手作り美白化粧水のメリットとデメリットは?人気レシピ5つを紹介します

「スキンケアの中でも一番多く使う化粧水は、できるだけ安く抑えたい」「だけど成分にはこだわって、美白に有効な化粧水がいい!」「手作りで新鮮な化粧水を使ってみたい!」と思ったことはありませんか?それなら化粧水を「手作り」してみるのがおすすめですよ!

「美白化粧水にはどんな材料がおすすめなの?」「手作りの化粧水の注意点は?」などを詳しくご紹介いたします。

手作り化粧水の安全性・メリットとデメリット

手作り化粧水の安全性

何か話している女性

「手作りの化粧水って安全なの?」と不安に思いがちですが、以下のような安全性があります

  1. 保存料や香料、科学的な成分を配合せずに作れる
  2. 分の肌に合わないとわかっている成分を省くことができる

「無香料」「肌に優しい」という宣伝文句がある化粧水でも、パッケージをじっくり見ると、「アルコール」や保存料の「パラベン」などの記載があるものです。これは価格を安く抑えるため以外にも、成分を均一にしたり劣化を防いだりと「たくさんの人に安全に販売するため」という意味があります。ですが、その添加物が肌トラブルの原因になるというのも事実です。

「ビタミンC誘導体」や「プラセンタ」などの自分が好きな成分が配合された化粧水でも、保存料や香料が合わなくて泣く泣く断念した経験があるかたも多いのではないでしょうか?手作り化粧水ならそのような「自分に合わない」と思う成分を排除して、美白成分をはじめとした「自分が好きな成分だけ」で化粧水を作ることができます。(濃度には十分注意が必要です。)

手作り化粧水のメリット

安全性はもちろんのこと、手作り化粧水には以下のようなメリットが挙げられます。

  1. 美白有効成分などの「欲しい成分」と、保存料などの「不要な成分」を自分で選べる
  2. 市販の化粧水よりも安い
  3. 新鮮な状態で使える
  4. 作る楽しさがある

①は前述したとおりですが、なんといっても材料と保存用のボトルを購入すればすぐ作れるので、化粧水を購入するより安上がりになります。市販の化粧水に比べたら、できあがった化粧水をすぐ使えるので「鮮度」も高いでしょう。

ものづくりやDIYが好きな人なら、「作る楽しさ」もありますね。お気に入りの美白に効果的なアロマオイル(精油)やニキビに効果的な成分など、自分の「なりたいお肌」に有効な成分をカスタマイズできます。

手作り化粧水のデメリット

安全性も高くメリットの多い手作り化粧水ですが、以下のデメリットも覚えておきましょう。

  1. 大量の作り置きは避ける(こまめに作る必要がある)
  2. ボトルの消毒など衛生管理は気が抜けない
  3. 長期保存はできない
  4. 市販の化粧水のような高度な技術は使えない

無添加で保存料やアルコール成分が配合されていないということは、「日持ちしない」ということです。手作りのお菓子などと同じく「一度にたくさん作って数か月使う」という使い方は危険ですし、保存ボトルもアルコールや熱湯での消毒が必要です。

なんといっても手作り化粧水は「素人」が作ったものです。知識や経験がある研究者が集まり、技術を駆使して製造された化粧水と同じ品質とはいかないでしょう。

手作り化粧水はあくまでも「自己責任」で使うものであって、「成分の種類が少ないシンプルな化粧水が欲しい」という人におすすめです。

手作りで使える美白成分の種類

びんとレモン

ビタミンC誘導体

ビタミンC誘導体とは、不安定な「ビタミンC」を人工的に安定させた成分です。お肌につけて浸透した時に、「ビタミンC」に変身するという優れた製品です。

メラニンができるステップを阻止してくれるのでしみの「予防」もできますし、さらにメラニンを還元する働きがあるのでシミを「薄くする」働きもあります。粉状で販売されていることが多く、30gあたり400円程度で購入できます。ドラッグストアなどの店舗よりは、インターネットのほうが購入しやすいでしょう。

さらにお肌の新陳代謝をアップさせたりコラーゲンの生成をサポートしたり、抗酸化作用によって「エイジングケア」にも効果があります。あらゆる肌トラブルに「万能」ともいえる美肌成分なので、多くの化粧水に配合されています。

