脚痩せのためによく使われるマッサージオイル。さまざまなオイルやマッサージ方法がありますが、でもどうやって使ったらいいのか、よくわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。使い方を間違えると、お肌のトラブルにもなりますので、正しく使い、心も体もリフレッシュしましょう。今回は、マッサージオイルを使ったマッサージについて詳しくご説明していきたいと思います。
CONTENTS
脚が太る原因は?
ダイエットをがんばっても、脚がなかなか細くならないということ、経験された方は多いのではないでしょうか。実際、ダイエットの中でも脚痩せはなかなか難しく、細くなるまでに時間がかかります。その理由は何でしょうか。詳しく見ていきたいと思います。
脂肪
何と言っても太い脚の原因は脂肪太りです。
脂肪太りの原因は食べ過ぎ。要するに、消費するカロリーよりも摂取カロリーが上回っているため、余分な脂肪分がついてしまっているのです。たとえウィークデイは働いているという方であっても、体や筋肉を動かす運動を取り入れていないと脂肪はたまっていきます。同時に、食生活を見直す必要があります。カロリーの高い食べ物ばかり食べていませんか? ひとりで食べる習慣のある方は、意識していないと食べ過ぎていることがよくあります。
むくみ
食生活は意識しているのに脚は太い…とお悩みの方は、もしかしたらむくみが原因かもしれません。脚は心臓から遠い場所にあるため、一般に体液の流れが悪く、さらに下半身から上半身へと流れる体の循環も、重力の関係で滞りやすくなります。このため、脚はもともとむくみが起こりやすいのです。
むくみが起こるとどうなるのでしょうか。血液などの流れが悪くなるため、体が冷えやすくなり、脚がパンパンにはれてきます。体内の老廃物を除去するリンパの機能が悪化し、老廃物が体内にたまってしまいます。体がだるくなり、やる気が起こらなくなることもあります。
筋肉
かつて運動をしていた方で、筋肉と筋肉の間に脂肪がついてしまい、脚が太くなることを筋肉太りと言います。筋肉太りの原因は、スポーツを止めたあとも、当時の食生活を続けていることでオーバーカロリーになることがほとんどで、筋肉太りの脂肪を取り除くのは至難の業。食生活を変え、マッサージやストレッチを取り入れて、凝り固まった筋肉をほぐすようにしたいですね。
脚はマッサージで痩せられる?
脚痩せマッサージという言葉をよく目にしますが、実際、本当にマッサージで脚は細くなるものなのでしょうか。それは、太り方のタイプによって成果がすぐに現れることもあれば、時間がかかることもあります。
たとえば、脂肪太りで脚が太くなっている場合、マッサージよりも有酸素運動でカロリーを消費し、食生活を改善することで、ダイエットの成果が現れます。
一方、筋肉太りの方は、マッサージを取り入れて筋肉を柔らかくし、脂肪を落としていくという方法がベター。通常、時間がかかりますが、あせらずにダイエットを楽しみながら行うといいですね。
痩せられるのはむくみだけ
むくみが原因で脚が太いタイプの方は、むくみを解消するマッサージを取り入れることで、成果が現れます。むくみの原因は、血液やリンパ液の循環が滞ることで、水分や老廃物がたまっていること。このため、マッサージによって、血液やリンパ液の流れを促すことで循環が正常化し、脚のむくみが解消されると、脚が引き締まってきます。
なぜマッサージでむくみはとれるの?
