耳のニキビが痛くて仕方がない!その原因とケアする方法を教えます。

ニキビというと、頬やおでこなどにできることでよく知られていますが、実は、耳の中にもできやすいということをご存じだったでしょうか。

耳の中にできるニキビは痛みをともなうことが多いですし、潰すと内容物が出てくるので不快なものです。今回は、耳の中や耳の後ろにできるニキビの原因と、ケアする方法を紹介したいと思います。

耳ニキビの原因

原因

占い好きの日本人は、ニキビがどこにできるかによって、いいことや悪いことがあるなどと判断することがあります。耳にできたニキビは、恋愛に関していいことがあるなどと言われます。

あたり前といえばあたり前ですが、そのようなことは非科学的ですし、ジンクス程度に考えるといよいでしょう。では、耳ニキビができる原因はなんなのでしょうか。

不衛生な寝具が耳ニキビの原因

怒っている顔

耳ニキビの原因といしては、不衛生な寝具を使っていることがあげられます。耳は意外と皮脂の分泌量が多いので、寝具を清潔にしていないと、皮脂によって汚れてしまいます。

皮脂によって汚れてしまった寝具は、細菌が繁殖する温床となります。特に、横を向いて寝る人の場合、耳を寝具に押し付けることとなるため、耳ニキビができやすくなるのです。

ホルモンバランスが乱れている

ホルモン

耳ニキビび原因としては、ホルモンバランスの乱れがあげられます。特に女性の場合、毎月の生理や、妊娠・出産、更年期など、ホルモンバランスの乱れる時期に、耳ニキビができやすくなります。

いわゆる女性らしさを形作る女性ホルモンに、「エストロゲン」と呼ばれるものがあります。ホルモンバランスの乱れによってエストロゲンの分泌量が減少すると、お肌にトラブルが発生することとなるのです。

シャンプー・コンディショナーの洗い残し

シャンプー

耳ニキビができる原因としては、シャンプーやコンディショナーなどの洗い残しもあげられます。特に、髪の毛が長い人の場合、耳のまわりをしっかりと洗ったつもりでも、髪の毛に付着したシャンプーやコンディショナーが耳につくケースもあります。

市販のシャンプーやコンディショナーには、皮膚にとって有害な成分がたくさん含まれており、それによって肌荒れを起こし、結果として耳ニキビができるという訳なのです。ちなみに、シャンプーやコンディショナーの洗い残しによってできる耳ニキビは、耳の後ろ側にできるケースが多いです。

不衛生なイヤホンや長時間の使用

イヤホンで音楽を聞いている女性

イヤホンで音楽を聞いている人も多いと思いますが、実は、イヤホンを不衛生にしていることも、耳ニキビができるリスクファクター(危険因子)となります。

特に最近は、耳の穴にはめるタイプのイヤホンだけでなく、耳全体を覆うものや、耳の外周にひっかけるものなど、多様なイヤホンが登場しています。

そのようなイヤホンの接触部分を不潔にしていると、やはり細菌繁殖の温床となってしまい、耳ニキビができるリスクも上昇するということなのです。

耳にできた傷が原因

口をとがらせている女性

耳ニキビの原因としては、耳にできた傷もあげられます。耳にできた傷から細菌感染することで、耳ニキビのできるリスクが高くなってしまうのです。

実は、ほとんどの日本人は耳の中がカサカサしているので、耳かきをする必要が全くありません。なぜなら、乾燥している耳垢は自然と耳から転がり出ていくからです。

ところが、気持ちがいいからと言って耳かきを繰り返すと、耳の皮膚の表面を傷つけてしまいます。それが耳ニキビができるリスクファクターとなるのです。

耳にニキビができてしまった時のケア方法

耳

ここまでの説明で、耳ニキビができる原因は、実に多岐に渡っていることをご理解頂けたことと思います。それでは、耳ニキビができてしまった場合、どのようにケアすればよいのでしょうか。

耳のニキビを潰さない

耳ニキビができた場合のもっともまずい対処法が、耳ニキビを潰すという行為です。顔の他の場所にできたニキビと同様、耳ニキビも潰すことによって悪化するケースが多々あります。

日常的にあまり意識することはないかもしれませんが、私たちの手には無数の細菌が付着しています。そのような不潔な手で耳ニキビを触ってしまうと、そこから細菌感染するリスクが上昇してしまうのです。

耳ニキビを潰したときに出てくる内容物は、実は白血球の死骸です。白血球は、細菌やウイルスなどから私たちの身体を守ってくれています。

耳ニキビができている場所には細菌(アクネ菌)が増殖しているため、白血球がアクネ菌と戦って、ニキビを自然に治そうとしてくれているのです。

みなさんは「膿」という言葉を聞くと、悪いイメージを持たれるかも知れません。でも、実は膿ができている場所というのは、白血球が細菌やウイルスと闘ってくれている場所でもあるのです。

日本人が大好きな坂本龍馬の言葉に、「ねぶともよくよくは(腫)れずてハ、はり(針)へハうみ(膿)をつけもうさず候」というものがあります。

ねぶと(腫れもの、ニキビ)も、しっかり腫れてこないと(膿がたまらないと)、針を刺しても膿を出すことができないといった程度の意味です。

ニキビを治すためには、白血球が十分に働いてくれる必要があるのです。そのため、自然と潰れた場合は仕方がありませんが、耳ニキビを意図的に潰すことは避けましょう。

耳の清潔を保つように心がける

嬉しい女性

耳ニキビができないようにするためには、耳を清潔に保つことが重要です。顔や髪の毛はあたり前のように洗うことと思いますが、耳の清潔に関して気を使っている人は意外と少ないのではないでしょうか。

