便秘はかんちょうで改善しない?かんちょうの有効性とは?

LIL 編集部

便秘で苦しい!すぐになんとかしたい!」そんな時、かんちょうを使ったことはありますか?便秘解消には便秘薬派とかんちょう派に分かれるのですが、安全性も即効性もかんちょうのほうが高いのです。

今回は、お腹の張りや腹痛などの便秘で悩んでいる人に向けて、かんちょうの効果や使い方について詳しくご紹介します!

「かんちょう」とは?

ひどい便秘が続いて「どうしても今すぐ出したい!」という時、便秘にはかんちょうが効くと聞いたことはないでしょうか。かんちょうとは一体どういうものなのか、詳しくご紹介いたします。

かんちょうの目的

便を柔らかくし滑りをよくする

かんちょうとは、肛門から液体を入れて便秘を解消するものです。本来は医療行為なので医師しか行えないのですが、薬局に販売しているような使い捨てタイプで薬剤が基準を満たしていれば一般家庭でも行えます。

便秘が続くと、腸の中にある便は水分が失われて硬くなっていきます。その硬い便が大腸に詰まり、さらに便秘が悪化してしまいます。かんちょうには、この硬くなった便を柔らかくして排出しやすくする効果と、潤滑油の代わりになる効果の2つの効果があるのです。

大腸を刺激して大腸のぜん動運動を促進

便秘の原因の一つとして、腸のぜん動運動が弱まっていることがあげられます。ストレスや身体の冷え、食事量が少なすぎることなどが原因であることが多いです。便秘解消にはこの腸のぜん動運動が大事なのですが、便を押し出す腸のぜん動運動は自分で起こそうと意識して起こせるものではありません。

そこで大腸にかんちょうの薬剤を注入すると、直腸から大腸にかけてすぐに薬剤の成分が届くのでぜん動運動が活発になります。服薬よりも早く大腸に届くので、かんちょうは即効性があるのです。

かんちょうに使われる成分

かんちょうに使われる薬剤はアルコールの1種であるグリセリンかクエン酸ナトリウムですが、一般の人が使うことができるかんちょう剤はグリセリンだけです。

グリセリンはサラダ油のような無臭の液体で、人の身体の中にも存在します。かんちょうをして腸から注入すると、薬剤が便に溶けて水分を与える働きがあります。保水性があるので、化粧水やコスメ・食品にまで広く使用されている薬剤です。

グリセリンは原液のままではかんちょうによる刺激が強すぎるため、販売されているかんちょうは50%以下に薄められています。かんちょうの製品によってグリセリンの濃度は異なり、強くなればなるほど便秘解消効果は強いものとなります。

グリセリンの濃度が高いほどかんちょうした時に大腸に与える影響も大きいですので、子供や高齢者の便秘解消にはグリセリンの濃度が低い物を使いましょう。かんちょうの内容量は、成人なら40グラム以下、6歳~12歳未満の子どもなら20グラム以下、1歳から6歳の小さい子どもなら10グラム以下のものを選ぶようにします。

有名なイチジク浣腸は種類も豊富

便秘によるかんちょうといえば「イチジク浣腸」を思い出す方も多いのではないでしょうか。イチジク浣腸とはイチジク製薬株式会社が製造販売しているかんちょう剤です。便秘のかんちょう剤として定番の製品です。

イチジク浣腸も主成分はグリセリンです。年齢や好みに合わせて様々な種類を販売しています。0歳~5歳までの小さい子ども向けに10グラムのかんちょうや、6歳~11歳までの子ども用の20グラムのかんちょう、12歳以上の人に向けて30グラムと40グラムのかんちょうがあります。

容器も工夫されており、介護で使いやすいように容器のノズルの角度が変えられたり、楽に押し出せてかんちょう液が残りにくいジャバラタイプなどがあります。
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かんちょうで便秘を改善するメリット

いくつもある便秘薬の中で、なぜかんちょうが便秘解消にいいでしょうか。そのメリットについてご紹介いたします。

即効性がある

便秘解消でかんちょうを使うメリットは、なんといっても即効性の高さにあります。かんちょうして3分~10分程度で便意があらわれる人が多いです。服用するタイプの便秘薬は、数時間はかかりますからほかの便秘薬に比べて大きなメリットとなるでしょう。

