市販の薬でなかなかニキビが治らない…そんな悩みを抱えている人は少なくないはずです。皮膚科に行くと処方されることがあるゲンタシン軟膏というものに今回は注目していきましょう。ニキビに塗るとどういった効果が期待できるのか、副作用などの心配はないのかなど、詳細に見ていきます!
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ゲンタシン軟膏とは
ゲンタシン軟膏というのは、ゲンタマイシン硫酸塩からできている物質です。抗生物質の一種で、最近のタンパク質合成を阻害する働きがあるといいます。肌に起こるあらゆる不具合を、細菌の増殖を阻むことで解消するといったタイプの抗生物質です。医学的に分類すると、アミノグリコシド系というところにカテゴライズされます。
抗生物質と言うとまずステロイドが浮かぶ人が多いと思いますが、ゲンタシン軟膏にはステロイドが含まれていません。細菌が増殖することによって起こる皮膚の感染症や傷口の化膿などを、食い止めることができるのです。 ちなみにゲンタシンには軟膏の他にも、クリームタイプのものがあります。非常に伸びが良く塗りやすいのが特徴、刺激臭などもしないので非常に使いやすいのがメリットです。
ゲンタシン軟膏成分と効果
ゲンタシンの成分
前述したようにゲンタシン軟膏というのは、ゲンタマイシン硫酸塩という成分を含んでいます。乾癬の原因となる細菌を殺傷する能力があるのがこのゲンタマイシン硫酸塩です。タンパク質合成を阻害することによって、細菌が増殖しないようにしてくれます。基本的にはステロイドが配合されていないので、炎症を伴う傷には効果を発揮することができません。
一部治療用の薬として、ステロイドを配合したゲンタマイシン硫酸塩もあります。リンデロンVGという薬が代表的ですね。化膿している炎症部分に使うことで、傷をそれ以上を悪化させない薬です。湿疹や皮膚炎などに使うことが多いと言います。
一般的に処方されているゲンタシン軟膏の濃度は0.1%です。うっすらと黄色ががっている
半透明の薬で、アミノグリコシド系の抗生物質に分類されます。最近はゲンタシン軟膏のジェネリック医薬品もう出ているようです。
ゲンタシン軟膏の効果
ゲンタシン軟膏は抗生物質なので、皮膚感染症の原因となる菌を殺菌したり除去するような効果があります。色々な皮膚感染症に対して効果を発揮してくれるので、主に皮膚科で処方されることが多いです。おできやとびひ、赤くなったニキビや床ずれなどにも、ゲンタシン軟膏は有効的だと言います。
古くから皮膚感染症の治療薬として用いられているゲンタシン軟膏。スキンケアで改善しない肌荒れを解消したい、そんなときに役立つそうです。一日数回、肌荒れした部分に塗布するようにしてください。寝る時にはガーゼなどに伸ばしたものを患部に貼るというのも、おすすめの使い方です。
ゲンタシン軟膏は化膿した赤ニキビに効く
ニキビの治療にも効果を発揮するゲンタシン軟膏ですが、ニキビの種類によっては改善できないこともあるので注意が必要です。基本的にゲンタシン軟膏は、細菌によって化膿してしまった肌荒れに対して働きかけを行う薬。細菌が繁殖してできてしまった赤ニキビ、化膿してしまった白ニキビはゲンタシン軟膏を塗ることで改善できる可能性があります。
ただ細菌感染が原因ではないニキビは、ゲンタシン軟膏では治らないのです。 皮膚が黒ずんだようになってしまうニキビは、 慢性膿皮症と呼ばれるものです。このタイプのニキビは、膿が炎症を繰り返して発生すると言います。なのでゲンタシン軟膏を塗っても治らないケースがほとんど…。
まずは皮膚科に行って自分がどのタイプのニキビを持っているのか診察してもらうことが重要です。皮膚科の先生にかかればあなたのニキビが細菌によるものかそうでないのか、すぐに判断することができます。細菌の増殖によるニキビであれば恐らくゲンタシン軟膏を処方されるでしょう。
ニキビ以外にきくもの
細菌の増殖が原因の皮膚疾患であれば、ニキビ以外も治療することができます。擦り傷や切り傷でも、化膿してしまっている状態であればゲンタシン軟膏を使って治せるはずです。
ゲンタシン軟膏を陰部に使う人のいます。 外陰部はセックスや月経によって不潔になりやすく、肌トラブルが起きやすい部分です。痒くなったり腫れてしまった時にゲンタシン軟膏を塗り、症状をおさめるというのも一つの手段。ゲンタシン軟膏は大きな副作用のない薬なので、陰部などのデリケートゾーンに使っても問題ないそうです。特にカンジダ症のかゆみを改善するのに使われることが多いと言います。
ゲンタシン軟膏によって水虫を解消できると一部でささやかれているようですが、実際のところこの知識は間違っているようです。ゲンタシンでは水虫の原因となる白癬菌を死滅させることができず、根本的な解決にはならないとされています。水虫は細菌感染によって起こる症状なのでゲンタシン軟膏が効果を発揮しそうな感じがしますが、ゲンタシン軟膏によって水虫を完治させることはできないのです。
