40代以上の方なら、「そばかすなんて気にしないわ」で始まる歌をご存知かもしれませんが、そんな世代の方も小中学生のお父さん、お母さんになっているかもしれません。
ただ、自分の娘や息子にそばかすができたら、気にしないなんて言っていられませんよね。そもそもなぜそばかすができるのでしょうか。また、そばかすを消す方法はあるのでしょうか。
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そばかすの原因
そばかすは、医学的には「雀卵斑(じゃくらんはん)」と呼ばれています。雀の卵には茶色い斑点があることから、その名前が付けられています。
そばかすの原因はほとんどが遺伝だということです。幼児の頃から見られることもありますが、一般的には思春期にかけてみられることが多いということです。
そばかすが悪化したり目立ったりするリスクファクター(危険因子)としては、紫外線がもっとも有力なものとなっています。
ただ、紫外線以外にも栄養バランスの悪い食生活をしていたり、肌への刺激が過剰であったりといったことも、やはりそばかすが悪化するリスクファクターとなりえます。
その他にも、睡眠不足や疲労といった身体的ストレス、人間関係の悩みや仕事上のトラブルといった精神的ストレスもやはり、そばかすが悪化するリスクファクターとなります。
ようするに、そばかすの根本的な原因は遺伝だということですが、お肌にとって有害なことをしていると、そばかすが悪化してしまうという訳なのです。
子供・小中学生のそばかすの原因と特徴
そばかすというと思春期の中学生や高校生に見られるようなイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、実際には幼児や小学生にもそばかすの見られることがあります。
では、子供や小中学生にそばかすができる原因はなんなのでしょう。また、子供や小中学生のそばかすには、どのような特徴があるのでしょう。
子供のそばかすは遺伝の原因かも
子供に見られるそばかすもやはり、ほとんどが遺伝によるものだと考えられています。とは言うものの、現代医学をもってしても、その遺伝形式はハッキリしないということです。
小中学生のそばかすの原因は紫外線や生活習慣
小中学生に見られるそばかすに関しても、やはり紫外線はリスクファクターとなります。紫外線に肌がさらされると、明確にそばかすの悪化がみられるということです。
また、親の生活習慣が乱れていると、子供の生活習慣にも悪影響を及ぼすため、やはりそばかすの悪化する可能性が上昇してしまいます。
小中学生のそばかすに限ったことではありませんが、どちらかというと、そばかすは女の子や女性に多くみられる傾向があります。
色白の肌に、直径5mm以下の、金平糖のような斑点の現れるのが特徴で、規則性はありません。そばかすが現れやすい場所としては、まぶたや頬、鼻筋といった、日光の当たりやすい場所があげられています。
子供・小中学生のそばかすを消す方法
そばかすができる原因やそのメカニズムについては、ここまでの説明でご理解頂けたことと思います。では、子供や小中学生のそばかすを消すためには、どうすればいいのでしょうか。
そばかすの原因である紫外線を予防する
子供や小中学生のそばかすを消すためにもっとも重要なことは、そばかすが悪化するリスクファクターである紫外線から、子供のお肌を守ってあげるということです。
そばかすの原因自体は、すでに何度か述べたように遺伝であるケースがほとんどです。ただ、紫外線を浴びると、医学的に見ても明らかにそばかすの増えることが分かっているのです。
そばかすが実際にできている場所では、皮膚の色素細胞が大きくなっており、メラニンも増加しているので、紫外線によってそばかすが悪化しやすいという訳なのです。
そばかすが悪化するのを予防するための方法として、皮膚科ではサンスクリーン剤を奨められるケースが多いようです。サンスクリーン剤とは皮膚に当たる紫外線をブロックしてくれる製品のことを言います。
それによって、そばかすをはじめ皮膚の老化や酸化、日焼けなどを防いでくれるのです。日本では、化粧品に分類される日焼け止めが、代表的なサンスクリーン剤として知られています。
