肥満の基準知っている?肥満と分かった後の対処法5選

LIL 編集部

肥満の基準をご存知でしょうか?太っているだけでは肥満ではなく肥満の基準って実はあるんです。もし肥満だと発覚した場合あなたならどうしますか?肥満の基準とそのあとどう改善のために行動したら良いか詳しくご紹介します。

肥満の基準とは

「肥満」とは体重が標準と比べて重い状態、または体脂肪が多い状態のことを示します。一般的に肥満といったら、体脂肪量が多いことをイメージしがちですが、なかなか体脂肪量を測ることは難しく正しく肥満を判定することができません。

そこで、肥満の指標として、現在一般的になっているのが、「BMI」となっています。「BMI」は、「Body Mass Index」の略称で、世界的に広く用いられています。

BMIでの基準

BMIは、「ボディ・マス指数」、「体格指数」などと呼ばれてもいて、太っているか、痩せているかの肥満度を表す指標として用いられています。

ベルギー人の統計学者であるアドルフ・ケトレーによって、1835年に開発され、現在では世界共通の計算方法として国際的なスタンダードになっています。

太りすぎも痩せすぎも健康においては、病気などのリスクにもつながるので、日頃から自分のBMIを把握しておくことは大切になってきます。

BMIの計算方法

肥満の目安となるBMIは、「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で求められます。

この計算式で注意しなければならないのは、身長の単位は「cm」ではなく「m」であるということです。また身長(m)で2回割ることも忘れないようにしましょう。

計算式は、書き方によっては、「体重(kg)÷身長(m)の2乗」と表す場合もありますが同じことです。

肥満度の分類

肥満度の分類は、性別にかかわらず、BMI18.5以上25未満が「普通体重」とされており、BMIが25以上になってくると「肥満」と判定されます。

そして、そこからBMIを5刻みで、肥満1度から肥満4度までに分けられており、全部で6段階になっています。BMI40以上は肥満4度扱いとなります。

日本人の成人においてBMI35以上の高度な肥満の割合は、0.2~0.3%といわれています。

この数字は、欧米と比べると少ないと言われています。しかし最近では、日本でも食生活の変化で、高度な肥満の方も珍しくなくなってきてしまっています。

今後、肥満度の高い人が増えてくる可能性があることから、最近ではBMI35以上を「高度肥満」と定義し、診断や治療の対象と位置づけられるようになってきています。まずはBMIの肥満度判定基準をチェックしてみましょう。

<日本肥満学会の肥満度判定基準>

BMI 肥満度判定
18.5未満 低体重
18.5~25未満 普通体重
25~30未満 肥満(1度)
30~35未満 肥満(2度)
35~40未満 肥満(3度)
40以上 肥満(4度)

 

日本ではこの日本肥満学会の判定基準が一般的ですが、世界的に見るとWHO(世界保険機構)の肥満度判定基準も存在しており、世界的にはこちらがメジャーとなっています。

WHOの肥満度判定基準だと、BMIが30以上を肥満と扱われるので基準がいくらか緩いですが、その代わり肥満度の分類は、11段階となり細かくなっています。

判定 BMI
低体重 18.50未満
痩せすぎ 16未満
痩せ 16~17未満
痩せぎみ 17~18.5未満
普通体重 18.5~25未満
過体重 25以上
肥満予備軍 25~30未満
肥満 30以上
肥満(1度) 30~35未満
肥満(2度) 35~40未満
肥満(3度) 40以上

低体重

低体重は、BMIが18.5未満の範囲であり、BMIは標準よりも小さく、痩せていると判定されたことになります。

肥満はもちろん良くないことですが、痩せすぎも健康にとっては良くはありません。特に女性においては、低体重によりホルモンバランスを崩して、生理不順や無月経、無排卵などを引き起こすことも少なくありません。

普段から食欲がなかったり、過度なダイエットをしている方などは、きちんと食べる習慣をつけることが健康維持において大切です。きちんと食事をした上で、適度に運動して筋肉などもつけていくようにしましょう。

普通体重

普通体重は、BMIが18.5〜25未満の範囲で、BMIは標準の範囲内と判定されたことになります。特に問題もなく、もっとも健康的にも安全なBMIであり、この状態をキープすることがのぞましいでしょう。

ただし、BMIだけで健康かどうかは分かりません。BMIで分かるのは体重が標準であるということなので、体脂肪率の高い「隠れ肥満」の可能性はまだ残っています。

日頃から運動不足が気になっている人は、適度な運動をするようにしましょう。また、日頃から食事を多めにとっている人は、BMI的に肥満でなかったからといって油断せずに、食事内容を見直し、運動を行うように心がけましょう。

肥満(1度)

肥満(1度)のBMIは、25以上30未満となり標準よりも高く、肥満気味であると判定されていることになります。

肥満はさまざまな生活習慣病を引き起こす原因にもなるので、この段階になったら、食生活を見直し、適度な運動をとりいれるようにしましょう。早めに対応した方が体も標準体重に戻りやすいですよ。

肥満(2度)

肥満(2度)のBMIは、30以上35未満となり、標準よりも高くなっているだけでなく、35以上になると高度肥満扱いとなり、さまざまな生活習慣病の危険性が高まります。この段階になったら真剣に食生活や運動による生活改善を行うようにしましょう。

肥満(3度)

肥満(3度)は、BMIでは35以上40未満となり、最近では高度肥満と呼ばれており、治療の必要もあるレベルとなっています。

脂質異常症や糖尿病、高血圧などのリスクが、肥満(1度)、肥満(2度)と比べてもかなり高くなってきます。

肥満(4度)

肥満(4度)は、BMIでは40以上となっており、すでに高度肥満の中でもかなり危険なレベルであり、積極的な減量対策が必要となっています。必要に応じて医学的な治療も取り入れて減量していくようにしましょう。

腹囲での基準

BMIによる判定以外にも肥満度をチェックする方法があり、腹囲を測ることでメタボリックシンドロームかどうか判定することができます。腹囲判定の場合には、男女によって判定が変わります。

<腹囲判定(メタボリックシンドローム疑い)>

男性・・・85cm以上

女性・・・90cm以上

腹囲が基準以上の場合には、他にも高血圧や脂質異常などが隠れていないか、一度詳しく調べておくようにしましょう。

肥満の基準に達したら治療が必要か?

では肥満の基準に少しでも当てはまったら、すぐに治療が必要なものなのか、詳しく解説していきましょう。

肥満は医学的に減量を要するものとは限らない

BMIによって25以上の範囲になると肥満と定義づけられますが、そうなったらすぐさま治療や減量を必要とするわけではありません。

あくまでBMIは指標であるので、特に健康障害などがなければ特に病気などではなく「肥満」扱いになるだけです。減量などが必要になってくるのは次に紹介する「肥満症」になります。

肥満と肥満症の違い

肥満とは、太っている状態なだけであって病気という意味ではありません。そのため、上記で紹介したように、BMIで25以上だったからといっていきなり治療が必要だということにはならないのです。

一方で、肥満症は、れっきとした病気であり、医学的にも治療が必要だと考えられる状態です。肥満症の場合には、肥満による健康障害があったり、関連する症状があったりします。他にも、内臓脂肪が過剰に蓄積していたり、減量治療を必要とするような状態です。

<肥満症の判断基準>

BMI ≧25 で 11 の肥満関連疾患(耐糖能障害、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症・痛風、冠動脈疾患、脳梗塞、脂肪肝、月経異常及び妊娠合併症、睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群、整形外科的疾患、肥満関連腎臓病)のうち 1 つ以上の健康障害を合併するか、またはBMI ≧25 で男女共にCTで測定した内臓脂肪面積が≧100cm2を有する場合

引用元:http://www.jasso.or.jp/data/office/pdf/guideline.pdf

以上のいずれかに当てはまる場合には、「肥満症」と病名がつき、医学的な治療が必要となってきます。

つまり、BMIが25以上で、何らかの上に掲げた疾患に当てはまる場合、または内臓脂肪が多いと判断された場合には肥満症と診断がつくのです。

肥満症の場合は治療や減量が必要

肥満症の場合には、その原因である病気の治療が必要になる場合や内臓脂肪の蓄積を改善するために減量などが必要になってきます。

肥満症の場合には、その脂肪細胞の質によって以下のような病気が引き起こされる可能性があります。

  • 耐糖能障害
  • 脂質異常症
  • 高血圧
  • 高尿酸血症
  • 痛風
  • 冠動脈疾患
  • 脳梗塞
  • 脂肪肝
  • 月経異常及び妊娠合併症
  • 肥満関連腎臓病

その他にも脂肪細胞の量が異常になると以下のような病気も引き起こされる可能性があります。

  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 肥満低換気症候群
  • 整形外科的疾患

肥満の基準に達した場合

もし肥満であると判明した場合、どう行動していったら良いのでしょうか?肥満と分かった時の対処法についてお話しします。

悪化しないよう努めるのは必要

肥満(1度)もしくは肥満(2度)のレベルであれば、必ずしも減量などの必要があるわけではなりませんが、肥満(3度)や肥満(4度)のような高度肥満に分類される場合には減量が必要になります。

食事制限や運動などをとりいれていかなければならなくなるので、そうなる前に肥満度が悪化しないよう日頃の生活習慣は見直すようにしましょう。太ってから痩せるよりも、まずはそれ以上太らないように気をつけることが大切です。

健康診断を受ける

BMIによる判定で肥満だとわかった場合には、肥満症であるかどうかを健康診断などで確認するようにしましょう。肥満(1度)や肥満(2度)であるからといって、安心してはダメです。

