「柔軟剤を変えたらなんとなく体がかゆい」「肌荒れした」という経験はありませんか?柔軟剤は洗濯物をふわふわにしていい香りをつける反面、お肌や健康に大きな影響を与えていることがあります。
「お肌に優しい柔軟剤で、肌荒れを防止したい!」という方に向けて、柔軟剤の成分やおすすめの柔軟剤、柔軟剤替わりになる身近なものをご紹介します。
CONTENTS
柔軟剤と肌荒れの関係
柔軟剤の成分を知ろう
柔軟剤には、主に以下の成分が含まれています。
- 陽イオン系合成界面活性剤
陽イオン系界面活性剤は、柔軟剤をはじめ、リンスやトリートメントにも配合されています。服や髪にプラスの静電気を与えて、柔らかくする働きがあります。
陽イオンの逆である陰イオンはマイナスの静電気を与えるので、主に洗剤としてシャンプーなどにも使われます。陰イオン(=洗剤)によってマイナスの静電気を与えられた洗濯物を、プラスの静電気を与える陽イオン(=柔軟剤)で柔らかくする(中和する)、というのが柔軟剤の主な働きです。
- 香料
柔軟剤といえば「香りの良さ」で選ぶ方も多いですよね。香水代わりになると謳っている商品もあるほどで、石鹸のような香りやフローラル系の甘い香りなど種類も豊富です。
化粧品にも言えることですが、香料はあくまでも「香りを出すもの」でありお肌にいいものではありません。相性によっては肌荒れの大きな原因になっていることもあります。「香りが強い柔軟剤に変えたら、なんとなく肌荒れがひどくなった気がする」という人は、柔軟剤の香料によって肌荒れが起きているかもしれません。
実は香りが強い柔軟剤の人気の高まりに比例するように、柔軟剤のにおいによる健康被害について、国民生活センターへの相談件数が増えているのです。
(参照:国民生活センター)
柔軟剤による肌のトラブル
柔軟剤の主成分である陽イオンは、先ほどご紹介したように洗濯物に「柔軟性」を与える反面毒性や皮膚刺激が高いものが多く、かゆみなどの肌トラブルが起きることがあります。
香料も決してお肌にいい成分とは言えず、人によっては肌荒れをはじめアレルギー反応のような頭痛・吐き気などの健康被害が出てしまう人もいます。
試しに家にある柔軟剤のにおいを嗅いでみてください。むせかえるほど強い匂いがするはずです。柔軟剤は香りのよさで選ぶ人が多いので、香料もたくさん入れる傾向にあります。皮膚が弱い人であれば、アトピーや皮膚炎といった症状も出てしまう可能性があるのです。
肌荒れにならない柔軟剤の選び方
肌に刺激の少ない成分の柔軟剤を選ぶ
「敏感肌だけど、どうしても柔軟剤を使いたい!」という場合は、お肌の刺激となる成分が少ない柔軟剤を選びましょう。低刺激性として「植物由来成分」「ボタニカル成分」、「オーガニック成分」と謳っている柔軟剤がおすすめです。
界面活性剤はいくつもの種類があり、刺激の強さも異なります。安全な物であればマヨネーズなどの食品にも使われますが、柔軟剤には「石油系」と言われる界面活性剤がよくつかわれます。安価な反面お肌への刺激が強いので、避けるようにしましょう。
無添加の柔軟剤を選ぶ
柔軟剤には石油系界面活性剤以外にも香料、シリコンなどさまざまな添加物が配合されています。しかも柔軟剤には全成分を表示する義務がないので、「どれを選んだらいいかわからない」と悩みがちです。
柔軟剤による肌荒れを防ぐには、これらの添加物がなるべく入っていない「無添加」と記載されている柔軟剤を選ぶようにしましょう。
柔軟剤を見比べてみると、「合成着色料不使用」や「防腐剤無添加」と書いてある商品もあります。香料を使わない代わりに植物由来の精油を配合しているものもあるので、「どうしても香りが欲しい!」という方におすすめです。
肌が荒れないおすすめ柔軟剤5選
自然由来でもしっかり香る柔軟剤:ウェルネスボーテ
- おすすめポイント:天然植物由来で作られた柔軟剤で、さらにノンシリコンで刺激の低い処方になっています。衣服の摩擦抵抗を軽減することで静電気が起きにくくなり、花粉症対策もできます。
- 評価:「科学的な香りがしない」「子どもの肌にも安心して使える」と評判です。
- こんな人におすすめ:刺激の低い柔軟剤で肌荒れが起きないようにしたいけれど、いい香りに仕上げたいという方におすすめです。
