ミニスカートやホットパンツから伸びるすらっとした美しい足は、男性だけでなく女性にとっても憧れですよね。でも、ふくらはぎが太くなってしまうと、見た目だけではなく、ふくらはぎの機能まで有効に使えなくなってしまいます。
今回は、ふくらはぎが太くなってしまう原因を知り、ツボ押しや足浴&冷シャワーなどを行い、足痩せは可能なのか検証したいと思います。
ふくらはぎはなぜ太くなるの?
ふくらはぎのツボについて解説する前に、まずはなぜふくらはぎが太くなってしまうのか、その原因について知っておきましょう。原因を知ることで、効率よくふくらはぎ痩せに取り組むことができますよ。
脂肪の付着
ふくらはぎが太くなってしまう原因の1つとして、ふくらはぎに脂肪がついてしまうということがあげられます。ふくらはぎに限ったことではありませんが、体脂肪率が上昇すれば、身体の各部が太くなるというわけです。
脂肪がついてしまう原因としては、これまでカロリーの摂りすぎが問題だと考えられてきました。そのため、ダイエットをおこなうためには「消費カロリー>摂取カロリー」の状態にすることが重要だといわれてきたのです。
ところが、近年の研究によって、体脂肪が増えてしまうのには糖質の関与していることが分かってきたのです。糖質とは、炭水化物から食物繊維を除いたものを指します。
糖質を摂取すると、私たちの体内ではインスリンが分泌されます。インスリンには、糖質を分解して、私たちの脳や身体が働く際のエネルギーへと変換する働きがあります。
ところが、糖質の摂取量が過剰であったり、食後に血糖値が急上昇したりすると、インスリンの糖質分解能力を超えてしまうことがあるのです。
インスリンによって分解しきれなかった糖質は、緊急時に使用される予備のバッテリーとして、細胞内に蓄えられることとなります。その正体こそが脂肪であり、太ってしまうメカニズムでもあるのです。
筋力の低下
ふくらはぎが太くなる原因としては、筋力の低下もあげられます。基本的に、筋肉量と体脂肪率は反比例するものなので、筋力が低下すれば体脂肪が増え、ふくらはぎが太くなるリスクも上昇するのです。
また、ふくらはぎの筋力が低下すると、ふくらはぎがプヨプヨになってしまい、たるんだような印象を与えてしまいます。
ふくらはぎの筋力が低下してたるんでしまうと、足首との境目がはっきりしなくなってしまい、余計に足が太く見えてしまうのです。
むくみ
ふくらはぎが太くなってしまう原因としては、足のむくみもあげられます。特に、筋力が弱かったり筋肉量の少なかったりする場合に、足のむくみがみられることとなります。なぜそのようなことが起こるかについては、後ほど詳しく説明したいと思います。
ふくらはぎの重要性とは?
以上のように、ふくらはぎが太くなってしまう原因は実にさまざまです。では、ふくらはぎにはどのような働きがあるのでしょうか。
足は第2の心臓
身体の血液は、心臓から押し出されて全身をめぐります。そして、押し出された血液は また心臓に戻ってくる必要があります。心臓より高い位置にある頭や首の血液は重力に従って 簡単に戻ってきますが、 下半身の血液を戻すためには重力に逆らわなければいけません。
そこで、血液を心臓に押し上げるポンプの役割をするのが、『ふくらはぎ』なのです。ふくらはぎの筋肉がポンプのような動きで伸縮することで、身体の下から上へと血液がめぐっていきます。
このように、心臓だけでは補いきれない下半身の血流を促す働きがあるために「第二の心臓」と呼ばれるのです。そのため、筋肉量が少なかったり筋力が弱かったりすると、血液を送り返す力も低下してしまい、結果として血行不良や足のむくみがみられることとなるのです。女性の方に足のむくみや冷え症、下肢静脈瘤が多いのはそのためです。
足のラインにメリハリを与える
ふくらはぎの筋肉がなぜ重要かというと、ふくらはぎに適度に筋肉がついていることによって、足が引き締まって細く見えるからです。また、ふくらはぎに適度に筋肉がついていると、足首がキュッと細く見えることとなります。
足に限ったことではありませんが、美しい身体のラインにはメリハリが必要です。簡単言うと、出るべきところは出ていて、締まるべきところは締まっているというのが、理想的な身体のラインとなるのです。
理想的な身体のラインを得るためには、単に食事を制限して体重を落とせばいいという訳ではありません。適度な筋肉がつくことによって、理想的な身体のラインが得られるのです。
ふくらはぎは冷えやすい
実は、ふくらはぎは大事な箇所でありながら、構造的に冷えやすい場所でもあります。
太もものようによく動かす場所には、筋肉が集まっており、筋肉を使うと熱が産生されるため、ポカポカと温まります。
一方ふくらはぎは、特に意識しない限り、それほどよく動かす場所ではないため、筋肉量が少なく、熱が産生されないために温まりにくいのです。冷えは筋肉が固まることにつながります。筋肉が固まるとポンプの働きが弱くなり、血流が悪くなるのです。