美白効果が高いですが、その一方でお肌への刺激も多く乾燥する場合もありますので「入れすぎ」にはくれぐれも注意が必要です。

セラミド

セラミド

セラミドはお肌が本来持っている保湿成分で、お肌に欠かせません。表面の「角質」の間に張りめぐらされて細胞同士をくっつけているので、不足すると「お肌のバリア機能」が衰えてしわや乾燥などの「肌トラブル」につながります。

つまり、どんな肌タイプの方や「美白ケアしたい」「ニキビを治したい」という希望がある人でも必要な成分です。

液体の原液タイプや粉タイプで販売されていることが多いです。また、「ヒト型セラミド」や「米セラミド」などセラミドにも種類があります。中でも「ヒト型セラミド」が一番保湿力が高いといわれています。原液であれば、20mlあたり2000円程度で販売されています。

日本酒

きれいな水

日本酒は「麹」という材料をもとに作られるお酒で、美肌効果も高く酒造メーカーが製造した化粧水も販売されています。

「アミノ酸」が豊富なので保湿力もありますし、なんといってもメラニンの生成をブロックするので「美白」効果があります。さらに抗酸化作用もありアンチエイジング効果も期待できます。「米麹」に美白効果が高いので、手作り化粧水には日本酒の中でも「純米酒」がおすすめです。日本酒の中でも価格が安めで使いやすいですよ!

はちみつ

はちみつ

はちみつは殺菌力の高さはもちろんのこと「美肌効果」が高く、唇パックなどでも人気のアイテムです。

はちみつに含まれる「ビタミンC」は抗酸化力が高く、メラニンを「予防」する美白効果があります。さらに、「ビタミンB」も含まれているのでできてしまったシミを「薄くする」働きもあります。

さらにはちみつは水を混ぜると「浸透力」が上がりますから、手作り化粧水にぴったりの材料ですよ!

アロマオイル

アロマオイル

アロマオイルとは植物から抽出した精油で、古くから薬や美容に使われています。

美白効果のあるアロマオイルなら、以下の2つがおすすめです。

  • ローズヒップオイル…オイルの90%が美容成分ともいわれており、市販の化粧水でも配合されています。「ビタミンCの爆弾」ともいわれるほどビタミンCが豊富で美白に効果的です。
  • ラベンダー…安全性が高いので初心者にもおすすめです。皮膚細胞の活性化に効果的なので、日焼け後の美白ケアにもおすすめです。

和のハーブでは「ユキノシタ」も人気があります。肌荒れや紫外線対策に効果的ですし、中耳炎の治療に使われることもあります。

美白効果がある手作り化粧水のレシピ

ハーブとオイル

セラミドとビタミンC配合 保湿と美白の化粧水

  • 用意する道具
  • 除菌用のアルコール(適量)
  • 計量スプーン
  • スケール(デジタル)
  • 保存用ボトル(50ml程度)
  • 材料
  • ローズダマスクウォーター…40ml
  • セラミド原液…7.5ml
  • ビタミンC(誘導体でパウダー状のもの)…2g
  • グリセリン…5ml(小さじ1)
  • 作り方
  1. 保存ボトル、計量スプーンをアルコールで拭いて消毒して乾燥させる
  2. 保存ボトルにローズダマスクウォーターを入れて、セラミド原液を加える
  3. ②にビタミンCを加え、グリセリンも加える
  4. ボトルをよく振り、全体的に均一に混ざれば完成

※冷蔵庫に保管して10日程度で使い切るようにしましょう。

ローズダマスクウォーターとは、アロマオイルを作るときに副産物としてできる「フローラルウォーター」の仲間です。ローズの香りが華やかで、高級化粧水のような香りになります。お店で買う場合はアロマショップなどにありますが、近くにない場合はインターネットが便利です。

化粧水を作るなら、スケールは持っておいたほうがいいでしょう。ビタミンC誘導体は粉で売っていることが多く、「1g」や「2g」という細かい計量が必要なため前述したようにデジタルタイプがおすすめです。キッチン用に持っている方は、ぜひ活用してください。

動画でも作り方が紹介されていますので、ぜひ参考になさってください。

日本酒の手作り美白化粧水

  • 用意する道具
  • 除菌用のアルコール
  • 保存用のボトル
  • 計量カップ
  • 材料
  • 精製水…50ml
  • 日本酒…50ml
  • グリセリン…5ミリリットル
  • 作り方
  1. 計量カップ、保存用のボトルをアルコールで除菌して乾燥させる
  2. 精製水、日本酒、グリセリンを保存用ボトルに入れて、全体が均一になるようによく振って完成

