息が臭いと思ったら口の中を調べるべき?口が臭いのは治せる

日本歯科医師会が2016年に行った調査によると、日本人の8割が口臭を気にしているそうです。他人の口臭も気にしており、その相手はパートナーをはじめ、会社の上司や同僚など身近な人が多いのだそうです。

このように口臭は身近な問題ですが、自分の口臭が気になっても病院に行く人は1割にも満たないという結果が出ています。つまり、多くの人がどうしたらいいのかわからずにいるわけですよね。というわけで、今回は息が臭いのは何が原因なのかご紹介していきたいと思います。

柴田はるひ
この記事の監修者
歯科衛生士
歯科医師として、30年近く審美治療にかかわってきて、治療後に患者様の笑顔がより輝いてくることに大きな喜びを感じています。 ホワイトニングや矯正治療後に、「これまでコンプレックスだった箇所が自慢の個所に変わった!」「よく笑うようになった!」など「患者さまの人生を変えることに貢献できた!」と思える瞬間が歯科医師としての一番の喜びだと思っています。最近心に残った言葉は「幸せ」には「人から与えられる幸せ」「自分の力で何かを得る幸せ」「他人に与える幸せ」の3種類あり、「他人に与える幸せ」を知っている人が最高の幸せ者である、という言葉です。 私も人生の折り返し地点を過ぎてきましたので、これからは「他人に与える幸せ」を日々実 践していきたいと考えています。 座右の銘は全ての人を尊重する、日々感謝です。 趣味は格闘技観戦、読書です。
コメント全文を表示

息の臭いをチェック!

歯を指差している女性

朝、起きたばかりのとき、食事を食べる前などに、口臭を感じることがありませんか。ところが、口臭が起こっているかどうか、ご自身で判断するのが難しいですよね。口に手を当てて臭いをかいでみても、ご自身の臭いに慣れてしまっているため、口臭があるのかどうかよくわかりません。

では、客観的に臭いを確認するためにはどうしたらいいのでしょうか。それが、唾液、舌の上、フロスのチェックです。実際にどのように行うのか見てみましょう。

唾液をチェック

唾液が臭いと、口臭が起こっている可能性が非常に高いと考えられます。したがって、唾液の臭いをチェックすることで、口臭の有無を知ることができます。ただし、唾液には酵素が含まれているため、多少、臭いがします。

唾液を調べる際、舌の上、扁桃腺の粘膜、歯と歯茎の間を触り、臭いをかいでみます。腐敗臭がした場合は要注意。口臭が起こっている可能性があります。

舌の上をチェック

舌の状態をチェックしてみましょう。正常な場合、舌の上は薄い白色をしていますが、濃い白色になっている、あるいは黄色のプツプツができている場合は要注意。舌苔の可能性が高いです。

舌苔は、細菌や食べかすなどが舌に付着したまま放っておくと生じるもので、口臭の原因のひとつ。気になる方は歯ブラシのときに舌の清掃もはじめましょう。

まず、アッカンべーをするように下を外に出します。専用の舌ブラシや舌ベラを使って、喉の方にブラシを当て、舌の前方に向かってブラシします。2~3回ほどブラシしたら、舌ブラシを洗浄し、これを数回繰り返します。舌の清掃が終わったら、歯磨きをしましょう。

歯ブラシはしっかりと行っているのに、舌の清掃はついおろそかになってしまいますよね。舌の清掃も日頃の習慣にするといいですね。

フロスをチェック

デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間や歯と歯茎の間など、磨きにくい箇所をこすってみましょう。そしてそのフロスやブラシをかいでみてください。臭いが強い場合、歯周病などの可能性があります。

ただし、歯周病の場合、歯茎の出血なども現れますので、こうした症状が同時にある場合は歯周病を疑って、歯科医院に相談することをオススメします。

息が臭いのは胃が原因?

ネット中にお腹が痛くなってしまった女性

口臭の原因のほぼ90%は口内のトラブルです。しかし、まれにほかの病気が原因で口臭が起こることがあります。口内のチェックをしてみて、とくに原因が見当たらない場合、もしかしたら病気が原因かもしれません。もちろん、病気の自己判断は危険ですので、以下のような症状などが現れる場合、専門の医療機関に相談してくださいね。

胃腸炎

口臭と同時に胃の調子がおかしいと感じたら、それは胃腸炎が原因かもしれません。胃腸炎とは、胃や小腸などの炎症により、腹痛をはじめ、下痢や嘔吐などの症状が現れます。胃腸炎が起こると、消化不良を起こしますが、胃でガスがたまることで、腐った卵のような臭いが発生します。これが胃腸炎による口臭の原因です。

