「鏡を見ていたら、ふと、鼻の毛穴が気になった」…そんな経験をお持ちの方は、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。鼻の毛穴が気になり始めると、人の視線も気になりますよね。
では、なぜ毛穴が開いてしまうのでしょうか。今回の記事では、毛穴の開いてしまう原因について解説するとともに、毛穴を引き締める方法や、毛穴の引き締めに効果的な成分を紹介していきたいと思います。
鼻の毛穴が開く原因とは
鼻の毛穴を引き締める方法について紹介する前に、そもそも、なぜ鼻の毛穴が開いてしまうのか、その原因について知っておきましょう。原因を知ることによって、効果的に対処することが可能となりますよ。
皮脂の分泌量が多すぎる
鼻の毛穴が開いてしまう原因としては、皮脂の分泌量が多すぎる、ということがあげられます。毛穴からの皮脂の分泌量が多ければ、その分、毛穴が広がってしまうこととなるのです。
また、過剰に分泌された皮脂とほこりや汚れ、古い角質(垢)などが混ざり合うことによって、毛穴が黒ずんで見えることもありますし、炎症を起こせばニキビとなることもあります。
乾燥
お肌の大敵である乾燥も、毛穴が開いて見えてしまう原因となります。乾燥するとお肌のきめが粗くなるので、その分、毛穴が目立つこととなるのです。
お肌のたるみ
年齢とともに、お肌に含まれるコラーゲンやエラスチンの量が減少すると、お肌がたるんで重力に逆らえなくなってきます。そうなると、毛穴が引っ張られて大きくなってしまうのです。
また、コラーゲンやエラスチンの量が減少すると、お肌の保水力も低下してしまいます。その結果、乾燥してお肌のきめが粗くなり、やはり毛穴が目立つようになってしまうのです。
ニキビ跡
ニキビを潰すと、その跡が瘢痕化してしまい、毛穴の開いた状態が持続してしまいます。また、ニキビを治そうとするあまり必要以上に洗顔すると、かえって皮脂の量が減少し、ニキビのできる元となりケースもあります。
鼻の開いた毛穴を引き締める効果的な方法
毛穴が開いてしまう原因については、ご理解いただけましたでしょうか。それでは次に、開いてしまった毛穴を引き締めるための、効果的な方法について紹介していきたいと思います。
肌を温め、毛穴をしっかり開く
毛穴が開いてしまう原因の1つとして、皮脂の分泌量が多すぎる、ということがあげられていました。では、なぜ皮脂の分泌量が多くなってしまうのでしょうか。
皮脂の分泌量が多くなってしまう原因はいくつかあるのですが、1つの原因として、余分な皮脂が落ちにくくなっている、ということがあげられます。
では、なぜ皮脂が落ちにくくなるのでしょうか。その理由の1つとして、洗顔法があげられます。皮脂は当然のことながら油分なので、水と反発するという特徴を持っています。
そのため、いくら水洗いをしていても、なかなか皮脂を落とすことができないのです。そのため、顔を洗う際には、肌を温めて毛穴をしっかりと開くことが重要となるのです。
とは言うものの、あまりに暑いお湯で顔を洗ってしまうと、それはそれでお肌への負担となりますし、今度は、顔にとって必要な皮脂までも落とす結果となりかねません。
そこで、お肌を温めるときには、最低でも体温よりも低いぬるま湯で温めるようにしましょう。だいたい35度前後くらいのぬるま湯にするとよいでしょう。
洗顔で開き毛穴の原因である皮脂を清潔にする
ぬるま湯で毛穴をしっかりと開いたら、鼻の毛穴が開いてしまう原因となる皮脂を取り除き、お肌を清潔に保ちましょう。顔を洗う際には、ゴシゴシと手でこするようなことは避けましょう。
なぜなら、お肌にとってもっとも避けたいことが「乾燥」と「摩擦」だからです。ゴシゴシとこすってしまうと、お肌の角質にダメージを与えることとなりますし、必要以上に皮脂を奪うことともなりかねません。
顔を洗ったあとには、清潔なタオルに水分を吸着させるようなイメージで、水分をふき取りましょう。やはりゴシゴシこするのは禁物です。
開いてしまった毛穴を引き締めるため肌を冷やす
開いてしまった毛穴を引き締めるためには、お肌を冷やすのも効果的です。とは言うものの、やみくもにお肌を冷やせばいいという訳ではありません。
いったん温めて毛穴を開き、余分な皮脂を洗い流した後で肌を冷やすことによって、毛穴を引き締めて肌のきめを整えることが可能となるのです。
お肌を温めることと、お肌を冷やすことを繰り返すと、顔への血流を促進することが可能となります。顔への血流を促すことができれば、顔の皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)が活発になります。
新陳代謝とは、古いものが新しいものへと生まれ変わることを意味します。私たちが単に「皮膚」といった場合、それは表皮のことを指すケースがほとんどです。
表皮は皮膚のもっとも表層にある、わずか0.2mmほどの器官ですが、「角層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4層に分かれています。