※冷蔵庫に保管して2週間程度で使い切るようにしましょう。使いきれそうにない場合は、すぐに冷凍するのがおすすめです。万が一使うときに匂いが変わっていれば、使うのをやめてください。

前述したように日本酒の中でも「純米酒」がおすすめです。もちろん好きな日本酒でもかまいません。「日本酒やお酒の匂いが苦手」という方は、精製水を3分の2程度増やして日本酒を3分の1程度に減らしてもかまいません。

また、少し熱を加えてアルコールを飛ばしてもいいでしょう。材料をお鍋に入れて、沸騰しないように弱火で2分温めればアルコールの香りはかなり弱まります。

美白に効果的な「緑茶」をプラスするのもおすすめです!上記のレシピに緑茶を「小さじ2」加えれば完了です。そのまま入れてもいいですが、使い捨てのティーパックに包んで入れると茶葉が出てこないので使いやすいです。

はちみつの手作り美白化粧水

  • 用意する道具
  • 除菌用アルコール
  • 計量カップ
  • 保存用ボトル
  • 材料
  • はちみつ…10ml
  • 精製水…100ml
  • グリセリン…10ml
  • 作り方
  1. 計量カップと保存用ボトルを、アルコールで除菌して乾かしておく
  2. 保存用ボトルに精製水10mlとはちみつを入れて、よく振って混ぜる
  3. はちみつと精製水が混ざってきたら、のこりの精製水とグリセリンを加えてさらによく混ぜる

※2~3週間で使い切るようにしてください。

はちみつには高い殺菌力があるので、「ニキビ」の改善にも効果が期待できます。はちみつよりさらに殺菌効果や栄養価の高い「マヌカハニー」で化粧水を手作りするかたもいます。マヌカハニーははちみつに比べてかなり独特な味をしていますので、「買ってみたものの食べきれない」と持て余している方にはさらにおすすめです。

できれば純度100%のはちみつがおすすめです。安いはちみつだと、「水あめ」を混ぜて作っていることもあるので成分をよく確認してみてくださいね。

はちみつを使った手作り化粧水の動画もあります。ぜひ参考になさってください。

ゆずの手作り美白化粧水

  • 準備する道具
  • 除菌用アルコール
  • 保存容器
  • 口が広い保存容器
  • 茶こし
  • 包丁
  • スケール(デジタル)
  • 材料
  • ゆず…小さいもの4つ分(種だけ使用します)
  • 日本酒…150ml
  • アロエベラオリーブオイル…適量(あれば)
  • 作り方
  1. 保存容器はアルコールで除菌しておく
  2. ゆずを包丁でカットして、中の種を取り出す
  3. 口が広い保存容器に、日本酒とゆずの種をいれる。ゆずの種をスケールで計量して、種:日本酒が1:3(もしくは1:5)になるように調整します。お好みでアロエベラオリーブオイルも数滴加える
  4. 容器にしっかりフタをして、冷暗所(夏なら冷蔵庫)に保存する。時々かき混ぜながら1週間放置する。(雑菌が気になる場合、ふたを取らずに容器をゆする程度でもかまいません)
  5. 1週間たったら液体にトロミが出る。茶こしを使って種を取り除いて、保存用ボトルに移して完成

※冷蔵庫で保存して1か月以内に使い切るようにしてください

テレビ番組でも紹介されたことがあり、人気が高まっています。アルコールが苦手な人は精製水で代用できます。ゆずの皮には「光毒(こうどく)性」があるので、紫外線の影響でかぶれなどの肌トラブルが起こることがあります。使うのは「種」だけにしましょう。

ゆずには美白に有効な「ビタミンC」をはじめ、「抗アレルギー」効果があるのでアトピー肌にも美肌効果が期待できます。種の周りにはぬるぬるとした「ペクチン」という水溶性の食物が含まれており、お肌をしっとりと保湿してくれます。

アロマの手作り美白化粧水

  • 準備する道具
  • 除菌用アルコール
  • 計量スプーン
  • ビーカー(小さいガラスのボウル)
  • かくはん用の棒
  • 保存用ボトル
  • 材料
  • 精油…3滴
  • 無水エタノール…小さじ1
  • グリセリン…2.5ml
  • フローラルウォーター…100ml
  • 作り方
  1. 保存容器や道具はアルコールで除菌して、乾燥させておく
  2. ビーカーに無水エタノールを入れて、精油を垂らす
  3. ②にグリセリンを加える
  4. かくはん用の棒で混ぜて、保存用ボトルにそそぐ
  5. フローラルウォーターを加えてよく振り混ぜて完成