無着色+無香料でお肌に優しい柔軟剤:サラヤ「ヤシノミ柔軟剤」
- おすすめポイント:ヤシの実由来の柔軟剤ですが、ふんわりした仕上がりとしっかりした吸水性の両方を実現できるように成分を配合しています。無色透明で、香料や着色料無添加のお肌に優しい柔軟剤です。
- 評価:「家族の腕や足にミミズ腫れができていたが、柔軟剤をかえると落ち着いた」「嗅覚の鋭い犬がいても安心」と評判です。
- こんな人におすすめ:柔軟剤の香料が苦手な人や、香料や着色料による肌荒れでお悩みの方におすすめです。
天然セラミド配合でお肌に優しい柔軟剤:ベビーファーファ
- おすすめポイント:100%植物由来の柔軟剤で、天然保湿成分の「セラミド」も配合されています。さらに香料、着色料、防腐剤、シリコンの4つが無添加で、皮膚刺激性テスト済です。柔軟剤による肌荒れに悩んでいる人にもおすすめです。香りはベルガモットの精油が配合されています。
- 評価:「ベルガモットの香りがついているが気にならない程度」、「赤ちゃんの肌着やアトピーの子供にも使える」と評判です。
- こんな人におすすめ:香りのきつくない柔軟剤が欲しい人や、肌荒れがひどく乾燥が気になる方におすすめです。
石鹸カスも除去できる優しい柔軟剤:サラヤ アラウ
- おすすめポイント:着色料は合成の香料、合成の柔軟剤成分が配合されていない柔軟剤で、石鹸カスによる黄ばみも防止してくれます。また柔軟剤は排水後に微生物に分解されるので、環境にも優しいです。
- 評価:「洗濯後ほのかなハーブの香りがする」「仕上がりがふっくらする気がする」と評判です。
- こんな人におすすめ:人にも環境にも優しい柔軟剤が欲しい人や、香りの優しい柔軟剤を探している人におすすめです。
ノンオイリータッチの柔軟剤:ふんわりさらさ
- おすすめポイント:繊維を油分で覆わない「ノンオイリータッチ処方」なので、羽毛のようにふわふわで軽い肌触りに仕上げてくれる柔軟剤です。着色料は無添加で、やさしいピュアソープの香りがついています。防臭効果もあります。
- 評価:「柔軟剤を変えたら子供の乾燥肌が落ち着いた」「敏感肌でも使えた」と評判です。
- こんな人におすすめ:赤ちゃんの乾燥肌をケアしたい人や、着色料を避けたい方におすすめです。
柔軟剤を使わずに洗濯物を柔らかくする方法
刺激の少ない柔軟剤をご紹介しましたが、正直に言うと肌荒れが気になる人やお肌が弱い人は、本来柔軟剤を使わないほうがいいのです。
ですが、「肌が弱いからこそ洗い上りのバリバリしたタオルを使いたくない」「衣服は肌触りがいいように柔らかくしたい」という方もいらっしゃると思います。そんなときは、身近にあるもので柔軟剤を代用するのもおすすめです。
- リンス
柔軟剤と同じ「陽イオン界面活性剤」が配合されています。お湯200mlに1プッシュして溶かし、洗濯機の柔軟剤ポケットに流しいれます。量は柔軟剤と同じ量で大丈夫ですので、入れすぎないようにご注意ください。 - クエン酸
いつも通り洗濯機を回して、すすぎのタイミングでクエン酸を投入します。水の量に合わせて、以下の量で入れてください。
洗濯機の水10L:クエン酸1g
洗剤は弱アルカリ性なので、クエン酸のもつ「酸性」によって中和することで洗濯物をふんわり仕上げてくれます。殺菌効果はあるので、洗濯物の嫌な匂いを抑える効果も期待できますよ。柔軟剤のように繊維をコーティングする働きはないので、静電気予防などはできません。 - 酢
お酢も酸性なので、柔軟剤のように洗濯物を中和してふんわりする働きがあります。ただお酢も繊維をコーティングする働きはありません。「洗濯ものにお酢の臭いがつきそう」と思いがちですが、お酢の臭いは揮発性なので洗濯物に臭いはのこりません。
肌を大切にする柔軟剤を選ぼう
「自分のにおい」を気にする人が増え、柔軟剤も香りの強いものが人気になっています。ですが、いい香りを持続させるためには科学的な合成物質を使う必要があり、私たちのお肌に大きな刺激となっていることも事実です。
あまりに肌荒れがひどいときは、一度柔軟剤をやめて様子を見てみたほうがいいでしょう。今回おすすめしたお肌に優しい柔軟剤に切り替えてみることもおすすめです。