お風呂上りなどの感じる肌のかゆみ、これって乾燥肌?アトピー?原因を知って改善したいが、皮膚科に行く時間がない、といった悩みをお持ちの方も多いはずです。ここでは、アトピーに焦点を当てて、その原因から市販薬を使ったセルフケアまで、詳しくご紹介します。
CONTENTS
- 1 乾燥肌とアトピーの違い
- 2 アトピーの原因
- 3 アトピーを改善するためには
- 4 保湿剤の種類
- 5 保湿剤を選んでみよう
- 5.1 肌なじみに優れたヒト型セラミド ヒフミドエッセンスクリーム
- 5.2 合成セラミドがたっぷり キュレルフェイスクリーム
- 5.3 医師も処方する高純度ワセリン サンホワイトP-1
- 5.4 皮膚の保護におすすめのお徳用ボトル ワセリンHG
- 5.5 赤ちゃんにもつかえる保湿用品 ピュアホワイト ピュアホースオ
- 5.6 アトピー用スキンケアオイル マカダミ屋 ゴールデンホホバオイル
- 5.7 保湿とともにアトピーで傷ついた皮膚を再生する ピアソンHPクリーム
- 5.8 天然保湿成分の尿素がたっぷり 資生堂 尿素10% クリーム
- 5.9 アトリックス 尿素10%クリーム チューブ
- 5.10 ヒューマンフローラ プレミアム ローション
- 5.11 アピナス スキンケアクリアミルク
- 6 まとめ
乾燥肌とアトピーの違い
アトピー性皮膚炎とは、アレルギー症状のひとつで、かゆみや炎症をともなった湿疹が皮膚にできることが特徴です。人によって、小さくぶつぶつした赤みのあるものから、水分が多いもの、ごつごつしたしこり状のものまで、形や程度もさまざまです。
また、湿疹ができる部位も、顔、首回り、耳、わきの下、ひじ、ひざ、ももの付け根、背中、など多岐にわたります。大人で6カ月以上、幼児で2カ月以上続くと、「慢性」と診断されます。
一方、乾燥からくる肌荒れに見間違えることもありますが、アトピーでは、赤みやかゆみ、腫れなど、症状の程度がより重く、治癒まで比較的、長い時間を要することが特徴です。
アトピーの原因
アトピーが発症する根本的な原因はまだよくわかっていません。ただ現在では、皮膚バリアが低下し、アトピーを生じやすい個人体質(アトピー素因)に、アレルギーを引き起こすアレルゲンの侵入や、環境・ライフスタイルの変化といった環境要因が重なって生じると考えられています。
アトピー素因には、個人の遺伝的体質も含まれ、発症のきっかけや症状もさまざまです。また、環境要因としてのアレルゲンには、ダニ・カビ・ハウスダストから、食品や日用品・化粧品成分などがあるように、その種類は実に多岐にわたります。
環境要因には他にも、衣類などとの摩擦や汗による刺激、ストレス、睡眠不足や過労などの不規則な生活習慣などがあります。
ちなみに、アトピーのようにさまざまな要因が複雑に絡み合って起こる疾患のことを、特に「多因子性」であるといい、アトピーを起こしやすい体質を改善させるとともに、環境要因をできるかぎり排除し、症状を緩和することが重要となります。
- 遺伝による体質
- ダニ・カビ・ハウスダスト
- 外的刺激
- 食物アレルギー
- 現代的な食生活
- 不規則な生活
- 精神的ストレス
アトピーを改善するためには
アトピーを改善には、上でお伝えした要因をひとつひとつ洗い出し、対策を打つ必要がありますが、皮膚を清潔にすることと、生活習慣を改善することが何よりも優先されるべきでしょう。
皮膚を清潔にする
毎日入浴することは、常に皮膚を清潔に保つ上で大変有効です。入浴後も、肌の乾燥を避けるため、保湿クリームなどでしっかりと保湿してください。また、入浴以外でも、汗をかいたら、タオルやウェットティッシュでこまめにふき取ったり、新しい衣類に着替えたりしましょう。
