HMBサプリで筋肉を増やせる?HMBの働きを徹底解剖!

ダイエットや筋トレをおこなう際に、サプリメントを利用している方も多いことと思います。最近になって注目されているサプリの中には、成分としてHMBを含有しているものがあります。では、HMBとはどのようなものなのでしょう。また、どのような効果が期待されているのでしょうか。

HMBは近年になって注目されるようになった成分で、筋トレをおこなう際に摂取すると、効率よく筋肉をつけられるとされています。また、筋肉量の減少にも効果的ということで、ダイエッターにも注目されています。今回は、HMBの働きや利用法について、徹底的に解剖してみたいと思います。

HMBとは?

プラスチック製のスプーンと白い粉

HMBについて、その働きや効果を解説する前に、まずはそもそもHMBとはなんなのかについて説明しておきたいと思います。

β-ヒドロキシ-βメチル絡酸のこと

HMBは、英語の「β-Hydroxy-β-MethylButyrate」の頭文字を取った略語で、日本語にするとβ-ヒドロキシ-βメチル酪酸となります。いずれにせよものすごく呼びづらいため、一般的にはHMBと呼んでいます。

HMBは、必須アミノ酸の一種であるロイシンから合成されるものであり、もともと人間の体内に存在している物質でもあります。必須アミノ酸とは、体内で合成することのできないアミノ酸であることから、食品によって摂取する必要があります。

ロイシン以外の必須アミノ酸としては、バリン、イソロイシン、メチオニン、トリプトファン、リジン、フェニルアラニン、ヒスチジン、スレオニンがあげられます。

ロイシンに関しては、バリン、イソロイシンとともに分岐鎖アミノ酸(BCAA)に分類されており、特に子供が健全に成長したり、大人の筋肉量を維持したりするのに重要な必須アミノ酸とされています。

ロイシンには筋タンパクを維持し、筋肉グリコーゲンを合成する働きがあるほか、肝細胞の分化や増殖を正常化させ、肝機能を高める働きや、血糖をコントロールする働きもあります。

体内に入ったロイシンは分解されて、「α-ケトイソカプロン酸(KIC)」と呼ばれる物質になります。そして、α-ケトイソカプロン酸の一部が、HMBへと変換されるという訳なのです。

サプリメントとして利用

ここまでの説明で、HMBがなんとなく身体にとって有益なことは分かって頂けたことと思います。ただ、HMBを合成するためには、大量のロイシンが必要となります。

ロイシンを多く含んでいる食品としては、カツオや鶏の胸肉、鶏卵などがあげられます。カツオの刺身や鶏の胸肉を100g摂取すると、1800mgから1900mgのロイシンを摂取できるということです。また、鶏卵1個を食べると、550mgのロイシンが摂取できるということです。

ただ、HMBを1g合成するためには、およそ20gのロイシンが必要であるとされています。鶏の胸肉の場合、およそ1kg食べなければならない計算となり、あまり現実的ではありません。

そこで、HMBをサプリメントに配合することによって、HMBを効率よく摂取することが可能となっているのです。HMBのサプリメントは、アスリートやボディビルダーも愛用されている、近年注目のサプリメントなのです。

HMBの働きについて教えて!

力こぶを出そうと頑張っている女性

HMBとはどのようなものなのかを簡単に説明しましたが、次に、HMBが体内でどのように働いてくれるのかについて見ていきたいと思います。

筋力アップをサポート

そもそも筋力トレーニングをおこなうことによってなぜ筋力がアップするのでしょうか。筋肉は筋線維という細い筋肉が束になってものであり、筋トレをおこなうと、その筋線維に傷が付きます。そのひどい場合が肉離れです。

筋トレによって傷ついた筋線維は、2日から3日ほどすると修復されます。その際、以前の負荷では切れないように強くなるのです。これが超回復と呼ばれる現象であり、筋力アップのメカニズムとなっているのです。

そのため、筋トレは自分が10回持ち上げられる限界の重量でおこなうのが効率的とされています。ただ、あまりにも負荷が高いと、筋タンパク質の分解が起こってしまうのです。