ですから、ふくらはぎが冷えてしまうと、むくみやすく、ポンプ機能が低下するため、全身の血行が悪くなってしまいます。
血行が悪くなると、全身の冷えにつながりますが、冷えは体にとってストレスになり、長期的に続くと交感神経(心拍数や血圧を上げるなど全身の活動力を高める神経)の過緊張、およびホルモンの乱れを招きます。
このように、知らず知らずのうちにふくらはぎが冷えて固まっていることが身体全体の不調につながっているかもしれません。
ふくらはぎのツボ
その1・むくみを改善
ふくらはぎが太くなってしまう原因や、ふくらはぎの重要性について知ってもらったところで、いよいよ今回のメインテーマである、ふくらはぎ痩せに効果を発揮してくれるツボを紹介していきたいと思います。ツボ押しとは、足先から心臓に戻る血流を、ポイントごとに刺激して、老廃物の排出を促し、むくみ対策の助けになります
なお、静脈瘤の人や予備軍の人は、ツボを押して刺激をするよりも、軽く摩ったり、足湯等での温熱療法で血流を改善する方法をお勧めします。
まずは、血行を改善してふくらはぎのむくみを解消し、足の見た目痩せに効果を発揮してくれるツボから見ていきましょう。
承山(しょうざん)
アキレス腱が筋肉へと移行する場所、ふくらはぎ後面の、膝の裏とくるぶしの中間点にあるツボ
承山は、腎臓や膀胱などにかかわるツボで、ここに筋緊張がみられると、排泄物が滞りやすくなり、むくみや便秘になるので、刺激をすることで解消されます。
また、腰痛や坐骨神経痛の痛みも鎮痛作用のあるツボだとされています。
【押し方】
ツボをそれぞれ両手の中指を重ねて強すぎずないように、軽く押します。
承筋(しょうきん)
- ひざ裏と「承山」の中央、ふくらはぎの中央ライン上にあるツボ。
承筋には、老廃物の蓄積を防止するだけでなく、足のむくみ解消効果や、足の疲労回復効果も期待されています。足や腰のだるさなどをとるにも効果的なツボです。
ふくらはぎのダルさ、足の疲れに効果的、また、腰から膝の裏にかけての痛みやダルさにも有効です。身体を支える力を強める効果のあるツボになります。
【押し方】
ふくらはぎを覆うようにして刺激するとよいでしょう。
承山(しょうざん)のツボから下から上にスライドするように、2~3分間交互に押しもみます
委中(いちゅう)
- ひざの裏のほぼ中央にある
ひざの裏のほぼ中央にあるツボはリンパの流れを促進し、むくみを解消します。
さらに縮んでいる筋肉を伸ばす作用があり、急性の腰痛などの痛みにも効くといわれ、下半身全体の動きをサポートしてくれます。
「委」は、女性が体をかがめてもたれかかる意。体をかがめたとき、膝の後ろ側にできるくぼみの中央にあることから、腰痛気味の方は、まずはこのツボ押しから始めてみてもよいでしょう
【押し方】
両手の親指がツボにあたるように手をあて、2本重ねて下から押し上げるように刺激しましょう。
その2・冷えを改善する血行促進
ダイエットをおこなう際には、冷えを改善し、ホルモンのバランスを整えておくことも重要です。なぜなら、ホルモンのバランスが乱れることによって、満腹中枢がうまく機能しなくなることもあるからです。冷えを解消するのに効果的なツボを3点紹介いたします。
三陰交(さんいんこう)
- 内くるぶしから指4本分上のツボ
「女性の不調といえば三陰交」というくらい、女性特有の症状に効くと言われています。三陰交を押すと、ジーンと響くような心地よさを感じます。
ここが冷えてしまっていると、足全体が浮腫んでしまってくるので、このツボをしっかり刺激してると身体全体がポカポカしてきます。
【押し方】
ゆっくり息を吐きながら静かに押して、息を吸いながら離します。
築賓(ちくひん)
- 足の内側のくるぶしからひざの方へ指5本分進んだところにあるツボ
下半身全体の血行を促し、足の冷えを解消します。ふくらはぎの血流が良くなり、むくみもなくなります。ホルモンバランスを整え、婦人科疾患の改善にも役立ちます。
【押し方】
- ふくらはぎの筋肉全体をつかむようにして、膝とくるぶしの中間あたりの骨の下を親指で押します。
陰陵泉(いんりょうせん)
- ひざの内側の下にある太い骨の下にあるくぼみ
すねの内側をたどり、ひざの下にある太い骨にぶつかったところ。
これまでの行程で、滞っていた血液を膝の裏のリンパへ戻すことで、水分がスムーズに体外へ排出され、下半身のむくみも改善されるでしょう。冷え症、腰痛、下痢などで悩んでいる人にもおすすめです。
【押し方】
ひざを軽く曲げ、ひざからすねをつかむようにしながら親指をツボにあてて、ひざの外側に向けて押します。
ツボ押しのポイント
どのツボも目安としては、一度に続けて5秒くらいを3回程度押すと良いでしょう。
押す場所がわからない場合でも、血行が悪くなると、痛みの原因になる物質が発生するため、ツボを押す時は他よりも痛みを強く感じる場所を押すのがコツです。押す力は控えめに。
ふくらはぎのツボだけで痩せられる?