胃腸の状態と口臭には深い関係があります。心配な方は専門の医療機関に相談し、胃腸炎を治すことに専念しましょう。

胃潰瘍

胃潰瘍とは、胃酸によって胃壁が傷つき、痛みを生じたり出血を起こしたりする病気のこと。これは、胃で分泌される胃酸と、胃酸から胃壁を守る粘膜の分泌のバランスが悪くなることで起こります。症状がひどくなると、胃壁に穴が開くことも。

胃潰瘍になると、多くの場合、みぞおちのあたりに痛みを感じるようになります。また、吐き気や吐血などの症状も現れます。症状がひどくなると、どす黒い便が出ることも。

便秘

稀ですが、便秘が原因で口臭が起こることがあります。便秘とは、一般に、便の排泄が困難になっている状態のことです。本来、排出されるべき体の老廃物が留まっているため、腐った卵のような臭いのガスが出るほか、口臭や体臭からも悪臭を放つことがあります。

食生活の中で、納豆などの大豆製品、漬物や味噌などの発酵製品、食物繊維が豊富な野菜やフルーツ、ヨーグルトなどの乳酸菌などを積極的に摂るようにすると、自然に排便を促すことができます。また、水分を多く摂るのも有効です。なるべく薬などに頼らないようにしたいですね。

息が臭いのは病気が原因!

体調が悪そうなマスクをした女性

口臭のもっとも多い原因は口内のトラブルです。まずは、きちんと歯磨きをしているかどうか、舌の清掃を行っているかどうかを確認しましょう。オーラルケアは、ご自身による日頃のケアにプラスして、歯科医院での歯垢や歯石のクリーニングも重要です。定期的にクリーニングをして、口内の病気を招かないようにしましょうね。

日頃からオーラルケアを十分に行っているのにもかかわらず、口臭がひどい場合、もしかしたら口内の病気が原因かもしれません。とくに注意したいのは歯周病です。また、歯周病を引き起こす原因として、ドライマウスも考えられます。以下のような症状が現れている場合、病気の可能性を疑って、早急に歯科医院に相談するようにしましょう。早期発見が早期解決につながります。

歯周病

歯周病とは、歯の周囲で発生する病気のこと。おもに歯垢の中の細菌によって歯肉に炎症が起こり、痛みを感じるほか、歯を支えている骨を溶かし、歯が抜けてしまうこともあります。口臭が気になるほか、口内がネバネバする、歯磨きの際に出血がある、歯肉が痛い、赤く腫れている、歯が長くなったように感じる、歯と歯の隙間ができてきた、などの症状が現れます。

早期発見が早期改善につながりますので、気になる方はすぐに歯科医院で相談することをオススメします。そして、治療が終わったら、毎日のオーラルケアを入念に行い、歯の病気の予防を心がけたいですね。

ドライマウス

ドライマウスとは口内乾燥のことですが、れっきとした病気です。初期症状としては口内が乾燥している程度ですが、放っておくと歯周病や虫歯などの病気を引き起こすこともあります。

ドライマウスの原因は唾液の分泌量の低下ですが、唾液の分泌量が減る原因はさまざま。口呼吸によって口内が乾燥するだけではなく、無理なダイエットによって食事の量が減り、唾液の分泌が減ることも原因とされています。また、早食いなどの食習慣は、咀嚼することで唾液が分泌されるのを阻害しますし、ストレス、飲酒や禁煙などは交感神経が優位になるため、唾液の分泌をコントロールしている副交感神経の働きを弱めてしまいます。加齢もドライマウスの原因ですので、気になる方は医療機関に相談を。なお、薬を服用している方は、副作用の症状のひとつとしてドライマウスになることがあります。

身近な原因は舌苔!

舌をぺろっと出している女性

舌苔とは、舌に付着する白い苔のことで、細菌や食べかすなどが舌に付着することがおもな原因です。また、口呼吸、唾液の分泌量の低下なども原因ですので、口呼吸をされている方は鼻呼吸をするように心がけたいですね。

舌苔は、口臭のおもな原因のひとつです。まずはご自身の舌を確認し、気になる方は、舌ブラシなどを使って磨くようにしましょう。

舌の上を確認

まずはアッカンベ―をするように舌を外に出します。そして、舌の先端から奥まで、舌の状態を確認しましょう。通常、舌は薄いピンク色をしています。舌苔がついていると、ピンク色を超えて白く見えます。黄色や黒っぽい色は舌苔が繁殖している可能性があります。

舌の掃除をする

舌の掃除は、専用の舌ブラシや舌ベラを使います。舌を外に出し、舌の奥の方にブラシを当て、前方に向かってブラッシングします。奥から手前に2~3回ほどブラッシングを行ったら、舌ブラシを水で洗浄します。これを数回繰り返し、舌苔を取り除くようにします。

