ある日急にできてしまうおでこのニキビは、一気にテンションを下げるやっかいなものです。痛みやかゆみが我慢できないときもありますが、うっかり潰すとニキビ跡になってしまいます。
「思春期でもないのになぜニキビができるの?」と思いがちですが、実は毎日の生活習慣やストレスが大きく原因しています。おでこにニキビができる原因と、すぐにできる改善方法をご紹介します!
おでこにニキビができてしまう原因とは
思春期の不安定なホルモンバランスがおでこニキビの原因
ニキビは過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まり、皮脂を栄養源とする「アクネ菌」が過剰に繁殖し炎症を起こすことでできています。
思春期(10~18歳くらい)にできるニキビは「思春期ニキビ」と呼ばれおでこをはじめ「Tゾーン」と呼ばれる部分に出来やすいとされています。
大人もおでこには皮脂が多い
思春期を過ぎてホルモンバランスの大きな変化が落ち着くと、皮脂の分泌量も落ち着いてきます。「若い時に比べて油とり紙を使う機会が減ったな」と感じる女性も多いのではないでしょうか?
しかしおでこは皮脂腺が集まった「Tゾーン」なので、顔の中でも皮脂が多いのです。そのため、オイリー肌の方は特におでこニキビができやすくなります。また、「Tゾーン」は日常生活においてさまざまな外部刺激を受けやすく、気がついたら「こんなところにニキビが出来た!」となりやすいのです。
シャンプー・洗顔の洗い残しや整髪剤の付着
意外と見落としやすいのが、シャンプーです。髪を洗う時におでこやフェイスラインを伝って流れていきますよね?
その際に付着したにシャンプーの洗い残しが不十分で肌に残ってしまいがちになってしまい、お肌に大きな負担をかけてニキビの原因になります。
さらには、クレンジングや洗顔時も顔の中央部分ばかりをすすいで、おでこやフェイスラインの洗い流し不足が起きやすく肌を清潔に保ちたくて洗ったはずなのに、その洗い残しで毛穴をふさぎ皮脂排出の妨げになる場合もあります。
長めの前髪に、いつもワックスなどの整髪料をしっかり付けている方も注意が必要です。前髪がおでこに触れるだけでなく整髪料に含まれる油分、香料、界面活性剤で毛穴を塞いだり、ダメージを与える事もあります。スプレータイプにおいては直接的な刺激でお肌に負担をかけてしまったりと、ニキビの原因になっていくのです。
生活習慣やストレスがおでこニキビの原因
薬や化粧品を作っているクラシエの調査によると、「ニキビの原因は何だと思うか」というアンケートに対して「ストレス」と「食生活」が同率1位でした。アンケート結果を見ると、多くの人が「生活習慣の乱れがおでこニキビにつながっている」と感じているのですね。
参考:クラシエ公式HP
実際に、ニキビは「食生活」「生活習慣」「ストレス」も大きな要因になっています。脂っこいものや甘いものを食べすぎたり、不規則な生活をしたり、仕事や人間関係のストレスを抱え込んだりするとお肌だけでなく、心も体も調子が悪くなってしまいます。
おでこのニキビの治し方
ホルモンバランスを整える
質の良い睡眠をとる
睡眠不足はお肌の大敵です。良質な睡眠をとると、成長ホルモンの分泌が促されるのでニキビの治癒も早くなります。成長ホルモンの分泌が活発になる夜22時~0時までにはベッドに入り、8時間程度たっぷり睡眠を取るようにしましょう。
ストレスを溜め込まない
ストレスは単にイライラするだけではありません。ストレスがたまると血流が悪くなり、お肌のターンオーバーを乱れさせたり栄養を十分に運べなかったり、おでこのニキビをはじめ心も体も不健康に陥ります。
ストレス発散方法は人それぞれなので、「自分が楽しんで没頭できるもの」がおすすめです。人と話して笑いあってストレスを発散する人もいれば、家で映画を見たりして静かに過ごすことがストレス発散になる人もいます。自分に合った方法を見つけましょう!
