赤ちゃんはツルツル肌だから保湿いらずと思っている人いませんか?でも実は赤ちゃんも肌荒れをしますし、むしろ大人よりも肌荒れをしやすい体質なんです。今回は赤ちゃんの肌荒れの原因と時期別の起きやすい肌荒れ症状を紹介するとともに、その対策も合わせて紹介していきます。
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赤ちゃんの肌は大人に比べて皮膚が薄い
赤ちゃんの肌は、大人の肌と同じような構造をしていますが、皮膚の暑さが薄くなっています。赤ちゃんはまだ細胞が小さく未熟であることもあり、大人の皮膚の1/2くらいの厚さになっています。小さい場合には1/3になっている赤ちゃんもいます。
しかも、大人の皮膚でも実際の皮膚の厚さは0.2mmなので、赤ちゃんは0.1mm以下になってしまいます。これほどまでに薄いとさすがにバリア機能が働かず、肌が荒れてしまうのが想像できると思います。
赤ちゃんの肌荒れ症状
新生児~生後2ヶ月の肌荒れ
新生児〜生後2ヶ月の時期は、もっとも赤ちゃんも敏感な時期で肌荒れに限らず、いろいろな症状が体に起きる時期ですので注意が必要です。肌荒れにおいては、乳児脂漏性湿疹と新生児ニキビが、引き起こされやすい時期です。
乳児脂漏性湿疹は、赤ちゃんに多くみられる肌荒れ症状で、おでこや頭皮にクリーム色のうろこのようなかさぶたができる湿疹です。
ただし、見た目は辛そうですが、赤ちゃん自身には痛みなどはありません。一方で新生児ニキビは、男の子の赤ちゃんにできやすいニキビです。思春期にできるようなブツブツした赤いニキビや白い芯のあるニキビができます。男の子は母親からもらったホルモンの影響を受けるためにできやすいと言われています。
生後3~6ヶ月の肌荒れ
生後3ヶ月を超えてくると母親から受け継いだ免疫力がなくなる6ヶ月くらいまでには、乾燥性湿疹やとびひ(伝染性濃痂疹)が引き起こされやすくなります。
乾燥性湿疹は、頬が赤くなり粉を吹くほどに乾燥する状態です。さらに顔だけでなく手や足、背中など、全身のあらゆる場所に症状がでます。この症状はかゆみを伴うので赤ちゃんも嫌がります。
一方のとびひは、少し厄介な症状です。かゆみのある脂漏性湿疹などの部分を赤ちゃんが掻いてしまったために傷口ができ、その場所からブドウ球菌が侵入し化膿してしまった状態をいいます。
さらに傷口を触った手で他の部位を触ると広がってしまいますので注意が必要です。
6か月以降にも起こる肌荒れ
生後6ヶ月をこえてももちろん、赤ちゃんには肌荒れが起きます。その原因の代表的なものが、おむつかぶれとあせもです。
おむつかぶれは、文字どおりおむつが当たっているお尻の部分が赤く炎症を起こす症状で、悪化してしまうと血が滲んだりして、お風呂などに入ってもしみるので名前以上に大変な症状です。
あせもは、赤ちゃんに限らず小さな子供はみんな起こりやすい症状で、汗をかきやすい顔や首、脇の下、背中などに小さな赤い湿疹ができる症状です。あせもは大人でもなりますが、同様にかゆみを生じるので赤ちゃんは嫌がります。
赤ちゃんの肌荒れの原因
ママのホルモンの影響
赤ちゃんは産まれるまで、ずっとママのお腹の中にいます。そのため、ママのホルモンの影響を直に受けて、新生児の頃から3ヶ月くらいは、皮脂分泌が多くなります。
その結果、過剰な皮脂によって肌荒れを引き起こすことになるのです。皮脂が過剰になると毛穴が詰まったりすることでニキビが発生しやすくなるなど赤ちゃんの肌にとってもマイナスなことしか起こりません。
生後3~4ヶ月頃の赤ちゃんは乾燥肌になりやすい
ママのホルモンの影響で皮脂が過剰に分泌するのも問題ですが、生後3ヶ月後を過ぎてくると、だんだんと過剰だった皮脂も少なくなってきて、逆に肌荒れを引き起こすようになってきます。
皮脂が少なくなってくると、お肌は乾燥します。乾燥するとそれはそれで大人と同じようにいろいろな肌荒れ原因を引き起こしてしまうのです。ただでさえ、赤ちゃんの皮膚は薄く、水分を肌に保持する機能が弱いのですぐに乾燥してしまいます。
アトピー性皮膚炎
赤ちゃんが肌荒れを繰り返す場合には、気をつけなければならないことが1つあります。それがアトピー性皮膚炎です。赤ちゃんが肌荒れを慢性的に引き起こしている場合には、アトピー性皮膚炎を疑うのが基本です。
