ヘアケアにベビーオイルは危険?ベビーオイルの使い方と注意点

保湿力があってコスパ最強と言われるベビーオイルは、美容アイテムとして人気が高いです。そんなベビーオイルを、ヘアケアにも使えると聞いたことはありませんか?

ベビーオイルは髪にも使えます。ですが、ケアの方法を間違えれば髪がパサつくこともあるので使い方には注意が必要です。今回は、ベビーオイルでヘアケアができるのか気になっている方に向けて、髪への影響と使い方について詳しくご紹介します!

ベビーオイルとは

赤ちゃんにベビーオイルを付けようとしている女性

ベビーオイルは赤ちゃんのためのオイルですが、安価で手に入りやすいために美容目的で多くの女性に愛されています。ベビーオイルの特徴などをご紹介します。

赤ちゃんのためのオイル

ベビーオイルは、文字通り赤ちゃんが使うオイルです。お肌の保護が得意なオイルなので、赤ちゃんのお肌の乾燥を防いだり、オムツかぶれを防止したりする働きがあります。ワセリンと同じような働きをするオイルとなっています。

主成分はミネラルオイル

実はベビーオイルに明確な定義はありません。しかし販売されているベビーオイルのほとんどは、「ミネラルオイル」を主成分として作られています。ミネラルオイルとは石油から不純物を取り除いて作られたもので、鉱物油と言われます。石油から作られていますが、もちろん人体には無害です。

ベビーオイルの特徴

保湿力が非常に高いことが特徴です。保湿力が高いと言われるホホバオイルの3倍ほど保湿効果があります。お肌の表面をしっかり保護して、お肌の水分を逃がさないようにフタをしてくれます。

自然由来のオイルなので酸化しにくく低刺激で、価格もお安く使いやすいオイルです。

ただ、保湿力が高いことがメリットですが、高すぎることがデメリットと言えるのがベビーオイルのもう1つの特徴です。お肌にふたをする働きをしますが、塗布しすぎるとお肌の熱放出まで抑えてしまいますので注意しましょう。

ベビーオイルのヘアケア効果

ベビーオイルは、以下のようなヘアケアもできます。

1.皮脂や汚れを取り除く

ベビーオイル自体に洗浄力はありません。ですが、油分は他の油分をなじませて溶かす効果があります。そのため、ベビーオイルを頭皮に塗布すると皮脂や油汚れがなじんで除去する効果が生まれるのです。

2.ダメージ予防

髪のツヤに欠かせないキューティクルは、1つ1つはとても小さなうろこ状になっています。それが集まって髪を保護しているのですが、摩擦ではがれやすい性質があります。ベビーオイルは保護が得意ですから、適量を髪になじませることで衣服やヘアブラシの摩擦からキューティクルを守る働きをします。

注目!ベビーオイルを使った様々な方法

塗れた髪の毛を触っている女性

ヘアスタイリング剤として、保湿アイテムとして、ベビーオイルはいろいろな使い方ができます。

流行りのウェットヘアを楽しむ

ウェットヘアとは、海外の方が紹介したことで人気に火が付いたヘアスタイルです。

<ウェットヘアとは>

髪が塗れたような質感を演出するヘアスタイルで、大人っぽくクールな印象を作れます。日本でも多くの芸能人がウェットヘアをしていることで知られるようになり、性別問わず人気のあるヘアスタイルになりました。

<ウェットヘアの作り方>

ベビーオイルとヘアミストだけで簡単に作れます。ヘアミストで髪が湿る程度に濡らして、乾かさずにそのままベビーオイルを髪になじませます。毛先からつけて、ワックス感覚でなじませるようにして整えて完成です。あえて無造作にすることで、大人っぽさやこなれ感を演出できます。

巻き髪やウェーブでももちろんウェットヘアは作れます。いつも通りスタイリングした後、手にベビーオイルをなじませて髪にくしゅくしゅと揉みこむだけで、こなれ感のあるウェットヘアの完成です。