衣類の素材も、ナイロンなど肌を傷つける恐れのある硬い繊維でなく、コットンやシルクなど肌触りが良く、やわらかい天然素材のものがおすすめです。アトピーで傷ついた皮膚と、衣類に付いたアレルゲンとの接触をさけるため、衣類も頻繁に選択することが大切です。
その際、洗濯洗剤が衣類に残らないよう、しっかりとすすぎ洗いをしましょう。さらに、空気中にはさまざまなアレルゲンとなりうる物質が浮遊しているので、毎日の掃除や換気をしっかりと行うことも、皮膚を清潔に保つのに効果的です。
生活習慣の改善
生まれつき何らかのアレルギーを持たないとしても、長年の食習慣がアトピー性皮膚炎の原因となることがあります。特に現代では、ファーストフードやインスタント食品、スナック菓子など、いわゆるジャンクフードがあふれています。
これらは、炭水化物や脂質が多い上に、体内に炎症や血栓を生じさせやすくさせるリノール酸などのオメガ6系脂肪酸を豊富に含んでいます。化学調味料や食品添加物、保存料、着色料もしかりです。昨今、アトピー性皮膚炎の患者が増えている背景には、これらの食品の影響を無視できないほどの関連があるといわれています。
それゆえ、できるかぎりこれらの食品を避け、栄養バランスの取れた食事を摂ることが大切です。また、過労などのストレスや睡眠不足が続くと、アレルギーの改善をうながす免疫力が低下したり、自律神経のバランスが乱れて、皮膚の再生の欠かせないホルモンが睡眠中に分泌されなくなったりすることで、アトピー性皮膚炎の発症や悪化をうながすこととなるため注意が必要です。
保湿剤の種類
セラミド
ワセリン
馬油・ホホバオイル
ヘパリン類似物質
尿素
抗菌・抗炎症成分(グリチルリチン酸(別名甘草エキス)、ホホバオイルなど)
※中には、肌にとって危険性のある成分が入っていることがあります。次のものを見かけたら使用を控えることをおすすめします。
- 化粧水や乳液などの化粧品で多く使われている防腐剤「メチルパラベン」は、人によって湿疹やじんましん、接触皮膚炎、アレルギーを引き起こす可能性があります(厚生労働省指定)。
- 殺菌・防腐剤として配合される「メチルイソチアリンオン」は、アレルギー反応や皮膚への刺激を起こす可能性があります。
- 保湿クリームの多くに含まれる「界面活性剤」は、肌表面の角質層を傷つき、皮膚のバリア機能が弱められてしまうことがあります。
保湿剤を選んでみよう
アトピー対策としての保湿剤の性質を理解したら、次はここでのおすすめ製品をご紹介します。興味のある方はぜひ一度お試しください。また、この他にも多数の製品があります。ぜひご自身にあった保湿ケア製品を見つけてみてください。
肌なじみに優れたヒト型セラミド ヒフミドエッセンスクリーム
ヒトのセラミドと同じ化学構造をもつヒト型セラミドを高濃度配合したクリームです。そのため、とても肌なじみがよいのが特徴です。表皮にダイレクトにセラミドを補給することで、肌にうるおいを持たせて肌のバリア機能を高め、外部からの刺激をブロックする効果が期待できます。しつこい乾燥に悩んでいる方や、空気が乾燥すると、アトピーが悪化する方におすすめです。
合成セラミドがたっぷり キュレルフェイスクリーム
花王が開発した、セラミドに似せたつくった合成セラミドをふんだんに配合した保湿クリームです。ヒト型セラミドに比べて保湿力は劣りますが、その分、価格もリーズナブルで、高い濃度の合成セラミドが配合されています。毎日、継続してできる乾燥肌対策のお供として重宝されています。
医師も処方する高純度ワセリン サンホワイトP-1