一般的に日本皮膚科学会ガイドラインでは、赤ちゃんが2ヶ月以上にわたって湿疹が続いてる場合にはアトピー性皮膚炎と診断するように定められています。
赤ちゃんの肌荒れ対策には保湿と清潔を中心に
赤ちゃんの保湿ケアは大切
赤ちゃんの肌荒れの多くが乾燥から引き起こされているので、まずは保湿ケアが大切です。
赤ちゃんの皮膚は先ほども紹介したように皮膚が薄く水分が保持できずにすぐに蒸発してしまいます。
乾燥シーズンである秋冬以外でも、赤ちゃんくらい皮膚が薄ければ簡単に乾燥してカサカサしてくるので早めの保湿ケアが必要です。
お風呂上がりに保湿をする
保湿ケアのタイミングとして重要なのが、お風呂上がりです。お風呂上がりは喉が乾くのは大人だけではありません。むしろ赤ちゃんは新陳代謝が良いので、すぐに水分がなくなり体が水分を欲しています。
赤ちゃんの様子を見て水分を欲していそうなら、ちゃんと水分補給をさせましょう。あとは、しっかりとベビーローションなどでお風呂上がり5分以内に保湿してあげましょう。
お風呂上がりはたっぷり濡れていても皮脂が洗い流されることによって皮膚は乾燥しやすい状態になっているので保湿は必須です。
保湿ケアおすすめ赤ちゃん専用商品
赤ちゃんの保湿ケアには赤ちゃん専用の商品を使いましょう。おすすめは、ベビーローション、ベビークリーム、ワセリンなどになります。
ベビーローションは、水分と油分がバランスよく配合されているので保湿にもってこいです。
また乾燥が激しい部分には、ベビークリームやワセリンなどのテクスチャが厚いものを使って保湿を強化しましょう。
おすすめの保湿ケア赤ちゃん専用商品は、「赤ちゃんは乾燥肌になりやすい!乾燥する原因とおすすめの保湿ケア紹介」でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
赤ちゃんの肌は常に清潔に
赤ちゃんの肌はたださえ敏感なので、保湿ケアだけでなく常に清潔に保つようにしましょう。
皮脂汚れや汗が毛穴につまらないようにするために、少なくとも1日1回はお風呂に入れてあげるようにしましょう。
汗をかいたら都度肌着を交換する
赤ちゃんは新陳代謝が良いために放っておくと夏場じゃなくても大量の汗をかきます。体温調節がまだ苦手なこともあり、1日のうちに相当な汗をかいてしまい服も濡れてしまいます。
そのままの状態でいると肌荒れを悪化させることにもつながるので、汗をかいたらすぐに肌着を交換できるように準備しておきましょう。
汗をかいたら、清潔なバスタオルで抑えるように水分をふいてあげることも忘れないようにしましょう。交換のタイミングでベビーローションなどの比較的油分の少ないもので保湿してあげるのもポイントです。
授乳後や食事後は口の周りを清潔に
赤ちゃんはまだ授乳や食事をした後に口の周りを汚いままにしてしまいます。しかし、この汚れがそのまま残っていると、雑菌などが繁殖しやすく、それを触ったり、そのまま放置していると肌荒れの原因になってしまいます。
赤ちゃんが口の周りを汚してしまうのは防ぎようがないので、汚れたら赤ちゃんの皮膚は弱いのでやさしく拭いてあげましょう。
また、同様におむつのケアもしっかりしましょう。赤ちゃんのおしっこによる蒸れや雑菌も肌荒れの原因になるので、しっかりと清潔に保てるようにしましょう。
紫外線を直接浴びさせない
赤ちゃんも大人と同様に紫外線によって肌にダメージを受けます。そうなると当然肌荒れの原因になってくるのです。しかも、特に肌の薄い赤ちゃんには良くないのです。
そのため、ベビーカーや抱っこしている時でも、外出しているのであれば、日焼け止めを塗って紫外線ケアをしましょう。
赤ちゃんの肌荒れが治らない時は小児科や皮膚科に相談しましょう
赤ちゃんの肌荒れが起きること自体はそれほど気にする必要はありません。赤ちゃんの皮膚の薄さを考えればしょうがないことなので、基本のスキンケアを続けていくことで予防や改善をしていきましょう。
とはいえ、肌荒れ症状はアトピー性皮膚炎の場合など重症化する場合もあるので自己判断せずに、放置せずに小児科や皮膚科に相談するようにしましょう。