歯のホワイトニングで白くきれいになった歯は、笑顔を輝かせる効果があります。ですが、その後全く歯のケアをしないで放置していると色が戻ってしまいます。せっかくお金も時間もかけて手に入れた白い歯ですから、なるべく白さを持続させたいものですよね!
今回は、ホワイトニング方法による持続性の違いと、白さを持続させるコツについてご紹介いたします。
ホワイトニングの方法で異なる持続性
薬剤を使用するホワイトニングは、主に2つの働きによって歯を白くしていきます。
歯の構造は、外側から「エナメル質」「象牙質」「歯髄」の主に3つで構成されています。1つ目は「歯の表面であるエナメル質に付着している色素汚れを分解する」という働きですが、これはご存知の方も多くいらっしゃると思います。2つ目に、「歯の表面にあるエナメル質の構造を変化させる」という働きがあるのです。
- 「エナメル質の構造を変化させる」とは一体どういうことでしょうか。少し難しいお話ですが、エナメル質は拡大すると、「エナメル小柱」という角柱が無数に集まって構成されています。その角柱の角を取って表面を丸くすることで光を乱反射させるのですが、この光の乱反射で歯に「マスキング効果」を起こすのです。
- この「マスキング効果」でなぜ歯が白く見えるのかといいますと、理由は「象牙質」にあります。象牙質はもともと黄色い物質なのですが、象牙質の外側にあるエナメル質が薄くなることで象牙質の黄色が透けて、黄ばみが表れるのです。エナメル質に「マスキング効果」が出ると、この象牙質の黄色を隠すことができます。
- 「すりガラス効果」と呼ばれることも多いですが、このように「エナメル質の構造を変化させる」ことによって歯を白くしているのです。つまり、「歯を漂白する」のではなく「歯が白く見えるように変化」させているのです。
ホワイトニングと言っても種類で持続性は異なります。それぞれのホワイトニングの持続性について詳しくご説明していきます。
オフィスホワイトニングのみの場合
オフィスホワイトニングとは
オフィスホワイトニングとは、歯科医院やホワイトニング専用のサロンで行ってもらうホワイトニング方法です。医師や歯科衛生士の方が、一般では取り扱えない高濃度の薬剤を歯に塗布して、医療用ライトを照射することで歯を白くしていく方法です。
白くなるまでにかかる期間はどのくらい?
どこまで白くしたいかによって期間や回数は異なりますが、およそ1回~4回の通院回数となっています。1回にかかる時間は、45分~1時間程度となっています。
持続性は?
3か月~6か月程度です。
オフィスホワイトニングはほかのホワイトニングに比べて持続性は低いです。早くて3か月、長くても6か月あたりから色戻りを感じると言われています。
オフィスホワイトニングは、高濃度の薬剤を使用することで「外側からスピーディに漂白していく」方法となります。そのためほかのホワイトニングに比べて「即効性」は高いのですが、「持続性」は高いとは言えません。
ホームホワイトニングのみの場合
ホームホワイトニングとは
ホームホワイトニングとは、自宅で行うホワイトニング方法の事です。まずは一般歯科やホワイトニング専用サロンで歯型を取りマウスピースを作ってもらい、専用のホワイトニングジェルと一緒に持ち帰ります。そのマウスピースにホワイトニングジェルを流し入れ、歯に装着して歯を白くしていきます。
白くなるまでにかかる期間はどのくらい?
1日2時間装着し、2週間~4週間で効果を感じる方が多いです。1日の装着時間は、使用するホワイトニングジェルの濃度や種類によってかなり違いがあります。
ホワイトニングジェルの開発が進み、2時間よりも短時間で効果を発揮するタイプのジェルも開発されていますので、必ず医師や歯科衛生士の方の指示に従いましょう。
持続性は?