HMBには、筋タンパク質の分解を抑制してくれる働きがあるため、筋線維の分裂を抑え、通常よりも高い負荷での筋トレが可能となるのです。

また、HMBには筋タンパク質の分解を抑制するだけでなく、筋肉の合成を促進してくれる働きもあります。そのため、筋線維への負荷を軽減しつつ、筋線維の損傷を同時におこなうことが可能となるのです。

さらに、HMBを摂取すると、疲労を感じるまでの時間が長くなることも分かっています。それらの効果によって、効率よく筋トレをおこない、しかも迅速な超回復効果も期待できるという訳なのです。

筋肉量の減少を抑制

HMBは、アスリートやボディビルダーだけでなく、医療方面からも注目されています。なぜなら、HMBには筋肉量の減少を抑制する効果も期待されているからです。

厚生労働省の策定する「日本人の食事摂取基準(2015年版)」においても、HMBの有為性が記載されています。以下に該当箇所を引用しておきたいと思います。

地域在住のサルコペニアが顕在化している 75 歳以上の 155 名の高齢女性を対象とした RCT 研究で、レジスタンス運動(週2回の トレーニング)のみ、レジスタンス運動とサプリメント補給(ロイシン高配合アミノ酸の サプリメント3gを1日2回)、サプリメント補給のみ、コントロールの4群で3か月間の 介入後、レジスタンス運動とロイシン高配合アミノ酸サプリメントを組み合わせた群において、高齢女性の筋量、歩行速度、筋力が有意に改善することを明らかにした。

このように運動療法と栄養補給療法の併用による筋肉量や筋力への効果について、様々 な成果が報告されているが、2012 年に発表されたメタ・アナリシスの結果では、若年者、 高齢者共に運動中にたんぱく質を補給することは筋肉量と筋力の増大を促進すると結論づけ、さらに 2013 年に発表されたレビューにおいても、サルコペニアの高齢者に対する運動 療法と栄養療法の併用が有用であると述べている。

引用元:http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000040331.pdf

サルコペニアとは、なんらかの疾患や加齢が原因となって、握力や脚力、体幹部の筋力が低下するなど、全身の筋力が低下する状態のことを意味します。

引用した文章の中で、3ヶ月間の運動の結果、ロイシン高配合のアミノ酸サプリメントを摂取しながら運動をした一群に、もっとも顕著な筋力改善がみられたということから、HMBの有為性が担保されたということができます。

HMBはダイエット目的でも利用できる?

お腹にメジャーを巻こうとしている女性

HMBは筋力アップをしたり、筋肉量を維持したりするのに効果を発揮するということでしたが、ダイエット目的で用いることは可能なのでしょうか。

基礎代謝の向上によるダイエット効果

ダイエットを成功させるための鉄則は、「消費カロリー>摂取カロリー」の状態にすることです。消費カロリーを増大させるには、運動をすることはもちろんですが、基礎代謝を上げることも重要となります。

なぜなら、1日の間で消費される総カロリーのうち、基礎代謝が6割から7割を占めているからです。そして、基礎代謝のうち、筋肉による消費量がおよそ22%を占めているということです。

つまり、筋力がアップすれば基礎代謝が向上し、痩せやすい体質になるという訳なのです。逆に、筋肉量が減少すれば基礎代謝は低下し、太りやすい体質になってしまうのです。

というのも、筋肉は関節を動かすためだけに存在している訳ではないからです。筋肉には、血液を心臓へと送り返すサポートをしたり、体温を発生させたりする重要な働きもあるのです。

そのため、筋肉量が多い人は、筋肉量が少ない人と比べた場合、何もしていなくても基礎代謝が多い=太りにくいということになるのです。

HMBには筋力アップをサポートしたり、筋肉量の低下を防いでくれたりする働きがあります。そのため、ダイエットをおこなう際にもHMBの摂取が効果的と言えるのです。

脂肪燃焼によるダイエット効果

HMBを摂取すると、脂肪燃焼効率が高まるとされています。HMBを摂取しただけで脂肪燃焼がおこる訳ではありませんが、HMBを摂取した後に運動をおこなうことで、より痩せやすくなるという訳なのです。

