ヘアケアに必要なヘアブラシ5選とブラシ別のメリットデメリット

突然ですが、どんなヘアブラシを使っていますか?ヘアブラシなんて、どれでも一緒なんて思っていませんか?普段何気なく使うヘアブラシですが、用途に合わせていろいろな素材があるのです。

つやつやの美髪は美しい女性の象徴と言えます。ブラッシングは美髪に欠かせないものですが、髪をとかす以外にも、たくさんのメリットがあるのです。今回は美髪を手に入れたい方に向けて、ヘアブラシの特徴とブラッシングについてご紹介いたします。

ヘアブラシの形別の特徴

ヘアブラシ3本

ヘアブラシにはたくさんの種類があり、それぞれ目的が異なります。

ヘアブラシその①スケルトンブラシ

目がとても粗いブラシで、髪を大まかにとかすタイプです。パーマなどのヘアスタイルを崩したくない場合や、カールした髪を少しほぐしたい時に活躍します。

骨格のような見た目をしているのでスケルトンブラシといいますが、派生してガイコツブラシと呼ぶこともあります。

ヘアブラシその②ハーフブラシ(デンマンブラシ)

美容師の方がブローするときに一番よく使うヘアブラシです。髪をとかすためというよりは、髪をブローするために使うブラシです。根元を起こしたり、ボリュームアップさせたりする効果があります。

ヘアブラシその③パドルブラシ

マッサージするための目の粗いヘアブラシで、大ぶりでカヌーのパドルのような形をしています。根元には空気穴が開いているのでクッション性があり、使い心地が良く芸能人も愛用している方が多いです。

目が粗すぎないのでブローからスタイリングまでできて、頭皮マッサージによる抜け毛防止効果も期待できます。

ヘアブラシその④ロールブラシ

円柱状で、360度すべてに毛が生えているブラシです。用途が広くどんな髪型にも適しており、オールマイティなヘアブラシです。直径の大きなブラシはストレートヘアーに向いていて、カールを付けたいなら直径の小さなロールブラシが適しています。

天然毛とナイロンの両方ありますが、天然毛はお手入れが大変なのでヘアブラシの扱いに慣れていない方にはナイロンのほうがおすすめです。

ヘアブラシその⑤クッションブラシ

クッション性がある目の粗いブラシです。根元のクッション部分はドーム型になっており、髪に当てやすくなっています。頭皮マッサージとシャンプー前のブラッシングに適しています。

毛の種類と特徴&メリットデメリット

子豚ちゃん

ヘアブラシの毛には、動物の毛を使った獣毛(じゅうもう)ブラシやナイロンでつくられたブラシのほか、木や樹脂でできたヘアブラシもあります。有名なものをご紹介いたします。

ナイロン

ナイロン製のヘアブラシのメリットは、何と言っても水洗いができてお手入れが簡単なことです。値段も安価なので購入しやすいです。髪のボリュームアップにも効果的で、髪の汚れなども除去しやすいです。

デメリットは、静電気が起きやすい点です。キューティクルは静電気に弱く、髪を傷めやすいと言えます。

猪毛(ちょもう)

いのししの毛で作られたヘアブラシです。猪毛ブラシは毛が硬く、髪の量が多くても頭皮までブラシが届きます。そのため頭皮のマッサージ効果や、根元の皮脂を全体に行き渡らせることで髪にツヤを与えるメリットがあります。静電気が発生しにくいのもメリットですね。

デメリットは毛が硬いために頭皮の刺激が強く、毛の量が少ない人や頭皮が敏感な方には向かないことです。高級品であるため、費用がほかのヘアブラシに比べて高くなる点もデメリットと言えます。

豚毛

豚毛は文字通り豚の毛から作られていますが、4種類に大別されます。

黒豚毛

猪毛と同じくらい硬いですが、長さもあるのでロングヘアの方も使いやすいです。猪毛は硬すぎて痛いという人は、黒豚毛がおすすめです。デメリットは、豚毛の中でも高価になる点です。