では、どうしてマッサージを施すことでむくみが取れるのでしょうか。それは、心臓というポンプによって循環する血液が、滞りやすい脚にマッサージを施すことで、その流れを助けることができるからです。また、静脈に絡みついているリンパ管にも刺激が加わり、ともに流れをよくします。
体液の循環が正常になると、体の冷えは改善され、むくみによる脚のハリが取れていきます。さらにトレーニングで引き締め、日頃の生活習慣を正していくことで、むくみによる太い脚はすっきりとしていくはずです。
むくみやすい習慣は
むくみが起こる原因はいろいろ。たとえば、塩分や水分の摂り過ぎもそのひとつです。
ダイエットに水分補給は大切ですが、摂り過ぎると、不要な水分が体内にたまるほか、水中毒などの病気を引き起こします。また、停滞した水分は体を冷やすため、肩こりや腰痛などの症状が出ることも。また、塩分は、高血圧などの生活習慣病を引き起こすなど、病気の原因となります。日本人は一般に塩分を摂り過ぎていると言われていますので、お醤油のかけすぎなどを注意するようにしましょう。
食習慣のほか、運動不足、座りっぱなし、立ちっぱなしなど、体を動かさない習慣によって、筋力が落ち、体液の循環を促している筋力低下にもつながります。
睡眠不足もむくみの原因になり得ます。寝る時間が短いということは起きている時間が長いということ。座ったり立ったりする時間が長いと、血液の流れが滞るようになるため、脚がむくんできます。
むくみにくくする習慣
食生活では、細胞の浸透圧を維持する働きのあるカリウムを積極的に摂り入れることで、ナトリウムの排出を促してくれます。カリウムは野菜や大豆類に多く含まれる成分です。
また、日常生活で運動を取り入れることです。運動する時間が取れない場合、通勤や帰宅時間を使ってひと駅分ウォーキングするなど、無理なくできることからはじめるようにしましょう。
むくんでいる方は体が冷えている場合が多いですよね。一日の終わりには半身浴を取り入れ、体の冷えを取ってポカポカの状態でお布団に入るようにしましょう。お風呂に入ることで気分がリラックスされ、快眠を促してくれます。睡眠不足も解消されますよ。
マッサージオイルを使ったマッサージの方法
オイルを使うと、肌のすべりが滑らかになり、肌に余計な摩擦を与えずにマッサージすることができます。オイルを手に取り、手になじませながら体温で温めてからマッサージをするとよいでしょう。量の調整がよくわからない方は、少量からはじめましょう。あまり多く使ってしまうと、オイルでベタベタになることもあります。ベタベタになってしまったら、タオルなどで軽くぬぐうようにします。
マッサージを行うのは、お風呂に浸かって体をリラックスさせてからがオススメ。血液の流れもよくなっているので、マッサージを施すことで体液の流れをさらに促すことができます。室温は暑すぎず寒すぎず、好みの照明や音楽を使った環境でリラックスして行うと、体も心もゆったりすることができます。
ふくらはぎ
ふくらはぎの脚痩せマッサージは、足から心臓へと向かうリンパ液の流れに沿って行いましょう。リンパ液とは、古くなった細胞や不要な老廃物などを、リンパ管を通して運ぶ体液のこと。この流れがスムーズになることで、体の疲れを取る効果も期待できます。
リンパの流れを促すマッサージでは、力を入れずに施術することが大切。リンパ管は皮膚の表面近くにあるため、力を入れてしまうと効果が得られません。また、体の随所にリンパ節は、リンパ液が運んできた細胞や老廃物をろ過するフィルターのような働きがあります。ふくらはぎには、ひざの裏あたりにリンパ節があるため、この部分を軽く刺激してあげましょう。
1 両手で足首を軽く押さえ、すねの太い骨を下から上へとなぞるようにマッサージ
2 1を数回繰り返す
3 アキレス腱を両手の親指ではさみ、足首からひざに向かってマッサージ
4 3を数回繰り返す
5 ひざの裏のリンパ節を指で軽く刺激
6 足を替えて1~5を繰り返す
太もも
太ももの脚痩せマッサージは、付け根にある鼠経部(そけいぶ)リンパ節に刺激を与えることからはじめましょう。そして、ひざの上から太ももの付け根に向かってマッサージを施します。太ももの前側、後ろ側、内側、外側と、まんべんなく行うようにしましょう。
1 太ももの前側の付け根にある鼠経部リンパ節を軽く刺激する
2 ひざの上に親指を当てるように手を置き、太ももを軽くつかみながら、上へ向かってマッサージ
3 ひざの内側に親指を当て、太ももの内側を上へ向かってマッサージ
4 太ももの後ろ側は、いすに浅く座り、ひざの裏側からお尻に向かってマッサージ
5 太ももの外側は、ひざの外側に手を当てて、上に向かってマッサージ
6 最後に、もう一度、太ももの付け根にある鼠経部リンパ節を軽く刺激する
足裏
足裏の脚痩せマッサージは、数多く存在するツボを刺激して行いましょう。ツボのマッサージは、リンパマッサージよりも力を加え、痛いけれど気持ちがいいぐらいの強さで行いたいです。一日の終わりに汗を流し、ゆったりと湯船に浸かった後に施術すると、気分もリラックスされますよね。
