つやつやの髪の毛は、それだけで清潔感や好印象を与えることができる素敵なパーツです。パーマや乾燥で傷んだ髪を、どのようにヘアケアしたらいいのかまとめました。さまざまなお悩みをまとめた総集編ですので、ぜひ最後まで読んで自分に合ったヘアケアのやり方を見つけてください!
ヘアケアの基本3つ
ヘアケアには補修・保湿・ドライの3つに大別されます。
ヘアケアの基本1 【補修】
髪の毛の構造
髪の毛は、3つの構造でできており、内側から、メデュラ(毛髄質)・コルテックス(毛皮質)・キューティクル(毛小皮)となっています。
芯となっているメデュラの太さでその人の髪の毛の太さが決まります。日本人の髪の毛は、太い人で0.08mm・細い人で0.06mmと言われています。
その周りにあるコルテックス(毛皮質)は、髪の毛の90%ものたんぱく質が集まっています。人の髪の毛は、コルテックスによって硬さと色が決まります。たんぱく質が多いほど髪の毛が硬くなります。
また、コルテックスにはメラニン色素が多く含まれており、メラニン色素が多いほど髪が黒くなります。メラニン色素には、紫外線から肌を守る役割もあります。
そして一番外側にあるのが、キューティクルです。キューティクルもたんぱく質で作られていますが、薄くて硬いたんぱく質がうろこ状に重なってついており、外部からのさまざまな刺激から髪の毛を守っています。ヘアケアは、このキューティクルを意識することが大切です。
キューティクルがダメージを受ける原因
キューティクルは髪の毛のバリアのようなものですから、はがれるととたんに髪が傷みやすくなります。パーマやカラーリング、ヘアアイロンなどは髪にダメージを与えると言いますが、キューティクルがはがれる一番の原因は摩擦です。
意外にもキューティクルは化学薬品に強いですが、キューティクルの1つ1つはとても繊細で小さいために摩擦ではがれやすいのです。摩擦以外にも、紫外線の熱や間違ったドライヤー・シャンプーなどもキューティクルがはがれる原因になります。
キューティクルを補修
残念ですが、一度はがれてしまったキューティクルは完全に復活させることはできません。ですが、洗い流さないトリートメントではがれた部分を補修することで、ある程度ツヤを取り戻せます。
特におすすめのトリートメントは「セラミド成分」が配合されているトリートメントです。修復効果が高く、美肌効果も美髪効果も高いです。
ヘアケアの基本2 【保湿】
髪の乾燥の原因
髪はエアコンや直射日光などで乾燥するとキューティクルがはがれてしまい、髪の外側が乾燥します。また、栄養の偏った食事や睡眠不足・水分をあまり摂らない状態だと髪の内部が乾燥します。
髪を保湿する方法
ヘアケアのアイテムとして、ヘアオイルとヘアクリームがあります。保湿を目的とするなら、ヘアオイルをおすすめします。ヘアオイルのほうがヘアクリームに比べて水分が少ないため、髪の表面をコーティングする効果が高いからです。
ヘアケアの基本3 【ドライ】
自然乾燥のダメージ
シャンプーをした後は、なるべく早くドライヤーで髪を乾かしましょう。髪が濡れると、キューティクルが開いて髪の防御力が落ちます。その状態で放っておくとタオルや服との摩擦でキューティクルがはがれます。
髪が濡れたまま寝るなんてもってのほかです。枕との摩擦でキューティクルがはがれ、髪がボロボロになってしまいます。
ドライヤーで乾かす
シャンプーが終わったらなるべく早く、ドライヤーで乾かすことをおすすめします。ドライヤーを使う時間は、髪の長さによって大体の目安があります。ショート・ミディアムの場合は5分、ロングヘアの場合は10分程度です。長時間使うとドライヤーの熱で髪が傷んでしまいますので、ほどほどにしましょう。
お悩み別ヘアケアのやり方
うねりや乾燥、ツヤ不足など髪のお悩みは人それぞれです。症状別のヘアケアのやり方についてご紹介しましょう。
お悩み①うねり
うねりの主な原因は、毛穴のゆがみと髪のダメージです。毛穴のゆがみの場合は老化によるものなのである程度仕方ないのですが、髪の傷みならヘアケアで改善できます。