バランスの良い食生活
過度なダイエットや炭水化物ばかり等の偏った食事、お菓子やスイーツなどの糖質の摂りすぎは栄養バランスが悪く健康にも、お肌にもよくありません。また、「お肌にいいから」とビタミンCだけを取り入れても実は効果が出ません。
栄養はチームで身体に働きかけますので、ビタミンやミネラル、たんぱく質など必須栄養素を意識したバランスの良い食生活を心がけましょう。
適度な運動をする
激しい運動である必要はありません。ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチなど適度な運動もおでこのニキビ改善におすすめです。特に1日中デスクワークをしている人のほとんどは運動不足であり、肌トラブル以外にも腰痛や体重増加といった悩みを抱えています。
適度な運動は、血行の促進や発汗、ストレス解消など美容と健康にさまざまなメリットがあります。「汗をかく」ということもお肌にはとてもよく、お肌の代謝を促してきれいにする働きがあります。
スキンケア
ターンオーバーの正常化
おでこのニキビを改善したいなら、毎日のスキンケアも見直しましょう。一番大切なのは「保湿ケア」で、乾燥肌の方以外にも混合肌やオイリー肌の人もしっかりと保湿ケアをする必要があります。
自分は皮脂が多いから保湿はいらないと思ってしまいがちですがそれは間違いです。
ニキビの原因は皮脂がつまることとご紹介しましたが、ターンオーバーが正常であれば本来皮脂はつまりません。ターンオーバーが乱れて古い角質が溜まることがニキビのきっかけです。自分は皮脂が多いから保湿はいらないと思ってしまいがちですが「自己流」でのスキンケアで「事故流」にならないためにも、正しくスキンケアをして肌のターンオーバーを整えてあげることが大事です。
紫外線対策をする
紫外線を浴びた肌は、そのダメージから肌のバリア機能が低下しするため、水分や潤いが蒸発しやすくなり乾燥してしまいます。洗濯物外で干すとカラカラに乾くのと同じですね。
乾いた肌は、これ以上水分が失われないようにと皮脂を分泌させてしまい余計に皮脂がつまりやすくなり、おでこにニキビができやすくなります。
さらには、バリア機能が低下する事で肌のターンオーバーの乱れにも繋がりニキビだけでなく他の肌トラブルの原因にもつながっていきます。
「日焼け止めはお肌に負担をかけそう」と思いがちですが、最近は保湿効果があってお肌に優しい日焼け止めもたくさんでています。お肌に合うものを探してみてくださいね!
外的刺激を排除
肌に触れるものは清潔に保つ
お肌に触れるもので見落としやすいのは「メイク用のスポンジ」です。ずっと洗っていないパフには皮脂や雑菌がついているので、そのまま使い続けるとお肌に雑菌をつけているようなものです。
おでこのニキビを防ぐためにも、最低でも週に1回はパフ専用の洗剤などで洗って清潔にしておきましょう。
指で患部を触らない
おでこにニキビができた時、痛みやかゆみでついつい触っていませんか?指は無意識にいろいろな所を触っており、雑菌がたくさんついています。ニキビの刺激にもなりますので、気になっても触らないようにしましょう。
前髪を上げておく
おでこにかかっている前髪は、それだけでおでこのニキビに刺激を与えてしまいます。できればニキビが治るまでは前髪を上げておくのが望ましいですが、「恥ずかしくて見せたくない!」と思ってしまうものです。
そんな時は前髪を横に流してピンでとめるなど、おでこのニキビに刺激を与えないようにしましょう。
整髪料の付着に注意
前髪がおでこのニキビに刺激になるとお話ししましたが、同じように整髪料にも注意が必要です。ワックスなどがおでこにつくと、毛穴をふさいだり雑菌がついたりしておでこのニキビが悪化する恐れがあります。
おでこのニキビが治るまでは、前髪だけでも整髪料をつけないようにしましょう。
シャンプーのすすぎ残し&シャンプー選びに気を付ける
シャンプーしたあとシャワーでしっかり流したつもりでも、意外とすすぎ残しがあるものです。だからといって、高圧のシャワーを至近距離でおでこにかけるのもおすすめしません。最悪の場合シャワーの圧でにきびが潰れて、ニキビ跡やクレーターになる恐れがあります。
シャンプーも、お肌に刺激が少ないものがおすすめです。
洗顔すすぎ残しに気を付ける
洗顔したあと、何回お肌をすすいでいますか?5回~10回であれば少なすぎます。20回~30回程度、32度~33度くらいのぬるま湯で優しく洗い流してください。
最後におでこの生え際やこめかみ、あごの下や小鼻などすすぎ残しがないかしっかりチェックしてくださいね!