足裏のツボには、体液の流れをよくし、冷えやむくみを解消する効果が期待できる湧泉(ゆうせん)、脂肪燃焼を促す作用があるといわれる副腎や腎臓、新陳代謝を促進する太陽神経叢(たいようしんけいそう)などがあります。
1 湧泉は、足裏の中心よりも少し上。人差し指の付け根からかかとに向かって少し下りた、くぼんだところにある
2 副腎は、土踏まずの少し上。人差し指と中指の間あたりを土踏まずに向かって下りたところにある
3 腎臓は、土踏まずの少し上。足裏のほぼ中央に位置し、副腎のすぐそばにある
4 太陽神経叢は、副腎のすぐ横。親指と人差し指の間を足裏の中央あたりまで下りたところにある
足指
足指を使った脚痩せマッサージには、食欲をコントロールする脳に働くツボを刺激するほか、指を広げて代謝をよくする方法があります。日頃、あまり動かすことのない足指を動かすと、とても気持ちいいだけではなく、ちょっとしたときに気軽にできるので、忙しい方もかんたんに取り入れることができます。でもやっぱりオススメはお風呂上りです。体をキレイに洗い、疲れをしっかりと取り,ポカポカの体で行ってみましょう。
1 いすに座り、ひざの上に足を載せ、足裏を軽くマッサージ
2 足の指を1本ずつつまみ、グルグルと回す
3 足の指のまたに手の指を差し入れ、足指を広げる
4 手を外し、脳や視床下部など、食欲などをコントロールするツボがある親指の裏を少し強く刺激する
足の甲
足の末端は、血液も滞りやすく、冷えをもっとも感じやすい部位。指先から足首に向かって足の甲をマッサージすることで、血液の流れを促すことはとても大切です。また、くるぶしには、月経前症候群(PMS)や生理不順など、さまざまな女性の悩みに効果があるツボもあります。あわせてマッサージして、日頃から温かくしておくと、めぐりや代謝がよくなります。
1 床に座り、片足を立てる
2 足の指からかかとに向かって、指の腹を使って足の甲をマッサージする
3 くるぶしの内側の下にあるツボを刺激する
マッサージアロマオイルの効果と種類
いわゆるアロマオイルを使ってマッサージを行う場合、まずオイルを準備しなければなりません。
アロマオイルは、すでに製品として店頭に並んでいるものもありますが、エッセンシャルオイル(精油)を使ってご自身でブレンドする方法もあります。さまざまな香りの香料があり、それぞれの香り成分にはそれぞれの効能があるため、ご自身の好みに合ったエッセンシャルオイルを選びましょう。そして、オイルが決まったら、キャリアオイルと呼ばれる希釈用オイルに混ぜ、濃度を1%以下に調合します。そうしなければ、刺激が強すぎて肌を傷めることもありますので、注意が必要です。
今回は、ダイエットに効果が期待できるエッセンシャルオイルをいくつかご紹介いたします。
ジュニパー
ジュニパーとは、ヒノキ科の常緑樹。荒れ地や山の斜面で育ち、心地よい木の香りを放ちます。このため、心を浄化し、冷静にさせる一方、心を温め、強くする力もあります。また、冷えを取り、水分バランスを整える働きがあるため、むくみなどにも効果が期待できます。肌への浄化も促すため、油性の肌のバランスを整え、ニキビなどの予防にも働きます。
サイプレス
サイプレスは、地中海沿岸でよく見られる常緑の高木性針葉樹。お墓などに植えられる糸杉のことで、死と再生の香りを放ちます。変化に対して冷静さを導き、不安を取り除く働きがあるほか、体に対しては、免疫力を高め、体内の水分を調整する働きがあります。体内の水分を調整する働きがあることから、むくみなどにも効果が期待できるほか、婦人科のトラブルにもいいとされています。
ローズマリー
多年生の常緑低木であるローズマリーは、古来よりさまざまな習慣と結び付けられてきました。芳香が強く、落ち込んだ気分を高め、自信へと導き、行動する力を与えてくれる働きがあります。また、この力強さが心臓の鼓動へと伝わり、血液の流れを促すことから、冷えや腰痛、筋肉痛などにも効果があるほか、集中力アップなどにも役立ちます。
パチュリー
多年生のハーブで、おもに東南アジアの標高の高い地域に自生しています。土の香りを放つことから、心を安定させ、不安な気持ちを取り除く働きが見られます。体を温め、炎症を抑える働きがあることから、PMSや更年期障害など、女性特有の症状にも効果が期待できます。なお、肌の炎症も押させるため、ニキビなどの皮膚の悩みにも応えてくれます。
グレープフルーツ
柑橘系の香り成分が、ご自身への自己批判などから生じる心の落ち込みを浄化してくれます。体の浄化も促すため、体の余分な水分を排出し、血液を浄化してくれる働きもあります。むくみや肥満などにも効果が期待できるため、ダイエットに向いています。皮膚への浄化作用もあることから、油性の肌のバランスを整えてくれます。
マッサージオイルを使用すると
マッサージオイルを使った脚痩せは、主にむくみが原因で脚が太い方に向いています。マッサージオイルを使った各部位のマッサージでは、リンパの流れを促し、ツボを刺激しながら行うとより効果的です。また、オイル使用の際は使い方を間違えないように注意しましょう。