ニキビがかゆい!どうしても掻いてしまいたくなった時の対処法4つ

「ニキビができてかゆいけど、掻いたら悪化しそうで怖い」…そんな経験をお持ちの方もいらっしゃることと思います。では、なぜニキビはかゆくなってしまうのでしょうか。また、かゆくなるタイプのニキビはどのようなニキビなのでしょう。対処法や注意点とあわせて紹介していきたいと思います。

ニキビがかゆくなる原因

ニキビがある顔

ニキビには、白いものや赤いものなどいろいろなタイプがありますが、これらはニキビの進行によって便宜上、分類されているものです。

ニキビとは、皮脂が毛穴の中に詰まった状態のことを言いますが、詰まった皮脂をエサとして増殖する細菌(アクネ菌)によって炎症を起こすと、かゆみが生じるようになります。

初期段階のニキビのことを白ニキビなどと言いますが、この段階ではかゆみや痛みが出るようなことはほとんどありません。

また、白ニキビが進行すると黒ニキビと言って、毛穴が開いた状態になります。毛穴の内容物が外へと漏れだしてきますが、この段階でもまだかゆみや痛みはほとんどありません。

白ニキビや黒ニキビが進行して、炎症を起こしてしまうとかゆみや痛みをともなうこととなります。このようなニキビのことを赤ニキビと呼んでいます。では、赤ニキビはなぜできてしまうのでしょうか。また、なぜかゆくなってしまうのでしょう。

温まった部屋

赤ニキビは、炎症をともなって赤くはれたニキビのことを言います。そして、炎症には5大徴候と呼ばれるものがあります。それは、腫脹・発赤・疼痛・熱感・機能障害の5つです。

ニキビは関節に起こる炎症ではありませんので、機能障害に関しては除外できますが、残りの4つの反応はすべて見られます。

腫脹とは腫れあがることで、発赤は文字通り赤くなることです。疼痛はズキズキとした痛みがみられることを意味し、熱感は幹部が厚くなることを意味します。

基本的に、急性期の炎症の場合、患部を冷やすことが求められます。それはニキビに関しても同様です。逆に、温まった部屋などで血行がよくなると、かゆみや痛みが増すこととなってしまいます。

肌の乾燥

乾燥肌

お肌にとって、絶対に避けたいことの1つが乾燥です。乾燥するとお肌から必要な皮脂が奪われしまうため、お肌のバリア機能が低下します。

お子様をお持ちの方ならよくご存じのことと思いますが、乾燥する季節になると、子供はしきりに肌を掻きむしるようになります。子供の角層は大人よりも薄いため、乾燥によるダメージを受けやすいのです。

もちろん大人であっても、乾燥する時期にはお肌のかゆみが増しますし、ニキビがあればなおのことかゆくなってしまいます。

あと、お肌が乾燥すると、お肌を守ろうと身体が皮脂を活発に分泌することもあります。このようなタイプの人を混合肌などと言いますが、皮脂の分泌量が増すことで、ニキビができるリスク自体が高くなります。

紫外線

赤ニキビに紫外線が当たると、血液の循環がよくなることで炎症反応が強く出るため、かゆみが増すこととなります。また、紫外線によって皮脂が酸化すると、ニキビができるリスクも増大します。

鉄が酸化すれば錆びるように、私たちのお肌も酸化することで老化が進みます。なぜなら、紫外線によって体内のフリーラジカル(活性酸素)が活発化するからです。

フリーラジカルは、外部からの侵入者(細菌やウイルス、花粉やハウスダストなど)から私たちの身体を守ってくれる存在ではあるのですが、活発化しすぎると、今度は私たちの細胞を攻撃し始めるのです。

フリーラジカルの攻撃の矛先がお肌に向かった場合、ニキビができやすくなったり、すでにできているニキビが悪化したりするわけです。

かいたことによる連鎖反応

首が赤くなっている女性

炎症がみられるときによく、「掻いてはいけない」と言われますが、それはなぜなのでしょうか。1つには、描くという行為自体によって炎症反応を増すということがあげられます。

炎症とは熱を帯びて赤くはれっている状態なので、刺激することで血行を促進すると、当然のことながら痛みやかゆみが増すこととなるのです。

また、手指には無数の細菌が付着しています。ニキビをかくことによってそれらの細菌がニキビに付着し、さらなる炎症を起こすこととなるのです。

アレルギー

首に湿疹がある

アレルギー体質の人にニキビができた場合、アレルギー反応によってニキビがかゆくなり、掻いてしまうということもあります。

先ほど、フリーラジカルが私たちの身体を外部の侵入者から守ってくれているという話をしました。ところが、フリーラジカルが活性化すると、私たちの細胞を攻撃し始めるのです。

アレルギー反応は一種の自己免疫疾患であり、フリーラジカルが活性化することでそのリスクが増します。結果としてニキビが悪化してかゆくなってしまうのです。

スキンケア用品の成分

スキンケア用品

自分の肌質に合わないスキンケア要因を使うと、その成分によってニキビのかゆみが増すケースもあります。みなさんに覚えておいてほしいのが、お肌から吸収された有害物質は、体内に長くとどまるということです。

お肌から吸収される有害物質のことを「経皮毒」と呼んでいますが、経皮毒は、口から体内に入る有害物質よりも、身体に悪影響を与えやすいという特徴があります。

なぜなら、口から摂取したものは胃腸で分解され、ある程度は無害化されますが、お肌から吸収した有害物質はそのまま毛細血管へと侵入するため、無害化されにくいのです。

2013年に大手化粧品メーカーの美白液を使った女性の多くに、白斑が現れるようになったというニュースをご記憶の方もいらっしゃることと思います。

口から摂取したものによって白斑が出るようなことはまずないことからも、経皮毒の怖さを理解していただけるのではないでしょうか。肌質に合わないスキンケア用品を用いていると、肌荒れが生じてニキビも悪化しやすくなります。

