロリーが大きいからです。仮に体重50kgの人が運動をしたとします。

体重50kgの人が1時間ウォーキングをしたときの消費カロリーは、およそ160キロカロリーだとされます。ところが、1時間平泳ぎをした場合およそ600キロカロリーが、1時間クロールをした場合、およそ900キロカロリーから1300キロカロリーが消費されるということです。

いかに水泳の運動効果が高いのか、この数字を見ても明らかだと思います。消費カロリーが多いだけ脂肪も燃焼するため、ダイエットを成功させやすくなるのです。

筋肉量の維持

ダイエットをおこなう際には、筋肉量の維持、もしくは向上も不可欠です。食事制限によって体重を減らせたものの、リバウンドをしてしまうという人の場合、筋力も低下している可能性が高いです。

筋肉量は基礎代謝と大きくかかわっています。基礎代謝とは、私たちが1日の活動で消費する消費するカロリーのことで、呼吸をしたり体温を発したり、消化や吸収をおこなったりする際に消費されます。

1日の間に消費されるカロリーのうち、およそ60%から70%を基礎代謝が占めているとされます。そのうちのさらに22%を、筋肉が占めているとされます。

そのため、筋肉量が減少すると基礎代謝量も低下し、結果として太りやすい体質になってしまうのです。ダイエットをおこなう際には、最低でも今ある筋肉を落とさないことが重要なのです。

食習慣の見直し

ダイエットをするときには、食習慣を見直すことも重要です。ダイエット本来の意味=規定食という考え方においても、何を食べて何を控えるかを考えることは絶対に必要です。

水泳は確かにダイエットに効果的です。とは言うものの、体重を1kg落とすためには、7200キロカロリーの消費が必要とされます。仮に毎日1時間クロールで泳いだとしても、6日から8日はかかる計算となります。

「それだけで1kg痩せられるの?」と思われるかもしれませんが、週に2回か2週間に3回プールに行って、しかも1時間クロールで泳ぐ必要があります。一般人にはなかなかハードルが高いでしょう。

ダイエットをおこなう際には、脂肪燃焼と筋力の維持(もしくは向上)、それと食習慣の見直しを並行しておこなうのが、結果として成功への近道といえそうですね。

水泳でダイエットするのは

水泳でダイエットできるかを検証してきましたが、いかがだったでしょうか。確かに、ほかの運動と比べると、水泳ははるかに運動効率が高く、効果的に痩せることのできるダイエット法だと言えます。

ただ、物理的なハードルが高いダイエット法でもあります。毎週プールに通って、1時間程度泳ぐのが苦にならないという人には、おすすめのダイエット法だといえそうですね。