6か月~1年程度です。
ホームホワイトニングは自分で薬剤を取り扱うため、オフィスホワイトニングで使う薬剤より低濃度の薬剤を使用することで「内側からじっくりと漂白していく」方法となります。そのため、オフィスホワイトニングのような「即効性」はありませんが、「持続性」が高く「白さを長く維持したい」という方にはおすすめの方法と言えます。
デュアルホワイトニングの場合
デュアルホワイトニングとは
「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」の両方を行って歯を白くしていく方法です。オフィスホワイトニングの「即効性」と、ホームホワイトニングの「持続性」の両方のメリットを得ることができ、持続性・即効性も最も期待できます。
他の方法に比べて費用も手間もかかりますが、その分「オフィスホワイトニングのみ」「ホームホワイトニングのみ」で行うホワイトニングでは手に入れられないほどの漂白効果を期待できます。そのため、「理想的なホワイトニング」と言われることもあります。
白くなるまでにかかる期間はどのくらい?
1か月~1か月半程度です。
オフィスホワイトニングを3回、ホームホワイトニングを2週間~4週間としておよそ上記程度の期間でホワイトニング効果を期待することができます。
持続性は?
1年以上です。
ホームホワイトニングの持続性により、最も白さを維持できる方法です。歯のケアをきちんと行えば、1年以上は維持できます。
メンテナンスは必要!色を持続させるコツとは?
白くなるまでホワイトニングをさぼらない!
ホワイトニングを始めたら、医師や歯科衛生士の方の指示に従ってこつこつと取り組んでいきましょう。定期的に歯科医院に通ったり家でマウスピースを装着することは手間ではありますが、さぼってしまうと、漂白効果を感じられず白さも持続しません。
途中でホワイトニングをやめたらどうなるの?
もしホワイトニング効果が表れていない中途半端な状態でやめてしまうと、すぐに色が戻ってしまいます。きちんと漂白しきれていなかったことで色戻りが早くなるということも理由の1つですが、ホワイトニング直後の歯は通常に比べて色戻りしやすくなっています。その状態で食事制限をしないと、更に色戻りが早くなってしまうのです。
ごくたまにですが、ホワイトニングを途中でやめてしまわれる方もいらっしゃいます。さまざまな事情がありますが、主な理由は「薬剤で歯がしみて嫌になってしまった」「手間がかかり面倒になってしまった」という事が多いようです。
ホワイトニングを途中でやめてしまっても歯に悪影響はありません。ですが、せっかく行ったホワイトニングの効果が発揮されない状態でストップしてしまうためお金がもったいないです。ストップする時期については必ず医師や歯科衛生士の方に相談して決めるようにしましょう。
ホワイトニングは、薬剤によって歯がしみることがあります。ホワイトニングの方法にもよりますが、高濃度の薬剤を使用する「オフィスホワイトニング」「デュアルホワイトニング」を行うと一時的に歯がしみて知覚過敏になりやすいと言われています。高濃度の薬剤といっても、国が認可している安全な薬剤を使用して漂白していきますし、大体24時間以内には正常な状態に戻ります。
あまりに知覚過敏の症状が強い場合は、医師や歯科衛生士の方に相談して先に知覚過敏の治療を行ってからホワイトニングすることも1つの方法です。
食事制限の時間は守る
ホワイトニング直後は歯の防御力が一時的に弱まっており、通常に比べて着色汚れが付きやすい状態になっています。およそ12時間~24時間で歯の防御力は回復しますので、その間は着色しやすい食べ物や飲み物をきちんと控え、色戻りしないように気をつけましょう。
白さを保つために必要なメンテナンス3選
冒頭でもお伝えした通り、一度ホワイトニングをして歯を白くしても、メンテナンスをしなければ元に戻ってしまいます。歯の着色汚れは日々の食事や喫煙で再度付着しますし、薬剤で変化させたエナメル構造も、時間がたつごとに徐々に元に戻ってきます。
「だったらホワイトニングなんて無駄ではないか」と思われそうですが、そんなことはありません。日ごろから以下のように歯をケアすることで、白さの持続性はある程度伸ばすことができます。
1定期的に検診に行く
3か月に1回程度のペースで、歯科医院に通院してメンテナンスを行いましょう。歯のクリーニングで歯石などの汚れを落としてもらったり、色戻りのチェックをしてくれます。色戻りが進むと再度ホワイトニングを行いますが、2回目以降にホワイトニングを行うことを「タッチアップ」と呼びます。
2おすすめのタッチアップ
タッチアップは、初回よりも安価で行ってくれるところが多いです。さらに、一度以上ホワイトニングを行っているため、初めての時に比べて短い回数・期間で色が元に戻ります。
タッチアップはどの方法がいいの?