HMBの効果をアップさせる方法

階段を這う赤い矢印

HMBは確かに筋力アップや筋肉量の維持に効果的なサプリメントですが、飲んでいればそれだけでよいという訳ではありません。そこで、HMBの効果をアップさせる方法について紹介したいと思います。

有酸素運動をおこなう

ダイエットをおこなう際にもっとも重要なことは、体脂肪を減少させることです。そして、そのためには有酸素運動をおこなうことがもっとも効果的です。

有酸素運動とは、ジョギングやウォーキングなどのような、ゼエゼエハアハアいわない程度の運動を意味します。

有酸素運動を開始すると、まず血液内の糖質が燃焼し、運動エネルギーへと変換されます。血液中の糖質を使い果たすと、次に体脂肪が燃焼し、運動エネルギーへと変換されることとなるのです。

そして、体脂肪の燃焼が進めば進むほど、痩せることが可能となるのです。HMBには、脂肪燃焼効果を高める働きがあることから、有酸素運動をおこなう際に摂取するとよいでしょう。

筋トレをする

HMBには、筋肉の生成を早めたり、筋肉へのダメージを減らしたりする働きがあります。そのため、HMBを摂取してから筋トレをおこなったり、筋トレの後にHMBを摂取したりするとよいでしょう。

活動代謝を高める

活動代謝とは、運動以外の身体を動かす局面で消費するエネルギー(カロリー)のことを意味します。たとえば、洗濯をしたり掃除をしたりするときに消費するカロリーがそれに当たります。

せっかくHMBを摂取しても、何も運動をしなければその効果を最大限に発揮することはできません。もし、運動が苦手だというような場合は、せめて歩いたり階段を使ったりするよう意識しましょう。

その他のサプリメントを併用する

HMBの効果をアップさせるためには、その他のサプリメントを併用するという手もあります。おすすめのサプリメントとしては、クレアチンやグルタミン、プロテインがあげられます。

筋力をアップさせるのであれば、プロテインは不可欠なものですが、プロテインだけではHMBが不足します。また、クレアチンやグルタミンを摂取することで、HMBの持つ筋肉の回復機能をさらに高めることが可能となります。

HMBを服用する際の注意点

思わず見てるこちらも笑顔になってしまうような愛くるしい笑顔で指を使い方向を示している女性

HMBには筋力アップをサポートしたり、筋肉量を維持したりといった嬉しい効果があります。では反対に、服用する際に気をつけるべきことはないのでしょうか。

飲むタイミングは?

HMBは食品に分類されるものであるため、法律上「このタイミングで服用するように」などと記載することはできません。逆にいえば、別にいつ飲んでも構わないということです。

筋トレによる疲労を早く回復させたいのであれば、筋トレの後に服用するとよいでしょう。また、筋トレの効果を高めたいのであれば、筋トレの前に服用するとよいでしょう。

副作用はない?

HMBは医薬品ではないので、重大な副作用が起こるようなことはありません。ただ、食品に分類されるものである以上、アレルギー反応がみられる可能性はあります。服用したことによって何らかの異変がみられた場合、ただちに服用を中止し、医師の診断を受けるようにしましょう。

いつまで飲めばいいの?

HMBには、いつまで飲めばいいという目安はありません。「ダイエットをいつまで続ければいいの?」という質問と一緒です。体型をずっと維持したいのであれば、生涯にわたって服用を継続するとよいでしょう。

筋トレにもダイエットにもおすすめのHMB

HMBの効果について見てきましたが、いかがだったでしょうか。HMBは筋トレ方面だけでなく、ダイエットをするときにもおススメのサプリメントだといえそうです。

せっかくダイエットを始めるのであれば、効率よくおこないたいものですよね。そんなときにHMBが強い味方になってくれると思いますよ。