ベビーオイルシャンプー

いつも使っているシャンプーとベビーオイルを組み合わせて使う方法です。

<ベビーオイルシャンプーとは>

方法は2種類あります。シャンプーにベビーオイルを混ぜて使う方法と、先にベビーオイルだけで頭皮をマッサージして洗い流し、いつも通りシャンプーする方法があります。頭皮のクレンジングも行いたいなら、先にベビーオイルだけで頭皮をマッサージする方法がおすすめです。

<ベビーオイルシャンプーの作り方>

シャンプーに混ぜる方法の場合は、シャンプーを手に取った後適量ベビーオイル垂らします。入れすぎるとパサつく原因になりますので、数滴だけ加えましょう。頭皮クレンジングも行いたいなら、ベビーオイルを頭皮全体になじませた後、お湯でしっかりゆすいでからいつも通りシャンプーします。ベビーオイルは浸透しませんので、しっかり洗い流すようにしましょう。

<ベビーオイルシャンプーの効果>

保湿力抜群のベビーオイルを加えることで、いつものシャンプーに比べて髪がしっとりまとまったり、パサつきを抑えてボリュームダウンさせたりする効果が期待できます。

髪の保湿として

塗布した部分の表面を保護できるベビーオイルは、髪の保湿に一役買ってくれます。

<髪の保湿効果>

ベビーオイルの高い保湿力は、髪にも活かせます。濡れた髪に少量つければ、髪の表面をコーティングして乾燥から守ってくれます。ただし、他のヘアオイルのように栄養は与えてくれませんので、その点は覚えておきましょう。

<髪の保湿の方法>

まずベビーオイルを適量手のひらに出して温めます。そのあと、乾燥が気になっている部分や毛先を中心になじませていきます。つけすぎは髪がべたべたしてしまいますので、1滴~2滴が適量です。増やしたい場合は少しずつ様子を見て量を調節してみてください。

ベビーオイルでヘアケアする場合の注意点

かわいい赤ちゃん

万能に思われがちなベビーオイルですが、いくつか注意点があります。ヘアケアにベビーオイルを取り入れる時はぜひご一読ください。

使いすぎると髪がパサつく

保湿効果の高いと言われるベビーオイルですが、なんと使いすぎは髪の乾燥につながってしまいます。前述した通り油分は他の油分を溶かす性質があるため、ベビーオイルによって髪本来の油分が失われてしまうのです。

さらに、ベビーオイルはシャンプーで落としにくいので多めにシャンプー剤を使うこともあり、これもパサつきを助長しているのです。一度パサつきを感じた場合は、しばらくベビーオイルの使用をやめると元に戻ります。

これは、お肌にも同じことが言えます。ベビーオイルの主成分であるミネラルオイルは油の中でも油性が高いので、本来はお肌の方にあった油分がベビーオイルの方に移動してしまうのです。

こうなると、お肌の表面は油分がたくさんあるのに内部には油分が少なくなる「インナードライ肌」という現象が起こってしまいます。いつもと違うな、と感じたら使用をやめて様子を見てみましょう。

頭皮にはつけない

気温や紫外線によって、頭皮も乾燥することがあります。ですが、ベビーオイルは頭皮の油汚れの除去はできても、乾燥に効果的とは言えません。油なので紫外線をさらに通しやすくしてしまいます。ベビーオイルは頭皮を避けて、乾燥が気になる毛先などを中心に使いましょう。

赤ちゃんが使う刺激の少ないオイルですが、人によって合わない場合ももちろん考えられます。初めて使うベビーオイルなら、二の腕の内側など目立たない部分で試し塗り(=パッチテスト)を最初にしてみてください。

ベビーオイルは浸透しない

ベビーオイルは鉱物油ですが、鉱物油は一切髪やお肌に浸透しません。つまり、髪に塗布すると表面の保護には非常に有効ですが、栄養を与えたり浸透して内部を補修したりする効果はありません。ベビーオイルは「保護」するためのものであり、「修復」はできないことを覚えておいてください。

シャンプーで落ちにくい

ワックスやジェルなど、ヘア用に作られたスタイリング剤はシャンプーで落とすことを想定して作られています。ですが、ベビーオイルは本来赤ちゃんのお肌を保護するための鉱物油なので、シャンプーで落としにくいです。ベビーオイルの量を増やすほどしっかりシャンプーしないと落ちないので、つけすぎには十分注意してください。