舌の掃除が終わったら、口内を十分にうがいします。それから歯ブラシをしましょう。

舌専用のクリーナーを使う

舌ブラシは舌クリーナーとも呼ばれています。歯ブラシのようにブラシの部分がワイドになっているタイプとプラスチックだけのタイプがありますためおすすめはプラスチックのみのタイプです。ドラッグストアなどでかんたんに手に入りますので、いまからでも始めたいですね。

なお、舌クリーナーは力を入れずに使用しましょう。強くこすり過ぎてしまうと、舌を傷つけるほか、喉の奥の方までクリーナーを入れるため、嘔吐反射が強い場合は吐き気が生じることもあります。また、子どもが使用する場合、大人の目が届く範囲で使用するようにしましょう。

様々な臭い原因

卵の殻やくず野菜などの生ごみ

ひとくちに口臭と言っても、実はさまざまな臭いがあります。どぶのような臭いがしたり、何かが腐ったような臭いがしたりすることもあります。こうした臭いのちがいから、原因をある程度、特定することもできますので、参考にしてください。ただし、病気の詳細は専門の医療機関に相談することをオススメします。

どぶのような臭い

口臭の中でも喉の奥の方からモアっと臭う場合、喉や鼻の病気の可能性があります。

たとえば蓄膿症は、副鼻腔に膿がたまることが原因で、鼻がつまるほか、不快な臭いを発することがあります。気になる方は耳鼻咽喉科で相談してみましょう。

また、膿汁は、扁桃から分泌された免疫物質に細菌などが付着し、増殖した粘液のこと。呼吸したときにご自身も感じますが、周囲にも悪臭を放ちます。この膿汁に食べかすなどの汚れが付着すると、膿栓となります。膿栓は、咳をしたときに喉の奥から飛び出ることのある塊で、黄色をしています。これも「臭い玉」という俗称があるほど悪臭を放ちます。これらの場合も耳鼻咽喉科で相談し、病気を治すことからはじめましょう。

腐敗したような臭い

何かが腐ったような口臭がある場合、口内の病気が原因の可能性が高いです。

たとえば、歯周病になると、歯と歯茎の間に隙間ができますが、ここに食べかすや膿がたまることで何かが腐ったような臭いを発することがあります。歯周病には痛みがないため、気づいたらかなり進行していたということもあります。口臭がひどい場合、歯周病を疑って歯科医院に相談しましょう。

また、虫歯になった場合も、同じように悪臭が強くなります。定期的に検診を行い、症状がひどくなる前に治療を行うようにしたいものです。

腐った卵のような臭い

腐った卵のような臭いの口臭は、胃腸に問題があるかもしれません。胃腸炎などが原因で胃腸の働きが悪いと、胃腸でガスが発生し、おならの元が作られます。このガスは、体内に吸収され、肝臓にキレイになってから体外にガスとして出るため、通常は無臭ですが、腸内で発酵されるガスが臭くなります。

また、慢性的に便秘の方も、稀に腐った卵のような臭いの口臭を放つことがあります。本来、排出するべき老廃物が体内にとどまっているため、口臭だけではなく体臭としても臭いを放つことがあります。

根本的な改善を!

診断書を書いている男性医師

年代や性別にかかわらず、口臭を悩む人は増えています。実際、2016年に日本歯科医師会が行った調査によりますと、80%の人が気になった経験があると答えています。この調査では、男性よりも女性の方が口臭を気にし、夫や同性の友達の口臭を特に気にする傾向があります。また、口臭を他人に指摘された経験について、距離をあけられたり、顔をそむけられたりなど、態度で示される経験のある人が4人に1人という結果となっています。

口臭は、スメルハラスメントという造語があるように、ご自身のみならず、周囲の人をも不快にさせます。このため、ご自身によるオーラルケアで改善しない場合、専門家によって根本的な改善を目指すべき。人づきあいなどに支障が出るほか、ご自身が気になってしまい、人付き合いが嫌になることもあります。

歯科医院や口臭外来のススメ

最近では、特定の日に口臭外来を設けている歯科医院があります。「餅は餅屋」の言葉もあるように、口臭の問題は口臭の専門家に相談した方がベター。問診にはじまり、細かい検査を受けて、原因を見つけてくれます。オーラルケアの正しい方法も教えてくれますので、気になる方はぜひ訪ねてみてください。

まずは口の中の原因を探しましょう

鏡の前で笑顔で歯を磨いている女性

口臭の有無の確認は、息の臭いのチェックからはじめましょう。息が臭い原因には、口内のトラブルのほか、病気が原因の場合もあります。とくに身近な原因は舌苔です。舌の清掃を行って、口臭予防を心がけたいですね。それでも臭いが気になる方は、歯科医院や口臭外来などの専門機関に相談することをオススメしますす。