ニキビ対策用品を試す
大きいニキビが大量にできたり、なかなかおでこのニキビが治らなかったりしてにきびの悩みが長期的に続くようなら、一度スキンケアをニキビ対策専用のものに変えてみることをおすすめします。
ニキビ対策専用のスキンケアグッズであればアクネ菌などニキビの原因になる雑菌を除去する成分がしっかり配合されていますし、ニキビができるしくみをよく理解して作られています。
「おでこのニキビが治らなくてかゆい!痛い!」という悩みが続くようであれば、一度試してみましょう。
おでこニキビにならない正しい洗顔方法
洗顔は朝と夜1日2回
洗顔は朝と夜の2回行い、お肌の雑菌や古い角質を除去してあげましょう。朝と夜では除去したい汚れが違うので、できれば朝と夜で洗顔料を変えることをおすすめします。朝は皮脂やほこりを除去できればいいので、洗浄力が弱いタイプで問題ありません。
洗顔の正しい方法
ここで一度洗顔の正しい方法を見直してみましょう。
- 泡立て
洗顔料を泡立てるのは、泡立てネットより「手」がいいと知っていましたか?手のほうがきめの細かい泡ができ、よりおでこを優しく洗うことができます。
- 清潔な手のひらに洗顔料を出す
- ぬるま湯を指先につけて、空気を含ませるように泡立てる
- 洗顔料の泡が固くなったら1滴ぬるま湯を足す
- 泡が硬くなるまで②③を繰り返す
この手順で泡立てると、手のひらを下に向けても落ちないふわふわの泡ができます。
ですが、①~④の手順で泡を作るとだいたい5分はかかってしまいます。「毎朝5分も洗顔料を泡立てるのは難しい…」と思ってしまいますよね?
そんな時は、泡立てネットである程度洗顔料を泡立てて、最後の仕上げを手で行うことをおすすめします!大幅に時間が短縮できますよ。
- 洗顔
- 洗顔料の泡は、おでこ・鼻・あごの脂汚れが多い場所に乗せます
- 外回りにくるくると指を動かしながら、顔全体に泡を広げていきます
手でこするのではなく、泡のクッションで洗うようにしてください
- すすぎ
32度~33度のぬるま湯で行います。おでこの生え際などにすすぎ残しがないように、鏡でチェックします。
スキンケアメーカーの「ドクターシーラボ」が、洗顔方法を動画で詳しく解説しています。興味のある方は動画もご参照ください。
食生活に気を付けておでこニキビを改善しよう
おでこのニキビ改善には、食生活も気を付けましょう。オイリー肌で悩んでいる人は、ニキビに深くかかわっているビタミンB2やB6を積極的に食べましょう。鮭やまぐろなどの魚介類やみそなどの発酵食品、鶏のむね肉やささみがおすすめです。
さらに、皮脂の分泌を増やす食品は避けるようにしましょう。脂身が多く動物性脂肪の多いお肉(ステーキや焼き肉)や、ケーキやドーナツといった糖分の高いものは皮脂を過剰に分泌させる原因になりますので、せめておでこのニキビが治すまでは控えるようにしましょう。