【決定版】肥満の総合説明書!肥満と病気は切り離せない?

自分は肥満とは縁のない存在だと思っていませんか?肥満は意外と身近に潜んでいて知らず知らずのうちに患ってしまっていることもあります。

今回は肥満についてのあれこれを全てご紹介する決定版。肥満に関する基礎知識についてまずはしっかり学んできましょう。

肥満とは

メジャーでお腹のサイズを図っている男

まず最初に肥満の定義についてですが、肥満とは「体の脂肪組織及びさまざまな臓器に異常に脂肪が沈着した状態」であると定義されています。

肥満は現在世界的に見ても増加傾向にあるのですが、それは日本も例外ではなく、40〜60代男性に関してはBMI25を超える人が、全体の30%を超える程にまで至っています。

肥満は様々な病気の要因

では「肥満」の何がいけないのかについてですが、それは「肥満」がこれから紹介してゆく様々な病気の要因になるためです。

例を挙げると「糖尿病」、「高血圧」、「動脈硬化」、「メタボリックシンドローム」などといった病名がそれにあたります。

これらの原因・詳細についても、記事内でしっかり取り扱っていくので是非知識をつけていって下さいね!

生活習慣病

最近では「生活習慣病」という言葉を誰でも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

生活習慣病とは病名のとおり、偏った食事、過度な飲酒、運動不足、過度のストレス、喫煙といった「生活習慣」が原因となり発症する疾患のこと。

生活習慣病の代表的なものを挙げると、先程触れた「高血圧」、「糖尿病」や「脂質異常症」がそれにあたります。

そしてこれらの要因が組み合わさっていくと更に発症リスクが高まると言われているのですが、この「生活習慣病」、自覚症状がほぼないために本人が気づかない内に進行するため「サイレントキラー」とも呼ばれています。

気づかないうちに進行し、「心筋梗塞」、「脳卒中」、「狭心症」といった症状を発症するので、気づいたときには最悪手遅れの場合もあるので、積極的に予防に努めることが大切です。

肥満と体脂肪

実は肥満といっても、その体脂肪量は非常に個人差があり、正常でも2~25%におよぶ幅があります。

さらに年齢、性別によっても異なってくるので注意が必要です。

要するに、一概に体重が多いからといって必ずしも肥満ではなく、標準体重であっても隠れ肥満ということが起きるということです。

例えば通常であれば、成人男子の体重における脂肪の割合は13~16%が正常とされており、この割合が30%以上になった場合は、肥満状態と言われています。

肥満と年齢

一部の方は「肥満」と「年齢」の関係性について既になんとなく予想がついているかもしれませんが、「肥満」と「年齢」には、わたしたちの誰もが避けられない現実があります。

それは「年齢」によって減少する「基礎代謝」と呼ばれるもの。

「基礎代謝」は人が1日に何もしなくても消費するエネルギー量(カロリー量)で、10代をピークにして男女共に年々減少していきます。

なので、何も対策をしていなければ年齢が挙がるほど「基礎代謝」が減少し、それでも食べる量などが変わらなければ蓄積されるカロリーが増えるため「肥満」になりやすくなるのです。

肥満の原因

リンゴとハンバーガーをもってはかりに乗っている女性

それではここからは実際に以下の「肥満の原因」について5つそれぞれ学んでいきましょう。

  • 摂取カロリーが多い
  • 加齢
  • 食事の内容
  • 消費カロリーの減少
  • 体質や遺伝

これらの要因が実際にどうして「肥満の原因」になることを知らないことには対策も出来ないので、しっかり抑えていきましょうね。

肥満の原因①摂取カロリーが多い

まず最初の理由としてご紹介するのは「摂取カロリーが多い」ということ。

甘いものは勿論のこと、動物性たんぱく質であるお肉、アルコールなどの暴飲暴食による過剰なカロリー摂取は、上記で触れた「基礎代謝以上のカロリーを摂取する原因」になるので注意が必要です。

肥満の原因②加齢

二つ目は「加齢」が原因なのですが、これは誰もが逆らうことができない事実ですね。

加齢によって起きる代表例は「基礎代謝の低下」なのですが、実はこれは「運動不足」によっても低下を引き起こすので、適度な運度を続けることは「期初代謝の維持・向上」に効果的。

肥満の原因③食事の内容

3つ目は「食事の内容」、いくら摂取カロリーが自身の「基礎代謝内」であっても、その食事の内容がすべてお菓子であったり、炭水化物ばかりでは いけないのです。(修正完了)