基底層では細胞分裂が活発に起こり、皮膚の元となる物質が産生されています。それが上方へと押し出され、角層を形成するのです。
角層はわずか0.02mmほどしかありませんが、成人の場合14層から15層程度に分かれているとされます。そして、角層のもっとも表面に現れた皮膚が、やがて垢となって剥がれおちるのです。
この一連の流れのことをターンオーバーといい、健康的な人の場合、およそ28日周期でターンオーバーが繰り返されるということです。
ターンオーバーが正常であれば、新しい皮膚がどんどん作られることとなるので、お肌のトラブルも減少するのです。
収れん化粧水で毛穴を引き締める
開いた鼻の毛穴を引き締める方法としては、収れん化粧水を使うという手もあります。普段何気なく化粧水を使っている人も多いと思いますが、化粧水にもいくつかのタイプがあります。
もっとも一般的な化粧水は保湿化粧水で、その名の通り、お肌にうるおいを与えるのが目的となっています。化粧水の中には、美白を目的として美白化粧水もあります。
美白化粧水は主に、日焼けによるシミやそばかすを予防するのが目的です。化粧水の中にはふき取り化粧水といって、肌に残された角質や汚れをふき取るのが目的ものもあります。
収れん化粧水は、毛穴を引き締めて、皮脂の過剰な分泌を抑えるのが目的の化粧水です。収れんという言葉には「縮むこと」とか、「縮ませること」などといった意味があります。
化粧品コーナーには、タイトニングローションやトーニングローション、アストリンゼントローション、引き締め化粧水、ミスと上化粧水などがありますが、これらはすべて、収れん化粧水のことを意味します。
収れん化粧水には、お肌のたんぱく質を収縮させる働きがあるため、それによって毛穴をきゅっと引き締めることが可能となっているのです。
また、毛穴を引き締めることによって、過剰な皮脂の分泌をもおさえることができるため、ニキビや吹き出物の予防にもつながります。
パックや保湿クリームで保湿効果をアップ
鼻の皮膚が乾燥すると、お肌のきめが粗くなるため、毛穴が目立つこととなります。そのため、鼻もしっかりと保湿して、毛穴を目立たないようにすることが重要です。
鼻の保湿をするには、パックや保湿クリームを利用するとよいでしょう。保湿というと、化粧水を思い浮かべられる方が多いことと思います。
もちろん、それでも間違いではないのですが、お肌にうるおいを与えることと、そのうるおいを維持することとは別問題です。
化粧水によって与えられたうるおいは、何もしなければいずれ蒸発してしまいます。そうならないためには、化粧水をお肌に「閉じ込める」ことが重要となります。
そこで活躍するのが保湿クリームや乳液です。化粧水でお肌にうるおいを閉じ込めたら、保湿クリームや乳液で「ふた」をし、うるおいを長時間キープするようにしましょう。
脂性肌の人の場合、保湿クリームや乳液を塗るとべたべたするから嫌だ、という方もいらっしゃることと思います。実は、脂性肌の人の多くが、乾燥が原因で脂性肌になっているのです。
どういうことかというと、皮膚が乾燥すると、皮膚を守るべき皮脂の量が減ってしまいます。そうなると、皮膚を守ろうと、かえって大量の皮脂が分泌されるのです。
状態だけを見ると脂性肌に思えるのですが、もともと乾燥から皮脂の分泌量が増えているのです。このようなタイプの肌を、特に混合肌と呼んでいます。
一見、脂性肌に見える混合肌の人こそ、潤いを閉じ込めることによって、過剰な皮脂の分泌を避ける必要があるのです。
炭酸コスメで毛穴を引き締める
鼻の毛穴を引き締めるには、炭酸コスメもおすすめです。数年前からブームとなっている炭酸コスメには、毛細血管を拡張して血行を促進、お肌の新陳代謝を高めてくれる働きがあります。
中でも人気なのが炭酸化粧水と炭酸洗顔料です。毛穴にすっと浸透していくので、効率よく保湿をおこなうことができます。もちろん、洗顔や化粧水のあとは、保湿クリームや乳液を忘れないようにしてくださいね。
肌の毛穴を引き締めてくれる成分10選
ここまでの解説で、鼻の毛穴を引き締める方法についてはご理解頂けたことと思います。では次に、毛穴の引き締めに効果的な成分をピックアップして10個、紹介していきたいと思います。
ビタミンC
化粧品にはビタミンCの配合されているものがたくさんありますが、それは、ビタミンCに高い抗酸化作用があるからです。
鉄が酸化すると錆びるように、私たちの身体や肌も酸化することによって老化してしまいます。その大きな要因として、紫外線の存在があげられます。
紫外線を浴びると活性酸素がたくさん生み出され、私たち自身の細胞を攻撃し始めます。ビタミンCには、活性酸素の発生を阻害し、結果としてお肌を守ってくれる働きがあるのです。
ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体は、生体内で酵素と反応することによって、ビタミンCに変化するもののことを言います。ビタミンCには高い抗酸化作用があるのですが、熱やストレスに弱いという欠点があります。
その点、ビタミンC誘導体は構造が安定しているので、体内に効率よくビタミンCを取り入れることができるのです。
ビタミンC誘導体にはビタミンCと同様、高い抗酸化作用があります。そのため、紫外線の害悪から私たちの皮膚を守ってくれます。
また、ビタミンC誘導体には皮脂の分泌量を抑制する働きもあるので、脂性肌の人にもおススメとなっています。
ハマメリスエキス
ハマメリスエキスは、収れん化粧水などに含まれていることでよく知られている成分です。ハマメリスエキスは、マンサク科の植物であるアメリカマンサクの葉から抽出されたエキスです。
ハマメリスエキスには収れん作用があるため、毛穴を引き締める目的で利用される収れん化粧水などに配合されています。
また、ハマメリスエキスには抗炎症作用もあるため、ニキビや吹き出物を予防するための化粧品に含まれていることもあります。
シラカバエキス
シラカバエキスは、北海道でよく見かける白樺の木から抽出されたエキスです。シラカバエキスには、肌を引き締める収れん作用のほか、肌の保湿をしたり、殺菌をしたり、血行を促進したりといった効果も期待されています。
毛穴が目立つ原因には、皮脂の過剰な分泌や皮膚の乾燥、皮膚の垂水などがありますが、シラカバエキスには、それらを改善する効果が期待されているのです。
塩化Na(ナトリウム)
お肌に塩を塗ると引き締め効果がある、などと言われることがあります。実際に「塩洗顔」をしていると、お肌がつるつるになったという人もいます。アトピー性皮膚炎の治療に、海水浴が採用されていることからも、塩の肌に与える良い影響のほどが分かるというものです。
また、塩には殺菌効果があるほか、自然のミネラルがたくさん含まれています。顔の肌を塩洗顔すると、余分な皮脂が排出されやすくなり、毛穴を引き締めることが可能となります。
とは言うものの、塩洗顔はせいぜい週に1回程度にしておきましょう。肌への刺激が強いので、やりすぎるとかえってかゆみや炎症を引き子起こすことがあります。また、塩は天然のものを使用しましょう。
コラーゲン
お肌にとってコラーゲンは欠かすことのできない成分です。コラーゲンはたんぱく質の一種であり、人体に存在するたんぱく質の30%がコラーゲンだとされています。
コラーゲンは関節痛の治療目的などでも用いられますが、口から摂取したコラーゲンによって、関節痛が改善するという有意なデータはないようです。
ただ、コラーゲンを経口摂取した場合、角層(皮膚の再表面)の保水力がアップすることは分かっています。コラーゲンがお肌にいいというのは本当なのですね。
コショウソウ芽エキス
あまり耳馴染みのないコショウソウ芽エキスには、リポフスチンを分解したり、抑制したりする働きがあります。リポフスチンとは、細胞内で不要となったたんぱく質と過酸化脂質が結合したものです。
リポフスチンは加齢にともなうシミやそばかすの元となるため、コショウソウ芽エキスによってリポフスチンを分解・抑制することによって、メラニンの生成を抑制し、毛穴を目立たなくすることができるのです。
ノイバラ果実エキス
ノイバラ果実エキスはその名の通り、バラ科の落葉低木であるノイバラから抽出されたエキスです。ノイバラは、生薬として漢方治療に用いられるほど、薬効の高い植物でもあります。
化粧品に含まれるノイバラ果実エキスには、紫外線から肌を守ってくれる働きがあります。それによって、肌の酸化を抑え、加齢による肌のたるみを予防してくれるのです。
アーチチョーク葉エキス
フランス料理がお好きな方なら、アーティチョーク(アーチチョーク)という名前を耳にしたことがあるっと思います。アーティチョークは西洋野菜ですが、食用だけでなく、美容や健康面でも活躍しています。
アーチチョーク葉エキスに含まれている成分である「シナロピクリン」には、肌荒れを防いだり、お肌の弾力をアップさせたりする働きがあります。お肌の弾力がアップすれば、毛穴も目立たなくなるという訳です。
イタドリ根エキス
イタドリは、日本でも自生している野草ですが、そのエキスには高い抗酸化作用があります。それによって、お肌を紫外線の害悪から守ってくれるのです。
ちなみに、イタドリという名前は、イタドリの若葉を揉んで傷口に当てると、痛みが和らいだことが所以となっているそうです。
血行を促進し代謝をアップして開き毛穴を改善しよう
鼻の毛穴を引き締める方法や、毛穴を引き締めるのに効果的な成分を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。毛穴が開くのは年齢のせいだとあきらめていた人も、今回の記事をご覧になれば、改善の余地があることに気付かれたのではないでしょうか。スキンケアはもちろんのこと、生活習慣や食生活を見直して、健康的で美しい肌を目指しましょう。