ストレス

頭を抱えている女性

ストレスは万病のもとなどと言いますが、お肌にとってもストレスは大敵です。なぜなら、ストレスによって交感神経が優位になると、血管が収縮して血行が悪くなるからです。

血液は全身に酸素や栄養、白血球などを送り届けています。白血球は細菌やウイルスと戦ってくれる存在ですから、血行が悪くなった場所は免疫力が低下してしまうのです。

ニキビは毛穴の中に詰まった皮脂が細菌感染することによって起こるものなので、血行不良によって白血球が不足すると、ニキビが悪化してかゆくなってしまうのです。

また、ストレス状態が続いてしまうと、お肌のターンオーバー(新陳代謝)にも異常が生じます。そうなると、本来であれば剥がれおちるはずの角層がはがれなくなり、角層が分厚くなってしまいます。

角層が分厚くなると、本来であれば排出されるべき毛穴の汚れや皮脂が排出されにくくなり、結果としてニキビができやすくなってしまうのです。

ニキビがかゆくなったときの対処法

微笑んでいる女性

ニキビがかゆくなってしまう大きな要因が、炎症状態が悪化することと、肌荒れが起こるような環境下にあることです。そのため、ニキビがかゆくなったときには以下のように対処するとよいでしょう。

とにかく冷やす

顔を冷やしている女性

ニキビがかゆくて我慢できなくなってきたら、なにはともあれ冷やすようにしましょう。先ほど炎症の5大徴候について述べましたが、急性期の炎症に対しては「RICE」という処置が推奨されています。

RICEとは、「Rest(安静)、Ice(アイス)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)」の頭文字をとったものです。

ニキビは関節に見られる炎症とは異なるため、安静や圧迫、挙上に関しては必要ありませんが、冷やすことが有効なのに変わりはありません。

かゆみが出ているニキビにつめたく冷やしたおしぼりなどをあてると、一時的に血液の循環を阻害することができるため、かゆみの緩和につながります。

清潔な状態に保つ

夜にお風呂に入らないなど不潔にしていると、必要以上に皮脂が分泌されることとなるため、ニキビのできるリスクが増してしまいます。

過剰に分泌された皮脂と汚れが絡み合って毛穴に詰まると、余計に細菌感染のリスクが上昇します。仕事や学校から帰宅したら、手をきれいに洗った上で洗顔をおこなうようにしましょう。

また、ニキビは頬や鼻、おでこやフェイスラインだけでなく、頭皮にできることもあります。そのため、頭もきれいに洗っておきましょう。

他にも、ニキビは皮脂の分泌量が多い背中や胸回り、脇などにもできやすいので、身体もきれいに洗っておくようにしましょう。

保湿する

鏡を見ている女性

1日の終わりに顔をきれいに洗ったら、保湿をすることも忘れないようにしましょう。お肌にとって絶対に避けたいことの1つが乾燥であることは冒頭でも述べたとおりです。

洗顔をした後には化粧水を用いて、お肌にたっぷりのうるおいを与えましょう。また、化粧水を使ったあとには、乳液やクリームで「フタ」をして、うるおいを閉じ込めるようにしましょう。

化粧水だけで肌ケアを終えてしまうと、そのうちに化粧水が蒸発して、かえって乾燥が進んでしまいます。脂性肌の人の場合、「乳液やクリームを塗るとベタつくから嫌だ」という方もいらっしゃることと思います。

ただ、化粧水だけだとやはり不十分なので、油分の配合量が少ない乳液やクリームを選択し、お肌の潤いを保つことが重要です。

抗生物質を処方してもらう

盾を持っている人

ニキビを治すためには、治療薬を用いるのがもっとも効果的です。ニキビは細菌感染によって起こるので、皮膚科では抗生物質を処方するのが一般的です。

自己判断でオロナインなどを使うのではなく、医師の指導を仰ぐことが先決です。また、治りかけで薬の使用をやめることなく、決められた期間は使い続けるようにしましょう。

ニキビがかゆくなってもしてはいけないこと2つ!

両手をバツのマークのように組んでいる女性

ニキビがかゆくなっても、絶対にしてはいけないことがあります。それは、かゆいからと言って掻くこと、そして、ニキビを潰してしまうことです。

患部をひっかく

ニキビがかゆいとついつい患部をひっかいてしまいがちですが、絶対に避けるようにしましょう。ニキビがかゆいときには炎症が起こっています。ひっかくと余計に炎症反応が増してしまい、余計にかゆくなります。

そうなると、かゆみを抑えるためにさらに強い力で掻くという悪循環に陥ってしまいます。ニキビがかゆくなったら、ひとまず冷やして一時的にでもかゆみを抑えるようにしましょう。

患部を押し潰す

ニキビがかゆいからと言って、患部を押しつぶすことも避けましょう。手指には細菌がたくさん付着しているので、患部を潰すことで二次感染する恐れがあります。また、患部を潰した場合、ニキビ痕となって残るリスクもあります。

根本的な解決を

笑っている女性

ニキビがかゆくなる原因と、その対処法について見てきましたが、いかがだったでしょうか。幹部を冷やすと一時的にかゆみが緩和しますが、所詮は一時的なものです。

やはり、ニキビの原因を根本的に改善することが重要です。ニキビの原因を根本的に改善する方法については、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧になってみてくださいね。