はちみつは栄養たっぷりですが、顔の「パック」に使うとニキビケアができることを知っていますか?100種類以上の成分でできているはちみつは、その昔クレオパトラもスキンケアに使っていたといわれています。
パックに使うはちみつは、実はなんでもいいわけではありません。はちみつパックでニキビケアができる理由や、はちみつパックの手順、注意点をご紹介いたします。
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はちみつのニキビ・吹き出物への効果
はちみつの成分
はちみつには100種類以上もの成分がありますが、主成分はブドウ糖や果糖という「糖」です。ですがそのほかに、グルコン酸という有機酸や酵素、ミネラル、ビタミン、アミノ酸、ポリフェノールなど美容と健康に欠かせない栄養素がたっぷり含まれています。
健康だけではなくお肌を美しくする栄養も豊富なので、はちみつの成分が配合されたスキンケアグッズも多くありますし、はちみつをそのまま顔や唇にパックとして使う方法も人気があります。
はちみつのニキビ・吹き出物への効果
はちみつの持つ高い殺菌力によって、肌荒れなどを引き起こす菌を殺す効果もあります。そのため、ニキビや吹き出物を治療する目的ではちみつパックをする人もいます。
また、はちみつは皮脂の分泌量をコントロールしてくれますので、皮脂が出すぎたり少なすぎたりして起こるニキビや吹き出物の改善にも効果を期待できます。
優秀な抗菌効果でアクネ菌退治
「はちみつが腐った・カビが生えた」という話はめったに聞きませんが、その理由ははちみつがもつ高い抗菌効果にあります。そのため、ニキビのもとになるアクネ菌の殺菌効果も期待できます。
プロポリスの抗酸化作用
プロポリスとは、本来はハチが巣作りのために集める成分です。プロポリスの約50%は樹木から分泌される樹液で、そのほかハチの唾液や花粉などによって構成されています。
プロポリスには高い抗酸化作用があり、老化の原因となる「活性酸素」を除去してくれる働きがあります。そのためはちみつパックでお肌からプロポリスを取り入れることで、シミやしわといったエイジングケアができるのです。
プロポリスには「殺菌効果」もあります。本来プロポリスは、ハチの巣の入り口や壁に塗ることで外部からばい菌を持ち込まないようにする働きがあります。つまり、ニキビや吹き出物で炎症を起こしたお肌のケアにも効果的なのです。
保湿効果
はちみつは、スキンケアによく配合される「グリセリン」よりも高い保湿力があります。実ははちみつ自体には20%程度の水分量しかありません。それに対して空気の湿度は、乾燥しやすい1月でも50%以上あるといわれています。空気に比べてはちみつの水分量が圧倒的に少ないので、外気に触れることで空気から湿気を吸収する働きがあるのです。
さらに、はちみつはシロップと違い粘度が高いため、お肌にパックするとぴったりと貼りついて水分の蒸発を防いでくれます。はちみつがお肌の「皮膜」の代わりになってくれるのですね。
つまりはちみつでパックをすると、空気中の湿度をお肌に集める保湿効果とお肌本来の水分をしっかり閉じ込める保湿効果の、Wの保湿効果でお肌を保湿してくれるのです。
美肌効果
はちみつには、保湿効果以外にも美肌効果があります。
- ビタミンCでシミやしわ予防
はちみつには、ビタミンCも含まれています。ビタミンCは美肌効果が高いことで知られており、スキンケアにもよく配合されている成分です。ビタミンCはシミやそばかすの原因となる「メラニン」を抑制する美白効果や、コラーゲンの生成をサポートすることでシワにもアプローチする効果を期待できます。
- ビタミンBで血行促進
はちみつには、お肌の血行を促進するビタミンBも配合されています。そのため、お肌の新陳代謝を促して、古い角質を除去したりシミを薄くしたりする効果を期待できます。
お肌のターンオーバー周期は「28日」とよく言われますが、残念ながら加齢とともに周期は遅くなっていきます。20歳をピークとして、30代や40代になると40日以上かかるといわれています。
はちみつでお肌をパックすることでターンオーバーを正常化すると、健康なお肌に生まれ変わりますよ!
- やさしいピーリング効果
はちみつには「グルコン酸」という成分が含まれていますが、実はグルコン酸は皮膚科で行うピーリング剤にも配合されている成分です。ニキビの原因は古い角質がたまって分厚くなることも大きな原因ですので、はちみつパックでやさしくピーリングすることでニキビができにくくする効果を期待できます。
食べると腸内環境も改善できる
はちみつは、もちろん食べることでも栄養を取り入れられます。例えばはちみつには「オリゴ糖」が含まれているので、腸内環境を正常に保つ「善玉菌」のエサとなります。その結果、善玉菌が活発になり腸内環境を整えてくれます。
生活や食生活が乱れたり、ストレスを抱えたりしている人は腸内環境が崩れて便秘になりやすいので、積極的に食べることをおすすめします。おすすめはヨーグルトにかけて、乳酸菌と一緒に食べる方法です。はちみつは砂糖に比べて太りにくいので、ダイエットを意識している人にもおすすめですよ!