低刺激性のサンホワイトP-1です。サンホワイトは超敏感肌の方にも、全身に使用することができる人気のワセリンです。香料、着色料、保存料はもちろん、保湿成分も入っていないので、アトピー肌への刺激を避けながら、シンプルに肌を保護できることが特徴です。
皮膚の保護におすすめのお徳用ボトル ワセリンHG
敏感肌向けの徳用ワセリンです。独自の精製方法により、不純物を除去しているので、低刺激で肌に優しいワセリンです。なお、ワセリンは油性の保湿剤であるため、水分を補う効果はありません。したがって、ワセリンを塗る前に、化粧水などで水分を補ったのちにワセリンを塗布するとよいでしょう。
赤ちゃんにもつかえる保湿用品 ピュアホワイト ピュアホースオ
成分は、100%馬油だけです。無香料、無着色な上に、馬油独特の臭いをなくした無臭の馬油なので、赤ちゃんから大人まで、全身に使えてとても人気です。スキンケアの方法もとても簡単で、洗顔後、少量の純馬油をお顔に少しずつ優しく塗布した後、化粧水をたっぷりお顔になじませるだけです。
アトピー用スキンケアオイル マカダミ屋 ゴールデンホホバオイル
ホホバオイルは、サラッとスベスベした感触でありながら、保湿効果が長続きする特性をもつため、アトピーなどの乾燥肌対策に最適です。また、ホホバオイルには、抗菌作用があるので、天然のホホバオイルを利用すれば、殺菌と保湿の両方を得ることができます。入浴時にお湯をはった浴槽に垂らして使うと全身保湿に有効です。
保湿とともにアトピーで傷ついた皮膚を再生する ピアソンHPクリーム
ヘパリン類似物質の代表格、ヒルドイドが配合された保湿クリームです。ヒルドイドには保湿以外にも、傷付いた表皮の細胞を新しく再生し、バリア機能を回復させる効果があります。また、残りやすいアトピー跡の見た目を良くすることができるのも、ヒルドイドの特徴です。ヒルドイドは、基本的には病院での処方が必要ですが、通販でも購入することができます。ただし使いようによっては副作用のおそれもあるため、医師による診断の下、用法用量を守った使用が欠かせません。
天然保湿成分の尿素がたっぷり 資生堂 尿素10% クリーム
尿素のほかに、2大保湿成分グリセリンとヒアルロン酸が配合されたクリームです。乾燥して荒れた角質層をしっかりと保湿することができます。医薬部外品としてドラックストアで安価で手に入れることができます。
アトリックス 尿素10%クリーム チューブ
こちらも、グリセリン+ヒアルロン酸が配合されたクリームです。医薬部外品として、ドラックストアで安価で手に入れることができます。
ヒューマンフローラ プレミアム ローション
抗炎症成分グリチルリチン酸が配合されたヒューマンフローラのプレミアム ローションは、肌荒れ、あせも、あかぎれ、アトピーの炎症を抑えながら、コラーゲンとヒアルロン酸によって肌をしっかりと保湿することができます。香料や保存料、アルコール無添加で、赤ちゃんにも使えるやさしい処方です。
アピナス スキンケアクリアミルク
抗菌成分として、ヨモギエキスとヒノキチオールが配合されています。また、トレハロース、シルクエキス、ヒアルロン酸などの保湿成分も豊富なので、アトピーで弱ったバリア機能を改善するとともに、悪玉菌の増殖を抑えて感染症を予防する効果が期待できます。
まとめ
アトピーの原因や改善方法、保湿ケアなどについてご理解いただけましたでしょうか?ただ、アトピーは皮膚科でも治りにくい病気のひとつなので、保湿剤が治療薬かなど、アトピー肌のケアにはむずかしい判断をせまられることが多いことも事実です。自分一人で判断せず、まずは皮膚科を受診し、適切な治療を受けることが重要です。診療後のセルフケアについても、医師と相談しながら、自分に合った方法を実践することが大切です。