白豚毛

黒豚毛よりもさらに柔らかく、次にご紹介する豚毛よりも硬い毛でできています。ショートや髪の量が少ない方にはまだ刺激が強いため、セミロング程度の方にちょうどいいマッサージ効果があります。

デメリットは、髪の量が多い人や頭皮に刺激が欲しい人には物足りなさを感じる点です。

豚毛

白豚毛より柔らかいため、髪の量が少ない人や短い人・髪のコシが少なくなった人や頭皮が敏感な方に向いています。白豚毛と同じく、髪の量が多い場合は頭皮までブラシが届かず物足りなさを感じる点がデメリットとなります。

ゴマ豚毛

ゴマ豚毛とは、黒豚毛と白豚毛を混ぜて作られたヘアブラシです。黒豚毛ほど硬くないので髪の量が少ない方も使いやすく、白豚毛ほど柔らかくないので髪の量が多い人も使いやすいです。費用が高くなる点がデメリットです。

木製

ヘアブラシの毛(ピン)の部分も木で作られているので、ウッドピンブラシとも呼ばれます。硬そうなイメージですが意外とソフトな使い心地で、木のぬくもりが感じられます。

静電気が起きにくく髪に優しい点がメリットで、柘植の櫛(つげのくし)は高級ヘアブラシの代表ともいえます。木製のヘアブラシは全体的に高価である点がデメリットと言えます。

ヤギ毛

非常にやわらかい毛のヘアブラシで、静電気が起きにくいです。大人用で使われることはあまりなく、赤ちゃんが使うベビーブラシとして販売されていることが多いです。

ブラッシング術

髪の毛をといている女性

ブラッシングには、さまざまなメリットがあります。また、正しいブラッシング方法についてもご紹介いたします。

ブラッシングの効果

・汚れを取る

髪にはフケやほこり、抜けた髪の毛など汚れが絡まっています。シャンプーの直前にブラッシングするとその汚れが髪の表面に浮き上がってくるので、汚れを落としやすくなります。

・血行改善

ヘアブラシが頭皮をマッサージすることで、頭皮の血行がよくなり髪にも栄養が届きやすくなる効果があります。ヘアケアには、高価なシャンプー剤やトリートメントを使うよりも、頭皮の血流をよくすることが重要なのです。

・艶やかにする

ツヤを出すには油分が必要です。油分は頭皮から分泌されるため、根元からしっかりとブラッシングすると油分を髪全体に行き渡らせる効果があります。

ブラッシングの重要性

このようにブラッシングにはたくさんのメリットがあります。ブラッシングは髪をセットする目的で行う方が多いですが、実はヘアケアの効果も高い重要なことなのです。

頭皮のマッサージや血行促進は髪の健康に直結しており、リラックス効果や白髪予防などにも効果を発揮します。

タイミング別ブラッシングの意味

前述した通り、シャンプーの直前に行うブラッシングは洗浄力をアップさせる意味があります。必ず乾いた髪にブラッシングを行うようにしてください。寝る前に行うブラッシングは、リラックス効果を高める意味があります。

ヘアセットするために行うブラッシングはもちろんスタイリングの意味がありますが、それ以外にも頭皮の血行促進などヘアケアの意味もあるのです。

正しい使用方法

特にロングヘアの方は、いきなり頭頂部からブラッシングしないようにしてください。もつれた部分があれば、そこからブラッシングスタートです。まずは毛先から少しずつ、絡まりをほぐすイメージでブラッシングしていきましょう。

特に生え際や頭頂部は汚れが溜まりやすいので、しっかりとブラッシングしてください。ブラッシングの方向は、キューティクルの流れに沿って上から下へとかけていきます。

またヘアブラシの取り扱いについてですが、動物の毛を使用した獣毛(じゅうもう)ブラシは水に弱いものがほとんどです。お手入れの仕方は、購入時の箱などできちんと確認しておきましょう。

おすすめのヘアケア用ヘアブラシブランド

ブラシ

ヘアブラシは、海外にも日本にも有名なメーカーが数多くあります。何百年も続く老舗のメーカーもありますので、有名なメーカーを5つご紹介いたします。

デンマン

デンマンブラシ
デンマンブラシは1930年にジャック・デンマン・ディーンさんというイギリス人が作ったヘアブラシです。一般の人が使うよりは美容師さんなどのプロの方が使うブローブラシとして有名で、日本だけではなく世界中のプロが愛用しているヘアブラシです。