ニキビにきくはちみつパックのやり方
ニキビにきくはちみつの選び方
はちみつパックでニキビケアをする前に、「はちみつの種類」に注意しましょう。はちみつには主に以下の3種類があります。
- 天然はちみつ
- 加糖はちみつ
- 精製はちみつ
はちみつパックをするなら、「天然はちみつ」を選んでください。「天然」とは、水あめなどを混ぜていない100%天然成分でできたはちみつのことを指しています。
はちみつの成分をしっかりお肌に与えるためにも、「天然はちみつ」を選びましょう。スーパーやコンビニではちみつを見てみると、価格にかなりばらつきがあります。加糖や精製はちみつのほうが安いですが、それらははちみつ以外に水あめなどを混ぜた「はちみつ風シロップ」なので高い美肌効果を期待できません。
たとえば「加糖はちみつ」であった場合、裏面にあるラベルの原材料に「加糖はちみつ」ときちんと記載されています。さらに、ブドウ糖や水あめなどはちみつ以外に配合した材料も明記されていますので、購入前に確認しておきましょう。
基本的にスーパーやコンビニで購入できるものは「天然はちみつ」か「加糖はちみつ」の2種類ですが、「精製はちみつ」という種類もあります。天然なはちみつから、においや色を取り除いたり、加熱したりして処理を行っています。処理する段階で、はちみつに配合されているビタミンや酵素は失われてしまいます。
せっかくはちみつが本来持っているにおいや色を除去して「精製はちみつ」にする理由は、「飲料などの加工食品使うため」です。つまり、食品を加工する業界でよく出回っているのですね。あくまでも予想ですが、カフェによくあるシナモンやミルクを使ったドリンクに使われているのかもしれませんね。
そのほか天然はちみつには、14度以下の寒いところに置くと白く固まる性質があります。加糖はちみつや精製はちみつは、温度が下がっても白く固まりませんので、1つの判断基準となります。
ニキビ対策のはちみつパックのやり方
- 準備するもの
はちみつ(適量)
サランラップ
- 事前準備
先に洗顔だけしておきましょう。洗顔後は化粧水などなにもつけない状態で、はちみつパックを行います。
- はちみつパックのやり方
- 清潔な手にはちみつを適量取り出す
- 顔の内側から外側、下から上へと持ち上げるようにしてはちみつを顔全体に広げる(ニキビがある場合は、ニキビ部分にももちろんはちみつを塗布します。強くこすったりひっかいたりしないように注意してください)はちみつが顔全体に行き渡ったら、鼻と口をふさがないようにサランラップで覆う
- 顔にかぶせたサランラップの上から手のひらを押し当てて、体温で浸透力を高める
- 顔にサランラップを乗せた状態で2~3分放置
- サランラップを顔からはがして、水洗いではちみつを落として完了
- 頻度
はちみつパックは毎日でもいいという意見もありますが、角質を除去する働きがあるため週に1~2回程度をおすすめします。お肌の様子を見ながら頻度を調整しましょう。
- 注意点
パックに使用するはちみつの量は、顔から垂れてしまうほどたくさんつけなくて大丈夫です。また、はちみつパック中にお肌にかゆみや痛みを感じたらすぐに洗い流して様子をみてください。
- はちみつパックのアレンジ方法
はちみつと同じく食品である「小麦粉」をプラスすると、さらにニキビケアに効果があります。小麦粉もはちみつも粒子が細かいので、毛穴の奥の汚れまで除去してくれます。
はちみつ:小麦粉を1:2程度の分量で混ぜてパックを作りますが、固くて顔に塗りにくい場合はお水を少し加えましょう。あとは基本のはちみつパックの手順を同じで構いません。ワントーン明るいお肌に導いてくれますよ!
ニキビにきくはちみつパック以外の使い方
はちみつは、パック以外にもニキビをケアできるアイテムです。
- クレンジングにはちみつをプラス
毎日使うクレンジングにも、はちみつを使うことでさらにニキビケアができます。特にオイルクレンジングをデイリー使いしている人は、お肌に必要な皮脂まで除去されて乾燥しやすくなっていることがあるのです。
やり方は、顔全体にはちみつを塗ってからいつも通りクレンジングを行うだけです。顔をこすりすぎないように、優しいタッチでクレンジングするようにしてくださいね!
- 洗顔にはちみつをプラス
毎日使っている洗顔料にはちみつをプラスすると、はちみつの持っている殺菌成分などがニキビに働きかけてくれます。保湿効果もあるので、乾燥から起こるニキビにも効果的です。
やり方は、はちみつが2に対して、洗顔料が1程度の割合がおすすめです。手で泡立てにくい場合は、泡立てネットを活用しましょう。
はちみつを使う時の注意点
はちみつはパックなど美容にも使われていますが、あくまでも本来の用途は「食用」です。お肌に合わずにかゆみや痛みが出る可能性もありますので、必ずお肌の目立たないところにはちみつを少しだけつける「パッチテスト」を行ってください。24時間たっても異常がなければ、パックするようにしましょう。
また、1歳未満の赤ちゃんにははちみつが「毒」になってしまうのは有名なお話です。1歳未満の赤ちゃんがいる場合は、うっかり目を離したすきに口に入れないように気を付けてください。
正しい使い方でニキビ対策に取り込もう
はちみつパックでニキビをケアする方法をご紹介しました。高級なパックでなくても、身近な「はちみつ」にも保湿効果をはじめたくさんの美肌効果があります。正しい方法ではちみつパックをすれば、ニキビも落ち着いてくるでしょう。
科学的な成分が配合されていないのもはちみつパックの大きな魅力です。はちみつの甘い香りに癒されながら、ニキビのない美肌を目指してくださいね!この記事が参考になれば幸いです。