便秘が続くとなんだか身体がだるくなったり、肌荒れが起こったりしてイライラが募るばかりですよね。でもそのイライラが実はさらに便秘を悪化させていることはご存知でしたか?便秘の悪循環にはまってしまわないようにぜひこちらの記事を参考にしてみて下さいね!
便秘とイライラの密接な関係性
便秘になるとイライラしたり、イライラの多い生活で便秘になったりした経験はありませんか?実は便秘とイライラには深い関係があります。イライラと便秘の相互的な関係について説明していきたいと思います。
イライラが便秘の原因の場合
イライラしていると、便秘になることがありますが、それはなぜなのでしょうか?ヒトの身体の仕組みから、イライラと便秘の関係について解説していきます。
自律神経の乱れから便秘になる
人間は様々なストレスに日々さらされています。家庭や仕事場での人間関係や、仕事のストレス・プレッシャー、何らかの不安による精神的なストレス、そして、過度の疲労、けが、騒音、光などの刺激も身体的なストレスになります。睡眠不足も最大のストレスだといわれています。
腸の動きは主に自律神経のはたらきにより司られています。自律神経には副交感神経と交換神経がありますが、副交感神経が優位になると消化や排泄の運動が高まり、交感神経が優位の時は動きが鈍くなります。
私たちがストレスを感じると、自律神経の働きに影響が出て、様々な体調の乱れを引き起こします。そのため、ストレスを感じて交感神経が優位になってくると、腸の動きが悪くなり便秘がちになってしまうのです。
忙しくトイレに行くのを逃している
イライラしているときには、忙しくて時間がないということも多いでしょう。実際に時間がないこともあれば、精神的に余裕がないため時間が無いと感じて焦っていることもあるかもしれません。
イライラしていて忙しく暮らしていると、トイレに行く時間をみすみす逃してしまいがちです。トイレに行くべきタイミングで行かないと、正常な便意が起こりにくくなって便秘になってしまいます。いつもの生活リズムが乱れ、トイレに行く時間を確保できないことでもイライラを感じてしまい、イライラと便秘の悪循環に陥りやすくなります。
ホルモンによるイライラ
イライラしているのはストレスだけではなく、ホルモンの乱れによる場合もあります。特に女性の場合、女性ホルモンの黄体ホルモンの乱れが精神的な状態にも影響を及ぼします。特に生理前の期間は黄体ホルモンの分泌が増え、体は溜め込みモードになります。体内の排泄や循環が低下しやすくなるので、
便秘がちになったり浮腫んだりすることが多いのです。。また、黄体ホルモンのバランスの乱れは同時に自律神経の働きも引き起こしてメンタルも不安定になりやすくなるため、イライラや気分の落ち込みなどを感じやすくなります。生理前はイライラと便秘が同時に起こりやすい時期と言えるのです。
便秘がイライラの原因の場合
便秘になるとお腹の中にガスが溜まって、腸が膨らんで周りの臓器などを圧迫することによりお腹が痛くなったり、パンパンに張って苦しく感じることがあります。常にお腹のあたりが苦しかったり中にはいつもより服のサイズを小さく感じる方もいます。このような不快な症状があるとどうしても気になってしまうもの。スッキリしない気持ちが続くにつれてイライラしがちになってきます。
腹痛や腹部膨満感
便秘になるとお腹の中にガスが溜まって、腸が膨らんで周りの臓器などを圧迫することによりお腹が痛くなったり、パンパンになって苦しく感じることがあります。常にお腹のあたりが苦しかったり、不快な症状があるとどうしても気になってしまうもの。スッキリしない気持ちが続くにつれてイライラしがちになってきます。
肌荒れ
便秘になると、肌が荒れたり、ニキビができたり、くすんで見えるなど肌のトラブルも起こりがちになりますよね。肌の調子が悪いと鏡を見た時や、メイクをしたときにしっくりしないもの。肌のことが気になっていると、だんだんと暗い気持ちになったりイライラしてしまいがちにもなります。
倦怠感
便秘になると身体が重たく感じて、疲れやすかったりだるく感じることはありませんか?腸に便が溜まって、ガスが増えてくると腸の血行が悪くなり、全身の血流にも影響してくる可能性があります。すると代謝が低下して、身体がだる重く感じたり、むくみがちになることもあります。