※冷蔵庫で保存して10日以内に使い切るようにしてください

「アロマオイルなんて香りだけで気休め」と思われがちですが、海外では医療の現場などでも使われているほど美容をはじめ健康や精神面でも効果の高いアイテムです。

美白に効果的な「ラベンダー」や、「ローズヒップオイル」がおすすめです。乾燥肌の方なら「ゼラニウム」などもおすすめです。複数のアロマを使用しても構いませんが、合計で「3滴」を超えないように注意してください。

材料は少し違いますが、アロマオイルを使った化粧水の作り方は動画でも紹介されています。ぜひ参考になさってください。

※精油は必ず「天然成分100%」のものを使用してください。成分によっては高価なものもありますが、それだけ成分が凝縮されています。雑貨屋さんや100円均一で販売されている低価格のオイル(ポプリオイルなどと呼ばれます)などの、合成されたオイルはアロマオイルとは違いますので、絶対使わないようにしてください。

手作り美白化粧水の注意点

白い服を着て左を差している女性

濃度は絶対遵守

「保湿成分をもっと入れたい!」「美白成分をもたっぷり入れて、早く白い肌になりたい」と思いがちですが、濃度は厳守するようにしてください。入れすぎると、お肌が炎症を起こしたり乾燥したり、思わぬトラブルにつながります。

例えば手作り化粧水に欠かせない「グリセリン」は保湿成分であり、保湿以外にも外部の湿気を吸収してくれますし、もともと人の体に存在するのでアレルギー反応が出にくいというメリットがあります。

ですがその反面、「入れすぎると逆にお肌の水分も吸収する=乾燥する」という結果につながってしまいます。「化粧水全体の10%程度」までにとどめておきましょう。

ビタミンC誘導体も同じです。美白効果が高く「もっともっと!」と入れたくなりますが、ぐっと我慢してください。濃度を高めた結果ひどい肌トラブルが起こり、手作り化粧水が怖くなってやめてしまったという人もいます。手作り化粧水を安全に使うため、「化粧水全体の1%~多くても2%」にとどめておきましょう。

使用期間・保管方法

カレンダーとお花

手作り化粧水は防腐剤を入れていないので、長期保管はできません。特に「グリセリン」の使用期限は短く、鮮度が高いのは「1週間程度」です。「精製水」も保存料を含まないので、使用期限は「2週間程度」となっています。「作りすぎてしまって使い切れない」となった場合は、ローションパックで多く消費するようにしてください。

また、保存場所にはよく「冷暗所」という言葉を見かけますが、どんなところか知っていますか?「低い温度が一定で保たれており、直射日光にあたらない場所」のことを指します。具体的には「1℃~15℃以内」に保たれる直射日光の当たらない場所ですから、家庭であれば「冷蔵庫」が最適です。

洗面所やいつもスキンケアを行う場所に化粧水を置いておくのが便利ではありますが、雑菌の繁殖や品質の劣化を防ぐためにも冷蔵庫での保管をおすすめします。

肌に異常が現れたらすぐに中止

右手を前に出している女性

市販の化粧水でも言えることですが、「いつもとお肌の様子が違う」「かゆみや痛みがある」という症状が出たら、すぐに手作り化粧水の使用を中止してください。症状が治まらなければ、早めに皮膚科を受診しましょう。

市販の化粧水は、販売する前にヒトの皮膚などを使って安全性をチェックしています。手作り化粧水はその安全性のチェックができませんから、はっきり言って「何が起きるかわからない」状態です。

もちろん濃度や用法用量を守っていれば安全ではありますが、いきなり顔につけずにひじの内側などの皮膚がやわらかい部分に化粧水を塗って、「パッチテスト」してみましょう。

手作り美白化粧水のまとめ

手作り化粧水のレシピや美白に効果的な成分をご紹介しました。化粧水は毎日使うものですから、安いほどありがたいですよね。さらに手作り化粧水に慣れたら、ご飯を作るついでや休日の短い時間でささっと新鮮な化粧水を作ることができます。

美白に有効な成分を調べたり、手作りのラベルを貼ったりすればより一層達成感やモチベーションもアップして楽しくスキンケアできます!今回ご紹介したように、作り方や保存方法についてはくれぐれも注意してくださいね。この記事が参考になれば幸いです。