年齢を問わず使える

かんちょうは即効性がある分強い薬剤のように思いがちですが、実はグリセリンは安全性が高いため子供から高齢者まで使えます。

市販の錠剤タイプの便秘薬よりも安全性が高いですから、安心して使っていただけます。

出したい時に出せる

かんちょうは高い即効性がありますから、便秘が続いて辛い時も簡単にお通じをコントロールすることができます。出張先や旅行先で便秘が続いて苦しい時、30分程度でかんちょうから排便までを行うことができるのはピンチの時にとても助かりますね。

比較的安い

即効性も安全性も高いかんちょうですから価格も高いのかなと不安になりますが、実はとても低価格で販売されています。前述したイチジク浣腸は、2個で300程度で薬局で販売されています。

錠剤タイプの便秘薬は300円では手に入りませんし、便秘解消のお茶などは意外と高額な商品も販売されています。それに比べて、かんちょうはずっと安価で使いやすいものとなっています。

かんちょうの正しい使い方

トイレかトイレの近くで行う

かんちょうは即効性が高いため、トイレの近くで行う方が安心です。かんちょうは薬剤を注入後3分~10分程度で便意が来ますが、「ある程度便意を我慢すること」が便秘解消に重要なポイントとなってきます。

大体10分以上は便意を我慢してじっとしている方がいいです。5分程度で便意が来てトイレに行っても、かんちょう剤しか排出されないことがあるからです。注入したかんちょう剤が大腸の奥までしっかり浸透するまで我慢することで、より多くの便を排出して便秘を解消できるのです。

かんちょう剤を注入したらトイレ付近でじっと待ち、10分以上経ったらトイレに座りましょう。ちなみに、かんちょうするタイミングに決まりはありませんが朝が一番おすすめです。最も腸が活発に動いていますので、その時に行うことで排便しやすくなります。

人肌にあたためて使うと良い

かんちょうはそのまま使うと冷たすぎて、腸に過剰に刺激が加わることがあります。大腸が必要以上に委縮することで、痛みが強くなる可能性もあります。

冬の寒い時期やお腹が痛い時、肛門から冷たいかんちょう剤が入ってくるのも不快に感じやすいです。40度くらいのお湯に入れてしばらく待ち、かんちょう剤を人肌程度に温めることで穏やかな刺激を与えて便秘を解消してくれます。

一度使ったものは使いまわさない

液が余ったら「捨てるのがもったいないな」という気持ちになりますが、一度使ったかんちょう剤は必ず廃棄しましょう。肛門には大腸菌などの雑菌がたくさんありますから、使用した容器にもたくさんの雑菌が付着しています。

保管の方法

かんちょう剤の基本的な保管方法は、直射日光があたらない場所になります。冷蔵庫に入れる人もいますが、その場合温度を人肌程度に戻さないと冷たすぎて使えないので、常温でかまいません。

かんちょう剤を購入するときの箱にも保管方法について記載がありますから、廃棄する前に必ず目を通しておきましょう。

また、かんちょう剤は使用期限が箱に書いてあります。期限が切れたごみはプラスチックごみとして、市町村のルールに従って廃棄します。といっても、かんちょう剤は製造してから4年ほど持つので、1つ薬箱に入れておくと安心です。

動画で見る正しい使用方法

かんちょうの注意点

かんちょうで便秘対策をするときには、以下の注意点を必ず守るようにしてください。

かんちょうを使わない方が良い方

①痔がある方

便秘が悪化すると痔になる方もいらっしゃいます。痔の症状がある場合はかんちょうは避けておくべきです。ちなみに、イチジク浣腸の注意書きにも痔出血のある人は使用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談するように注意書きがあります。

痛みを感じやすいのはもちろんのことですが、かんちょう剤の主成分であるグリセリンが傷口から入ることで腎不全を起こすリスクがあるからです。切れ痔で切り傷がある人もそうですが、いぼ痔の場合かんちょうのノズルが痔核にあたって傷つけてしまう恐れもあります。