イライラの悪循環が生まれる
イライラにより便秘になり、便秘になるとますますイライラが溜まってきてしまいます。その便秘とイライラの悪循環で、さらに便秘を悪化させてしまうことが、便秘とイライラの深くて大きな問題だといえます。
便秘とイライラの悪循環を断ち切るには、便秘かイライラのどちらかを断ち切るしかありません。
便秘によるイライラの解消法
便秘でイライラしてしょうがない時、便秘をすぐに解消できればそれが一番ですが、なかなかそうも上手くはいきません。そこで便秘によるイライラを一時的に解消する方法をご紹介します。
飲み物でリラックス
イライラを解消するには、リラックス効果が高い飲み物がおすすめです。コーヒーはリラックス効果が高く、腸の動きを促すような作用もある飲み物です。ただし飲み過ぎると利尿効果が高まりすぎて、便が硬くなってしまうこともあるので飲みすぎに注意しましょう。
ノンカフェインのハーブティーはリラックス効果もあり、中には腸の動きをサポートするタイプもあります。レモングラスのお茶はガスの排出を促すことからおすすめです。
自分の好きなことをする
イライラして仕方ないときには、自分が好きなことに没頭して気分転換すると気持ちが落ち着いてきます。好きな音楽を聴いたり、ネイルの色を変えてみたり、漫画を読んだり、買い物をしたり、心から楽しい!と思えることをしてみましょう。
好きな香りをかぐ
イライラするときに、精神的な乱れを整えてくれるのがアロマテラピーです。自然な香りを嗅ぐことで精神的に安定してリラックスできる方法です。
おすすめの香りは、ペパーミントや柑橘系、ラベンダーなどの香りです。大事なのは自分が良い香りだと感じるものを選ぶことです。
適度な運動
ストレス解消には運動も効果的です。身体を動かすことで、体内の気の流れが良くなるのでイライラした気持ちも発散されてもやもやした気分もスッキリしてきます。心と体はつながっているので、体を動かすことには精神的な部分へ良い影響を与えてくれます。
リラックス系の運動としては、公園の中の散歩やヨガ、ストレッチなどがおすすめです。疲れ過ぎない程度に、もう少ししたいな!と思える位が良いでしょう。
便秘解消のヨガ
便秘解消にもストレス解消にもおすすめなのがヨガです。呼吸とともに様々なポーズを取ることで、体も心も解放していきましょう。
便秘の解消におすすめのヨガのポーズとしては、「赤ちゃんのポーズ」がおすすめです。仰向けになり、ひざを両腕で抱えて胸の方へ引き寄せます。ガス抜きにもなるので寝る前に行うとお腹が楽になりますよ。
睡眠
ストレス解消に最も手軽で身近な方法なのが、睡眠です。睡眠不足になると人間は身体的なストレスも大きく受けるほど、ストレスと睡眠は深く関係しています。
日中であれば30分以内の軽い仮眠を取るのもおすすめです。また寝るときの周囲環境やマットレス・枕などの寝具を自分に合ったものに整えるなどして、睡眠の質を上げることも大事です。
便秘の改善方法
イライラと便秘の悪循環を断ち切るためには、便秘そのものを解消することを目指したいところです。イライラしても便秘しにくい体質を作って行くことにもつながるので、ぜひ次の習慣を取り入れてみてください。
食事法
便秘解消には食事と運動が欠かせません。まずは食事法としては次の基本を押さえておきましょう。
- バランスの良い食事
- 豊富な食物繊維(不溶性と水溶性は2:1の割合を意識)
- 発酵食品を取り入れて腸内環境を改善
- お米もしっかり食べること
食物繊維には不溶性と水溶性がありますが、普段の食事でうっかり不足してしまいがちなのが水溶性です。簡単に補うにはキウイフルーツやバナナなどを1日1つ取り入れるのがおすすめ。
また、腸内環境を改善するための食事としては、ヨーグルト、漬物、キムチ、納豆などの発酵食品を取り入れることです。
それからお米を食べることは、腸内細菌の餌となって腸内環境を改善することにつながります。糖質制限などで無理にお米をカットしすぎることは控えましょう。
運動法
便秘解消には運動が効果的です。運動としては足を使う運動や体をひねる運動がおすすめ。例えば、ジョギングやウォーキングは足を使い、振動により腸を揺さぶることで便秘解消につながります。