皮膚が紫外線にさらされると、表皮の基底層に存在しているメラノサイトと呼ばれる細胞が活性化し、チロシナーゼと呼ばれる活性酵素が産生されます。そして、チロシナーゼ活性酵素とチロシンが結合することで、メラニンが産生されることとなります。
メラニンには紫外線を吸収して、お肌へのダメージを和らげるという働きがあるのですが、同時に日焼けやそばかすができる原因ともなってしまいます。
そこで、日焼け止めなどのサンスクリーン剤を肌に塗布することによって、日焼けやそばかすのそもそもの原因である、紫外線をブロックするという訳なのです。
サンスクリーン剤以外に紫外線をブロックする方法としては、むぎわら帽子などのつばの広い帽子やサンバイザーをかぶったり、日傘を差したりするなどといったこともあげられています。
ビタミンCとビタミンEを積極的に摂る
子供や小中学生のそばかすを消すためには、ビタミンCやビタミンEを積極的に摂ることもおすすめです。ビタミンCには、メラニンを産生する元となるチロシナーゼ活性酵素の働きを阻害してくれます。
それによってメラニンの産生を抑制し、そばかすが悪化するのを防いでくれるのです。また、ビタミンCには、肌に蓄積されているメラニン色素を無色にしてくれる働きもあります。
そのため、すでにできてしまっている子供や小中学生のそばかすを、薄くする効果も期待できるのです。子供や小中学生には、果物や野菜を積極的に食べさせるように心がけましょう。
また、ビタミンCには強い抗酸化ようがあることも知られています。抗酸化作用によって、紫外線を浴びてフリーラジカル(活性酸素)が増殖するのを防ぎ、結果としてシミやそばかすの予防ができるのです。
ビタミンEもそばかすを改善する際に効力を発揮してくれます。ビタミンEには、ビタミンCと同じく、高い抗酸化作用があることで知られています。
また、ビタミンEには血行を促進する働きがあることでも知られています。血液は全身に酸素と栄養を運んでいるため、血行がよくなった場所には、栄養状態の改善がみられることとなります。
顔の血行がよくなれば、お肌のターンオーバー(新陳代謝=古いものが新しいものへと生まれ変わること)が促進され、新しく綺麗な肌が表皮下から出てくることとなります。
スキンケアが大事
子供や小中学生のそばかすを消すためには、日頃からのスキンケアも重要です。この点に関しては、大人のスキンケアとなんら変わるところはありません。では、どのような点に気をつけてスキンケアをおこなえばいいのでしょうか。
メラニン生成の抑えるスキンケア
子供や小中学生のそばかすを消すためには、メラニンの生成を抑えるスキンケアも重要となります。そのためには、サンスクリーン剤をもちいて紫外線からお肌を守ってあげましょう。
サンスクリーン剤にはローションタイプのものやクリームタイプのものがありますが、ローションタイプのサンスクリーン剤を用いる場合には、100円玉のサイズを手に取り、顔全体にまんべんなく塗り広げていきます。
その後、さらに100円玉サイズのサイズを手に取り、特にそばかすの目立ちやすいおでこや頬、鼻に重ね塗りしていきます。クリームタイプのサンスクリーン剤を用いる場合には、真珠の粒程度の大きさを手にとって塗っていきましょう。
サンスクリーン剤には内服タイプもありますが、自己判断で使うことは避けた方がよいでしょう。内服タイプのサンスクリーン剤を検討したい方は、皮膚科で相談してからにしましょう。
肌の新陳代謝を高める
肌の新陳代謝(ターンオーバー)を高めるためには、肌の健康状態を保つ、もしくは改善する必要があります。そのために必要なことが、スキンケアと血行促進です。
そばかすが目立つ顔のスキンケアというと、洗顔をイメージされる方が多いことと思います。もちろん、それで間違いではないのですが、顔を洗う際に気を付けるべきことがあります。
それは、洗顔の前に手を清潔にしておくということです。大人の人であればあたり前だと思われるかも知れませんが、子供は汚れた手でも平気で顔を洗っているものです。
手にはたくさんの細菌が付着しているので、外から帰宅したら薬用せっけんなどを用いて、手を隅々まできれいに洗うように指導してあげましょう。
また、顔を洗う際にもゴシゴシゴこすらずに、優しく洗うように教えてあげることが重要です。なぜなら、お肌にとって避けるべきことが「摩擦」と「乾燥」だからです。