うねりの原因は、髪の一部分だけキューティクルがはがれてしまうことです。キューティクルがはがれた部分から、水分が入ることでうねってしまうのです。雨の日に特にうねる、という症状もこのケースが多いですが、ヘアオイルでキューティクルをコーティングすることで改善できます。
お悩み②はね
いつも同じ向きにはねるなら、髪の根元に原因があるかもしれません。髪を乾かすときに、毛先ばかり乾かしていないでしょうか?根元を起こすようにドライヤーをかけることで、改善する可能性があります。
毛流れを意識しながら8割ほど根元を乾かして、そのあと毛先のほうを乾かすようにしてみましょう。
お悩み③パサつき
パサつきの原因は乾燥や紫外線です。髪がパサついていると、ツヤもハリも失われて美髪とは程遠くなってしまいます。パサつきを改善するにはヘアオイルが効果的で、スキンケアでいう乳液の働きをしてくれます。
家を出る前やドライヤーの前後に適量なじませると、潤いが保たれてパサつきも改善されます。
お悩み④地肌の乾燥
寒くなったり乾燥したりする時期・紫外線がきつい時期になると、頭皮が乾燥してつっぱった感じがすることもあります。放置すると、ふけやかゆみ・ニキビなどの肌トラブルに見舞われてしまいます。
その場合は、使っているシャンプー剤の洗浄力が強すぎる可能性があります。洗浄力の弱いシャンプー剤に変えてみましょう。高温のお湯も頭皮の水分や油分を落としすぎるので避けるべきです。
お悩み⑤地肌のベタつき
頭皮は汗をかきやすいのですが、髪の毛で通気性が下がるので皮脂が詰まってべたつきやすいです。夏以外にも、日ごろ帽子を被る人は注意が必要です。
刺激や洗浄力の強いシャンプーを使っているなら、一度低刺激性のものに変えてみましょう。また、シャンプー前の予洗いもきちんと行うようにして、すすぎもしっかり行いましょう。あとは、しっかり湯船につかって汗をかき、体中の汗腺をきちんと働かせてみましょう。
お悩み⑥ツヤがない
加齢とともに髪のツヤは失われていきます。主な理由は、髪の内部にあるコルテックス(毛皮質)にうねるが生じてくるためです。
シャンプーでもエイジングケアできるタイプのシャンプー剤を使ったり、ビタミンEやポリフェノールなどのアンチエイジング効果の高い栄養素を積極的に摂取したりしましょう。
正しいヘアケアのやり方
普段何気なくしているシャンプーやドライヤーですが、やり方を間違えると逆に髪を傷めてしまいます。
正しいヘアケア1~洗い方~
まずはヘアブラシでブラッシングします。シャンプーの直前の乾いた髪の状態でブラッシングしてあげると、地肌の方に埋もれている汚れも浮き上がり落としやすくなるメリットがあります。
次に「予洗い」をします。お湯だけで地肌から汚れを落とすようにしっかりと洗い流すだけで、なんと髪と頭皮の汚れの8割を落とせます。シャンプーの泡立ちもよくなり、洗いやすくなりますよ。
予洗いが終わればいよいよシャンプー剤を使いますが、いきなり頭にシャンプー剤を乗せてはいけません。シャンプー剤はまず手のひらに適量出して、しっかり泡立ててから頭に乗せます。(量については、シャンプーのボトルに記載されていますので確認しておきましょう。)
爪を立てるのではなく、指の腹で頭皮をマッサージするように洗うことがポイントです。しっかり洗いたいという方には、シャンプーブラシがおすすめです。指の腹で頭皮を洗った後に、仕上げとしてシャンプーブラシを使うと洗い残しを防止できます。髪が絡まらないように一定方向に動かして、地肌を痛めないように注意します。
正しいヘアケア2~乾かし方~
まずは、洗いあがりの髪の毛をしっかりタオルドライします。ゴシゴシとこするように拭くとキューティクルがはがれてしまいヘアケアになりません。タオルで髪全体を包むように、優しく抑えるように水分をふき取ります。
ドライヤーは髪から20センチ以上離して、頭皮と髪の毛の根元を中心に温風を当てていきます。1か所に集中させるのではなく、頭頂部から毛先にかけて小刻みにドライヤーを動かしていきましょう。
キューティクルを閉じるようにするのがヘアケアのやり方で大事な点となりますので、下から吹き上げるように風をあてないように気を付けます。