ベビーオイルの他の使い方まとめ

妊娠中のお腹

ベビーオイルはお肌や髪の保護以外にも、いろいろな使い方ができます。

クレンジング

市販のオイルクレンジングは洗浄力の高い物や界面活性剤をたくさん使っているものが多く、乾燥肌の方や敏感肌の方には刺激が強いこともあります。そんな時には、低刺激性のベビーオイルで優しくなじませてクレンジングしてあげるといいでしょう。

まずは蒸しタオルを顔全体にのせて毛穴を開かせます。そのあとベビーオイルを顔に乗せて、くるくるとマッサージしながらなじませます。クレンジング自体はこれで終わりですが、ティッシュオフしても顔はべたつきますので必ず洗顔料で顔を洗いましょう。界面剤を使わないのでお肌に優しいですし、洗いあがりもしっとりとなっていますよ。

ただ、洗浄力がない分オフしきれない部分もあります。マスカラやアイメイクなどは特に落ちにくい傾向があります。そのため、ベビーオイルで落とせなかった部分は、綿棒と専用のリムーバーで丁寧に落としましょう。お湯でオフできるメイクグッズなどは、専用リムーバーが不要なのでおすすめです。

マッサージオイル

ボディ用のマッサージオイルとしても非常に使い勝手がいいです。少量でも伸びはいいですし、なにより低価格なので気にせずたっぷり使える点も嬉しいですね。リンパマッサージはむくみ改善に効果がありますが、何もつけずに行うと摩擦が大きくお肌に痛みを感じてしまいます。

つま先や手首など体の外側から内側へと、血流を戻すイメージで全身をマッサージしましょう。ベビーオイルは浸透しないので、つけすぎるとべたついてしまいます。つけすぎたなと思ったら、ティッシュやタオルでオフすることをおすすめします。

入浴オイル

入浴剤と同じように、バスタブにベビーオイルを入れる方法も保湿効果がアップするということで人気があります。全身浴に使うものなので、まずは大さじ2杯~3杯ほど入れてみてください。お肌の表面をベビーオイルが保護するので、お風呂上りもしっとりした状態が続きます。

注意点としては、お風呂から上がるときに熱いシャワーを長時間浴びないようにしてください。シャワーを浴びすぎるとお肌の表面のベビーオイルも流れてしまいます。

ハンドオイル

ベビーオイルは指先の皮膚も乾燥から保護してくれますので、ハンドクリームの代わりにもなります。乾燥しやすい爪の周りの保湿として、キューティクルオイルの代わりに使うのもおすすめです。少しずつつけていき、ちょうどいい量を探してみてください。

妊娠線予防オイル

妊婦さんの約7割にできてしまうという妊娠線は、跡が残らないようにしっかり対策したいものです。妊娠線とは、妊娠で急激にお腹が大きくなることで、皮膚の下にある真皮や皮下組織の一部が断裂して、毛細血管が透けてしまったものです。

人によっては稲妻の形やしましま模様など違いがあります。皮膚の奥にできてしまうものですし、妊娠によって肌の再生力が低下するために一度できると治りにくいのです。

予防する方法がいくつかあるのですが、その中の1つに妊娠初期からお肌の保湿をすることがあります。ベビーオイルは保湿力の高いオイルですから、妊娠初期からこまめに塗って保湿することで妊娠線が残りにくいお肌にできるのです。

「ベビーオイルを味方に付けてしっとり美髪を手に入れる!」

ベビーオイルでできるヘアケア方法についてご紹介いたしました。ベビーオイルは保湿力が高くて低刺激・しかも低価格ということでスキンケアに取り入れる女性も多い人気アイテムです。

ですが、ベビーオイルの働きをきちんと理解しておかなければ、髪がパサつくなどの逆効果になることもあります。栄養を与えるヘアトリートメントのような使い方ではなく、ワックスや保護剤として使うことで、非常に有効な働きをしてくれます。

低価格で保湿力が高いので、髪の乾燥が気になっている人はぜひ試してみてくださいね。この記事が参考になれば幸いです。
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