そのため、顔を洗い終えた際にタオルで拭くときも、ゴシゴシと擦らずに、タオルを顔に押しあてて、水分を吸着させるように指導しましょう。
お肌にとってもう1つの避けるべきことが乾燥です。お肌が乾燥してくると、紫外線から肌を守ってくれるべき存在である皮脂の量が減少してしまいます。
そのため、洗顔を終えたあとは化粧水で肌にうるおいを与えましょう。その上で、乳液やクリームをマッサージするように塗って、肌にうるおいを閉じ込めてあげましょう。
ただし、スキンケアをいくら頑張っても、血行が悪くては片手落ちと言わざるを得ません。なぜなら、血液が全身に酸素や栄養、白血球などを送り届けているからです。
外部の刺激に負けないためにも、常日頃から血行を良くするように心がけましょう。女の子にそばかすの子が多いのは、色が白いのもありますが、血行不良も関係していると思われます。
小さい頃から冷え症だという女の子には、体温が低いという傾向がみられます。身体を冷やすような生活習慣は改め、免疫力を高めるような食習慣にしてあげましょう。
美白化粧品を使う
子供があまりにもそばかすを気にしているようであれば、美白化粧品を使ってあげるのもいいかもしれません。ただし、美白化粧品に含まれている成分には、肌にとって有害なものもあります。
また、そばかすを消すクリームがある訳ではありません。あくまでも、そばかすの原因となる紫外線から肌を守ったり、肌にうるおいを閉じ込めたりするのが目的です。
とはいえ、子供のうちから美白化粧品の有害成分を吸収するのは、あまりおすすめできたことではありません。子供が使っても全く問題ない商品を選択してあげましょう。
美白サプリを飲む
子供や小中学生のそばかすを消すためには、美白サプリを飲むという手もあります。美白サプリと言っても、飲めばすぐに白くなるサプリという訳ではありません。
そばかすを消す食べ物がないのと同じで、ビタミンCやビタミンEなど、肌にとって有益な栄養素を含んだサプリメントのことを言います。
ただし、サプリメントはあくまでも不足している栄養を「補う」ためのものです。あくまでも普段の食事から栄養をとることがもっとも重要だということを忘れないようにしてください。
あなたの子供の身体や肌を守るのは、親であるあなたの責任です。「あの時ああしておけば…」と後悔しても時間は戻せません。その時にできる最善の手を尽くしてあげてくださいね。
皮膚科でのそばかすを消す方法
一般的に、子供のそばかすは成長するにつれて徐々に薄くなっていくものです。ただ、本人があまりにも気にする場合は、皮膚科で治療をおこなうという選択肢もあると思います。では、皮膚科ではどのような治療をおこなっているのでしょう。また、どんな場合に治療がおすすめとなるのでしょう。
そばかすの治療法としては、日射しから顔の肌を守るという手があります。また、ビタミンCやビタミンEを内服したり、美白用の外用剤を用いたりしてそばかすを治していきます。
保存療法以外の手段としては、レーザー治療が知られています。特殊なレーザーをそばかすに照射することで、そばかすの色を徐々に薄くしていきます。
レーザー治療の料金は皮膚科やクリニックによってまちまちで、スポットで8000円のところもあれば、顔全体で36700円というところもあります。施術に興味がある方は、ホームページで確認しておきましょう。
とは言うものの、子供のそばかすは基本的に成長にともなって薄くなっていくものなので、あえて治療を受けるよりは、日頃からのスキンケアに重点を置いた方がよいでしょう。
また、遺伝が原因であるそばかすを完全に取り除くことは困難です。病院で治療を受けても、その後の紫外線ケアなどをおこなわないと、また再発することとなります。
子供・小中学生のそばかすを消す方法のまとめ
子供のそばかすは、大人になったら自然に消えるものもありますが、紫外線を浴びれば悪化することもあります。そのため、子供の頃からしっかりと紫外線対策をおこなうようにしましょう。
また、親の生活習慣が子供のそばかすに影響を与えることもあるため、子供だけでなく親の生活習慣も見直して、子供のお肌と身体が自力で健やかに成長できるようにしてあげましょう。