正しいヘアケア~ブラッシングの方法~
ブラッシングもヘアケアで大事なポイントです。ブラッシングの効果は、
- 髪全体に皮脂を行き渡らせて、髪にツヤや潤いを与える。
- マッサージ効果があるので頭皮の血行がよくなり、頭皮にも髪にも栄養が届きやすくなる。
- シャンプー前に行うことで、汚れを浮き上がらせて落としやすくする。
- 寝る前にブラッシングすることで、リラックス効果が高まる。
などが挙げられます。特に④の寝る前に行うブラッシングは、ヘアケアにとって最高のタイミングです。
ブラッシングのやり方でポイントとなるのは、いきなり頭頂部からブラシをかけないことです。特にロングヘアの方は髪が絡まりやすくなります。毛先から、絡まりをほぐすように少しずつとかしていきます。頭頂部や生え際は汚れが溜まりやすいので、しっかりブラッシングしましょう。
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+αのヘアケアのやり方
上記以外のヘアケアの方法4点をご紹介いたします。
+αのヘアケア1 入浴中に行う「インバス」
お風呂の中で行う、洗い流すトリートメントを使ったヘアケアのことです。リンスやコンディショナー・トリートメントなどがありますが、おすすめはトリートメントです。
リンスやコンディショナーは髪の表面をコーティングしてくれますが、栄養は与えてくれません。それに比べトリートメントは髪の内部まで栄養を与えますので、髪のダメージに対する修復効果もあります。
適量をてのひらに出して広げてから、髪の内側から揉みこむように塗布します。この時、毛先を中心に付けるようにして、地肌にはつけすぎないようにしましょう。毛穴に詰まったり、髪がボリュームダウンしたりする原因になります。
塗布した後は、目の粗いヘアコームで髪をとかすと塗り残しがなくなるのでおすすめです。さらに効果を上げたいなら、フェイスタオルをお湯につけて絞り、頭に3分~5分ほど巻いておくと浸透がよくなります。洗い流しすぎると髪がキシキシしてしまいますので、ぬるつきが取れる程度にすすいだら完了です。
+αのヘアケア2 お風呂上りに行う「アウトバス」
お風呂上りに使う、「洗い流さないトリートメント」を使ったヘアケアです。日本人女性の髪には椿(つばき)オイルがいいとよく言われます。アルガンオイルやホホバオイルなども人気が高く、髪のボリュームを抑えたい時におすすめです。
髪を半分ほど乾かした後に適量を手のひらに乗せて温め、毛先を中心に塗布していくときれいにツヤが出ます。
+αのヘアケア 進化している「ヘアケア家電」
ヘアケアができる家電グッズも多くの種類が出ていますが、ヘアケアができるドライヤーは特に人気が高いです。手軽にヘアケアができ、口コミランキングでも常に上位にランクインしています。
ドライヤーの風とマイナスイオンを同時に発生させるので、いつも通りドライヤーで髪を乾かすだけで髪の水分を補ったり、キューティクルを整えたりする効果があります。
+αのヘアケア 内側から健康に「食生活や睡眠」
ヘアケアはスキンケアと同じです。生活習慣の乱れは、髪にもダメージを与えます。例えば、栄養バランスの悪い高カロリーな食事は、頭皮の皮脂が過剰に分泌されて頭皮がべたついたり、たんぱく質やビタミン・ミネラルが不足したりすると栄養不足のスカスカな髪しか生えてきません。
髪は寝ている間に栄養が補われて成長します。そのため睡眠不足だと髪に栄養が届かず、美髪になりません。成長ホルモンが分泌される22時~2時の間には就寝して、十分に睡眠時間を確保するようにしましょう。
「毎日のケアで美髪は作れる!」
ヘアケアのやり方の総集編をご紹介しました。普段何気なく行っているブラッシングやシャンプー・ドライヤーには正しいやり方があり、美髪に欠かせないものです。
つやつやの髪の毛は女性の美しさの象徴であり、身だしなみの1つです。ですが、髪はカラーリングやパーマ・紫外線・生活習慣などで傷んでしまいます。毎日きちんとヘアケアすることで、なるべく美髪をキープしたいものですね。この記事が参考になれば幸いです。