発売当初から熱や薬剤に強い性質を持っており、ブラシの曲線が髪によく沿って使いやすいと言われています。イギリスの人気美容師ヴィダル・サスーンさんがデンマンブラシとミニハサミでボブスタイルを発表した時「デンマンブラシじゃないとボブスタイルは作れない!」と言われたことで日本でも有名になりました。
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メイソンピアソン

メイソンピアソン
1862年に創設された、イギリス伝統の高級ヘアブラシメーカーです。最高の素材を使い、熟練の職人が手作業で作っていく最高級のヘアブラシにこだわり、「ブラシ界のロールスロイス」と言われています。

設立当初から素材にはこだわっており、ブラシの毛は黒毛の猪毛に限られています。猪毛には適度に水分と油分が含まれているため、キューティクルにダメージを与える静電気も起こりにくいです。

土台になっているクッションパッドは設立者の最大の発明と言われており、地肌の血行促進や髪のツヤに非常に効果的です。150年以上たった今でも、世界中のトップスタイリストやセレブに愛されているメーカーです。
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KENT

KENT
1777年にイギリスで設立され、200年以上の伝統技術を守っているヘアブラシメーカーです。1955年に英国王室御用達の証を授けられた、由緒正しいメーカーです。

KENTのブラシは豚毛に限られており、中国やインドで放牧されている豚の毛を使っています。柄の部分にもこだわりがあり、使用している木材は英国森林委員会とオランダ森林協会から認定を受けた森林の木材だけを使っています。また、伐採後は植林まで行う徹底ぶりです。

ブラシの毛の長さをあえて揃えないことで、頭皮のマッサージ効果を高めています。
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REDECKER(レデッカー)

REDECKER(レデッカー)
1936年にドイツで創業されたブラシメーカーです。質のいい天然素材を使用して、職人による熟練の手作業で1つずつ丁寧に商品を作っています。現在はブラシ以外にもさまざまな家庭用品を手掛けており、シンプルで美しいデザイン性がヨーロッパを中心に高く評価されています。

素材の調達にもこだわりがあり、CO2の排出を削減するために使用する材料のほとんどをヨーロッパ圏から集めています。また、間伐材(かんばつざい:木が成長した混雑してきた時に、間の木を伐採してできた木材)を使うなど環境へ非常に配慮しているメーカーです。
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江戸屋

江戸屋
1718年に将軍から江戸屋の屋号を与えられ、「江戸刷毛(はけ)」の専門店としてスタートした日本の老舗メーカーです。最初は刷毛を専門としていましたが、明治時代からブラシも手掛けるようになりました。

江戸屋は誠実・良品・奉仕をモットーとしており、動物の毛を100%使ったヘアブラシを作っています。毛の種類は猪毛と豚毛の両方を扱っているので、好みに合わせてヘアブラシの硬さも選べます。

毛の硬さだけではなく、ブラシの毛の列数も種類があります。5行・6行・7行と種類があり、髪のボリュームが少ない方は5行がおすすめです。6行が最も人気がありますが、髪の量が多い方向けに7行もブラシも用意されています。

持ち手の柄の部分は黒檀(こくたん)という硬くて黒い木材を使用しています。仏壇や楽器にも使われる、高級な素材です。
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「正しいブラッシングで美髪を取り戻す!」

ブラッシングのメリットやヘアブラシの種類についてご紹介しました。普段何気なく行っているブラッシングですが、髪をとかす以外にも多くのヘアケア効果があります。素材もさまざまな種類がありますので、1本自分のお気に入りのブラシを見つけるのも楽しいでしょう。

ヘアケアというと髪に栄養を与える方法ばかり考えがちですが、髪を作っている頭皮のケアも実は非常に重要です。シャンプーや就寝前にも意識的にブラッシングを行って、ぜひ頭皮ケアをしてみてください。この記事が参考になれば幸いです。