タッチアップにもオフィスホワイトニングとホームホワイトニングがあります。どちらにするか迷う場合は、以下の理由から「ホームホワイトニング」をおすすめします。
ホームホワイトニングのほうが持続性が高いから
前述した通り、オフィスホワイトニングは即効性が高い分持続性が低いです。ホームホワイトニングは低濃度の薬剤で内側からじっくり漂白していきますので、持続性が高いです。即効性の低いホームホワイトニングですが、すでに一度以上ホワイトニングしているため初回に比べて白くなるスピードも早いです。
低価格でできる
タッチアップは、オフィスホワイトニングで1回1万円~2万円するところが多いです。ホームホワイトニングはホワイトニング専用ジェルさえあれば自分のペースで行うことができますし、ホワイトニングジェルが切れていたり開封してから時間が過ぎている場合は、1000円~3000円程度で新しく購入することができます。
3毎日の歯磨きにもポイントがある
日ごろの歯磨きも抑えるべきポイントがあります。
こまめに歯を磨く
カレー・コーヒー・ケチャップなど、私たちが日々口にしている食べ物によって歯の着色汚れは溜まっていきます。だからといって、着色汚れを起こす食べ物・飲み物を全て避けて生活していくことはほぼ不可能です。
そのため、食事後や就寝前にこまめに歯を磨くことで汚れを落とし、色素沈着を起こさせないようにするのです。仕事中などで歯磨きが難しい場合は、せめてお水で口をゆすぎましょう。
ホワイトニング専用の歯磨き粉を使う
注意するべきポイントは「研磨剤を使わない」ということです。研磨剤の配合された歯磨き粉を使ってゴシゴシ歯を磨くと、表面のエナメル質に傷がついてしまいます。着色汚れはそのような傷に付着してしまうため、磨けば磨くほど着色汚れが付きやすい状態になってしまうのです。
ホワイトニング専用の歯磨き粉はジェル状になっているものがおすすめです。虫歯や歯ぐきもトータルでケアしてくれます。
白い歯で得したことベスト3
「コンプレックスにさよなら!自分に自信がもてる」
顔や体にコンプレックスを持っていると、その部分が気になって積極的に人とコミュニケーションを取りづらくなります。特に「私の歯って人より黄色いのかな…」などと口元に悩みがあった場合、心から笑顔になれないものです。
歯を白くすると口元に自信が持てますので、思いっきり歯を見せて心から笑顔になることができます。
「マイナス5歳!?若見え効果でアンチエイジング!」
海外のアンケート調査では、歯が白くなるだけで5歳若く見えたという結果があります。白い歯が光を反射してお顔全体が明るくなり、若々しさが出るのかもしれませんね。
「清潔感アップで好印象!モテ効果にも期待!」
歯の黄色みが強いと清潔感が感じられず、きちんと歯を磨いていても第一印象がよくありません。何もせずに白い歯を維持することは難しいので、歯が白いと「きちんと歯のお手入れもしている」と見られるため清潔感を与えられます。
歯を見せて笑ったときに白い歯が見えると、清潔感があり好感を持ってもらいやすいです。そのため、より一層魅力的に見えてモテ効果までも期待できるのです。
日ごろのケアで白い歯を維持しましょう
いかがでしたでしょうか。今回は、ホワイトニング後の白さの持続性についてご紹介しました。ホワイトニングで歯が白くなるととても嬉しくなり、人前でもっと笑顔になりたくなりますよね。せっかく手に入れた白い歯ですから、少しでも長く持続できるように日ごろのケアを行っていただきたいと思います。この記事が参考になれば幸いです。