ゲンタシン軟膏の使い方
ゲンタシン軟膏を使う時には、必ず皮膚を清潔にしてから塗るようにしてください。きちんと洗顔した後にならないと、細菌の増殖を効率的に抑えることはできません。細菌由来のニキビに悩んでいる時は、1日2回しっかり洗顔するよう心がけてください。
肌を綺麗な状態にしたら、ゲンタシン軟膏を少量手にとって塗っていきましょう。ゲンタシン軟膏は黄色っぽい透明な薬です。特に刺激臭がすることはないので、鼻の近くでも安心して寝ることができます。少しべたつきを感じることがありますが、そういった時は軽くティッシュオフをするようにしてください。特にスキンケアした後にゲンタシン軟膏を塗ると、べたつきを感じることが多いようです。
用法用量をしっかり守って、継続的にゲンタシン軟膏を塗る必要があります。最低でも一日一回は塗るようにしましょう。余裕があればゲンタシン軟膏をニキビ部分に、一日数回塗るようにしてください。複数回塗る方が、ニキビが早く完治するでしょう。
ガーゼにゲンタシン軟膏を染み込ませて、それを肌に貼るという方法もおすすめです。このやり方であれば寝ている時にずっと、ゲンタシン軟膏の成分がニキビに浸透する形になります。寝ている間にガーゼが剥がれないようしっかり固定し、外から雑菌が入らないような工夫を凝らしていきましょう。
継続的にゲンタシン軟膏を塗り続けていてもニキビが治らない場合は、もしかしたら細菌由来のニキビではないのかもしれません。ただゲンタシン軟膏の使用を中止するかどうかは自分で決めてはダメ…。医師に相談して、ゲンタシン軟膏を使い続けるかどうか否か判断するようにしてください。
ゲンタシン軟膏の副作用と注意点
ゲンタシン軟膏の副作用
ゲンタシン軟膏は塗り薬タイプの外用薬、なので比較的副作用が少ないと言われています。内服薬タイプの抗生物質は副作用を持っていることが多いのですが、外用薬はそういった心配があまりありません。なので安心して毎日取り続けることができるでしょう。子供でも使えるという安全性の高さが、ゲンタシン軟膏の魅力のうちの一つです。
ただまれに副作用が起こるケースもあるので注意しましょう。ゲンタシン軟膏の副作用としてよく見られるのが、かゆみ・赤み・腫れといった症状です。こういった症状は万が一起こっても数日で引くと言われています。あまり心配しなくても平気ですが…あまり副作用が長引くようでしたら使用を中止するのがおすすめです。医師に相談しましょう。
ゲンタマイシンを注射すると、耳鳴りやめまいなどの副作用が起こる可能性があります。もっとひどい症状だと満潮や腎障害などにも発展するようです。ただこれはゲンタマイシンを注射した時の副作用、軟膏としてニキビの治療薬に使う場合はこう言ったひどい副作用は起こりません。
使う時注意が必要なケース
ゲンタシン軟膏は副作用がほとんどない安全な薬として知られています。しかしどんな人でも使っていい薬ではないので、その辺りは留意してください。まずゲンタシン軟膏を使ったことがあり、その時に痒みや発疹が出てしまったという人は再度使わないようにしましょう。ゲンタシン軟膏の成分そのものが肌に合っていない可能性が高いので、繰り返し使うことで再び副作用が出てしまう可能性があります。
また妊娠中や妊娠している可能性がある人も、ゲンタシン軟膏を使わないようにしてください。妊娠している女性は他との薬を、ニキビ治療薬として処方してもらうようにしましょう。他にも使用中の薬がある人は要注意です。場合によってはゲンタシン軟膏と相性が悪く、思わぬ副作用を引き起こす可能性があります。常用している薬があるという人は必ず担当医に相談するようにしてください。
ゲンタシン軟膏は市販で購入できない
残念ながらゲンタシン軟膏は、医師の診察なしで購入することができません。診察を通してゲンタシン軟膏が必要だと判断された人だけ、処方してもらいます。
ゲンタマイシン硫酸塩を主成分としているゲンタシン軟膏は、市販で売られていないということを頭に入れておきましょう。どうしてもゲンタシン軟膏を使いたいという時は、最寄りの皮膚科へ行って処方箋をもらってください。
生活習慣を見直してニキビ治療に取り組もう
皮膚科でもらうニキビ治療薬のゲンタシン軟膏について詳しくご紹介しました。市販されている薬でなかなかニキビが治らないという時には、こういった処方薬に頼ってもいいかもしれません。
ただゲンタシン軟膏を使ってニキビを治したとしても、ニキビができるそもそもの原因を解消しなければ再発してしまうでしょう。発症するニキビの原因の多くが、生活習慣の乱れだと言われています。 食生活や運動習慣、ストレス環境などを見直して…ニキビの原因となる根本の要因を潰していく努力をしましょう。ニキビレスで綺麗な肌を目指すためには、薬治療と生活習慣の改善の両方が必要なのです!