また、上で紹介したようなヨガやピラティスなどのお腹まわりを刺激する運動も良いでしょう。
特に腹筋あたりを鍛えることは、女性に多い弛緩性便秘(腸の動きが悪くなることによる便秘)の改善に効果があると言われています。
ツボやマッサージ
便秘を今すぐなんとかしたいときに運動やストレス解消というのは難しいかもしれませんが、ツボ押しやマッサージならばすぐに行うこともできて、即効性も期待できます。
<おすすめのツボ押し>
大腸兪(だいちょうゆ)
腰のウエストラインの背骨の両側にあるツボ。ゆっくり押すことで、腸の働きを正常化してくれます。
天枢(てんすう)
おへそを中心にその左右両側にあるツボ。おへそからおよそ親指の幅二つ分の辺りにあります。息を口からゆっくり吐きながら、親指のはらでやさしく押します。右左を交互に刺激するのが良いでしょう。
<おすすめのマッサージ>
「の」の字マッサージ
- 膝を立てて仰向けになります
- おへそのあたりに手を重ねて乗せて、「の」の字を書くように優しくぐるぐるとマッサージします。強めにやるよりも弱めに行う方が効果的です。
医師に相談
いろいろな方法を試しても効果がない場合には、お薬を使うかお医者さんに相談することをおすすめします。ストレスによる便秘は、場合によっては「過敏性腸症候群」という可能性もあります。
また、ストレスと思っていた原因が別の病気ということもあるので、自己判断は危険です。もし便秘が改善しない場合には、医師に相談しましょう。
イライラと便秘を改善するコツ
イライラと便秘を引き起こす原因を減らすこと、両方に効果的な習慣を取り入れることで、両方ともにアプローチすることも可能です。次のような生活習慣を取り入れて、イライラ予防、便秘予防に取り組んでいきましょう。
カフェインは少なめに
少しの摂取ならばリラックス作用も期待できるカフェインですが、多く摂ると興奮作用によりイライラしたり、気が荒くなったりしがちになります。また、カフェインが入っていると利尿作用が出て、便が硬くなって便秘がちになることも。コーヒーはもちろん烏龍茶や紅茶、ドリンク剤などにも気をつけましょう。
水分補給は白湯がおすすめ
便秘解消には水分摂取が大事です。水分摂取としては常温からやや温かい程度のぬるま湯を一度にたくさん飲むのではなく、小まめに分けて摂取すると良いでしょう。また、朝起きたら、白湯を1杯飲むと腸の動きが良くなるのでおすすめです。気分次第でレモンを固く絞っていれても。
また、水分の代謝力には個人差が大きいので、体調に合わせて飲む量を調節して自分にあった量を摂取するのが良いでしょう。身体のむくみ方や便の状態などをみながら調節することをおすすめします。
食べるときはしっかり噛んで
イライラしてくると気持ちが焦りがちになり、食事の時間も短くなって噛む回数が減ってしまうことがあります。良く噛まないで食べると胃腸に負担がかかり、消化不良や便秘につながることも。食べるときはゆっくり噛むようにすることが大切です。食べ物を口に入れたら、一旦お箸をおいて20~30回位噛む。そして深呼吸をしてから次の食べ物を口に入れる。こうすることで、食べ過ぎも防げるので一石二鳥になりますよ。
また、ゆっくりと味わって食事をすることで、気持ちも穏やかに幸せな気持ちになってきます。ストレス解消のために食べ過ぎるのではなく、適切な量を味わって食べるようにしましょう。
朝ご飯をぬくのはNG
忙しくて朝食を食べないで出勤している方や、ダイエットのために食べないという方、食欲がないから朝食を抜いている方はいませんか?朝ごはんを抜くと便秘をまねいてしまいます。
寝ている間に消化機能を休めた腸は、朝方には排泄の方向に動きます。そこで空腹な胃に、食事が入ってくると、腸の動きが高まり便意が起こりやすくなるのです。便秘で朝食を抜いている方は、明日から朝ごはんを必ず食べるようにしてみてください。
イライラの解消は便秘改善につながる
便秘とイライラは深い関係があることがよく理解できたでしょうか?イライラして便秘になることも、便秘からイライラすることもあり、どちらも繋がっているので悪循環になりがちです。
便秘を解消することはもちろん、イライラの原因に対しても対処していくことも忘れないようにしましょう。便秘とイライラから解放されれば、毎日スッキリと明るい気持ちで過ごせるようになるはずですよ。