これらの食品にはミネラルやビタミンといった栄養素が不足している一方で「糖分」や「脂肪」といった栄養分が多く含まれています。

そして現代社会で問題なのは、欧米文化に影響を受けた動物性たんぱく質中心の食生活。

これらは「脂質」が高く、「内臓脂肪型肥満」が増える原因にもなっていると言われています。

この「内臓脂肪型肥満」というのは厄介で、細身の人でもなるので見た目からは分かりづらいという特徴があります。

肥満の原因④消費カロリーの減少

次は「消費カロリーの減少」は肥満の原因になるケースです。

この基礎代謝というのは、成人で平均1200kcalとされており、これは仮に寝たきりの状態でも1200kcal前後のエネルギー量を消費するという値です。

しかし、老化や運動不足などが原因で基礎代謝が低下すると、「太りやすく痩せにくい体質」になってしまうので対策が必要です。

肥満の原因⑤体質や遺伝

最後の原因は「体質や遺伝」からくるものです。皆さんもこういった経験はありませんか?

・「Aさんはいつもすごく沢山の食べているのに何で細いんだろう?」

・「Bさんは過食ではないのにぽっちゃり体型だな」

これには「体質」や「遺伝」が関係しており、人によってはこの「肥満遺伝子」というものを保有しているがために「太りやすい」方がいるのも事実です。

しかし、この「肥満遺伝子」を保有しているからといって、必ずも「肥満」になるのかというとそれは違います。

肥満の原因は「遺伝3割・生活習慣と環境が7割」だと言われていて、遺伝的要素ではなく、食事メニューであったり生活スタイル(食事の時間など)が主な原因だと言われています。

なので「自分は太りやすい体質だから」などといって諦める必要は全くありませんよ!

肥満に隠れている病気

血圧を図っている

ではここでは実際に肥満に隠れている病気・疾患4つについて以下の順序で詳しく説明していきたいと思います。

  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 動脈硬化
  • メタボリックシンドローム

どれもみなさんが思った以上に聞いたことのある病名・疾患名なのではないでしょうか?

これらの病気の詳細を学んで「肥満」がいかにこういった病気の原因になっているかを実感していただけたらと思います。

隠れている病気1・糖尿病

まずは生活習慣病が引き起こす病気・疾患として切っても切りは離せない関係の「糖尿病」。

「糖尿病」には実は3つの種類があって、その3つとは

  1. 1型糖尿病
  2. 2型糖尿病
  3. その他

と分類されています。

①1型糖尿病は、ウイルス感染などが要因でインスリンが分泌できない、または分泌量が極めて少ないために発症する糖尿病です。

②2型糖尿病は体質やカロリーの過剰摂取、運動不足が原因で「肥満」になり。インスリンの分泌量が減少したり、働きが低下することが要因で発症する糖尿です。

実は95%の糖尿病患者がこのタイプであるといわれており、特に中高年が多い傾向だったのですが、現代では若年化が進んでいます。

これを数値みると「肥満」がどれだけ「糖尿病」の原因になっているかお分かりいただけると思います。

ただ、逆に言えば「肥満」を予防さえすればこの「糖尿病」になる確率は格段に予防できるということにもなるので安心下さいね。

隠れている病気2・高血圧

2つ目の症状は「高血圧」です。

「高血圧」というのは必ずしも「肥満」が原因でなるわけではないのですが、この「高血圧」発症率は肥満でない人の2倍から3倍になるというデータが出ています。

これは高血圧の原因で「インスリンに対して抵抗性が高くなり、糖代謝が正常に行われなくなる」ということが高血圧を誘発するためです。

ですが、かつて「肥満」であった人が減量すると血圧が下がったというデータもあるので、現在すでに高血圧気味の方は「肥満」を解消すれば血圧まで下げることが可能かもしれないのは嬉しいですよね!

隠れている病気3・動脈硬化

次の「動脈硬化」の原因は、血中の総コレステロールと中性脂肪、悪玉コレステロールの数値が高く、逆に善玉コレステロールが少ないこと。

そして「肥満」のタイプでも内蔵に脂肪が蓄積される「内臓脂肪型肥満」は、中性脂肪やコレステロールの数位が高く、この「動脈硬化」に強く関係しているそうです。

また、既に説明した「糖尿病」や「高血圧」もこの「動脈硬化」の原因になっています。

隠れている病気4・メタボリックシンドローム

話題で「肥満」が出てくると、それとセットと言っていい程、最近ではメタボとも呼ばれる「メタボリックシンドローム」がキーワードに上がりますよね。

「メタボリックシンドローム」は、肥満が原因で発症する病気で実は両者には共通点が多いのですが、その違いを挙げるとすると、人体に対する悪影響の中でも「動脈硬化」に焦点をあて、その予防や早期治療のために診断するという部分です。