痔になっている方や、「もしかしたら少し切れているかもしれないな…」と不安がある方は、自己判断でかんちょうを使う前に一度病院で相談してみましょう。

②妊娠中の方

妊娠中の方は女性ホルモンの関係や妊娠後期の腸の圧迫で、便秘に悩む方が非常に多くなります。「便秘がひどくて食欲もなくなった…」「とにかく早く出てほしい」という気持ちもわかりますが、妊娠中のかんちょうは早産のリスクが高まると言われています。

かんちょうすると腸が刺激されてぜん動運動がおこりますが、その時に子宮にも刺激が及んでしまう危険性があると言われています。ただ、妊娠中のかんちょうに関しては医師の中でも賛否がわかれている状態です。絶対に大丈夫とも、絶対に危険とも言えないというのが正直なところです。

服薬ではありませんが、かんちょうも薬剤を使っています。妊娠中の便秘は多くの女性が悩んでいることですから、3日経ってもお通じがなければ病院で相談してみることをおすすめします。

③体調が優れない方

激しい腹痛や吐き気、嘔吐などがあり便秘以外の体調不良がある時は、かんちょうをしないほうがいいでしょう。かんちょう剤に使われるグリセリンはかんちょうしてしばらくすると強い便意をもよおしますが、強くいきむ必要があり体力を使うものなので身体に負担をかけてしまいます。

便秘に加えて激しい腹痛や嘔吐があれば、他の重大な病気が潜んでいる可能性もあります。そんなときは独断でかんちょうせず、一度病院に相談しておくことをおすすめします。

④お腹の手術をしたことがある方

手術跡などの傷がある場合も注意が必要です。かんちょうしたときに腸が大きく動いたりお腹に力を入れていきんだりしたときに、傷が開いてしまう危険性があります。

手術からしばらくたっていたとしても、便秘の時にかんちょうして問題ないか医師に確認しておきましょう。

⑤頑固な便秘、長期間便秘が続いている方

あまりに長い間続く頑固な便秘には、かんちょうも効果がない場合があります。肛門付近の便が硬すぎて、かんちょう剤でも緩和できないケースなどがこれに当てはまります。ここまでひどくなると、かんちょうしても腹痛がひどくなるばかりで排便できなくなってしまいます。

かんちょうは1日に2本程度まで使用できますが、1本目のかんちょうで腸にまったく反応しなかったり「おかしいな」と感じたりすることがあれば、すぐに医師に状態を説明して適切に対処してもらいましょう。

かんちょうは一時的な症状緩和

今回ご紹介したように、かんちょうは安価で即効性も安全性も高い優れた便秘解消グッズです。ですが、かんちょうは便秘の一時的な対処療法であり便秘の根本を解決するものではないことを忘れないようにしてください。

手軽に便秘を解消できるからと、かんちょうを常用すると「習慣性」がついてしまいます。そうなると、身体がかんちょうに慣れてしまうのでかんちょうでは排便できなくなってしまいます。

便秘改善の基本は生活習慣の改善です。3食きちんと栄養バランスの整った食事を摂り、水分補給や適度な運動、ストレスを溜めない生活を意識することで徐々に便秘になりにくくなります。

使用方法・使用量は必ず守る

どのお薬にも言えることですが、パッケージに記載されている使用方法や使用量は必ず守りましょう。たとえば今回ご紹介したイチジク浣腸であれば、1日に2本が限度で、1本目と2本目の間隔は30分~1時間開ける必要があります。

まれに大腸にたくさんかんちょう剤を浸透させたいからと、一度に大量のかんちょう剤を注入する人もいますが絶対にやめましょう。かんちょう剤にも副作用があり、たくさん使いすぎると吐き気や腹痛が起こることもあります。

何度やっても効果がない場合は、かんちょうや薬剤があっていない可能性もあります。効果が見られなければ早めに使用をやめて、医師に相談しましょう。

「今すぐなんとかしたい辛い便秘にはかんちょうがおすすめ!」

便秘解消グッズとしてかんちょうをご紹介しました。安価で安全性も高いので、気になる方はぜひ一度使ってみてください。ほかの便秘薬に比べて即効性が高いので、楽に便秘解消をコントロールすることができます。

ですが、便秘の根本改善はあくまでも生活習慣の改善が大事です。かんちょうに依存しないように、たまに力を借りる程度にしてみてくださいね。この記事が参考になれば幸いです。

ABOUTこの記事の監修

LIL 編集部

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