洗顔をする場合と同じですが、耳を洗う前にはまず、手を清潔にしておくことが重要です。先ほども述べたように、私たちの手には無数の細菌が付着しています。そのような手で耳を洗っても、耳が清潔になることはありません。

また、耳や耳のまわりを洗うときには、洗いすぎないように気をつけましょう。そもそも、ニキビとは毛穴に皮脂や汚れ、老廃物などがたまったものを指します。

そのため、皮脂が原因だと思って、一生懸命洗ってしまう人もいると思います。ただ、皮脂は私たちの皮膚を外部の刺激から守ってくれている存在でもあります。

皮脂を落としすぎると、かえって外部からの刺激(細菌やウイルス、機械的刺激など)にさらされやすくなり、結果として耳ニキビができやすくなってしまうのです。

耳や耳のまわりを洗う際には、洗顔や洗髪の場合と同様、優しく洗うことが重要となります。また、洗ったあとにゴシゴシとタオルでこすることも避けましょう。

食生活を見直す

野菜

耳ニキビを改善したり予防したりするためには、食生活を見直すことも重要です。脂っこい食べ物やカロリーの高い食べ物、ジャンクフードなどを食べていると、皮脂の分泌量が過剰になるため、耳ニキビのできるリスクが上昇してしまいます。

また、耳ニキビを予防するためには、お肌の調子を整えるビタミンやミネラルをたっぷりとることも重要です。現代人は、「現代型の栄養失調」に陥っているとされます。

物の少ない時代の栄養失調とは異なり、飽食の現代だからこそ、自分の好きなものばかりを食べ、栄養バランスが崩れてしまっているのです。

そのため、厚生労働省が親切にも、「1日に350gの野菜を食べましょう」と提案してくれているのです。その背景には、現代人の食生活に、ビタミンやミネラルが絶対的に不足している、という現実があるのです。

美肌によい成分としてビタミンCやビタミンE、βカロテンやリコピンなどさまざまな栄養素があげられますが、そのような成分を含む野菜ばかりを食べるのではなく、いろいろな野菜や果物を万遍無く、かつ、毎日摂取することが大事なのです。

耳ニキビを予防する方法

耳をふさいでいる女性

耳ニキビができると痛いですし、耳の中や耳のまわりにしこりがあるのは不愉快なものです。そのため、耳ニキビが出来てから慌てるよりは、耳ニキビを作らないのがベストですよね。そこで、耳ニキビを予防する方法についても紹介しておきたいと思います。

耳に触れる小物や寝具は清潔にしておく

耳ニキビができる原因として、耳に対する不潔なものの接触があげられていたことと思います。寝具やイヤホンなどがそれに当たりますが、それらを清潔にしておくことが重要です。

特に、毎日のように耳に接触する寝具はことさら清潔に保っておく必要があります。とは言うものの、たとえば枕を毎日洗うというのは、あまり現実的ではありませんよね。

そのため、枕には枕カバーをし、さらにその上からバスタオルで覆うなどするとよいでしょう。そうすれば、バスタオルを洗うだけで、枕が清潔に保たれることとなります。

イヤホンの耳に触れる部分も、定期的に洗ったり、買い替えたりしましょう。また、イヤホンをずっと耳に入れっぱなしにしていると、耳の中が蒸れて雑菌が繁殖しやすくなります。

ある程度の時間がたったら、イヤホンを耳から外し、耳を休ませるようにしましょう。もしくは、人に迷惑にならない程度の音量で、定期的に片方ずつ耳から外すようにしましょう。

髪の毛をきちんと洗い、なるべく耳にかからないヘアスタイルにする

きれいな女性の半顔

耳ニキビに限ったことではありませんが、ニキビを予防するには、皮膚を清潔に保っておくことが重要です。そのため、耳に触れる可能性の高い髪の毛も、きちんと洗っておくようにしましょう。

髪の毛を洗う際に、市販のシャンプーを利用している方も多いと思いますが、市販のシャンプーは洗浄力が強すぎるため、かえって髪の毛にダメージを与えることがあります。

ダメージを受けてささくれてしまった髪の毛が耳や耳の周囲に触れることで、耳や耳のまわりに炎症を起こし、ニキビができるリスクを高めてしまいます。

また、先述したように、シャンプーやコンディショナーの洗い残しがあると、耳ニキビのできるリスクが高くなってしまいます。

将来の薄毛を予防するためにも、なるべく天然由来の成分から製造された、髪の毛や皮膚に優しいシャンプーで髪の毛を洗い、しっかりと洗い流すように心がけましょう。

あと、頻繁に耳や耳の後ろなどに耳ニキビができるような場合、髪型を変えるのも1つの手です。耳への刺激が加わらないよう、スタイリストさんに頼んで、ヘアスタイルを考えてもらうとよいでしょう。

耳かきの頻度を減らしたり、刺激の少ない器具に変えたりする

ダメ

先ほども少し触れましたが、日本人のほとんどはカサカサしたタイプの耳垢をしているので、耳かきをする必要がありません。

ではなぜ耳かきをするのかというと、単に「気持ちがいい」からです。ただ、耳かきをすると、耳の中に傷を作るリスクが高くなってしまいます。どうしても耳かきをしたいのであれば、綿棒にベビーローションなどを塗った上でおこなうようにし、頻繁に耳かきをしないよう心がけましょう。

耳ニキビがずっと治らない場合は耳鼻科へ

女性お医者さん

上記のような方法を試しても、耳ニキビがずっと治らないというような場合は、なるべく早く耳鼻科を受診して、治療薬などを出してもらうようにしましょう。

自己判断で放置していると、思いもよらぬ疾患を発症することもあります。そのような事態に陥らないよう、「おかしいな」と思ったら、早めに専門家に相談してくださいね。