またメタボリックシンドロームは医学的に「疾患(病気)扱い」なので、ただ単に「太っている」では済まされず、治療が必要だということをよく覚えておいて頂きたいと思います。

肥満におすすめの食事

ご飯とおかず

では、日頃から簡単に取り入れられる「食事」をテーマに「肥満予防に効く良い食事」を3つ程ご紹介していきたいと思います。

肥満におすすめの食事~和食~

現代人の食生活は「欧米化」しており、肉類といった脂質が多い製品が増加傾向にあります。

脂質は必要な2大栄養素ではあるのですが、過剰摂取すれば身体に脂肪として留まり「肥満」を促進する原因になってしまいます。

和食料理はその点でいうと栄養バランスが優れている上にカロリーが控えめな品目が多いのでとってもヘルシー。

ハンバーガーを食べたくなる気持ちも分かりますが、基本はしっかり一汁三菜の食事を心がけると効果的です。

肥満におすすめの食事~こんにゃく・きのこ類・海藻~

この「こんにゃく」、「きのこ類」、「海藻」の良い所は それぞれビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれてい る上に、とっても低脂肪で低カロリーだということ。

食事制限は誰でも最初は辛いと思うんですが、こういった食材を多く取り入れば食事の量をかさ増しできるのでダイエットにも頼もしく、積極的に取っていきたいですね。

肥満におすすめの食事~納豆・豆腐~

最後におすすめする食品は「納豆」・「豆腐」といった大豆製品です。

これは大豆製品に含まれるイソフラボンという成分がインスリン感受性を改善するという研究結果がでているためです。

そしてこれは「肥満」が原因である2型糖尿病に対して特に効果的だというのです。

さらに、大豆製品に含まれる「大豆タンパク質」には基礎代謝を高めたり、コレステロールを下げたりする効果があるのも嬉しいですね。

大豆製品はお値段も安い上に、和食との組み合わせにもバッチリなので是非取り入れていってみてください。

肥満を改善する方法

ジョギングをしている女性

ここまで、みなさんに「肥満」についての基礎知識全般を解説してきましたが、その内容をまとめると肥満を改善するには「食事制限」と「適度な運動」の組み合わせが重要だということは間違いのない事実です。

なので最後に、この大切な「食事制限」と「適度な運動」の二本柱についてまとめたいと思います。

食生活が大事

まずは基本である「食生活」の改善についてまとめたいと思います。

一番の理想は「食事制限」と「適度な運動」であることは間違いないのですが、「わたしは運動はちょっと」という方であれば必ず「食生活」だけでも改善する必要があるということを忘れないで下さい 。

間食はできるだけ控えることが好ましいのですが、間食の種類によっては食べ過ぎを予防するというデータもあるので、間食をするなら果物や野菜スティックなどが好ましいですね。

「食生活」だけでもきちんと改善できれば、「肥満」を予防・改善しやすい体質になっていくので、今回紹介したような食生活に、少しずつでもシフトしていけるよう目標にしましょう。

適度な運動

上記の「食生活」の改善ができたなら出来るだけ「適度な運動」も取り入れていきましょう。

「適度な運動」が「肥満」を改善するため効果的な理由は、「肥満」の原因である内臓脂肪は、運動を通して減少しやすいという特徴があるため。

毎日の生活に適度な有酸素運動や筋力トレーニングを取り入れて、脂肪の付きにくく燃焼しやすいい身体をつくりましょう。

有酸素運動であればウォーキングやジョギング、エアロバイクといったものがおすすめですが「肥満」や「高齢」が原因で足腰が弱っているのであれば、浮力を利用して負担が少ないプールでのアクアサイズなどがあります。

筋力トレーニングは筋肉量を増加するのに効果的なため、結果的に「基礎代謝」が高まり、1日の消費カロリーが上昇するので、脂肪がつきにくい身体をつくるにはぴったりです。

肥満は生活習慣から

今回は「肥満についてのあれこれを全てご紹介する決定版」として、肥満に関する基礎的な知識から、それによって誘発される病気や疾患、その予防についてご紹介させて頂きました。

肥満にも種類があり、もしかしたら「隠れ肥満」の可能性もあるということを理解していただけましたでしょうか?

皆さんはもうお気づきかと思いますが、「肥満」の殆どは「生活習慣」を改善することによって予防できる病気なので、これを機会にご自身に合った予防・対策をしていって頂きたいと思います。