健康診断などで、肥満であることに加え、糖尿病や高脂血症、高血圧、高尿酸血症、脂肪肝、関節症などの病気が引き起こされていないかを確認しておきましょう。

また、医師の診断で「内臓脂肪型肥満」だと分かった場合にも「肥満症」と診断されます。一般的に肥満(1度)や肥満(2度)になってくると糖尿病などの病気を1つは持っている可能性が高く、かなりの確率で年齢とともにBMIによる肥満判定は、肥満症との関連が深いようです。

食事制限

まずは、摂取エネルギーを消費エネルギーよりも小さくする努力が必要です。普段よりも腹八分目くらいで食べ終える努力が必要です。

各栄養素の摂取の仕方もきちんとバランスよくするために、主食、主菜、副菜をしっかりとそろえるようにしましょう。

ここで極端に炭水化物を制限すると、血糖のコントロールがうまくできなくなってしまい、低血糖になる場合もあるのでやりすぎは禁物です。完全に抜くような無理なダイエットは控えましょう。

次に良質なタンパク質をとれる主菜は、体を作るもとになります。体の約20%はタンパク質ですので、これを維持するために毎日良質なタンパク質をとるようにしましょう。魚・肉・卵・大豆製品などからしっかりと主菜を毎食きちんと食べることがダイエット成功への近道です。

それとともに副菜から、ビタミン、ミネラル、食物繊維をしっかりととり、炭水化物や脂肪の吸収をゆるやかにする工夫も必要です。海藻やきのこ類などの低エネルギーの食品がおすすめですよ。

運動

肥満の原因となる内臓脂肪ですが、内臓脂肪は皮下脂肪と比べると運動によって減らしやすいという特徴があります。つまり、ちゃんと運動をすれば肥満が解消する可能性があります。

基本はウォーキングや軽めのジョギングによる有酸素運動がオススメです。その他にも基礎代謝量を上げて、エネルギー消費量を増やすために、筋トレもオススメです。

あまりいろいろなものからはじめても長続きしないので、まずは軽めの有酸素運動からトライしましょう。

肥満と病気

肥満と病気には深い関係があります。肥満は病気の元にもなると言われているため、あらかじめどんな病気のリスクがあるか知っておきましょう。

肥満で発病しやすい病気

肥満になるといろいろな病気を発病する可能性が高まります。具体的には、すでに紹介したように、糖尿病や高脂血症、高血圧、動脈硬化などがあります。動脈硬化になると、心臓病や脳卒中などが合併する場合もあるため危険な状態です。

また、以下のような様々な病気になる可能性や隠れている場合があります。

  • 高尿酸血症
  • 脂肪肝
  • 関節症
  • 腰痛症
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 女性における月経異常

肥満と死亡率

肥満と死亡率は男女ともに深く関係があります。

ただし、BMIによる肥満度が高いから必ずしも死亡率が高いわけではなく、逆にBMIが低い「低体重(18.5未満)」の中で、さらに痩せすぎている範囲(14以下)くらいがもっとも死亡率が高いようです。

その後は普通体重から、BMIが高くなるたびに死亡率が高くなっていきます。ただし、男性の場合には普通体重内では、よりBMIが低い方が死亡率が高くなっているというデータもあります。

肥満とメタボは一緒?

肥満はBMIが25以上になった状態であり、他にも調べないと内臓脂肪のレベルや健康状態などはそれだけでは判断ができません。

一方でメタボチェックの場合には、ウエストを測ることで内臓脂肪面積を知り、複数の病気や異常が重なっている状態を確認することができます。

内臓脂肪が蓄積すると、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が重なって起こることがあるのをチェックしているのです。

肥満度もメタボも病気ということではなく、糖尿病や動脈硬化などの危険な病気になる可能性をはらんだ、いわば予備軍ということで気をつけなければならない状態です。

肥満になったら何科を受診する?

肥満に悩んでいるということであれば、最初は内科に相談すると良いでしょう。もし、糖尿病や内分泌に異常を抱えているならば、内分泌科などに相談することも可能です。もし、お近くにあるならば、総合的に診てもらえる肥満外来がおすすめです。

また、精神的な要因により食べすぎたりしてしまっている場合には精神科や心療内科で診てもらうケースもあります。自分の状態にあった診療科で相談するようにしてください。

医師に相談することも必要です

いかがでしたでしょうか?肥満の基準は見た目ではなく、BMIによる数値で判断していきます。ただ、それだけではわからない内臓脂肪などの状態は、体脂肪率や腹囲などを診て総合的に判断することも必要となります。

まずはBMIをチェックしてみて肥満であれば、その後何か病気はあるのかどうか、メタボであるのかどうかなど、多角的に医師に確認してもらい、生活習慣の改善を行っていきましょう。

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