ここまで、ふくらはぎ痩せに効果のあるツボを紹介してきましたが、やはりツボを押し
だけでは、直ぐに痩せたり体質を変えたりする事は難しいと思います。しかし、ツボ押しを出来る範囲で継続する事で、自分の体の不調を知ることができます。
ツボは神経を通して内臓をはじめとする全身のさまざまな部位とつながっています。このため身体に不調があると、特定のツボに痛みや硬さ、冷えや赤みとなって現れて、身体や心が疲れていることを知らせてくれるのです。不調のサインに気づいたら、痛みのあるツボをゆっくりと押してみましょう。ツボに適切な刺激を与えると痛みが和らぎ、そのツボに関連する内臓にも作用して、体調改善に役立ちます。
ツボ押し+足浴と冷水シャワーで効果的にダイエットしよう
食事ダイエットや運動法などもインターネットで調べれば、たくさん出てきますが、手軽に情報が手に入る分、自分でその情報が正しいのかしっかり見極めないと結果的に間違ったダイエットを行ってしまい、体によい食事をしても、週に2回は必ず運動をしていても身体を壊してしまった・・・なんてこともあります。
その点、ツボ押しは比較的簡単で体調管理をしやすい利点もあり、同時に足浴と冷水シャワーを行えば血流促進&ダイエットとW効果も期待できます。
ツボ押しをしながら足浴&冷シャワー
足浴の方法は簡単で、足が入る大きさのバケツやタライに40度から43度程度のお湯を入れます。そこへ足を入れるだけです。時間は10分から15分程度で温まると思います。手浴の場合は手が入るほどの容器に足浴と同じようにお湯を入れて手を入れるだけです。
足浴をしている間、先ほど紹介した6つのふくらはぎのツボを裏側から3つ、
内側を3つ上から順番に押していきます。5秒ずつを5回ほど押して、足の先を触って温まっていれば終了です。ツボ刺激をしたことで、さらに血行が促進されさらに効果的です。
最後に冷シャワーを浴びて肌を引き締めます。
冷水の温度はいきなり冷たくしすぎないで24℃くらいにし、温水との温度差をつけすぎず、無理のない範囲で行ってください。徐々に体が慣れたら、温度差を広げていきます。かけ方は、足先にシャワーをかけ、ひざ下、太ももの付け根に少しずつ範囲を広げ終了です。
冷たい水を浴び冷水によって体が冷やされると、体が体温を取り戻そうとし基礎代謝がよくなり、脂肪を燃焼させるのでエネルギーを消費するだけではなく太りづらくもなります。また、寒さに対しての抵抗力をつきますので風邪が引きにくくなります。
ふくらはぎをツボ押しして足浴&冷シャワーをして体液の循環がよくなると、老廃物が腎臓に送られ、尿として排出されます。一連の刺激を終えたら(最中に)白湯もしくは常温の水を少なくてもコップ一杯以上、ゆっくりと飲んで、失われた水分を補給してください。
最後に…
効果は人それぞれで直ぐに出るものではありませんが、一日のスタートや終わりに、ツボ押しや足浴&冷シャワーを行うことで、やる気が起こらない日は活動的に、疲れた体の時はスッキリと効果は得られると思いますので、積極的にふくらはぎのツボ押しに取り組んでみてくださいね。